ムエタイ 11.19 ラジャダムナン(レポ):福田海斗、下がるペットブンチョープに手を焼きリベンジならず
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スック トーナムタイギャットッペット」
2023年11月19日(日)タイ・バンコク・ラジャダムナンスタジアム
記事提供:MuayThai Super Fight
第4試合 メインイベント AirGree The Ultimate Fighterトーナメント 127ポンド契約 3分5R
○ペットブンチョープ・ソーパララット(タイ)
×カイト・ウォーワンチャイ[福田海斗](キング・ムエ/ラジャダムナン認定フェザー級5位)
判定
ムエタイの本場タイで活躍を続ける福田海斗(キング・ムエ)が11/19(日)ラジャダムナンスタジアムで行われた「スックトーナムタイギャットペット」興行のメインイベントに出場、5年前に敗れているペットブンチョープ・ソーパララット(タイ)と対戦した。
福田は今年8/12(土)のRWS(ラジャダムナン・ワールドシリーズ)でペットソンポンを2RKO、その後指の骨折で9月の試合を欠場したものの、10/22(日)の「スックトーナムタイギャットペット」で元オムノーイトーナメント王者のノッパデーを3RKOで下し、2連続KO勝ちと好調。対するペットブンチョープもここまで3連勝と波に乗っている。両者は5年前に一度対戦しペットブンチョープが勝利を収めており、福田にとってはリベンジ戦となる試合であった。
「AirGree The Ultimate Fighter」トーナメントとして行われたこの試合、序盤は両者静かな立ち上がり。サウスポーのテクニシャンであるペットブンチョープは福田の出足をジッと待ち、時折前蹴りを繰り出す程度。対する福田もペットブンチョープの左ミドルを警戒しながらパンチでプレッシャーをかけていく。
試合は3Rから一気に試合が動く。福田はパンチの出足を速めさらにプレッシャーをかけていくと、ペットブンチョープはそれまで温存していた左ミドルをフルスイングし、ジャッジにアピール。福田の出足に合わせてペットブンチョープは距離をとり、わざとロープを背負うカウンター戦法をとるが、それでも福田は構わず前に出て首相撲を仕掛ける。「カイトのヒジは警戒していた」というペットブンチョープは腕を伸ばしロックされないようにディフェンス。両者ともはっきりとした差は無いものの、3R終了時には福田が賭け率3-2とリード。
そして第4R、福田が追いかけペットブンチョープは下がる展開。ペットブンチョープも下がりながら蹴る左ミドルの蹴り数が増え、時折クリーンヒット。しかし福田はすぐにパンチを返しヒザまで繋いで勢いを落とさない。しかし、左ミドルで先手を取られることが多く、福田はきっちり返すものの、このあたりがギャンブラーに嫌われたようだ。首相撲になっても福田を抱きかかえるようにクリンチしうまくヒザを蹴らせない。こうなるとペットブンチョープは下がるのみでほんの一瞬で賭けが流れてしまい、4R終了時で20-1と福田はリードされてしまった。
最終ラウンド、後がない福田はパンチと三日月蹴りで必死に攻撃を出しクリーンヒットさせ、ロープにくぎ付けにするも流れた賭け率を戻すまでには至らず、判定負けとなった。
試合後ペットブンチョープは、
「カイトはヒジが危険だし、組まれると厄介だから警戒していたよ。自分はムエカオの相手にはほとんど負けていないんだ。前回の試合から2か月間、しっかりカイト対策してきたから勝てて良かった。」と語った。
しかしながら、試合結果を伝えるタイのSNSではこのペットブンチョープのファイトスタイルに対するファンからの批判が強く、“前に出たカイトが負けで、下がって攻撃を出さないペットブンチョープが勝つの?” “下がってばっかりでなんで勝つんだ?” “こんな判定があるならラジャダムナンの試合はもう見ない” などの意見が飛び交った。
実際、タイ人関係者の話では、
「これはほとんど賭けだけの問題、カイトは良い動きだったし次回ももちろんメイン級だろう。」と複雑な本場5Rの試合の難しさを語った。
既に次回、福田は年末の試合が予定されているとのことで、王者クラスとの対戦が噂されている。