RISE 2.3 後楽園ホール:白鳥大珠、秀樹と不完全決着もライト級王者に。田丸辰、王座奪取後初戦は1R KO勝ち
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RISE 130
2019年2月3日(日) 後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第11試合 メインイベント 第5代RISEライト級(63kg)王座決定戦(兼・RISE WORLD SERIES 61kgトーナメント出場者決定戦) 3分5R(無制限延長R)
×秀樹(新宿レフティージム/1位、K-1 REVOLUTION FINAL -65kg級世界王者/62.95kg)
○白鳥大珠(TEAM TEPPEN/2位、スーパーフェザー級(60kg)4位、元WPMF日本スーパーフェザー級王者/62.95kg)
3R 1’41” TKO (ドクターストップ:左スネの裂傷)
※白鳥が王者に
不可思が階級アップのため返上した王座を巡る一戦。秀樹は昨年、KNOCK OUTのライト級王座決定トーナメントで山口裕人、マサ佐藤を破り決勝に進出し、不可思に敗れ優勝は逃したが、11月のRISE両国大会ではパン・ジャユンに勝利している。白鳥は昨年6月にボクシングからキックに戻り、11月の両国では北井智大に判定勝ち。大晦日のRIZINやれんのか!でもウザ強ヨシヤにKO勝ちし、存在感を高めている。
なお、この一戦は3月10日の大田区総合体育館で開幕するRISE WORLD SERIES -61kgトーナメントの出場者決定戦(一回戦の相手はヘクター・サンチアゴ)も兼ねている。
1R、両者ともサウスポーに構え、慎重にジャブを突きながら出方をうかがい続け、時折ローの応酬。終盤、右ストレートの相打ちで両者ひるみ、場内が沸く。記者採点10-10。
2Rもお互い慎重で、ローを打ち合う展開が続く。終盤は秀樹が白鳥をロープに詰めて右ストレートを当てる場面が少し目立つようになるが、まだ大差は無い。記者採点10-10。
3R、秀樹が左ローを当てていると、白鳥のバランスが少し悪くなり、効き目を発揮し出したが、その後も左の蹴りを当て続けていると、左のスネを切ってしまう。白鳥も蹴りをカットした際に左膝を切り、揃ってドクターチェックを受けるが、秀樹の傷の方が深い。秋谷レフェリーの説明によると、骨膜が見えているといい、ドクターストップとなり、白鳥のTKO勝ちとなった。
白鳥は「皆さんもそうだと思いますけど、この結果に満足していません。もっとカッコいい勝ち方して、もっとカッコつけたかったです。秀樹選手にすぐ言いましたけど、初防衛戦は秀樹選手でお願いします。次は必ずKOで倒して締めます。これからもっと僕はRISEと共にスターになるので、僕について来てください」とアピールした。
バックステージでのインタビューで、-61kgトーナメントに向けては「4カ月連続の試合でキツい部分もありますけど、身近にいる(那須川)天心も早いペースで勝っていたので、行きます。一回戦、ブラジル人楽しみです。ファンにもトーナメントに出ている選手にも『白鳥、ヤバいぞ』と思わせたいです」と力強く宣言した。
第10試合 セミファイナル スーパーフライ級(53kg) 3分3R(延長1R)
○田丸 辰[とき](平井道場/RISEスーパーフライ級王者/52.95kg)
×一樹(PLACE-K/MA日本スーパーフライ級王者/52.85kg)
1R 1’56” KO (左ストレート)
田丸は11月の後楽園での初代スーパーフライ級王座決定戦で金子梓に判定勝ちし、現在8戦8勝。一樹はRISE初参戦。昨年11月に渡部ヒロシを下しMA王座を獲得したばかりだ。戦績9戦5勝(4KO)4敗。
1R、田丸がサウスポーに構え、左ミドル、ローを着実に当て続け、中盤過ぎ、「全く練習していかなったけど、ひらめいた」というセンチャイ式の左の側転蹴りを首元にクリーンヒットしダウンを奪う。ダメージの大きい一樹に対し、最後は左ストレートを当て、2ダウン目を奪ったところでレフェリーがストップした。
田丸は「チャンピオンなってから最初の試合でKOできました。僕は天心2世じゃなく田丸辰です。覚えていて下さい」とアピールした。
第9試合 ライト級(63kg) 3分3R(延長1R)
×山口裕人(山口道場/WPMF世界スーパーライト級暫定王者/62.9kg)
○北井智大(チームドラゴン/RISE 3位/62.8kg)
1R 2’35” KO (3ダウン:パンチ連打)
山口兄弟の兄・裕人は、12月にINNOVATION岡山大会でワンマリオ・ゲオサムリットを破りWPMF世界暫定王座を獲得し、今回RISE初参戦した。
1R、裕人がフェイントを駆使しながら、左右のフックを巧く当てていたが、バックハンドブローの奇襲に失敗し空振りすると、北井が詰めて左の膝蹴りを顔面に当ててひるませ、右フックも当ててダウンを奪う。裕人はダメージが大きく、北井がパンチラッシュで2ダウンを重ね快勝した。
第8試合 清水賢吾引退エキシビションマッチ 2分2R
―清水賢吾(極真会館/RISE&SB日本ヘビー級王者)
―“ブラックパンサー”ベイノア(極真会館/RISEウェルター級王者)
勝敗無し
11月の両国のマイティ・モー戦を最後に引退した清水が、後輩のベイノア相手のエキシを行った。清水は事前のコメント通り、ベイノアに対し容赦なくパンチ、膝、ローを強打。胴廻し回転蹴りやカカト落としも織り交ぜ、ベイノアを圧倒する。ベイノアも必死に耐え、雄たけびを上げながらパンチ、胴廻し回転蹴りを果敢に返し続け、見ごたえある攻防を繰り広げ、先輩を送り出した。
トレーナーや家族らから花束を贈呈された清水は「何の才能も無かった私が35歳まで続けられ、チャンピオンになれたのも、様々な方々、家族、応援してくださった皆さんのおかげです。ベイノア君とエキシビションをやらせてもらって、倒すつもりで行ったんですけど、現役の無敗の黒人の王者で、倒せませんでした。限界を感じましたけど、これまでできて、格闘技人生において一片の悔いもありません。ベイノア君以上の後輩を育て、トレーナー、セコンドとしてRISEに戻って来ますので期待してください。本当に最高の格闘技人生でした」と話し、10カウントゴングを聞いた。清水のキック通算戦績は35戦28勝(22KO)7敗。
第7試合 ミドル級(70kg) 3分3R(延長1R)
×森田崇文(フリー/RISE 1位・元王者/69.9kg)
○松倉信太郎(TRY HARD GYM/RISE 3位/69.95kg)
判定0-3 (27-29/27-30/26-30)
松倉は6月の幕張でRISE初参戦し、イ・ソンヒョンに延長の末惜敗したものの、8月のRIZIN、11月のRISEと連続KO勝ち中だ。森田とは昨年6月の幕張で戦う予定だったが、森田の負傷で試合が流れていた。森田は10か月ぶりの試合となる。
1R、森田が細かく動いてフェイントをかけ、左ミドルを当てていたが、松倉は動きを良く見て、右ストレートでダウンを奪取する。中盤にも森田の左ミドルのカウンターの右ストレートでダウンを奪い、早くも大差をつける。
2Rも松倉が左ミドル、左ジャブを随所で当ててやや優位だが、森田も時折右ストレート、右ローを返し、差を付けさせない。3Rも松倉が左ミドルを随所で当ててやや優位だが、今一つスパークできないまま終了。判定勝ちしたものの、序盤の展開を考えればしっかりKOして欲しい試合だった。
第6試合 バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
○良星(平井道場/RISE 2位、Bigbangスーパーバンタム級王者/55kg)
×竹内将生(エイワスポーツジム/MA日本スーパーバンタム級王者、WMC日本スーパーバンタム級1位/54.9kg)
判定3-0 (30-29/30-29/30-28)
良星は7月に鈴木真彦に敗れたが、堀尾竜司、カン・ジェヒョクを破り連勝中。ムエタイルールで活躍する竹内はRISE初参戦だ。1月16日のKNOCK OUTで加藤勇吾にTKO勝ちしたばかりだ。
1R、お互い慎重だが、良星が圧力をかけ続け、左ミドル、右ローを時折りヒットする。打ち下ろすような右ローは威力十分だ。2Rも良星が圧力をかけ続け、右ローを時折り当てるが、はっきり差をつけるほどにはならない。3R、ようやく竹内のパンチも当たり出すが、良星の圧力に押される状態は変わらず、良星が随所で左ミドルと右フックを強打してやや好印象を残し、僅差ながらも判定勝ちした。
第5試合 バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
×金子 梓(新宿レフティージム/RISEスーパーフライ級(53kg)1位/55.0kg)
○堀尾竜司(TRY HARD GYM/元Krushスーパー・バンタム級(55kg)王者/54.95kg)
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
金子は11月の後楽園の初代スーパーフライ級王座決定戦で田丸辰にプロ初敗北を喫して以来の再起戦であり、階級アップしての初戦。堀尾は昨年からRISEに参戦し、優吾・FLYSKYGYM、良星に連敗中だ。
1R、金子が圧力をかけ、右のミドル、ハイ、コンビネーションでのパンチを当て、やや優位。堀尾もミドルを返すが、少し後手の印象だ。2R、お互い手数を上げるが、堀尾がロープを背負う時間が長く、金子が左ボディ、バックスピンキックを随所でクリーンヒットして好印象を残す。
3R、金子が左ボディを効かせて、堀尾を後退させ、ダウン寸前まで追い詰められるが、堀尾が左フックを当て、逆転のダウンを奪う。金子も反撃するが、堀尾も攻撃を返し続け終了。堀尾が苦しみながらも勝利をもぎ取った。
第4試合 58.5kg契約 3分3R(延長1R)
○篠塚辰樹(TEAM TEPPEN/RISEフェザー級(57.5kg)5位/58.45kg)
×Ryuki(RKS顕修塾/中国英雄伝説2017年-60kg級アジア王者/58.4kg)
判定3-0 (29-28/29-28/29-28)
Ryukiは18戦無敗で、昨年8月のRIZIN名古屋大会で直也を下し、RISEに初参戦する。1R、篠塚が持ち前のスピードのあるパンチを序盤から時折ヒットし続け、終盤にRyukiの左テンカオのカウンターで右ストレートを当ててダウンを奪う。
2R、Ryukiも少しずつ左ミドル、ローを返し、五分の展開に戻す。3R、Ryukiの蹴りが効いてくると、篠塚に疲れの色が濃くなり、Ryukiが左ストレート、左ハイを度々当てて篠塚を追い詰めるが、篠塚が耐え抜き、辛うじて勝利をものにした。
第3試合 スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
×高橋幸光(はまっこムエタイジム/元MA日本ライト級王者、元J-NETWORKライト級王者/64.9kg)
○山田洸誓(正道会館 高知/RISE 2位/64.7kg)
判定0-2 (30-30/29-30/29-30)
高橋は13年6年に渡部理想を1R16秒ハイキックでKOして以来5年半ぶりのRISE参戦。1R、高橋はサウスポーに構え、いつものように回って距離を取り続ける展開からスタート。山田は時折蹴りを当てるがまだ少ない。2R、序盤に山田がパンチの連打から右フックを当てるようになるが中盤以降はヒットが減り、高橋も左ミドルを返し、ほぼ五分の状態に戻る。だが3R、山田が序盤から左右のフックのヒットを増やし、じわじわと攻勢に。高橋は押され続けて終了。3Rのポイントを確実に取った山田が判定勝ちし、デビュー以来の連勝を8に伸ばした。
第2試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
×津田鉄平(新宿レフティージム/RISE 10位/57.45kg)
○澤谷大樹(HAWK GYM/RISE 11位、2018年RISING ROOKIES CUPフェザー級優勝/57.35kg)
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)
※3R左ハイキックで津田に1ダウン
第1試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R
×YA-MAN(TARGET SHIBUYA/2018年RISING ROOKIES CUPフェザー級準優勝/57.5kg)
○門口佳佑(EX ARES/AbemaTV那須川天心挑戦者決定トーナメント優勝/57.3kg)
判定0-3 (28-29/28-29/28-30)
※1R右ストレートでYA-MANに1ダウン
オープニングファイト第2試合 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R
○中澤良介(TRY HARD GYM/59.8kg)
×大日方景都(TARGET/2015年KAMINARIMON全日本大会 -60kg級優勝/59.9kg)
判定3-0 (29-27/29-27/30-28)
※2R右ストレートで大日方が1ダウン
オープニングファイト第1試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R
○須田翔貴(TEAM TEPPEN/2018年KAMINARIMON×新空手アマチュア最強決定戦-57.5kg級優勝/56.7kg)
×松元アウトサイダー仁志(FLAT UP/57.45kg)
2R 1’58” KO