ムエタイ 9.1 ルンピニー:志朗、下馬評覆しサウスポーの元ランカーに判定勝ち
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
神楽坂 江戸川橋 クラミツムエタイジム
立ち技最強、ムエタイを究める!16周年、選手コース開設。ジュニア、女子クラスも。今ならスタート月会費0円!
ムエタイ・ギャットペット・スーパーファイト
2018年9月1日(土)タイ・バンコク・ルンピニースタジアム
記事提供:KICK REVOLUTION(写真:จุลดิฐ ปานเพียร (Junladid Panprien)スポーツ専門チャンネルSMBテレビ(タイ)専属 )
セミファイナル スーパーバンタム級 3分5R
×カンカオデーン・フアロンナムカン(タイ/元ラジャダムナン・フライ級9位、元ルンピニー・バンタム級5位、元BBTV同級7位)
○志朗(BeWELLキックボクシングジム/ISKAムエタイ世界バンタム級(55kg)王者)
判定
志朗は2017年1月後楽園ホールでのバカイペット戦以来のサウスポーとの対戦。カンカオデーンは知名度やタイでの実績では、志朗より上だ。過去には福田海斗にも勝利していて、志朗は「同じ日本人として敵討ちをしたい」と日本から来たファンにリングに上がる前に語っていた。試合前のムエタイ専門誌による評論家や関係者の勝利予想では、全員が相手の勝ちを予想していた。ムエタイで最も重要とされている賭け率では、前回に続き、賭け率相手有利で試合は始まった。
1R、左利きとの対戦で、得意なローキックが当てにくい事もあり、いつもの志朗とは違い慎重なスタートである。
2R、徐々にペースを上げる両者だが、カンカオデーンが自分の得意な距離を掴み始め、器用に得意の左ミドルを志朗に当てていく。スピードはカンカオデーンの方が速く、このラウンドは賭け率カンカオデーンリードで終わる
3R開始前のインターバルの時、あるギャンブラーから、志朗が勝った場合2万バーツ(約6万円)を志朗に渡すと伝えられると、会場から、大きな歓声が沸き起こった。セコンド陣から「今の戦い方だと負けてしまうぞ」と言われ、3Rは積極的に攻撃を出し始めた志朗。賭け率も相手が有利な状態なので、志朗に賭けているギャンブラーからも声援が飛ぶ。前に前に出ていって、相手に圧を与えながら、強い蹴りとパンチを当てて行く。効いてきたのか、カンカオデーンは志朗の攻撃をあからさまに嫌がり始めたことで、賭け率もイーブンに近づいてきた。
カンカオデーンは左ミドルの得意な選手で、志朗の過去の対戦相手に比べて、3Rまでは首相撲の展開が少なかった。しかし4R、カンカオデーンも蹴りを中心の離れた間合いの戦い方だと負けると思い、無理やり組みに来て志朗の距離を潰しにきた。しかし、志朗は組まれる前に蹴りを出し、距離を縮めに来たタイミングを狙って、パンチを的確に顔面にヒットさせ、試合を徐々にコントロールする事に成功する。このラウンドは志朗が取り逆転した。
5R、志朗はセコンドから「ミドルを当てられ、首相撲で倒されたら逆転される可能性があるから気をつけろ」と言われ、首相撲で組まれても倒されないように試合を運んだ。逆転したいと必死の形相で向かってくる相手の攻撃を上手くかわしながら、蹴りを当てていく。残り20秒、カカオデーンは試合をあきらめ始め、そのままゴングが鳴り終了。志朗の判定勝ちとなった。
試合前は志朗陣営からも「今回は不利」との声があった。だが試合後は関係者や中継の解説者からも、外国人ムエタイ選手とは思えないほどムエタイルールを理解し、セコンドの指示通り動く事が出来る技術力の高さに、驚きの声と賞賛があった。
今回もテレビマッチのセミファイナルで、格上相手に勝利する事ができ、志朗に対する注目は高まった。次戦はBBTV 7チャンネルトーナメント王者なども対戦相手候補にあがっている。更に厳しい戦いが予想されるが、毎試合毎にレベルアップしているので次の試合が楽しみである。