RIZIN 7.29 さいたま:浅倉カンナ・堀口恭司・五味隆典・山本美憂・海人、一夜明け会見で今後を語る。榊原代表、平均視聴率6%に危機感
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RIZIN.11(7月29日(日) さいたまスーパーアリーナ)の一夜明け会見が30日、東京・恵比寿のウェスティンホテルで行われ、浅倉カンナ、堀口恭司、五味隆典、山本美憂、海人が出席した。(試合レポート記事はこちら)
浅倉カンナは大晦日のRIZIN女子スーパーアトム級トーナメント決勝で下したRENAと再戦し判定勝ち。前回は1R裸絞めを極めて勝利したが、今回は一本を取れなかった。浅倉は「7か月ぐらいの短い間ですけど、RENAさんのほうが強くなっているスピードを感じました」と振り返る。
試合は大会のメインイベントで、フジテレビの中継でも唯一の生中継の試合となり、榊原信行RIZIN実行委員長からも「RENAに2連勝したカンナにはRIZINの女子を引っ張って欲しい」と期待は大きい。浅倉は「勝ったからにはもっと上を目指さないといけない」「まだまだチャンピオンとして足りない部分もあると思うんですけど、いずれは自分が引っ張れるよう、もっと頑張ります」と真面目に回答した。
また、RIZIN.13 9月30日 さいたま大会では、浜崎朱加 vs. 黒部三奈のアトム級日本人トップ勢対決が組まれている。黒部は浅倉の練習仲間で、浜崎とも練習をしたことがあるが、今後この勝者と浅倉の試合が組まれるかもしれない。浅倉は「どっちの強さも実感しているので、2人の試合が楽しみです」「同じ階級なので、いずれやるかもしれないですし、そういうことも頭に入れたいです」「2人に立ち向かっていけるぐらいに強くならないといけない」と気を引き締めた。
昨日の大会では山本美憂が石岡沙織に判定勝ち。美憂は大晦日大会での次戦を希望した。榊原氏は「来年は浅倉の活躍も含めて考えて、もう1回女子のスーパーアトム級トーナメントになるかもしれない」ともコメント。大晦日のビッグイベントに向けての話題の醸成が先になるが、その展開によって、第2回女子スーパーアトム級トーナメントの開催が判断されそうることになるだろう。
堀口恭司は13年3月の修斗世界フェザー級(60kg・現在のバンタム級)チャンピオンシップで2R裸絞めで一本勝ちした相手である扇久保博正と再戦し判定勝ち。「相手に凄い研究をされていて、言い方は悪いかもしれないけど、相手が下がっていましたね。あんまり来なかったなって。グラウンドで持って行かれる場面もあった」「試合前に(一本かKOで)決めると言っていたのにできませんでした。もっと盛り上げられるようがんばります」と試合について語った。
9.30さいたま大会から、堀口、那須川天心が出場するキックルールでのトーナメントがスタートする予定だが、榊原氏は「9月大会でトーナメント一回戦、大晦日大会を決勝にするのか 9月は最終査定試合だけにして、大晦日だけのワンナイトトーナメントにするのか、今は考えています」「58kg・59kgあたりで立ち技最強を決めるトーナメントです。キックボクサーだけを集める気は無いです」と現状のプランを説明。堀口は「日本を盛り上げるために(UFCから)帰って来たので、トーナメントをやるなら勝ちに行きます」「1週間ちょっとで(フロリダの)アメリカントップチームに戻るんですけど、寝技もいつも通りやりながら、立ち技メイン、打撃寄りで練習してきます」と、キックトーナメントに向けてコメントした。
五味隆典はメルビン・ギラードと激しい打ち合いの末に1R TKO勝ち。昨日の大会で一番会場を沸かせた。UFC時代から6連敗で、勝利は4年3か月ぶり、KO勝ちは12年2月のUFCさいたま大会の光岡映二戦以来6年5か月ぶり。喜びも大きく、本来は飲んではいけない酒も味わった模様で、一夜明け会見では「二日酔いです」と第一声をあげ、関係者や観覧に来たファンを笑わせた。
今後について聞かれると「試合で膝を痛めたので、その状態を考えながらですし、あんまりこんなこと言うのもアレですけど、(アンディ・サワーからの相手変更、ギラードの計量オーバーとトラブルも重なり)2試合やった気分だからね。大晦日は噛み合う選手とやれたらなってのがありますね。今後は体の状態も見ないとだけど…、あとは早く結婚しないとね」とコメント。
榊原氏は「五味隆典という選手に魅せられました。2試合分ギャラよこせとでも言うようなプレッシャーを感じますけど、それぐらいの心労があったと思います。PRIDE時代含めて、ここまでナーバスになっている五味は見たことがありませんでした」と昨日の様子を語り、「五味が勝った後はお客さんのほぼ全員が立っていたからね。むっちゃアピールになったんじゃないですか。テレビの放送にも乗ったし、ここからは彼の実力ですね。大物女優とかも見に来ていましたから、五味と出会うところまでは作ります」と、結婚のマッチメイクに関しても気遣った。
また、前日の試合決定ながらもウザ強ヨシヤを右の飛び膝一撃で仕留めたシュートボクシングの新鋭・海人は「KOはできたんですけど、納得できていません。もっと強い姿を見せられるので期待してください。怪我も無かったので、RIZINの8月12日の名古屋(愛知県体育館)大会にも出たいです。立ち技の65kg戦線で最強を目指したいです」とアピール。榊原氏は「名古屋に参戦させるべく(SB協会と)話をします」と回答した。
大会の模様はフジテレビ系全国ネットで19:57~21:54に放送された。首都圏のフジテレビでの視聴率は平均6%、瞬間最高視聴率は浅倉×RENAの生中継中の9.6%で、10%の大台に乗ることができなかった。榊原氏は「もうちょっと欲しいですね。このままだと未来がない。危機感を持つ数字でした。もっと一般の人に興味をひいてもらって、一般のスポーツ選手ぐらいに選手たちもメジャーになる必要がある。もちろん会場に足を運ぶ人たちにも興味を持ってもらえるような大会にしつつ、かつ数字(視聴率)に反映できるものにしたい。大晦日はさいたまスーパーアリーナの上のスペースも開けて2万5千人を入れるサイズにしたいので、そこに向けて期待感を作っていきたい」とコメントした。