DEEP☆KICK 7.26 テクスピア大阪:トーナメント決勝は-63kg・海月×山畑雄摩、-57.5kg・山田直樹×宮崎就斗、-53kg・寺山遼冴×HΛLに
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
大阪梅田中津 キックボクシング ジョウジム
キックボクシングで楽しく運動!燃焼!ストレス発散!初心者でも経験者でもしっかり指導。見学・体験大歓迎!
DEEP☆KICK 44・45
2020年7月26日(日)テクスピア大阪
記事提供:DEEP☆KICK実行委員会(文・布施鋼治/写真・石本文子)
第1部 DEEP☆KICK44
“西のキックのワンダーランド”DEEP☆KICKが手の消毒やマスクの着用を義務づけるなど新型コロナ対策のもと、7月26日テクスピア大阪にて5カ月ぶりとなる興行『DEEP☆KICK44』を開催した。
メインイベント DEEP☆KICK-53kg挑戦者決定トーナメント準決勝 3分3R 延長1R
×一樹 (teamNAOKI)
○HΛL (OISHIGYM)
判定0-3(27-30、27-30、28-30)
※HΛLが-53kg挑戦者決定トーナメント決勝に進出
元MA日本スーパーフライ級王者で現在は巨輝が運営するTEAM NAOKI所属の一樹とOISHI GYMの秘密兵器HΛLがDEEP☆KICK-53㎏挑戦者決定トーナメントで激突した。
2R、HΛLは右ストレートで先制のダウンを奪う。その後必死に反撃を試みる一樹だったが、時すでに遅し。HΛLがそのまま3-0の判定勝ちを収めた。
勝利を手にしたHΛL、それでも「2R目からバテてしまった」と反省することを忘れない。「ケガをしていたので、最終調整がうまくいかなかった。出直します」と一言。
これで、HΛLはもう1ブロックの勝者・寺山遼冴が待つDEEP☆KICK-53㎏級トーナメント決勝戦へ。13戦12勝1敗という期待のルーキーはどんな闘いを魅せてくれるのか。
セミファイナル DEEP☆KICK-60kg契約 3分3R
○佐藤亮 (健心塾)
×竹内皇貴 (チームドラゴン)
判定3-0(30-29、30-28、30-28)
NJKFスーパーフェザー級3位の佐藤亮がDEEP☆KICK初参戦となるチームドラゴンの竹内皇貴を迎え撃った。強打の佐藤に対して竹内はガッチリとガードする。すると、佐藤は2Rから右のカウンターのヒザ蹴りで竹内を攻略。竹内もヒザで対抗する攻防となり、試合はシーソーゲームとなる。
3R、佐藤は右フックを突破口に攻略にかかる。気がつけば、竹内は左目横をカットして大流血。結局、最終Rの攻防がモノをいい、佐藤が3-0の判定勝ちを収めた。
大会本部席でこの一戦を観戦していたRISEの伊藤隆代表も佐藤の強打を高く評価した。
第5試合 DEEP☆KICK-63kg王座決定トーナメント準決勝 3分3R 延長1R
○山畑雄摩 (NJKF心将塾)
×竹市一樹 (MA二刃会)
TKO 3R1分22秒 レフェリーストップ
※山畑雄摩が-63kg王座決定トーナメン決勝に進出
NJKFとMA日本キックの対抗戦。NJKFの山畑雄摩は1Rからコツコツと左ローを当てていく。一方、MAの竹市一樹は強烈な右ボディフックを狙っていくが、ときおりローが効いている素振りを見せる。
2R以降、山畑はさらにローによる攻撃を加速させる。これにはタフな竹市も3Rになると下がり始めてしまう。そして相手が前のめりになったところで、山畑は顔面ヒザ蹴りを決め豪快なKO勝利を飾った。
これで山畑はDEEP☆KICK-63㎏王座決定トーナメント決勝に進出。9月21日に予定されている次回大会では先に決勝進出を決めている海月と決勝を争う。
第4試合 DEEP☆KICK-63kg王座決定トーナメント準決勝 3分3R 延長1R
○海月 (D.O.T)
×藤阪弘樹 (M-FACTORY)
TKO 2R3分00秒 レフェリーストップ
※海月が-63kg王座決定トーナメン決勝に進出
1R開始早々、海月は藤阪弘樹をロープに詰めたうえで連打を決め先制のダウンを奪う。負けじとアラフォーの藤阪はそこから覚醒。右のテンカオを軸に猛反撃を開始する。
2Rになっても、藤阪の猛攻は止まらない。ワンツーからのヒザに海月は防戦一方となった。セコンドの「ミットを思い出せ」というゲキを背に藤阪がヒザ蹴りでとどめを刺そうとした刹那、海月は右一発で藤阪をKO。
九死に一生を得るような大逆転勝利を飾るとともに、DEEP☆KICK-63㎏級トーナメント決勝戦へと駒を進めた。
第3試合 DEEP☆KICK-53kg挑戦者決定トーナメント準決勝 3分3R 延長1R
×勇馬 (山口道場)
○寺山遼冴 (TEPPEN GYM)
TKO 2R2分59秒 レフェリーストップ
※寺山遼冴が-53kg挑戦者決定トーナメント決勝に進出
先週Sasoriに辛勝した寺山日葵の弟・寺山遼冴がDEEP☆KICK-53㎏挑戦者決定トーナメント準決勝に出陣。山口道場の勇馬と激突した。「当たらなくてもジャブ」といったセコンドの那須川天心の指示を聞きながら、寺山は1Rから積極的に手数を出す。一方の勇馬は応援団の声援を背にジャブとローで応戦する。
試合が動いたのは2R。寺山は左ストレートをクリーンヒットさせると、さらに連打を浴びせ先制のダウンを奪う。明らかにダメージのある勇馬に対して、寺山はすぐ2度目のダウンをとる。とどめは痛烈な顔面への前蹴りで粘る勇馬に引導を渡した。DEEP☆KICK44前半戦のベストバウトというべき一戦だった。
第2試合 DEEP☆KICK-56kg契約 3分3R
×翔太郎(猛志會)
○翔磨(多田ジム)
判定0-3(29-30、29-30、27-30)
第1試合 DEEP☆KICK-57.5kg契約 3分3R
×濱田祐生(山口道場)
○上野コウキ(直心会)
判定0-3(28-29、28-29、28-30)
〈オープニングイベント〉
NEXT☆LEVEL提供試合
OP第1試合 48kg契約 1分30秒2R
○赤木春斗(健心塾)
×開夢斗(魁塾 中川道場)
判定2-1(20-19、19-20、20-19)
特別試合 NEXT☆LEVEL提供試合 -48kg契約 1分30秒3R(アマ)※首相撲なし
○伊藤千飛(真門伊藤道場)
×那須川龍心(TEPPEN GYM)
判定3-0(30-29、30-28、30-28)
最終試合に組まれたのは、昨年にも一度実現し日本テレビ系列「有吉ゼミ」にて高視聴率をマークした伊藤千飛(真門伊藤道場)対那須川龍心(TEPPEN GYM)の再戦。カテゴリーはアマチュアながらも、その技術やスピードは、プロを凌駕するほどハイレベルなものだった。
伊藤千飛と那須川龍心は2019年11月に行われた「DEEP☆KICK 41」で初対決。東西ジュニア最強対決と銘打たれた一戦は伊藤が3-0の判定勝ちを収めた。それから8カ月、アマチュアとは思えない注目度の高さから早くも再戦が組まれた。
雪辱に燃える龍心は右ローやハイなど蹴り主体の攻めを見せる。一方の伊藤は中学生離れした鋭い左ストレートやボディフックで対抗する。中学卒業後は兄・天心同様プロの道に進もうとしている龍心は前回と比べ成長しているように思われたが、成長のスピードは伊藤の方が上だった。相手の動きを見て放った右ストレートで龍心をグラつかせたかと思えば、客席からどよめきが起こるようなボディフックで一気に仕留めにかかる。
負けじと龍心が反撃を試みるも柔軟なウイービングやヘッドスリップでかわし、東京から乗り込んできた龍心を返り討ち、2度目の対決も伊藤に軍配が上がった。
今回の再戦に関し伊藤は「ジャブのフェイントとか僕も何回か引っかかっていたので、那須川選手は強くなっていたと思う。でも、前回より相手のパンチが見えたので、ラッキーだと思いましたね」
5歳からフルコンタクト空手を始めたという“西の神童“はどこまで強くなるのか。
第2部 DEEP☆KICK45
熱戦の連続だ。第1部のDEEP☆KICK44終了から小1時間、「DEEP☆KICK 45」は同じテクスピア大阪で開催された。コロナ禍の中,DEEP☆KICKは2大会を中止せざるをえなかった。DEEP☆KICK44同様、このDEEP☆KICK45も中止になった2大会からスライドされたマッチメークも多く、出場選手たちはたまりにたまった鬱憤をリング上で一気に晴らした格好だ。
来る9月21日も今回同様2部構成として、「DEEP☆KICK 46」と「DEEP☆KICK 47」が予定されている。この大会では今回行われた各階級のトーナメント決勝が行われる。
メインイベント DEEP☆KICK-57.5kg 挑戦者決定トーナメント準決勝 3分3R 延長1R
×篤弥 (team Bonds)
○山田 直樹 (健生館)
判定0-2(29-29、29-30、29-30)
※山田直樹が-57.5kg 挑戦者決定トーナメント決勝に進出
昨年9月15日に開催された「DEEP☆KICK 40」。10周年40回記念大会では佐藤亮を相手に持ち前の強打でTKO勝ちを収めたteam Bondsの篤椰がDEEP☆KICK45のメインに登場した。DEEP☆KICK-57.5㎏挑戦者決定トーナメント準決勝を争うのは新空手・KSS健生館の山田直樹。昨年11月24日の「DEEP☆KICK 41」で笹木一磨に判定勝ちを収めて以来、9カ月ぶりの一戦だ。
篤椰はブアカーオの入場テーマ曲に乗って登場した。出で立ちもどこかタイ人っぽく見えたが、ファイトスタイルはパンチ中心。対照的に山田は左ミドルを触覚のように使い、距離を計り、右ストレートで追撃する。1Rは山田がやや優勢だったか。続く2Rでもヒザ蹴りを軸に積極的に手数を出す。
3Rになっても、スタミナが十分に残っている山田は手を休めない。相手の懐に入りショートの連打で勝負をかけてきた篤椰をヒザげりの連打で振り切って2-0の判定勝ちを飾った。
試合後、山田は笑顔で激闘を振り返る。「篤椰選手は結構タフで何度かいい攻撃が当たったかなと思ったけど倒せなかった。チャンスに決められる決定力を決勝戦までに磨きたい」
決勝を争う宮崎とは3年ほど前に一度練習で手を合わせたことがあるが、山田は「当時の僕ではない」と言い切る。「いずれにせよ、これだけキャリアの差がある選手と闘うのは初めて。楽しみですね」
決戦翌日、山田は久保坂左近代表の計らいで普段は口にしない京料理に舌鼓を打った。
セミファイナル DEEP☆KICK-57.5kg 挑戦者決定トーナメント準決勝 3分3R 延長1R
○宮崎就斗 (TARGET)
×村上 真基 (ROYAL KINGS)
TKO 2R2分7秒 レフェリーストップ
※宮崎就斗が-57.5kg 挑戦者決定トーナメント決勝に進出
宮崎就斗は昨年開催された「DEEP☆KICK-57.5kg初代王座決定トーナメント」にエントリー。当初から優勝候補と騒がれていたが、決勝で横野洋にKO負けを喫してしまう。
そうした経緯があっただけに、今回宮崎は不退転の決意を胸に同級挑戦者決定トーナメントに乗り込んできた。狙うは、もちろん王者・横野の首だ。
準決勝を争うのはROYAL KINGSの村上真基。一発の重さに定評があるキックボクサーだ。1Rが始まると、右ストレートや左ミドルを武器に前に出た村上が優勢の展開に。対照的に宮崎は見るからにやりづらそうな印象を受けた。
それでも、時間が進むにつれ、宮崎は徐々にリズムを立て直す。そしてエンジンが温まった2R、十八番の左ストレートで先制のダウンを奪うと、立て続けに右アッパーで2度目のダウンを奪う。こうなると、宮崎のワンマンショー。最後は左ミドルからの左ストレートで村上をマットに這わせた。
試合後、宮崎は表情を崩した。「1Rは相手の攻撃力にビックリした部分があった。でも、2Rになると腹が効いたと思う」 さらに、今年7月7日に小鈴さん(旧姓・山崎)と籍を入れたことを明かした。「コロナの時期にもバランスのいい食事を作ってくれたので、僕にとって結婚は大きなプラスになりました」
新婚パワーで宮崎は9月21日に予定されている山田直樹との挑戦者決定トーナメント決勝戦に臨む。
第7試合 DEEP☆KICK-55kg 3分3R
×力哉 (BKジム)
○麻太郎 (NJKF健心塾)
判定0-2(29-29、29-30、29-30)
DEEP☆KICKを主戦場とする力哉がNJKFの麻太郎と激突した。1Rからスピーディーな攻防を繰り広げる両者。2Rになると、パンチの力哉に対して、蹴りの麻太郎という対立図式に。そうした中、麻太郎は右の一撃でグラつかせ、さらにワンツーからのミドルで追い打ちをかける。
3R、あとがない力哉も負けずに打ち返す攻防となり、場内は大歓声に包まれた。そんな両者の打ち合いは3R終了のゴングまで続き、判定は2-0で麻太郎が接戦を制した。
試合後、マイクを握った健心塾の成長株は「11月1日のRISE大阪大会で力哉選手との完全決着戦をお願いします」と再戦をアピールしていた。
第6試合 DEEP☆KICK-55kg 3分3R
○吉村 凌仁郎 (BLA-FREY)
×龍城 (NJKF Regulus)
判定3-0(29-27、30-27、30-27)
関係者の間で評価の高い「RISING ROOKIES CUP2019」スーパーフライ級優勝の吉村凌仁郎が登場、NJKFのレグルスに所属する龍城(りゅうき)と対戦した。1Rから左クロスを炸裂させ、ムエタイの崩しテク「リヤン」で龍城をマットに這わせる。龍城は左ストレートや胴回し回転蹴りで逆転を狙うが、吉村のリズムを崩すまでには至らない。
2Rになると、吉村はヒザ蹴りを交えた連打で試合の流れを掴む。そして3R、右前蹴りで相手のアゴを上げると、左の一撃でダウンを奪い、勝利を決定づけた。これで吉村は7戦全勝となった。現在RISEスーパーフライ級9位だが、このまま上位を狙うか。
第5試合 DEEP☆KICK-60kg 3分3R
○駿 (FASCINATE FIGHT TEAM)
×元 義明 (NJKF誠輪ジム)
TKO 2R35秒 レフェリーストップ
ジム移籍とともに「金剛駿」から「駿」へと改名したばかり。今回が移籍第一戦となったが、1R終盤右ストレートで立て続けで2度のダウンを奪う。青息吐息の元義明に対して、駿は2R開始早々、再び右をねじ込み、豪快なKO勝利を飾った。試合後は「(今回のように)KO決着するので11月1日のRISE大阪大会に出させてほしい」と本部席で観戦していたRISEの伊藤隆代表にアピールしていた。
第4試合 DEEP☆KICK 51kg契約 3分3R
×PRINCE博 (NJKF ARENA)
○大夢 (WIZARD)
判定0-3(27-30、27-30、27-30)
第3試合 DEEP☆KICK-60kg 3分3R
×隼斗 (テツジム)
○田中 陸登 (拳狼会)
判定0-3(27-30、27-30、26-30)
第2試合 DEEP☆KICK 56kg契約 3分3R
○小森 真琴 (NJKF誠輪ジム)
×麗聖 (team Bonds)
判定3-0(29-28、29-28、30-28)
第1試合 ミネルヴァ-51kg契約 2分3R
×AYA (BLA-FREY)
○IMARI (LEGENDジム)
判定0-2(29-29、29-30、29-30)
〈オープニングイベント〉
NEXT☆LEVEL提供試合
OP第1試合 36kg契約 1分30秒2R
○林 遼馬 (真門teamsol)
×長阪 惇 (相補体術)
判定3-0(20-18、20-18、20-18)