MuayThai Super Fight 9.24 名古屋国際会議場:福田海斗、True4U王座獲得。マキ・ピンサヤーム、引退戦で有終の美。山田航暉、石川直樹に判定勝ち
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Suk Wanchai MuayThai Super Fight vol.5
2018年9月24日(月/祝)名古屋国際会議場イベントホール
記事提供:MuayThai Super Fight (写真 (C) 佐藤毅)
第6試合 セミファイナル True4U スックムエマンワンスック スーパーフライ級王座決定戦 3分5R(インターバル2分)
◯福田海斗[カイト・ウォーワンチャイ](キング・ムエ/ラジャダムナン認定スーパーフライ級6位、元プロムエタイ協会フライ級王者)
×タナデー・トープラン49(タイ)
判定3-0(49−48/49−48/49−47)
※福田が王者に
強豪タナデー・トープラン49 との「True4U」王座決定戦に挑んだ福田は判定勝ちで王座を獲得。この試合はタイの有名なFacebookムエタイ情報ページ「ムエ デット789」でLIVE配信され、動画再生回数は1万回を超えコメントは900件以上、シェア400件とタイでも話題となっている。
この「True4U」は毎週金曜日タイ時間18;00からタイ・チャンネル24で生放送されている興行で、タイの大手プロモーション・ペッティンディーが主催している。今回の試合にも、ペッティンディープロモーションから“シアタン”ことピヤラット・ワチララタナウォン氏(ルンピニースタジアム興行「スック ペッピヤ」の元プロモーターで、現ラジャダムナンスタジアム興行「スック ペッティンディー」プロモーター・ナッタディ氏のいとこ)が立会人として来場した。
この試合は、通常のタイでの試合の通り3分5Rインターバル2分で行われた。序盤、お互い本場のスタジアムでの動き通りゆっくりとした立ち上がりだが、福田のローキックがクリーンヒット数が多い印象。
第2ラウンドに入り、福田はフェイントからジャブ、ローへとつなぐ。タナデーは鋭い右ミドルを返すが福田はキャッチし左フックから右ローのコンビネーション。ジワジワとプレッシャーをかける福田に対し、タナデーはロープを背負ってタイミングを計り前蹴り。しかしこれも福田にキャッチされ、左ボディーからまた右ローを狙い撃ち。このローが効いたかタナデーはサウスポーに構え直し、福田を撹乱する。そして遠い間合いから左縦ヒジをフルスイング、クリーンヒットはしなかったものの当たれば確実に倒れるであろうほどのものだった。
第3ラウンドからムエタイの定石らしく両者前に出て勝負をかける。首相撲では両者一進一退だが、離れれば左ミドル、近づけば左縦ヒジでタナデーが試合をコントロールし始める。しかしこのラウンド終盤、福田も首相撲で良い体勢を作るようになりタナデーのアゴが上がる。
そして最重要ラウンドとなる第4ラウンド、福田はワンツーから入りロープ際に追い詰めるが、タナデーはまたしても左縦ヒジを強振。これがクリーンヒットし後退する福田。さらに追い討ちをかけるタナデーだが今度は福田がカウンターの左縦ヒジ!大きくバランスを崩すタナデー。組んでも体格でやや上回る福田がタナデーの下にもぐりこみガッチリとロック、ヒザを連打し有利を印象付ける。下がりながら左ミドルを狙うが福田はしっかりとカットし左フックから右ヒザのコンビネーション、完全にペースを握られたタナデーは一転し前に出てミドル、ヒジで挽回しようとするが今度は福田がうまくフットワークを使いながら左フック、カウンターの右ヒザを当てる。
そして最終ラウンド、あとがなくなったタナデーは前に出てパンチ・ヒジを振り回し逆転を狙う。タイでの試合ならばここは下がって攻撃をかわす、いわゆるリードした方がポイントを守ってディフェンシブなうまさを見せる“外す”という状態になるであろう福田だが、日本での試合を意識してかタナデーに呼応し両者激しい打ち合いに。時折タナデーのヒジがクリーンヒットし、あわやという場面もあったが福田も落ち着いて左ヒジでタナデーの目上をカットさせる。ラウンド後半、ようやく福田も距離をとりディフェンステクニックを見せつけ試合終了。判定3−0で福田が王座を獲得した。
この試合直後から、LIVE配信を見ていたタイ関係者からすぐにオファーが。同じペッティンディーグループに属するラジャダムナンスタジアム 興行「スック ワンミッチャイ」のプロモーター、ミットナコン氏からは11月上旬からスタートする、CPグループ(タイ最大の財閥CP(チャローン・ポカパン))がスポンサーにつき、優勝賞金が50万バーツというランカーが出場するトーナメントに優勝候補として出場が打診された。また、この日来賓として来場していたラジャダムナンスタジアム 総支配人プライ氏は「12月26日のスタジアム生誕記念興行に今年も出場させる。115ポンドのタイトルマッチも可能だろう」と言及した。
「True4U」のタイトルを獲得したことで、タイ関係者から福田はさらに上位へのチャンレンジが期待されている。ランカーが揃ったトーナメント、さらに今年も生誕記念興行への出場はあるのか、次戦の発表が気になるところだ。
第7試合 メインイベント ピンサヤーム引退試合 59kg契約 3分5R
○マキ・ピンサヤーム(タイ/真樹ジムAICHI/元ルンピニー認定バンタム級&スーパーバンタム級王者、MA日本スーパーバンタム級王者)
×tatsu魅(TEAM武心會/NJKFフェザー級王者)
3R TKO(3ダウン:右ローキック)
日本での戦績25戦20勝3敗2分という輝かしい実績を残したピンサヤームの引退試合だが、引退する選手とは思えない見事な動きを披露した。
ゴング直後いきなりジャンピングハイキックで牽制するピンサヤーム、これには場内も驚きの声が漏れた。サウスポーのtatsu 魅は前足を狙って細かいローキックでタイミングをうかがう。ピンサヤームは大きく踏み込んで右ローを蹴るがすぐにtatsu 魅の左ストレートが飛んできてヒヤリとする場面も。tatsu 魅はピンサヤームの動きに合わせて距離を変えてくるせいか、ピンサヤームは若干やりにくそうか。
第2ラウンド、ピンサヤームはパンチから入って右ロー。tatsu 魅の奥足に的を絞る。tatsu 魅はローで牽制しコンパクトな左ストレート。それでもピンサヤームを右ローで奥足狙い、お互いローを蹴り合う展開に。このあたり日本での戦いに慣れているピンサヤームならではであろう。
そして第3ラウンド、ジワジワとプレッシャーをかけるピンサヤームに対して前足へのローや左ストレートで迎え撃つtatsu 魅だが、ピンサヤームは下がらずミドル、右ストレートを返す。ピンサヤームはさらに距離を詰めパンチからローのコンビネーション。これが効いたか、ガクッと腰を落とすtatsu 魅。そしてtatsu 魅が下がりながら蹴った右ローをキャッチしてピンサヤームが右ハイ一閃!これがクリーンヒットしtatsu 魅はダウン。再開後もハイキックでグラつかせ、tatsu 魅をコーナー際に釘付けにすると、パンチから奥足狙いの右ロー、さらにパンチを追撃し逃がさない。必死に耐えるtatsu 魅だがピンサヤームのパンチから右ローのコンビネーションで再びダウン、それでも立ち上がるtatsu 魅だったが再開後も奥足へのローを受けダウンしピンサヤームのTKO勝利となった。
有終の美を飾ったピンサヤームはその後、リング上でテンカウントゴングを受け大声援と共にリングを去った。
第8試合 53kg契約 3分5R
×石川直樹(治政館ジム/新日本キック日本フライ級王者)
○山田航暉(キング・ムエ/元WMC日本スーパーフライ級王者)
判定0-3 (47-50/47-49/47-50)
ムエタイスタイルでトップクラスまで上り詰めた両者、ガチガチの首相撲合戦でヒジ・ヒザの攻防かと思われたこの試合、山田がうまい試合運びを見せた。
ゆっくりとしたリズムの石川に対し、山田は軽くステップを踏み遠い間合いからロー。ローがクリーンヒットすると石川は反撃しようとするが、山田がうまく前蹴りでおさえる。
2ラウンドに入り、山田がプレッシャーをかけタイミングの良いローで先手を取る。石川は前蹴りで牽制するものの、その後パンチを打ちにいったところにローを合わされ攻めあぐねている様子。ラウンド終盤、石川は強引に前に出て首相撲に持ち込む。内側をロックし右の押しヒザを当て山田をコントロール。やはり首相撲の展開は石川がやや有利か。
第3ラウンドに入り石川は前に出てヒザ勝負へ。山田も応戦しハイレベルなヒザの展開が繰り広げられる。しかしブレイクがかかり一旦離れるとフットワークからロー狙い。捕まえたい石川は右のヒジを強振。ジワジワと圧力をかけるが山田はリングをうまくサークリングして石川に組ませない。
そして第4ラウンド、お互いが前に出て首相撲から入る。両者ヒザを当てほぼ互角の展開だが、ブレイク後すぐに組みたい石川に対し、山田はそのタイミングを狙ってロー。このローが徐々に効きはじめ石川の出足が鈍る。山田は動きの落ちた石川をパンチからローのコンビネーションで攻め有利を印象付ける。
最終ラウンド、あとがなくなった石川は前に出てパンチからロー・ヒジを狙うが、山田もスピードを上げ石川の出足に合わせてロー、ミドルをカウンターでうまく当てる。石川も意地を見せ、組んだ状態から山田を二回ほどコカすことに成功したが、最後は山田がミドルを当て続け試合終了のゴング。うまく距離をコントロールした山田が判定勝利をおさめた。
第10試合 56kg契約 3分3R
○松本龍斗(京都野口ジム)
×新美貴士(名古屋JKF)
判定3-0 (29−28/29−28/29−28)
第9試合 スーパーウェルター級 3分5R
◯真樹親太郎(真樹ジムAICHI/MA日本スーパーウェルター級王者)
×小原俊之(キング・ムエ/J-NETWORKミドル級6位)
判定3-0 (29−28/30−27/29−27)
※3R小原に1ダウン
第5試合 59kg契約 3分5R
◯ダウサヤーム・ウォーワンチャイ(タイ/ノーナクシンムエタイジム東京/元ラジャダムナン認定スーパーフライ級9位)
×大輔(TRASH/NJKFスーパーフェザー級2位)
3R TKO (右膝蹴り)
第4試合 72kg契約 3分5R
×ジョンホード・チューワッタナ(タイ/元ラジャダムナン認定スーパーフェザー級3位)
◯匡志YAMATO(大和ジム/NJKFスーパーウェルター級王者)
3R TKO (右ローキック)
第3試合 55kg契約 3分3R
×ポンチャン・OZジム(タイ/OZジム)
◯滉大(及川道場/DEEP☆KICK 53kg級王者)
1R KO (左ハイキック)
第2試合 スーパーフェザー級 3分3R
△作田良典(GETOVER/DBSスーパーフェザー級王者)
△HIRO yamato(大和ジム/MAX MUAYTHAI Global Fight 62kg級王者)
判定
第1試合 52kg契約 3分3R
◯佐藤執斗(グラップリングシュートボクサーズ/香港WMC l-1 51kg級&54kg級王者)
×土屋邦登(キング・ムエ)
2R TKO
オープニングファイト第2試合 女子49kg契約 3分3R
×Ayaka(健心塾/ミネルヴァ・ライトフライ級9位)
◯IMARI(LEGENDジム)
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
※2R、Ayakaに1ダウン
オープニングファイト第1試合 60kg契約 3分3R
◯河野匡彦(キック塾)
×TOSHI(BLITZ)
判定3-0 (30−29/29−29/30−28)