いぶすキック 12.3 鹿児島 指宿(レポ):瀬戸口勝也が発起人の初の大会、地元自治体が主催。種子島道場の鮫島力、屋久島高校卒の拳志、指宿在住の吉信来が勝利。“九州の武尊”大平龍もエキシ
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鹿児島県指宿市主催「いぶすキック」
2023年12月3日(日)鹿児島県指宿市 ふれあいプラザなのはな館 体育館
記事提供:Eruption in 薩摩実行委員会
新日本キックボクシング・フェザー級王者の瀬戸口勝也が発起人となり、鹿児島県指宿市が主催のいぶすキックが12/3に開催された。
今回の大会は、いぶすき産業まつりの一環として開催され、観戦無料という事もあり、のべ1,500人程が大会の観戦に訪れた。鹿児島の放送局KKBのインターネット配信アプリ「KAPLI」でプロ大会が生配信され、鹿児島在住で4つのベルトを保持する薩摩ジムの上野賢志が大会の解説を務めた。
※ルールは肘無し・首相撲無制限のキックボクシングルール
第3試合 メインイベント 58kg契約 3分3R
○鮫島 力(種子島道場)
×チェンソーマン坂田(KING EXCEED)
判定3-0 (日高30-28/小屋30-28/田尻30-28)
いぶすキックのメインを飾るのは鹿児島の種子島在住でRISE新人王にも輝いた事がある鮫島。対するはRISE WESTを中心に九州各地で試合する福岡のチェンソーマン坂田。ノコギリのお面をかぶり入場した坂田のパフォーマンスに観客がどよめく。
1R、サウスポーの鮫島が右の前蹴りと左ミドルを混ぜながらパンチをまとめる。対する坂田は右のパンチを中心に試合を組み立てる。
2Rもほぼ同じ展開となり、要所要所で打ち合いを演じる。
3R、開始直後から打ち合いが続き、鮫島の左フックで坂田がダウン。後がなくなった坂田はダウンを奪い返すべく、右のパンチを中心に攻撃を当てにいく。対する鮫島は左ミドルを中心にしながらパンチにつなげる。3Rも終盤となり坂田は最後の力を振り絞りパンチを当てにいくが、ダウンは奪えず鮫島の判定勝ちとなった。
鮫島は試合後のマイクで、種子島を中心にキックボクシングを広めたいと語った。
特別エキシビションマッチ2
―大平 龍(KICK SPARK)
―旬ノ介(K-LIFE)
勝敗無し
鹿児島在住からトップを目指す2人のエキシビションはお互いにスピードを活かした攻撃を出し、時に大技を交えながらの攻防となり観客を沸かせた。
マイクで大平はK-1王者を目指すために、2週間後の12/17に福岡で開催されるKPKB 51kgのタイトルを奪取する事を宣言。対する旬ノ介は、RISE王者を目指す事や、鹿児島はチャンピオンも多く生み出しているキックボクシング大国なので、野球やサッカーに負けないよう、今以上に注目してもらえるようなコンテンツにしてほしいと、来場していた指宿市の打越市長に呼びかけ、大平と共に鹿児島在住選手として日本トップを目指すと誓った。
第2試合 56kg契約 3分3R
○拳志(DFC博多)
×アキヒロ(インタージム)
3R 1’03” KO
広島出身で福岡在住の拳志に対するのは、鹿児島在住で今回デビュー戦のアキヒロ。
1R、積極的に前に出てパンチを振るうアキヒロ。拳志は下がりながら左ジャブを打ち左ミドルを中心に蹴っていく。1R残り10秒、拳志が意表を突くバックブローを放ちアキヒロがダウンする。
2Rに入ると、拳志はミドルキックからワンツーに繋げる。アキヒロは前に出てパンチを放つが、拳志のミドルと首相撲に阻まれる。
3R、後がないアキヒロは前に出て攻撃を当てようとするも、拳志の左ミドルがタイミングよく当たり、中に入れない。3R50秒過ぎた当たりで、今度は拳志が利き腕と逆の左バックブローを放ちアキヒロがダウン。アキヒロは立ち上がるもダメージが深く、ここで試合がストップし拳志のKO勝ちとなった。
拳志はマイクで、広島出身たが、高校は鹿児島の屋久島高校出身だという事を告白。鹿児島には縁があり、再度鹿児島で試合をしたいと、次回のいぶすキック開催を希望した。
第1試合 55kg契約 3分3R
×MEGUMI(BEGINNING)
○吉信 来(KICK SPARK)
判定0-3 (日高27-30/小屋28-30/田尻26-30)
地元指宿在住でデビュー戦を迎える吉信の相手を務めるのは、鹿児島出身で宮崎在住のMEGUMI。お互いにプロ初勝利をかけて対戦した。
1Rから積極的に攻撃を仕掛ける吉信。パンチの合間にローも放つ。MEGUMIはパンチを返すが、先に攻撃をもらい印象が悪い。
2Rになると打ち合いの展開が続くが、ここでも吉信の方が正確にパンチをヒットさせる。
3R序盤、MEGUMIは前蹴りを放ちながら打ち合いに挑む。吉信はパンチを打ちながら要所要所でミドルを放つ。3R残り1分、吉信のパンチでMEGUMIがダウン。その後に打ち合いを演じて終了し、判定の結果、吉信が見事デビュー戦を勝利で飾った。
特別エキシビションマッチ1
―瀬戸口勝也(横須賀太賀ジム)
―MEGUMI KICK SPARK(KICK SPARK)
勝敗無し
今回試合予定だったMEGUMIだったが、相手選手の彩花(KING EXCEED)の怪我で1週間前に試合が消滅。そこで、師匠である瀬戸口勝也がMEGUMIの相手としてエキシビションを行った。
師弟対決となったエキシビションでは、MEGUMIのパンチを瀬戸口がダッキングで何回も交わし、後半にはお互いがミドルの蹴り合いを見せて観客を沸かせた。
マイクを持ったMEGUMIは1週間前に試合が流れた事を報告し、エキシビションを組んだ関係者に感謝を述べた。
今大会はプロ大会の前にアマチュア大会も開催され、県内の10以上のジムや道場が参加し40試合程が組まれた。ジュニアの試合も20試合近く組まれ、大人の試合と遜色ない攻防が繰り広げられた。他にも子供のミット打ち体験のアトラクションや、大会を主催した指宿市の打越市長の挨拶がプロ大会前に行われた。
近年鹿児島でもキックボクシングの大会が開催され、着実にレベルが上がってきている鹿児島のキックボクシング界。今回の発起人となった瀬戸口勝也のような、鹿児島在住で日本トップ選手になれる土台を作るためにも次回の開催に期待したい。