パンクラス 11.25 新木場スタジオコースト:T-98、森本一陽を5Rラスト2秒でKO。アキラ、ロシア・パンクラチオン協会からの刺客にKO負け
skyticket presents PANCRASE 301
2018年11月25日(日)新木場スタジオコースト
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
センチャイムエタイジム中野
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レポート&写真:井原芳徳
【メインカード】
第13試合 Wメインイベント(2) WPMF(世界プロムエタイ連盟)ルール 70kg契約 3分5R
○T-98[タクヤ](クロスポイント吉祥寺/REBELS-MUAYTHAIスーパーウェルター級(69.85kg)王者、元ラジャダムナン同級王者/69.85kg)
×森本一陽[いちよう](レグルス池袋/元Bigbang&J-NETWORKスーパーウェルター級王者/69.75kg)
5R 2’58” TKO (3ダウン:左ストレート)
パンクラスとREBELSとの完全グループ化に伴い、REBELS提供のキックの試合が組まれるようになったが、今回はWメインという重要な位置に、70kg契約の国内トップ選手・T-98の試合が組まれた。来年2月に新木場スタジオコーストでREBELSのプロ大会が初開催される予定で、TOKYO MXでの生中継が決まっており、そのアピール機会となる。
T-98はタイのムエタイの2大タイトルのうちの1つ、ラジャダムナン王座を獲得した実績があり、KNOCK OUT等でも活躍。その風貌から「ムエタイゴリラ」の愛称でも親しまれる。
対する森本はベルトを取った両団体以外にもKrushやシュートボクシング等多くの団体に参戦経験がある選手。5月のRISEで山田洸誓に右ハイでKO負けして以来の試合。その試合では66kg契約だったが、今回は以前の体重に戻す。
1R、T-98が中央から圧力をかけ、森本が右ミドルを放つと、蹴り足をつかみながら右ローを返し続ける。森本は細かく右ストレート、左ジャブを返すが、T-98は圧力を弱めず、右ローを当て続ける。
2RもT-98が右ローを当て続けた後、右ハイも当て森本をぐらつかせる。中盤からは首相撲からの膝、右ストレート、右肘も当て、多彩な攻撃で森本を追い詰める。
3RもT-98が右ロー、首相撲からの膝を当て続け、右ローをもらった森本はぐらつくように。4Rも同様にT-98が右ロー主体で圧倒。5R、森本も時折パンチを返すが、T-98が右ロー、組んでの膝を当て続けて優勢を維持する。そしてラスト1分、T-98が右ハイ、左ストレートでダウンを重ねると、ラスト2秒に左ストレートで3ダウン目を奪いTKO勝ちした。
T-98は試合前の公約通り、KO勝ちで金網によじ登り勝利をアピール。マイクを持ったT-98は、「パンクラスの酒井社長、メインに組んでいただきありがとうございます。ギリギリなっちゃったんですけど、最低限KOで勝つという仕事ができたと思います。一つ言えるのは今日金網が似合ったのは僕でした」とアピールした。
第12試合 Wメインイベント(1) ライト級 5分3R
×アキラ(フリー/2位/69.85kg)
○ソリホン・サドゥロエフ[Salikhan Sadulloev](タジキスタン/パンクラチオン・ハバロフスク/70.35kg)
2R 0’19” TKO (レフェリーストップ:右回転肘打ち→グラウンドパンチ)
ロシア・パンクラチオン協会推薦のサドゥロエフは中央アジアのタジキスタン出身、1989年3月1日生まれの29歳。身長172cm。ムエタイをベースとし、MMAは4勝(1KO/3一本)1敗でキャリアは浅いが、ロシア側は「20戦以上戦ってる選手と比較して何の遜色も無い」と太鼓判を押す。アキラは8月のロシア人選手との試合が、相手の計量失格で中止となっており、2月以来9カ月ぶりの試合となる。
1R、体格で勝るサドゥロエフが首相撲で捕まえてコントロールをしようとするが、アキラは胴タックルで倒して上になる。スタンドに戻ると、サウスポーのアキラに対し、サドゥロエフは右ミドル、組んでの左膝をヒット。サドゥロエフは倒して上になる場面も。スタンドに戻り、アキラが組み付いて抱え上げて倒そうとするが、サドゥロエフは金網をつかむ反則を犯す。それでもアキラはしがみつき続け、金網をつかめない場所に運び、抱え上げて倒したところで時間切れとなる。ジャッジは2名がサドゥロエフ、1名がアキラを支持する。記者採点はアキラ。サドゥロエフの金網つかみの反則は減点相当と判断した。
流れを引き寄せつつあったアキラだが、2R開始すぐに悲劇が襲う。アキラはパンチの連打で詰めるが、サドゥロエフは下がりながら右のバック肘を放ちクリーンヒット。アキラがダウンしたところですぐさま芹沢レフェリーがストップ。サドゥロエフがパンクラス初戦で大きなインパクトを残した。
第11試合 女子ストロー級 5分3R
○三浦彩佳(TRIBE TOKYO M.M.A/1位/52.2kg)
×タルシアラ・ピットブル[Tarciara Santos De Oliveira](ブラジル/テンプロ・ダ・ルタ/52.05kg)
判定3-0 (29-28/29-28/29-28)
1R、スタンドの打撃戦で、三浦も応じてパンチを振るうが、タルシアラの右ストレートが炸裂し、三浦はダウン。タルシアラのパンチの連打で棒立ちになり、梅木レフェリーがストップしようか躊躇していたが、続行すると、三浦は組み付いて倒し、グラウンドで休みながら活路を見出そうとする。いったんタルシアラが上になりパウンドを連打するが、三浦は脱出し、ハーフガードで固める。だがその先の有効な攻めにはつなげられず、タルシアラにポイントを奪われる。
2Rもタルシアラが左ジャブを当てるが、三浦が胴タックルを仕掛けて倒しハーフをキープ。その先は攻めあぐねるが、堅実な形でポイントを五分に戻す。
3Rも三浦が序盤からテイクダウンを奪いハーフをキープ。その先は攻めきれず、残り1分にブレイクがかかる。タルシアラが倒して上になるが、最後は三浦が返して上になって終了。なんとか逆転し勝利したが、三浦は悔しそうな表情のままリングを降りた。
第10試合 ストロー級 5分3R
×八田 亮(ストライプル オハナ/2位、元ZSTフライ級王者/52.2kg)
○アンソニー・ドゥー[Anthony Do](米国/アメリカン・キックボクシング・アカデミー/URCCストロー級王者/51.8kg)
3R 2’08” TKO (レフェリーストップ:右ストレート)
1R、ドゥーが片足タックルを繰り返し、テイクダウンを重ね、パウンド、肘も当てて主導権。終盤、八田も上になるが、有効な攻めにつなげられない。
2Rもドゥーのタックルに手こずり続ける。中盤、ドゥーのタックルのタイミングで八田が膝蹴りを当て、組み付いてテイクダウンに成功しマウントを奪い反撃。バックを奪い、裸絞めを狙うが、ドゥーは間一髪で防御し、ドゥーが上になりパウンドを連打する。最後はスタンドに戻り、ドゥーが右ローを当て、八田はバランスを崩したところでラウンドが終わる。ジャッジは割れ、2名がドゥー、1名が八田を支持する。
3R、八田はタックルを繰り返すが、ドゥーが切り、パウンドを当て、スタンドで圧力をかけ続ける。八田は次第に戦意喪失状態となり、ドゥーが右ストレートを当て、八田がうずくまったところでストップがかかった。
第9試合 TOKYO MX「BE-BOP SPORTS」PANCRASE REBELS TRYOUT MMA編 アマチュア フェザー級 3分3R
×四家達規(パンクラスイズム横浜/コーチ・北岡悟/65.2kg)
○永井佑虎(CAVE/コーチ・石渡伸太郎/65.3kg)
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)
REBELSとの完全グループ化に伴い、10月から始まったプロデビューを賭けてのトライアウト企画の第1弾の決戦が、TOKYO MXの日曜夜7時からの生中継枠で行われた。
1R、永井が最初の胴タックルでテイクダウンに成功しハーフガードに。金網に押し付けて鉄槌を落とし、ギロチン狙いのプレッシャーもかけ、四家が立とうとすれば押さえ込み続け、バックも狙う。
2Rも永井が序盤からテイクダウンを奪いグラウンドで主導権をキープ。3R、序盤こそ四家が永井の組み際に右ハイ、右ストレートを返し、場内が盛り上がるが、永井が序盤から倒して、グラウンドで裸絞めを狙い、パウンドを当てる等して攻め続け終了。永井が文句無しの判定勝ちを果たした。試合前は舌戦を繰り広げた両者だが、試合後は握手を交わした。
第8試合 フェザー級 5分3R
○堀江圭功(ALLIANCE/9位、2017年ネオブラッドトーナメント同級優勝&MVP/65.95kg)
×滝田J太郎(和術慧舟會東京道場/KING CRAFT/65.95kg)
1R 3’58” TKO (レフェリーストップ:右フック→グラウンドパンチ)
堀江がサウスポーの滝田に右ミドルを強打するが、滝田は金網際まで下がりながらも組み付いてテイクダウンを狙う。堀江は一瞬倒されてもすぐに立ち、耐え続けると、背後からしがみつく形となり、離れ際に右フックを背中からヒット。滝田はダウンし、追い打ちのパウンドを連打したところで芹沢レフェリーがストップした。
第7試合 女子バンタム級 3分3R
○東 陽子(和術慧舟會AKZA/61.2kg)
×シェンディ・ソロモン[Sheindel Salomon](英国/アブソリュートMMAタイランド/59.9kg)
1R 1’32” TKO (ドクターストップ:パンチによる鼻骨骨折の疑い)
1R、パンチを蹴りを積極的に狙うソロモンに対し、東は序盤はテイクダウンを狙っていたが、次第に打撃戦に応じるようになると、逆に東が左右のパンチを度々ヒットし、ソロモンは鼻血を出す。最初のドクターチェックでストップがかかると、東は愛息とともに喜んだ。なお、レフェリーはかつてWIND智美のリングネームで活躍した寶田(たからだ)智美氏が務めた。
第6試合 ストロー級 5分3R
×井島裕彰(GUTSMAN/3位/52.2kg)
○曹 竜也(闘心/5位/52.5kg)
3R 4’38” TKO (ドクターストップ:パンチによる左まぶたの負傷)
スタンドの打撃戦で、サウスポーの曹が右ジャブ、左ストレートを的確に当て、井島の左まぶたをふさぎTKO勝ち。これで3連勝の曹は、試合後のマイクで、同じ沖縄出身のストロー級王者・砂辺光久への挑戦を熱望した。
第5試合 フェザー級 3分3R
○牛久絢太郎(K-Clann/11位/65.85kg)
×近藤孝太(ハイブリッドレスリング山田道場/65.65kg)
判定3-0 (20-17/20-17/20-17)
第4試合 ウェルター級 3分3R
○中村邦夫(パンクラスイズム横浜/4位/76.85kg)
×藤原 勝(ハイブリッドレスリング鹿児島/76.55kg)
1R 終了時 TKO (ドクターストップ:グラウンドパンチによる額のカット)
第3試合 ライト級 3分3R
×松岡嵩志(パンクラスイズム横浜/70.25kg)
○金田一孝介(K-PLACE/70.3kg)
1R 2’59” KO (右フック)
第2試合 バンタム級 3分3R
○合島大樹(GUTSMAN/61.4kg)
×原田惟紘(G-face/61.6kg)※パラエストラ北九州から所属変更
3R 1’24” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
第1試合 ミドル級 3分3R
○一慶(フリー/83.45kg)
×荒井勇二(GUTSMAN/83.85kg)
2R 2’14” 腕ひしぎ十字固め
【プレリミナリーファイト】
第6試合 フェザー級 3分3R
×松井幸太 (東京イエローマンズキュート)
○立成洋太 (FIGHT FARM)
2R 2’04” TKO (レフェリーストップ:スタンドパンチ)
第5試合 フェザー級 3分3R
―櫻井裕康(NEVER QUIT)
―手塚勇太(和神会)
中止
第4試合 バンタム級 3分3R
×野村優眞 (NEVER QUIT)
○諏訪部哲平 (和術慧舟會駿河道場)
1R 2’13” アームロック
第3試合 バンタム級 3分3R
×平田純一(DAMM FIGHT JAPAN)
○井関 遼(GRABAKA)
2R 2’44” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
第2試合 ストロー級 3分3R
○アベリュー(パンクラスイズム横浜)※阿部竜治 改め
×杉浦弘幸(NEVER QUIT)
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)
第1試合 WPMF(世界プロムエタイ連盟)ルール フライ級 3分3R
○心直(87キック)
×誠剛(インスパイヤードモーション)
2R 1’07” TKO (レフェリーストップ:肘によるカット)