UFC 2.11 オーストラリア:廣田瑞人、石原“夜叉坊”暉仁、阿部大治、アーリープレリムで3人揃って判定負け
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UFC 221: Romero vs. Rockhold
2018年2月11日(日) オーストラリア・パース・パースアリーナ
日本より1時間早い時差しかないパースで開催されたUFCの大会冒頭、アーリープレリムに、廣田瑞人、石原“夜叉坊”暉仁、阿部大治が登場。14年のRoad to UFC JAPANフェザー級決勝で引き分けた廣田と石原はそれぞれ階級を変えての試合で、パンクラス・ウェルター級王者の阿部はUFC 2戦目だったが、3人とも判定負けに終わってしまった。
レポート:井原芳徳 Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images
中継:DAZN(日本人3選手の試合もオンデマンド放送)、FOXスポーツ&エンターテイメント 2月17日(土)22時~
第3試合 ライト級 5分3R
○ロス・ピアソン(米国)
×廣田瑞人(CAVE)
判定3-0 (30-27/30-27/29-28)
廣田は14年のRoad to UFC JAPANフェザー級決勝で石原と引分け、揃ってUFCと契約。廣田は1勝1敗の後、昨年9月のさいたまスーパーアリーナ大会で試合が組まれたが、前日計量でフェザー級+1ポンドの146ポンドのリミットを4ポンド(1.8kg)オーバーし、体調不良でドクターストップがかかった。今回から修斗・ケージフォース・SRC・DEEP時代の2012年までと同じ、1階級上のライト級に戻す。現在36歳だ。
対するピアソンは04年にMMAデビューし、09年のジ・アルティメット・ファイター(TUF)シーズン9で優勝しUFCと契約し、今も途切れず上がり続け、現在33歳。過去にはアーロン・ライリー、ジョージ・ソテロポロス、グレイ・メイナード、サム・スタウトをKOしているが、勝ち負けを繰り返すレコードで、とりわけここ2年は苦戦。最近4試合はウィル・ブルックス、ホルヘ・マスヴィダル、スティーヴィー・レイ、ダン・フッカー相手に連敗中と崖っぷち。両者とも似たシチュエーションだ。
両者身長は変わらないが、並ぶとピアソンの全てのパーツが少しずつ大きい印象。1R、スタンドのお見合いが続き、3分過ぎにピアソンの左ストレートが炸裂。お見合い状態は変わらないが、全般にピアソンが手・上体・下半身のフェイントをフルで駆使し、うまくプレッシャーをかけている印象だ。
2Rになると、廣田も右ロー、左ジャブを積極的に出すように。だが廣田が右ローや左ジャブをを当てた直後に、ピアソンは前に出て左ストレートを当て返し続け、いい印象を残す。だが終盤、廣田が圧力を強め、右フックを当て、腰が沈んだピアソンに連打をまとめ挽回。ピアソンは耐えブザーが鳴る。廣田の仕掛けが遅かったせいか?ジャッジ2者は厳しい評価に。
3Rもスタンドの展開が続き、お互いなかなか均衡を崩せないが、ステップ、コンビネーションを駆使し、ピアソンが右フック、左ジャブ等をうまく当ててている印象。廣田が右フックを振ってもサッとかわし、防御でも巧さを印象付け、終盤には左ミドルを当て終了。結局、最後はピアソンがポイントを取って勝利。廣田はピアソンの手堅い戦いを崩すことができなかった。
第2試合 バンタム級 5分3R
○ホセ・キノネス(メキシコ)
×石原“夜叉坊”暉仁(チーム・アルファメール・ジャパン)
判定3-0 (30-27/29-28/29-28)
石原はUFCで2連続KO勝ちの後は2連敗を喫したが、昨年9月のさいたま大会ではロランド・ディに判定勝ち。再浮上のきっかけをつかんだ。これまでフェザー級で戦ってきたが、修斗時代と同じバンタム級に戻す。セコンドにはユライア・フェイバーがつく。
対するキノネスは現在27歳。16歳からボクシングをはじめ、13年にMMAプロデビューし、14年のジ・アルティメット・ファイター(TUF)ラテンアメリカでは準優勝に終わったが、翌年からUFCに年1回ペースで上がり3連勝(1一本勝ち)している。MMA 7勝2敗。
1R、開始30秒足らずでキノネスが片足タックルで倒してからコーナーに押し込み、膝も時折当て主導権。2分過ぎには崩して背後に回り、首元に手を回してチョークを狙う。石原はもがくが、キノネスは足のロックを外さない。1分半ほどして石原が脱出。パンチを当てると、首相撲から膝で挽回し、一瞬倒すが、キノネスはすぐ立つ。終盤、石原が右フックと左のテンカオを当てるが、キノネスは終了のブザーに救われる。キノネスがポイントを先取する。
2R、両者サウスポーでの打撃戦で、お互いローで削り合う状況がしばらく続く。中盤、石原がタックルでテイクダウンを奪取するが、キノネスは脱出する。石原は前に出るが、キノネスは右に回ってうまくかわし、右インローを当て続ける。終盤、石原のカウンターの左フックが当たり、キノネスは尻餅をつくが、これもブザーで救われる。石原がポイントを取り返す。
3R、スタンドでお見合いが続き、キノネスはオーソドックスに構えをスイッチし、右ミドルをヒット。その後も構えを度々変えて打開を図ろうとするが、均衡は崩れない。中盤、石原はタックルに行くが、キノネスは切る。終盤はどちらもほとんど攻撃を出さないが、少しキノネスが蹴りを多く当て好印象。石原は最終ラウンドにしては淡泊な戦い方となってしまう。
結局、五分で迎えた3Rを取ったキノネスの判定勝ちに。負けた石原は採点に驚いた表情を浮かべ、舌を出したが、30-27は無いにしても、29-28でキノネスの勝利はは妥当なところだろう。
第1試合 ウェルター級 5分3R
○ルーク・ジュモー(ニュージーランド)
×阿部大治(HMC/パンクラス王者)
判定3-0 (29-28/29-27/28-27)
、阿部はキックボクシングのJ-NETWORKで王者となった後、MMAに転向。昨年7月、パンクラス・ウェルター級王座を獲得し、9月のさいたま大会でUFC初参戦し、イム・ヒュンギュに判定勝ちした。同じ大会で安西信昌に判定負けしたルーク・ジュモーが阿部の2戦目の相手となる。ジュモーはニュージーランド出身で、ほぼホームでの試合となる。
1R、スタンドの展開で阿部が圧力をかけて左のミドル等の蹴りをうまく当てていたが、1分半過ぎにジュモーの左フックをもらってぐらついてしまう。だが3分過ぎ、阿部も右ストレートをクリーンヒットし、ジュモーを止めてチャンス。ダメージが残るジュモーの右フックをかわすと、右アッパーを叩き込んでぐらつかせ、パンチラッシュで追い詰める。終盤にも右フックから連打をまとめるが、ジュモーも耐え、打たれ強さを発揮する。
順調な出だしの阿部だったが、2R以降は苦戦。ジュモーは作戦を変え、序盤からタックルを仕掛けテイクダウンに成功。すぐ阿部は立つが、ジュモーは立ち際に右膝を当て、スタンドに戻ってからも左ミドル、左ボディフック、左右のフックを当てる。阿部は息が上がり、動きに力が入らない。3分半過ぎ、ジュモーが右ローを当てると、阿部は嫌そうな顔をして構えをスイッチする場面も。
3Rもジュモーが右ロー、右フックを当て主導権。阿部は攻撃をもらうと、わかりやすく動きが止まってしまい印象が悪い。ジュモーは声援に押されるように右ハイやスーパーマンパンチもヒット。残り1分、ジュモーの右ローで阿部はスリップしてしまう。ジュモーは安定した動きで右フック、左ミドルを最後まで着実に当て、終了間際にも右ローでスリップさせ、パウンドを連打し終了。阿部の完敗に終わった。
第12試合 メインイベント UFCミドル級暫定王座決定戦 5分5R
○ヨエル・ロメロ(1位)
×ルーク・ロックホールド(2位、元王者)
3R 1’48” KO (左ストレート→グラウンドパンチ)
※ロメロは計量で2.7ポンド(1.2kg)オーバー。試合は行うが、ロックホールドが勝利した場合にのみ暫定王者となり、ロメロが勝っても暫定王者になれない。ロメロのファイトマネーの30%がロックホールドに譲渡される。
1R、両者サウスポーに構え、長身のロックホールドが右ジャブを突いて圧力をじわじわかける。ロメロは慎重ながらもパンチを時折振り回すが、ロックホールドはさっと下がってかわす。お互いローを当てるが、まだ崩れるほどではない。長期戦を互いに想定してか慎重な出だしだ。
だが2R、ロメロは人が変わったように前に出始め、パンチを連打して先手。だがその後はお見合いに戻り、ロックホールドが少し手数が多くなる。
そして3R、決着はいきなり訪れる。ロメロは圧力を強め、ロックホールドは回ってかわし続けていたが、ロメロが右ジャブの連打で後退させてから左ストレートをクリーンヒット。倒れたロックホールドにダメ押しの左アッパーを叩き込むと、ロメロは伸び、レフェリーがストップ。ロメロのKO勝ちとなったが、計量オーバーがあったため、暫定王者とはならず。ロメロは試合後の勝利者インタビューで計量オーバーを謝罪した。
第11試合 ヘビー級 5分3R
×マーク・ハント(5位)
○カーティス・ブレイズ(9位)
判定0-3 (26-30/26-30/27-29)
1R、ブレイズがリーチ差を活かして伸びのあるパンチと蹴りを出しながらプレッシャーをかける。ニュージーランド出身のハントが右フックをきっかけとしたパンチラッシュでブレイズをふらつかせると、場内は沸きあがる。だがブレイズはレスリング仕込みのタックルを仕掛けて倒して難を逃れ、立とうとしたハントをグラウンドに引きずり戻して、金網付近でハーフガードをキープする。終了間際にマウント、バックマウントと攻め込み終了。ジャッジは割れる。
2R、ダメージが抜けたブレイズが、1R序盤同様にプレッシャーをかけるが、ハントのパンチを警戒してか距離が遠い。中盤にブレイズがタックルでテイクダウンに成功。オクタゴンの中央ではハーフガードをキープし、パウンドを時折落とし続け、最後はサイドを奪う。ブレイズが手堅くポイントを奪う。
3R、ブレイズは開始すぐからタックルを仕掛け、抱え上げて金網際でマウントを奪い、ポジションをキープする。中盤、ようやくハントが立つが、ブレイズは背後からしがみついて、グラウンドに戻し、金網に押し付けながらパウンドを落とす。その後も2度ハントが立ちかけるが、すぐブレイズがグラウンドに戻し、最後はマウントからパンチを当て終了。ブレイズがハントを封じ判定勝ちした。
第10試合 ヘビー級 5分3R
○タイ・トゥイバサ [Tai Tuivasa]
×シリル・アスカー
1R 2’18” TKO
第9試合 ウェルター級 5分3R
○ジェイク・マシューズ
×リー・ジンリャン [Li Jingliang]
判定3-0 (29-28/30-26/30-26)
第8試合 ライトヘビー級 5分3R
○タイソン・ペドロ(13位)
×サパルベク・サファロフ [Saparbek Safarov]
1R 3’54” アームロック
第7試合 ライト級 5分3R
×ダミアン・ブラウン
○キム・“マエストロ”・ドンヒョン
判定1-2 (29-28/28-29/28-29)
第6試合 ミドル級 5分3R
×ロブ・ウィルキンソン
○イズラエル・アデサニヤ [Israel Adesanya]
2R 3’37” TKO
第5試合 フェザー級 5分3R
○アレックス・ボルカノフスキー
×ジェレミー・ケネディ
2R 4’57” TKO
第4試合 フライ級 5分3R
○ジュシー・フォルミーガ(4位)
×ベン・グエン(8位)
3R 1’43” チョークスリーパー