パンクラス 12.8 新木場スタジオコースト:藤野恵実、キャリア16年で初の王座獲得。オリベイラ、ビコ、ウーゴの初来日勢が完勝
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2019年12月8日(日) 新木場スタジオコースト
レポート:井原芳徳 (大会の模様はAbemaTVで大会後1週間無料視聴できます。Abemaプレミアムではその後も視聴できます)
第9試合 メインイベント パンクラス女子ストロー級暫定王者決定戦 5分5R
○藤野恵実(FIGHT FARM/1位)
×チャン・ヒョンジ[Jang Hyun Ji](韓国/THE SSEJIN)
3R 3’20” 裸絞め
※藤野が王者に
第2代王者・ヴィヴィアニ・アロージョがUFCに参戦中のため、9月大会から暫定王者決定4人トーナメントがスタートした。藤野はエジナ・トラキナス(ブラジル)にTKO勝ちし、ヒョンジは法 DATEの計量失格で不戦勝となっていた。ヒョンジは1993年12月18日生まれの25歳。身長155㎝。MMA 5戦3勝2敗で、パンクラスでは初の試合となる。
1R、藤野が重心を低くしながらじわじわプレッシャーをかけ、左ジャブを突いて右ストレートを当てる。手数はまだ少ないが積極性では上回る。ヒョンジは回る状況が続いたが、終盤に藤野が手数を上げると、ヒョンジも右ストレートのヒットを増やし、的確性では上回る。ジャッジは2名が藤野、1名がヒョンジを支持する。
2R、藤野が1分過ぎに組み付いて押し込むが、ヒョンジは耐え押し返す。藤野はスタンドでギロチンを狙いつつ、がぶりの体勢でヒョンジの顔に膝を当てる。極めには至らないものの、主導権を握り続ける。
3R、ヒョンジが押し込むが、藤野は金網を背にしてギロチンを狙い、2R同様に首を抱えて押し込み膝を連打する。藤野がこの攻めをしつこく続けていると、消耗の見え始めたヒョンジの背後に回り込み、金網を背に座った状態から裸絞めを極めてタップを奪った。
藤野はMMAキャリア16年、39歳にして、暫定とはいえ初のタイトルを獲得。ベルトを巻きマイクを持つと「39年、何回もあきらめかけたけど、沈む度にみんなが持ち上げてくれて、自分だけで獲れなくて、みんありがとうございます」と話して涙を流し、最後は「ババアなめんな」と絶叫した。最後の記念撮影では杉山しずか、黒部三奈、富松恵美、端貴代、三浦彩佳、紅絹、小林愛三、髙橋藍、吉田実代、藤岡奈穂子ら、親交のある新旧の女子格闘技選手が金網の中に勢揃いし藤野を祝福した。
第8試合 セミファイナル 67kg契約 5分3R
×三村 亘(パンクラス大阪稲垣組)
○サイモン・オリベイラ[Saimon Oliveira](ブラジル/アストラ・ファイトチーム)
1R 1’14” フロントチョーク
バンタム級3位の金太郎が急性腰痛症(ぎっくり腰)により欠場し、同じパンクラス大阪稲垣組に所属する三村が出場した。三村もバンタム級(61.2kg)の選手だが、緊急出場のため、67kg契約での試合となる。三村は最近5試合は4勝1分、3連勝と好調。11月17日のDEEP & PANCRASE大阪大会で土肥潤に判定勝ちしたばかりで、約3週間間隔での試合となる。
パンクラス初参戦のオリベイラは1991年4月21日生まれの28歳。同じバンタム級のパンクラス王者・ハファエル・シウバと同門で、MMA 16勝(5KO/10一本)3敗と一本率が高い。
1R、三村はいきなり詰めて右フックを放ち、右ローを打ってからタックルで金網に押し込む。しかしオリベイラはギロチンチョークで迎撃する。一旦オリベイラが押し返し、再び三村が押し返す。だが、再びオリベイラはギロチンを仕掛けると、これが完全に極まり、三村は落ち、オリベイラの勝利となった。
第7試合 フライ級 5分3R
×秋葉太樹(総合格闘技道場Reliable/4位)
○ルサンド・ビコ[Luthando Biko](南アフリカ/PESFA)
判定0-3 (荒牧27-30/大藪27-30/太田27-30)
秋葉は3月大会で神酒龍一に判定勝ちして以来の試合で、初の国際戦。ビコは7月大会でインパクトを残したボカン・マスンヤネと同じ南ア出身。ビコは柔道をベースとしMMA 6勝2敗。白いトランクスの腰回りには黒帯が描かれている。身長はマスンヤネよりもさらに5cm低い150cmで、秋葉より頭1つ分低い。
1R、秋葉が組みに行くが、ビコは突き放す。再び組み付くと、ビコが金網に秋葉を押し込む。中盤に離れると、ビコの右ストレートが炸裂する。終盤はビコが押し込み続け主導権を維持する。
2R、秋葉はパンチと膝を積極的に出すが、ビコは冷静にさばいて倒してトップキープする。スタンドに戻ると、秋葉が腰投げを決めるが、勢いが付き過ぎて一回転してしまい上になれない。すぐビコが押し込み、3分過ぎに再び金網際で上になり、バックマウントを奪う。終盤、秋葉は脱出するが、最後もビコが上になって終える。
3Rもビコが序盤から金網際で倒して上になる。秋葉は脱出してつかんでパンチを連打するが、ビコは組みついて倒し、トップ、バックマウント、ハーフと動いてコントロールを続けて終了。ビコが3Rともポイントを取り完勝した。マスンヤネのような派手な技は無かったが、基礎能力の高さを十分印象付けた。
第6試合 フェザー級 5分3R
×亀井晨佑(パラエストラ八王子/13位)
○ビクトル・ウーゴ[Victor Hugo Silva](ブラジル/アストラ・ファイトチーム)
判定0-3 (荒牧27-30/大藪27-30/太田27-30)
昨年のネオブラ優勝者・亀井は4月に内村洋次郎に判定負けして以来の試合で、今回も試練の一番に。ウーゴはハファエル・シウバ、サイモン・オリベイラと同門の27歳。MMA 19勝(5KO/8一本)4敗。Tapologyのデータを見ると、3月に1年半ぶりの試合をして勝利し現在8連勝中。最後に負けた5年前の試合は肋骨の負傷によるもので、その前は5連勝している。
1R、ウーゴが金網際でトップキープし、中盤過ぎにはパウンドを連打する。亀井は立つが、ウーゴは背後からしがみつき続ける。亀井は防戦一方だ。
2R、ウーゴが右フックで亀井をダウンさせる。ウーゴはすぐハーフガードで押さえ、サイドを奪う。亀井は立とうとすると、すぐ倒されたり、オンブになられる状況が続いたが、中盤に脱出しスタンドに戻る。終盤、亀井も少しパンチを当てるが、ウーゴは倒してトップキープして終える。
3R、ウーゴが右ロー、左フックを当て、亀井がパンチを振り回して来るが、ウーゴはタックルを合わせて倒す。足関節の取り合いが続くが、中盤、ウーゴが上になり、パウンドを連打する。終盤にはウーゴが裸絞めを狙い、トップキープして終了。ウーゴの完勝に終わった。ウーゴは隙が無く試合運びも巧く、今後タイトル戦線に絡む可能性は高そうだ。
第5試合 女子フライ級 3分3R
○鈴木万李弥(志村道場)
×法DATE(Team DATE)
判定2-1 (荒牧28-29/大藪29-28/太田30-27)
第4試合 フライ級 5分3R
×上田将竜(緒方道場/3位)
○神酒龍一(CAVE/9位、元王者、元修斗王者)
判定1-2 (梅木28-29/荒牧29-28/大藪28-29)
第3試合 ストロー級 3分3R
○前山哲兵(フリー/10位)
×リトル(GUTSMAN)
1R 2’29” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
第2試合 フェザー級 3分3R
○林 大陽(CAVE)
×小森真誉(GRABAKA)
判定3-0 (梅木29-28/太田29-28/荒牧29-28)
第1試合 フライ級 3分3R
○有川直毅(K-PLACE)
×加マーク納(総合格闘技道場コブラ会)
判定2-1 (梅木29-28/太田28-29/荒牧29-28)
◆プレリミナリーファイト
第7試合 バンタム級 3分3R
―後藤丈治(TRIBE TOKYO M.M.A)
―ルスラン・ベックザッド[Ruslan Bekzad](キルギス/カラ・クルジャ・スポーツクラブ)
中止 (ベックザッドの身体的理由により)
第6試合 女子ストロー級 3分3R
×DIANA(AACC)
○華蓮DATE(Team DATE)
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)
第5試合 バンタム級 3分3R
○関原 翔(リバーサル東京スタンドアウト)
×飯嶋重樹(ALLIANCE)
1R 2’17” TKO (レフェリーストップ:スタンドパンチ)
第4試合 フェザー級 3分3R
×渡辺謙明(パラエストラ東京)
○高橋祐樹(坂口道場一族)※和術慧舟會横浜道場から所属変更
1R 1’40” 三角絞め
第3試合 バンタム級 3分3R
×工藤修久(禅道会小金井道場)
○板谷一樹(GRABAKA)
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
第2試合 フライ級 3分3R
×水谷健人(AACC)
○西村大輝(ALLIANCE)
判定0-3 (28-29/28-29/27-30)
第1試合 フライ級 3分3R
×山中憲次(FREEDOM@OZ)
○聡-S DATE(Team DATE)
判定1-2 (28-29/28-29/29-28)