INNOVATION 7.7 品川インターシティホール(レポ):涼矢、韓国の選手に判定勝ち。9.1 沖縄で櫻井博とウェルター級王座決定戦
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JAPAN KICKBOXING INNOVATION「RESISTANCE-16」
2024年7月7日(日)東京・品川インターシティホール
記事提供:JAPAN KICKBOXING INNOVATION
第8試合 メインイベント 日韓国際戦 70kg契約 3分3回戦 肘打ちなし
○ 涼矢(日本/エボリューションムエタイジム/INNOVATIONウェルター級1位/69.8kg)
× チェ・ミンス(韓国/JYMULTI GYM/HERO70kg級王者/69.75kg)
判定3-0(29-28、29-28、30-29)
INNOVATIONウェルター級1位の涼矢と韓国から招聘されたHERO70kg級王者、チェ・ミンスの国際戦は、
涼矢のキャリア初となる対外国人戦かつINNOVATIONメインイベントとなった。
入場曲に沖縄ヒーロー「琉神マブヤー」のテーマソングでウチナーンチュを前面に押し出す涼矢は、
1ラウンド開始早々、積極的に前に出て端正なワンツー、左フックからのキックを振るう正統派のチェの左脚を
右ローキック、または右脚を左ローキックで壊しにかかる。
2ラウンド、涼矢は、自ら前進してコンビネーションブローと左右のローキック、
時折、フルコンタクト空手特有の至近距離からのハイキックで攻勢を取りにかかる。
だが、チェのディフェンス技術とタフネスの防御力は高く、涼矢の突然の胴回し回転蹴りや
バックスピンキックにも動じず、逆に右アッパーのカウンターや細かなパンチ連打でポイントを稼ぐ。
このラウンド終了時に発表された採点途中発表は、2名がドロー、1名が涼矢。
最終回、3ラウンド、チェは、手数を上げ、前進を強く、
コンビネーションもマックスレベルで振っているかのようで全力で勝ちに来ていることが伝わってくる激しさ。
すると、涼矢のローキックのカウンター効果が高まり、両足に相当なダメージを与えている様子もある。
しかし、チェは、露骨に痛みを表情に出したり、脚を折り曲げて逃げの体制となるなどを一切せず、
強気にパンチからのキックのコンビを繰り返し、右アッパーや左フック、右ストレートで逆転を期すが、
ローキックのダメージ蓄積はそのパンチの威力を削ぎ、直撃したとて涼矢はびくともしない。
試合終了のゴング、涼矢は勝利を確信し、チェは、リング中央への移動に酷く脚を引きずり、ここで初めて苦悶の表情。
ユナニマスデシジョン(判定3-0)で涼矢の勝利が発表されると、チェは、グローブをつけながら拍手でこれを祝福。
ここで、リングアナから、梅田勇一(BLITZ)が返上したINNOVATIONウェルター級王座を懸け、同級1位の涼矢と同級2位の櫻井博(多田ジム)が「山城グループ presents レキオバトル名護 vol.8」(9月1日 沖縄県・名護市民会館)で対戦することが発表された。
涼矢のリング上マイク:地元の沖縄で自分が梅田さんの次にチャンピオンになれるように頑張りますので、応援よろしくお願いします!
櫻井は、元INNOVATIONウェルター級1位の強豪で、今年6月9日、大阪府の平野区民ホールで開催された「KAKUMEI KICKBOXING」でナオキ・プゥアンタオムエタイ(タイキック宇治)と久々の復帰戦を行い、結果は判定1-0ドロー(1ポイントは櫻井)。このナオキは、今年3月3日、上述の同会場「山城グループ presents レキオバトル名護 vol.7」のメインイベントで、涼矢に鮮やかな左肘打ちの一撃で1ラウンド(1分40秒)TKO秒殺勝利を収めている。
第7試合 INNOVATION×JKA団体対抗戦 58kg契約 3分3回戦
○ 都築 憲一郎(エムトーンジム/INNOVATIONフェザー級5位/57.5kg)
× 眞斗(KIX/ジャパンキックボクシング協会/JKAフェザー級3位/57.5kg)
判定3-0(29-28、29-27、29-28)
旧みなみジム時代から二代目となり、日本有数の深い歴史を持つエムトーンジムの現エース、
都築は、昨年4月30日、INNOVATIONフェザー級王座決定トーナメント準決勝で
前田大尊(マイウェイジムジム)に判定負けしたことでタイトル戦線から退き、
今年2月18日、NJKFフェザー級4位、TAKAYUKIとの団体対抗戦でも判定負けと白星から遠ざかっていたが、
そこからの再起戦、対する眞斗は、JKAフェザー級3位の強豪という試練の一戦。
1ラウンド、両者、お互いの出方を探る静かな滑り出し、
2ラウンド、都築が右ストレートの快打でダウンを奪取。
3ラウンド、都築も眞斗も激しく右ローキックを打ち合う。
眞斗は、首相撲からの膝蹴り、肘打ちに逆転の勝機を見出そうとするが、
ダウンポイントを挽回するには至らず、都築の判定3-0完勝となった。
第6試合 ジム対抗戦 スーパーバンタム級(55.34kg) 3分3回戦
○ 藤平 泰地(花澤ジム/INNOVATIONスーパーバンタム級10位/55.15kg)
× 安河内 秀哉(RIKIX/55.25kg)
判定3-0(29-27、28-27、29-27)
1ラウンド、強打の藤平が右ストレートと右フックで2回ダウンを先取。
そのダメージをもろともせず、元ラジャダムナン王者の石井宏樹がセコンドにつく安河内は、
長身を利した首相撲で反撃をし続けるが、2、3ラウンドでビッグポイント挽回ならず、藤平の快勝となった。
第5試合 ジム対抗戦 59kg契約 3分3回戦 肘打ちなし
○ 夢叶(エムトーンジム/58.95kg)
× 紫音(拳伸ジム/58.3kg)
判定3-0(30-28、30-27、30-28)
第4試合 INNOVATION×JKA団体対抗戦 ミドル級(72.57kg) 3分3回戦
△ 赤見内 竜太(モリタキックボクシングジム/71.5kg)
△ 白井 大也(市原ジム/72.25kg)
判定ドロー0-0(29-29、29-29、29-29)
第3試合 ジム対抗戦 52.5kg契約 2分3回戦 肘打ちなし
× Ayrton 瀬那(HOSOKAWAジム/52.2kg)
○ 和田 修虎(橋本道場/51.9kg)
判定0-3(28-29、28-30、28-30)
第2試合 ミネルヴァ提供試合 ジム対抗戦 女子53.5kg契約 2分3回戦 肘打ち及び顔面膝蹴りなし
○ Queen Bee 夏美(拳伸ジム/51.95kg)
× MIO LaReyna(TEAM REY DE REYES/52.95kg)
TKO 2ラウンド 1分33秒 レフェリーストップ
第1試合 ジム対抗戦 女子45kg契約 2分3回戦 肘打ち及び顔面膝蹴りなし
○ じゅえる(エボリューションムエタイジム/44.4kg)
× 町屋 杏(~Bushido~/ミネルヴァピン級7位/44.55)
INNOVATIONウェルター級王者、梅田勇一が引退
静岡県浜松市のBLITZでキックボクシングと出会ったINNOVATIONウェルター級王者、梅田勇一は、
29歳で入門し、37歳でプロデビューの遅咲きながら8連勝を飾り、
2023年2月19日、42歳でINNOVATIONウェルター級タイトルを獲得。
同年7月9日、WBCムエタイ日本ウェルター級王座決定戦に挑み、
NJKF同級王者、青木洋輔とフルラウンドをノンストップに攻防しあう大激闘の名勝。
判定結果は、青木に上がったものの、リングを降りる途中で新王者が昏倒する程の激しさだった。
今年6月30日、タイ人選手を相手に引退試合を戦い、ここで肘打ちをもらってのTKO負けとなったが、
遅咲きのチャンピオンが戦績13戦9勝(4KO)4敗でグローブを壁に吊るすこととなった。
この日(2024年7月7日)、INNOVATION興行のメインイベント前、王者に惜別する、
テンカウントゴングが、厳かに打ち鳴らされた。
梅田のリング上マイク:37歳でプロデビューして6年間、おじさんファイターで体力的にきつい面もありながら、
BLITZの小杉忠弘会長は年齢のことを考えてくれた指導方法で練習に取り組むことができました。
当然、腰痛など年齢によるものがある中で、すごく悩みながらも指導してくれました。
技術面だけでなく、人間性の面でもご指導をいただいてとても感謝しています。
ありがとうございました。
今は、BLITZ所属で選手を引退しますが、これを機に僕は小杉会長から会長の座をいただきまして、
ジムの名前を変えて会長として後進の育成に取り組んでまいります。
よろしくお願いします。
このように引退式まで開いていただき、ここまで頑張ってきたことを誇らしく思います。
最高の格闘技人生でした。
本当にありがとうございました。
このマイクでは、BLITZ(改名予定)新会長に梅田が就任することが明かされた。