コンバットレスリング 全日本選手権 3.18 多摩:渡部修斗、青野ひかるら優勝。アカデミア・アーザがチーム1位
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
格闘技医学会
現場で役立つ格闘技医学を研究/公開/実践中!
日本コンバットレスリング協会「第21回 全日本コンバットレスリング選手権大会(世界選手権日本代表選考参考試合)」
2018年3月18日(日)国士舘大学多摩キャンパス レスリング場
記事提供:日本コンバットレスリング協会
昨年、埼玉県本庄市で世界選手権を開催し、新しい層にも競技性が浸透し始めたコンバットレスリング。節目の20回を越え、第21回目の全日本選手権大会が開催されました。
レポート
●アダルト 男子
7階級にエントリーがありましたが、欠場などにより2階級が認定優勝となりました。
57kg級の認定優勝は、八重樫大輔選手(フリー)。100kg級は、佐々木太一選手(Team 248)。両選手ともに、世界選手権への出場にも意欲を燃やしています。
○62kg級
昨年行われた世界選手権に出場した3選手が出場。
世界選手権アダルト2位だった入山省吾選手(アカデミア・アーザ)は、負傷のため棄権し3位。
決勝は、世界選手権アダルト代表だった田場マサオ選手(COOL CHAMP)と、SKアブソリュート出身の田村裕之選手(FREEDOM@OZ)が対峙。1月に行われた全日本レスリングマスターズ選手権大会フレッシュマンの部で優勝した田場選手をフィジカルで勝る田村選手がテイクダウン。柔術黒帯の田場選手は寝技に活路を見いだしたかったが田村選手がしのぎテイクダウンのポイントを守りきり優勝。
○68kg級
昨年の全日本、世界選手権に優勝した渡部修斗選手(ストライプル新百合ヶ丘)が大本命とみられたこの階級。
他のエントリーは、ベテランの尾藤広光選手(京都東山レスリング)と、グラップリングの実力派未知数とみられた金光武秋選手(アカデミア・アーザ)。
下馬評通り、渡部選手が圧倒的な実力をみせて貫禄の優勝。
2試合に要した試合時間は、わずかに21秒(13秒/8秒)。三角締め、チョークでの秒殺でした。
○74kg級
2017年の世界グラップリング選手権大会日本代表だった戸津龍佑選手(CACCスネークピットジャパン)。2017年全日本ビーチレスリング選手権大会準優勝、コンバットレスリング世界選手権3位の齋藤秀昭選手(アカデミア・アーザ)。昨年トルクメニスタンで開催された「アジアインドアゲームズ」にクラッシュ競技の日本代表として出場し銅メダルを獲得した嶋田元紀選手(アカデミア・アーザ)。面白い組み合わせとなったのが、この階級です。
決勝は、ベテランらしい試合で鈴木裕太選手(フリー)に競り勝った齋藤選手と、豪快な投げ技の連発で戸津選手にテクニカル勝ちした嶋田選手の同門対決。
道着なしの試合はほぼ初体験の嶋田に対してポイント先制した齋藤選手でしたが、後半になり嶋田選手が得意の投げ技を連発し逆転。そのままポイント差による判定勝ちを収めました。
○82kg級
欠場者の関係でワンマッチ決勝となった当階級。
プロの舞台でも活躍する蓮見隆太選手(CACCスネークピットジャパン)と田馬場貴裕選手(ねわざワールド品川)の対決。蓮見選手は昨年に続いての出場。昨年の全日本ではメダルに絡むことはできませんでしたが、今年は優勝をねらいたいところ。対する田馬場選手はいろいろな意味でのオールラウンドプレイヤー。コンバットレスリングならではの異次元対決といえるでしょう。
序盤は互角の展開でしたが、グランドでのワンチャンスを蓮見選手が“キャッチ”し、アームロックで勝利。見事初優勝を飾りました。
○+100kg級
昨年の世界選手権日本代表、柔道ベースの皆川大輔選手(フリー)が再びエントリー。同じく昨年の世界選手権ベテランの部で優勝したキース・バーゴ選手(NEXUSENSE)と、コンバットレスリングでは常連のサム・ゴードン選手(Kichijohji Fit)と、三者総当たりでの対戦となりました。
初戦でバーゴ選手と対戦した皆川選手。137kgバーゴ選手を攻めあぐねており、消極性コーションを受け劣勢のまま試合が進みましたが、ラスト10秒でバックポジションポイントを獲得し逆転勝ち。続くゴードン選手にも一本勝ちを収めて二連覇。
負傷をおしての出場でしたが、優勝して安堵した表情をみせていました。
●ベテラン 男子
○62kg級
アダルトにも出場した田場選手がダブルエントリー。“ミスター・コンバットレスリング”こと梶泰章協会副会長率いる錬成塾の内田裕司選手と対戦。
近年力を入れているレスリング力を発揮して、ベテランの部ながらコンバットレスリングの全日本タイトルを初めて獲得。
○68kg級
尾藤選手と金光選手が、ともにアダルトの部とダブルエントリー。
ベテランのインサイドワークをみせる尾藤選手を、金光選手がタックルで制しポイントを重ねて嬉しい勝利。キャリア2年とは思えない破壊力は関係者を驚かせていました。
二選手ともに世界選手権ベテランの部にエントリーが期待されます。
●アダルト 女子 オープンウェイト
当大会では、全日本選手権では数年ぶりとなる女子カテゴリーの試合を実施。
1週間前に行われた「DEEP JEWELS」に出場しプロMMA初勝利を挙げたばかりの青野ひかる選手(ストライプル新百合ヶ丘)が大阪から参戦した濵口栞選手(吹田柔術)をレスリング仕込みのテイクダウンポイントを重ねてテクニカル勝利で下し優勝。
●ユース 男子 オープンウェイト
吉澤禅選手(アカデミア・アーザ)が、過去二連敗している那須理人(Team 248)からチョークで初勝利を挙げて優勝。キッズ部門ながら、同一年度内の「サンボ&コンバットレスリング」二冠を達成しました(2017年全日本キッズサンボで優勝)。全日本キッズブラジリアン柔術選手権でも優勝しており、2017年度に行われたグラップリング3競技の全日本タイトルを獲得。
◆最優秀選手賞/最短勝利賞
二試合をわずか21秒で勝利した渡部修斗選手を、選考委員が一致して推挙。納得の受賞となりました。
女子の部で優勝した青野ひかる選手と併せて、ストライプル新百合ヶ丘が2カテゴリーを獲得し、チーム部門でも2位入賞。
結果
<チーム部門>
1位 アカデミア・アーザ
2位 ストライプル新百合ヶ丘
3位 COOL CHAMP
<個人部門>
最優秀選手賞/最短勝利賞
渡部 修斗(ストライプル新百合ヶ丘)
アダルト 男子 57kg級
1位 八重樫 大輔(フリー)
アダルト 男子 62kg級
1位 田村 裕之(FREEDOM@OZ)
2位 田場 マサオ(COOL CHAMP)
3位 入山 省吾(アカデミア・アーザ)
アダルト 男子 68kg級
1位 渡部 修斗(ストライプル新百合ヶ丘)
2位 金光 武秋(アカデミア・アーザ)
3位 尾藤 広光(京都東山レスリング)
アダルト 男子 74kg級
1位 嶋田 元紀(アカデミア・アーザ)
2位 齋藤 秀昭(アカデミア・アーザ)
3位 鈴木 裕太(フリー)
3位 戸津 龍佑(CACCスネークピットジャパン)
アダルト 男子 82kg級
1位 蓮見 隆太(CACCスネークピットジャパン)
2位 田馬場 貴裕(ねわざワールド品川)
アダルト 男子 100kg級
1位 佐々木 太一(Team 248)
アダルト 男子 +100kg級
1位 皆川 大輔(フリー)
2位 キース バーゴ(NEXUSENSE)
2位 ゴードン Ⅲ サム ヘンリ(Kichijohji Fit)
アダルト 女子 オープンウェイト
1位 青野 ひかる(ストライプル新百合ヶ丘)
2位 濵口 栞(吹田柔術)
ベテラン 男子 62kg級
1位 田場 マサオ(COOL CHAMP)
2位 内田 裕司(錬成塾)
ベテラン 男子 68kg級
1位 金光 武秋(アカデミア・アーザ)
2位 尾藤 広光(京都東山レスリング)
ユース 男子 オープンウェイト
1位 吉澤 禅(アカデミア・アーザ)
2位 那須 理人(Team 248)