DEEP 10.27 大田区総合体育館:武田光司、北岡悟との死闘制しライト級王者に。元谷友貴、一本勝ちで2階級制覇。弥益ドミネーター聡志がフェザー級王者に
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カーエイドpresents DEEP 86 IMPACT
2018年10月27日(土)東京・大田区総合体育館
レポート&写真:井原芳徳
第16試合 メインイベント DEEPライト級タイトルマッチ 5分3R
×北岡 悟(パンクラスイズム横浜/王者、パンクラス4位、元戦極(SRC)王者/70.30kg)※5度目の防衛戦
○武田光司(BRAVE/挑戦者/70.20kg)
判定0-5 (小池27-30/新美27-30/豊永26-30/田澤27-29/梅木27-30)
※武田が王者に
北岡は16年6月の下石康太戦以来となる5度目の防衛戦で、DEEP参戦もこの試合以来2年ぶりとなる。以降はパンクラスで2勝し、RIZINの初戦ではダロン・クルックシャンクをギロチンで下したが、矢地祐介、ストラッサー起一に敗れ、7月大会ではディエゴ・ブランダオンに90秒でTKO負けしている。
挑戦者の武田は23歳。埼玉栄高校時代にレスリングのフリーとグレコローマンの84kg級で5冠を達成。専修大学卒業後、昨年8月MMAデビューしから7戦7勝(2KO/2一本)で、DEEPでも4月大会でツォゴーフ・アマルサナー、6月大会では北岡悟の王座挑戦経験者の宮崎直人、8月23日の大会で大原樹里に判定勝ちしている。大原に勝利後、北岡戦を希望するマイクアピールし、北岡もその場で承諾していた。
1R、両者サウスポーに構え、武田が圧力をかけ、北岡が左に回る構図が続く。北岡はタックルを仕掛け、下にもぐって足を取りに行くが、武田は切る。スタンドで同じ構図に戻り、北岡は右ミドル、右フック、武田は左ジャブを当てるが、均衡は崩れない。だが終盤、武田の左ジャブ、右フックのヒットが増え、少し優勢ムードに。記者採点9-10で武田。
2R、序盤から武田の右ジャブ、フック、ストレートが度々当たり、北岡は後退するように。後方に倒れると、武田はサッカーボールキックを当てる。スタンドに戻っても武田がパンチで攻勢。北岡がダウンしても寝技に付き合わず、スタンド勝負で徹底する。北岡は右目の下と鼻から出血している。記者採点8-10で武田。
3Rも武田が右のパンチを当て続け優位をキープするが、中盤、北岡のカウンターの右フックも当たり出し、武田は後退。武田は左目の下をカットし出血する。どちらに転ぶかわからない死闘となるが、北岡も詰め切れず、終盤は武田も持ち直す。最後は前に出る北岡を武田がかわし終了。武田は終わった瞬間、膝から崩れ落ち大喜びする。記者採点10-9で北岡。合計27-29で武田。武田が打撃戦を制しベルトを巻くと涙を流した。
武田は「北岡選手ありがとうございました。毎日怖くて、独りぼっちになった時に泣き出したこともありました。だけど応援してくれる人達のおかげでチャンピオンベルトという一つの形になったと思います。ありがとうございます」と感謝の言葉を述べると「宮田(和幸)先生が年末のRIZINで引退しますけど、僕も年末、お願いします」と、師匠と弟子でのW参戦を熱望した。
第15試合 セミファイナル 第7代DEEPバンタム級王座決定戦 5分3R
○元谷友貴(フリー/元フライ級王者/61.00kg)
×釜谷 真(ハニートラップ/Tri.H STUDIO/61.15kg)
3R 4’43” 裸絞め
※元谷が王者に
バンタム級では大塚隆史が昨年末のRIZINバンタム級GPの激闘で負傷したため王座を返上。4月大会でソン・ジンスが北田俊亮との王座決定戦で勝利し新王者となったが、UFCと契約したため、王座を返上した。
釜谷は昨年10月の王座挑戦者決定戦でジンスに判定負けしたが、4月の大阪大会でピーター・ベナベンテ、8月の後楽園で坂巻魁斗を下している。
元谷は16年4月のRIZINでの体重オーバーを反省し、DEEPフライ級王座を返上し、バンタム級に階級をアップ。昨年4月のRIIZNでは堀口恭司に敗れたが、判定まで持ち込んだ。以降はDEEPとRIZINで3連勝。8月12日のRIZIN名古屋大会では修斗環太平洋王者の祖根寿麻と対戦し、一瞬の隙を突いて裸絞めを極めて一本勝ちした。昨年はブラジルのシュートボクセで50日間修行し、打撃も強化中だ。
1R、元谷が執拗に左右のローを当て続け、釜谷はほとんどカットせず、左のジャブを突き続けていると、中盤から少しずつジャブと右ストレートのヒットが増える。両者ともまだ崩れず。釜谷のセコンドの石渡伸太郎からは「我慢比べだ。そのまま行け」との指示が飛ぶ。記者採点は僅差だが10-9で元谷。
2Rも同じ構図がしばらく続いたが、釜谷は右ミドル、左ボディも織り交ぜるようになると、距離が詰まり、パンチの打ち合いに元谷も付き合わざるを得なくなる。だが元谷は3分半過ぎ、組み付いて押し込んでテイクダウンを奪い、しばらくしてマウントへ。終盤はトップから右のパウンドを連打し釜谷を追い詰める。記者採点10-9で元谷。
3R、疲れの見えて来た釜谷に対し、疲れ知らずの元谷が右ロー、左ジャブを当て続け攻勢。釜谷の左太腿は赤を通り越して青く腫れ上がる。釜谷も左ボディ、右フックを返すが、元谷はタックルを仕掛けてテイクダウンし上に。釜谷はギロチンで迎撃するが、元谷は外してマウントからパウンドを連打する。釜谷はもがいてスタンドに戻し、パンチを当てて必死に反撃するが、元谷が右ローを当て続け、反撃を封じると、残り1分、組んで押し込み抱え上げテイクダウン。マウントを奪い右肘を当てると、最後は余力の無い釜谷のバックを奪い、裸絞めを極めて時間内にフィニッシュした。
途中苦しんだ元谷だが、最後はきっちり決めベルトを巻くと、「また年末出たいです、よろしくお願いします」と、リングサイドで観戦していたRIZINの榊原信行実行委員長にアピールした。
第14試合 DEEPフェザー級タイトルマッチ 5分3R
×芦田崇宏(BRAVE/王者/65.70kg)※初防衛戦
○弥益ドミネーター聡志(team SOS/挑戦者/65.65kg)
判定0-5 (福田27-30/小池28-29/新美27-30/田澤27-30/梅木27-30)
※弥益が王者に
芦田は10~14年にDEEPを主戦場にし、以降はREAL、GRACHAN、PXCなど他団体に上がっていたが、昨年からDEEPに復帰するとオーロラ☆ユーキ、DJ.Taikiを下し、昨年12月に上迫博仁に判定勝ちし王座を獲得した。だが今年6月大会で弥益にアームロックで95秒一本負け。今回はベルトを賭けて再戦に臨む。弥益は14年からDEEPに上がり続け、しばらく負けが込んでいたが、16年5月以降は6連勝と好調で、初のタイトル挑戦に辿り着いた。
1R、弥益がスイッチを繰り返してプレッシャーをかけ、右ストレート、右ミドルを当てていると、芦田はタックルを仕掛けるが、弥益は切って、前戦同様にサッカーボールキックを当てる。中盤、弥益が上になるが、膠着しブレイクがかかる。芦田はパンチの打ち合いに持ち込むが、ヒットは乏しく、タックルに切り替えると、弥益が切ってバックを取って終える。記者採点9-10で弥益。
2R、弥益が組もうとした展開で、芦田が振りほどいて倒して上に。だがトップキープは短く、弥益が脱出して上に。いったん立てばサッカーボールキックを当て、バック、トップからコントロールを続ける。だが終了間際には芦田が脱出するとパウンドを連打。弥益は少し鼻血を出す。記者採点9-10で弥益。
3R、弥益は疲れが見え始め、芦田がパンチを連打するが、勢い余ってスリップしてしまい、弥益は救われて上を取ることに成功する。トップからハーフに移動しつつ、長時間上をキープし、肩固めを狙う場面もあったが、残り1分、芦田はリバースして上になりパウンドを連打。最後は上下が目まぐるしく入れ替わる展開で終える。記者採点9-10で弥益。合計27-30で弥益。ジャッジ5名も弥益を支持し、返り討ちに成功すると共に、タイトル奪取に成功した。
第13試合 DEEPメガトン級次期王者挑戦者決定戦 5分2R
×誠吾(AACC/118.35kg)
○酒井リョウ(パラエストラ松戸/107.50kg)
判定0-3 (19-19○/18-20/18-20)
1R、誠吾がスタンドでアームロックを仕掛ける場面もあったが、中盤以降は酒井が誠吾の圧力をかわしつつ、的確にロー、右フックを当て続ける展開に。2Rも酒井がローを当ててのヒット&アウェーを徹底し判定勝ち。ロッキー・マルティネスの王座挑戦権を獲得した。
第12試合 ウェルター級 5分2R
○悠太(ALLIANCE/元DEEP王者)
×ANIMAL☆KOJI(フリー)
判定3-0 (20-18/20-18/20-18)
1R、2Rとも、打撃戦から悠太が片足タックルで倒し、グラウンドで主導権。2Rにはマウントを奪い、バックマウントから攻め続ける。悠太が度々裸絞めを狙うが極めきれず時間切れとなった。
第11試合 バンタム級 5分2R
○石司晃一 (フリー)
×ハシャーンフヒト (NEX)
判定3-0 (20-17/20-18/20-18)
1R、石司がスイッチを繰り返し、右アッパー、右ストレートでハシャーンをダウンさせ、打撃で優勢。2R、序盤から石司がテイクダウンを奪い、金網際でサイド、トップでコントロールを続ける。終盤はスタンドに戻り終了。両ラウンド石司が取り完勝ではあったが、フィニッシュにもう少し近づいて欲しい内容だった。
第10試合 フライ級 5分2R
○高橋 誠(フリー)※パラエストラ松戸から所属変更
×中山ハルキ(K-Clann)
判定3-0 (20-18/20-18/20-18)
高橋は2000年7月5日生まれの18歳。デビューから2年となる今年4月にタイトルマッチまでたどり着いたが、王者・和田竜光に判定負けした。6月にパラエストラ松戸を退会しフリーに。今回はセコンドに大塚隆史がつく。対する中山は34歳。今年に入って2連勝中だ。
1R、開始すぐから高橋が中山を片足タックルで倒し、金網際でバックを奪うと、もがく中山を捕まえ続け、裸絞めを狙いながらコントロールする。2R、中山もバックを奪う場面があったが、長時間は続かず、最後は高橋がバックキープして終了。高橋が再起戦を白星で飾った。
第9試合 フェザー級 5分2R
○オーロラ☆ユーキ(KIBAマーシャルアーツクラブ)
×窪田泰斗(D’s Box’n’Fit)
1R 4’59” KO (左フック)
窪田が1R終盤に肩固めでオーロラを追い詰め、極まらないと判断するとマウントからのパウンドに切り替えると、オーロラは脱出したが、窪田は左ミドルを連打しオーロラを追い詰める。しかし左フックを連打したところで、オーロラがカウンターの左フックをクリーンヒット。窪田は倒れ、オーロラが逆転KO勝ちを果たすと、場内は大歓声に包まれた。
第8試合 フライ級 5分2R
○ランボー宏輔(パラエストラ千葉)
×石神保貴(フリー)
2R 1’49” フロントチョーク
第7試合 ライト級 5分2R
△大原樹里(KIBAマーシャルアーツクラブ)
△岡村幸範(Fight Holic)
判定1-0 (20-18/19-19/19-19)
第6試合 バンタム級 5分2R
△小林博幸(T-BLOOD)
△城田和秀(NEXUSENSE)
判定1-0 (20-18/19-19/19-19)
第5試合 フェザー級 5分2R
○高塩竜司(KIBAマーシャルアーツクラブ)
×神田コウヤ(パラエストラ柏)※神田航也 改め
1R 0’08” TKO (レフェリーストップ:)
第4試合 ウェルター級 5分2R
○涌井 忍(和術慧舟會HEARTS)
×川和 真(禅道会新宿道場)
判定3-0 (20-18/20-18/20-18)
第3試合 ライト級 5分2R
×成田五等兵(GRABAKA)
○我妻慎太郎(スタートゲートスポーツジム)
判定0-3 (18-20/18-20/18-20)
第2試合 ウェルター級 5分2R
○嶋田伊吹(Fight Holic)
×KAZUYA(TRI.H studio)※田中一也 改め
1R 2’50” TKO
第1試合 フェザー級 5分2R
×加藤貴大 (BRAVE)
○町田貴史 (和術慧舟會HEARTS)
1R 4’36” 裸絞め