NJKF 9.22 大阪 旭区民センター:山浦俊一がスーパーフェザー級王者、松本龍斗がフェザー級王者に。大樹と二條司が引退
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NJKF・誠至会主催「NJKF 2019 west 4th」
2019年9月22日(日)大阪・旭区民センター大ホール
記事提供:NJKF西日本本部(レポート&写真:高崎計三)
※全試合動画はYouTube NJKF西日本チャンネルで公開
ダブルメインII NJKFスーパーフェザー級タイトルマッチ 3分5R(肘あり)
×大輔(NJKF TRASH/NJKFスーパーフェザー級王者)
○山浦俊一(NJKF新興ムエタイジム/同級1位)
判定0-2(48-50、48-49、49-49)
※山浦が新王者に
今大会はNJKF王座のタイトルマッチが2試合、国際戦が3試合という豪華なラインナップ。また選手の引退セレモニーなどもあり、盛りだくさんの内容で行われた。
ダブルメインイベントとして行われたタイトルマッチの2試合目には、昨年11月の埼玉大会で澤田曜祐を下してNJKFスーパーフェザー級王座を獲得した大輔の初防衛戦。挑戦するのは一昨年10月に大輔に勝利した経験を持つ同級1位・山浦俊一。神奈川・厚木から初めて大阪に乗り込んでの挑戦となった。
大輔はこの試合に向けてタイ修行も敢行し、代名詞とも言える首相撲に磨きをかけてきた。その自信を胸に序盤から組みに行く大輔だが、山浦は組まれても冷静に対処。距離を取るとミドルやロー、パンチとバランスの取れた攻撃でペースを掴みに行く。逆に自分のスタイルになかなか引き込めない大輔は前蹴りやパンチ、ヒジも交えながらチャンスを窺うが、山浦のペースを崩すには至らず。
3R終了時点でジャッジ3名とも30-29という支持を得た山浦は4Rも攻めていくが、最終5Rには王者・大輔が意地の反撃。終盤でペースの落ちた山浦を捕らえヒザで攻めていったところで試合終了。判定2-0で山浦が取り、大輔への連勝で王座を奪取した。
新王者・山浦はリング上のインタビューで「ベルトが思った以上に重くて、うれしいです。2年前と違って大輔選手がチャンピオンだったので、後半に意地というか強さを感じて少し引いちゃった部分もあったんですが、それでも負けずに頑張れたのでよかったです。このベルトを守りながらいろんな団体のチャンピオンと戦っていきたい」とコメント。さらに控室では「1Rからもっと首相撲で来ると思ってたんですが、1Rの攻防でこちらも対処できてたので、それで2Rからあまり来なかったのかなと。終盤は僕がスタミナ切れちゃいました(笑)。絶対に負けたくないという気持ちで上回ったので、最後まで心が折れずに勝つことができたと思います」と試合を振り返った。
ダブルメインI NJKFフェザー級王座決定戦 3分5R(肘あり)
○松本龍斗(NJKF京都野口ジム/NJKFフェザー級1位)
×殿(NJKF 心将塾/同級5位)
TKO 4R 3秒 ※4R開始直後のドクターチェックでストップ(3Rの有効打による眉間カット)
※松本が新王者に
もう1つのタイトルマッチは、前王者・tatsu魅が階級アップのために返上したNJKFフェザー級の王座決定戦。ヒジを武器に戦績を伸ばしている同級1位の松本龍斗と、入場時のダンスと飛び込んでのパンチが持ち味の同級5位・殿の激突。松本は今年6月の大会で当時1位だった大樹を下し、王座挑戦権を獲得していたが、タイトルマッチを前にtatsu魅が返上したため、この王座決定戦にスライド出場となった。
殿はいつもより慎重に、スイッチしながら攻撃のタイミングを窺っていく。対する松本はミドルからヒザ、ヒジで積極的に攻めていき、2R終盤に殿をロープ際に追い込んでのヒザ蹴りでダウンを奪う。3R終了間際にもやはりロープ際に追い詰め、跳びヒザをヒット。これで殿は顔面をカットし、4R開始直後にドクターチェックが入って続行不可能と判断され、レフェリーが試合をストップ。快勝で初のベルトを手に入れた。所属する京都野口ジムにとっても、昨年春にNJKFに新加盟して以降初のタイトルマッチを制した形となった。
「人前では言葉がなかなか出てこない」とのことで、リング上のインタビューでは言葉少なだった松本だが、控室では「いつも通りやったら普通に勝てると思ってたんですが、思ったよりも全然出てこないし、スイッチしてきたりしてやりにくかったですね。待って自分の得意なテンカオやヒジを合わせたら勝てるかなと思って、3Rに二段ヒザが当たるかなと思って出したらドンピシャでした」と振り返ると同時に「このベルトをいっぱい防衛しまくります。NJKF王座はあまり防衛戦をする人がいないので、どんどん防衛して、このベルトの価値を高めていきたいです。もっとヒジに特化して、『アイツのヒジはすごい』と言われるようになりたいですね。『ヒジだけや』と思われても、そのヒジが全部当たって全部切れるようになりたい」と抱負を語った。
super fight.1 国際戦 65kg契約 3分3R(肘あり)
×中野椋太(NJKF誠至会/NJKFウェルター級王者)
○チョ・ギョンジェ(韓国/MAX FC-65kg1位)
判定0-3(三者とも28-30)
ダブルメイン後に行われた「スーパーファイト」2試合は国際戦で、まずはNJKFウェルター級王者・中野椋太が登場。「S1トーナメント」65kg部門にエントリーが決まっている中野は前哨戦と言える一戦で、韓国「MAX FC」-65kg級1位のチョ・ギョンジュを迎え撃った。ここで勝ってトーナメントに弾みをつけたい中野だったが、初来日のギョンジュは蹴りを中心とした堅実な攻撃に強さを見せるタイプで、苦戦を強いられペースを握れないまま試合終了。判定3-0で敗戦となった。翌23日の後楽園大会で1回戦勝利した畠山隼人と、11・30後楽園でトーナメント決勝を争う中野は、この敗戦から立て直すことができるか。
super fight.2 国際戦 64kg契約 3分3R(肘あり)
○宮島教晋(NJKF誠至会/ISKAムエタイ・インターコンチネンタル ライトウェルター級王者)
×セーンチャイ・ルークムアンローイ(タイ)
TKO 1R 2分54秒
続いてのスーパーファイト、第14試合にして興行全体の大トリを締めたのは、ISKAムエタイ・インターナショナル・ライトウェルター級王者の宮島教晋。このところ勝ち星に恵まれていなかった宮島だが、この日はセーンチャイ・ルークムアンローイを1R、左フックで倒してKO勝利。ムエタイスタイルの宮島としては珍しいパンチでのKOで、大会を締めてみせた。
セミファイナル 国際戦 63.5kg契約 3分3R(肘あり)
○二條 司(NJKF誠至会/NJKFスーパーライト3位)
TKO 1R 1分57秒
×テーパブット・サイトーンジム(タイ)
セミファイナルでは、2月大会でNKB選手との対抗戦に勝利した二條司が初の国際戦。タイのテーパプット・サイトーンジムを迎え撃ったが、1R、二條のローキックでテーパプットがダウン。二條がさらにローを繰り出すとテーパプットは再び倒れ、試合がストップされた。
勝った二條はマイクを持つと、この試合限りでの引退を表明。大学4年生で春からの就職先も決まっている二條は、在学中に王座を獲ることを目標として6月に挑戦者決定戦に臨んだが、真吾YAMATOにKO負け。「もともと大学にいる間までと決めていた」というキックボクサーとしての活動に終止符を打った。
大樹引退エキシビジョンマッチ 3分1R
-大樹(NJKF ARENA/NJKFフェザー級3位)
-ヤスユキ(フリー/元NKBライト級王者)
勝敗なし
セミファイナル後には、元NJKFフェザー級1位・大樹の引退式が行われた。京都のARENAに所属する大樹は、同じ京都のジムで互いに切磋琢磨してきたという元NKBライト級王者ヤスユキと3分1Rのエキシビションを披露。その後のセレモニーでは「格闘技を始めて20年、プロキックボクサーになって10年になります。キックボクシングの道で培ってきたものをこれからの人生で生かしていきたい」と挨拶。粘り強い戦いを身上とした大樹の選手活動は、本人の強い希望により10カウントゴングは鳴らされないという異例の形で幕を閉じた。
NJKF西日本の今年の大会はこれで終了。2020年は1月13日(月・祝)、大阪市港区民センター大会(誠至会主催)で開幕する。
第9試合 NJKFライト級 3分3R(肘あり)
○山畑雄摩(NJKF心将塾/NJKFライト級8位)
×羅向(NJKF ZERO/NJKFライト級6位)
判定2-0(30-29、30-29、29-29)
第8試合 交流戦 NJKFバンタム級 3分3R(肘あり)
△甲斐元太郎(NJKF理心塾)
△林佑哉(空修会館)
判定1-0(30-29、29-29、29-29)
第7試合 70kg契約 3分3R(肘あり)
○龍威地(NJKF ARENA/NJKFウェルター級8位)
×RYOYA(NJKF勇健塾)
TKO 1R 2分15秒
第6試合 NJKFフライ級 3分3R
×大嶺竜馬(NJKF誠至会)
○優心(NJKF京都野口ジム)
判定0-3(28-30、28-29、28-30)
第5試合 NJKFフライ級 3分3R
○寺西大輝(NJKF田頭道場)
×郁依斗(NJKF健心塾)
TKO 3R 2分12秒
第4試合 56kg契約 3分3R
○麻太郎(NJKF健心塾)
×梅永海世(NJKF理心塾)
判定3-0(三者とも30-28)
第3試合 54kg契約 3分3R
×福田優斗(NJKF田頭道場)
○龍城(NJKFレグルス)
判定0-3(27-30、27-30、26-30)
第2試合 交流戦 NJKFバンタム級 3分3R
×PRINCE博(NJKF ARENA)
○藤江尚樹(鴨川ジム)
判定0-3(28-30、29-30、28-29)
第1試合 ミネルヴァ 52kg契約 2分3R
△TOODY NAOMI(月心会ラスカルジム)
△AYA(BLA-FREY)
判定0-0(三者とも29-29)
オープニングファイト NEXT☆LEVEL提供試合 60kg契約 1分30秒3R(インターバル30秒)
×廣瀬武蔵(NJKF道場373)
○川口麟太郎(NJKF岩崎道場ツクモジム)
判定1-2(30-29、28-30、28-30)