KNOCK OUT 7.8 新宿フェイス:引退の炎出丸、18年のプロ生活振り返る「続けられないと勝てないし、どんな才能があっても続けられずに消えていくヤツは山ほどいる」|般若HASHIMOTO×山浦迅也 インタビューも
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KNOCK OUT-EX 2023 vol.1(7月8日(土) 新宿フェイス)で引退記念エキシビションマッチとセレモニーを行う炎出丸、メインイベントで対戦する般若HASHIMOTOと山浦迅也の3選手のインタビューが主催者から届いた。
なお、第6試合のBLACKスーパーライト級・YUYA(クロスポイント吉祥寺)vs. 鈴木“シャオリン”孝司(K-1ジム五反田チームキングス)が中止となった。YUYAは右肩の筋力低下と両手にしびれがあり、病院で「右肩関節周囲炎・頸椎椎間板ヘルニア」と診断されたため。
炎出丸「首相撲では誰にも負けない自信がありました」
2005年のプロデビューから18年、70戦以上のキャリアに終止符を打つ大ベテラン・炎出丸は、最後のリングを目前にして何を思うのか。キャリアを振り返ってもらうとともに、代名詞にもなっている首相撲についても語ってもらった。
――引退セレモニーとエキシビションを目前に控えて、今はどんな心境ですか?
炎出丸 頼まれたチケットの発送作業とか、「あ、これやるのも最後なんだな」と思いながらやってます。この作業って、お金の扱いなのでしんどいんですけど、最後だと思うとちょっと寂しくなりますね。
――最後の試合は、昨年9月の森岡悠樹戦になりました。ただ、その試合を最後と決めていたわけではなかったんですよね?
炎出丸 そうですね。基本的に、常に勝つ気でリングに上がっているので。毎回毎回、「最後のつもりで」というプレッシャーを自分に与えはしますけど、負けるとは思ってないんですよね。
――では、その試合後に引退を決意した?
炎出丸 試合から半年以上経って、宙ぶらりんになっていて。僕自身「何のために戦うんだろう?」というモチベーションを見出せなくなってる状態が続いていたところに、今回のセレモニーのお話をいただいたんです。そのままフェードアウトしてもいいのかなとも思っていたところに、こういうお話をいただけるというのはありがたいので、それがきっかけになりました。
――ではセレモニーの話が来て、最終的に引退を決めたということですか。
炎出丸 試合する気はなくなっていたんですけど、「やりたいという気持ちが、どこかで湧いてくるかも」というのもあって、ランニングとか軽い練習だけはやってたんです。でも、そういう気持ちにもならなくて、そこにきっかけを与えてもらったというのはありますね。
――最後なのでキャリアについてお聞きしていきたいんですが、そもそも格闘技を始めたのは?
炎出丸 最初のきっかけはケンカですね。当時、沖縄に住んでいて、争いごとはチョコチョコあったので、「身を守れないとまずいな」と思って、フルコンタクト空手を始めました。高校を卒業して、夜の街とかに遊びに出始めた頃、18歳とかですね。自分がケンカすることはないですけど、周りではそういうのも見聞きするので。実際に始めたら、「これを使ったらまずい」と思うようになりましたけど、格闘技を始めて気持ちが強くなったところはあったと思います。
――キックボクシングに移ったのは?
炎出丸 空手を2年ほどやった頃、K-1 MAXで魔裟斗さんが出てきたりして、プロのキックボクサーが輝いて見えたんですよね。自分がなるとは全然思ってなかったですけど。それに空手は顔面がないので、「実際ケンカになったら殴られるかもな」と思ったのもあって。当時、今で言う地下格闘技の小さいイベントがいくつかあったんですよね。米兵が出てたりするような。そういうところに出たいと思ってキックの練習をするようになって、実際に出たら負けちゃったんですよ。それで悔しくて火がついて、のめり込んでいきました。それを1~2年ぐらいやって、プロデビューということになって。
――プロデビュー戦は……。
炎出丸 2005年4月3日、大森ゴールドジムでの、MAキックの大会(原島祐治戦)でした。新人王トーナメントで延長で勝って、公式記録はドローになって。翌月も東京で試合したんですけど、交通費も出ないし、試合するたびに赤字なんですよね。本当にプロでやりたいんだったら東京の方が早いと思って、半年後には上京してクロスポイントに移籍しました。
――そこからは主にJ-NETWORKのリングで試合を重ねて、今知られるように首相撲主体のスタイルになったのはいつ頃でしたか?
炎出丸 やっているうちに、何かに特化した方がいいと思ったんです。スタミナには自信があったんですけど、天才的な当て感があったりするわけではなかったので、愚直にやっていこうと。当時いたトレーナーさんがムエタイに精通していて分析力も高くて、僕に合ったスタイルを見つけてくれて。またムエタイでは、基本的に首相撲をメチャクチャやり込んで体を強くすればまず負けないから、という感じなんですよね。僕自身が地道にコツコツやるのが得意というのもあって、そこに特化していきました。
――それで首相撲が代名詞になっていったわけですね。
炎出丸 自分としては、首相撲以外のこともコツコツ地道にやってたんですけど、ここから首相撲がメインになった感じなのかなと思います。それが僕にマッチしたというのもあるかもしれないし、自分でも「これだったら負けないな」とも思ったし、かなりやり込んだので。上の階級の選手でも首を折れるぐらいになったし、そこに持ち込めば楽でしたね。
――ただ、パンチャーの方が注目されやすい面はあると思います。そこは気にならなかった?
炎出丸 気にはなりましたよ。でも、自分でもメンタル面をいろいろ勉強したりして、分かってきたこともあったんですね。ゴレンジャーって、一番先頭にいて目立つアカレンジャーだけじゃないですよね。いろんな役割の人間がいて成り立っている。僕は一番目立つアカレンジャーじゃないけど、僕には僕の役割があるなと。できないことをやろうとして勝てなかったら意味はないし、勝つための戦略としてやっていました。ただ、その首相撲を軸にしてパンチも出していったり、その中でどうやって見せ方を面白くしようかとか、そういうのはメチャクチャ考えてました。
――強みを持ちながら、ニーズにも応えようと。その中で2011年6月にはJ-NETスーパーバンタム級暫定王者に、そして2013年3月には同級の正王者になりました。タイトルにたどり着いた時はどう感じましたか?
炎出丸 その頃は、同じ階級では負けない自信がありましたね。首相撲に自信があったので、これなら無双できるなと。でも、その頃から首に違和感を感じて、だんだん手に力が入らなくなって、ヘルニアという診断を受けたんです。そこから選手生活に狂いが出てきました。絶対的な自信を持っていたのが、首のケガによって全く勝負できなくなったので。その時には一度、引退を考えました。
――ただ、その後も何年も現役を続けられました。
炎出丸 医師からは「総合の選手ほどひどくはないから大丈夫だよ」と言われていたし、負けず嫌いな性格なので、「だったらこのケガにも勝って、また前と同じ位置まで行ってやろう」と思ったからですね。ただ、今思い返すとケガの影響は大きくて、手の力も戻らなかったんです。これはスタイルを変えるしかないなと。
――また炎出丸選手のキャリアを振り返ると、やはり『REBELS』の存在は大きいですよね。2010年の第1回大会から出場していて。
炎出丸 『REBELS』のリングには思い入れは強いですよね。対抗戦という形でいろんな他団体にも出させてもらいましたし。『REBELS』が始まったのはケガをする前だったので、自信もありました。
――そして現体制の『KNOCK OUT』になってからは、BLACKルールに挑んだりもしました。
炎出丸 その頃になると、いろいろ試行錯誤もしましたね。僕はディフェンスにも自信があって、ガツンともらってのKO負けはほとんどないんですよ。もらわなくなると、「こうすればいいんだ」ってまた違う感覚を掴み始めたという感じですかね。
――始めた頃から考えると、こんなに長く続けることになるとはという気持ちなのでは?
炎出丸 それはありますね。もう生活の一部になってるので。ただ、振り返って「長いな」とは思わないんですよ。それが当たり前になってるというか。
――70戦以上のキャリアがある中で、ベストバウトを3つ挙げるとすれば?
炎出丸 まず思い浮かぶのは宮元啓介選手ですね。彼とは2戦やった(2013年7月に判定勝ち、2017年3月に判定負け)んですけど、初戦の時は会見で煽られて。それで燃えて、試合では首相撲で無双したので周りも喜んでくれて。彼も空手時代からキャリアも豊富で名前もあったので、印象深いですね。あとは……国崇戦ですね。
――2017年11月ですね。見事な逆転勝利でした。
炎出丸 よくアスリートが「ゾーンに入る」と言いますけど、本当に集中した時の世界を感じて、本当に「無」になって戦えました。本当に目の前のことに集中できましたね。ローをもらって、試合が終わったら歩けなくなってたんですよ。でも試合中はそれも気にならなくて、相手の攻撃が全部見えて倒れる気がしなくなってて。今思えば、極限を超えた状況だったんでしょうね。
――序盤のローでの、脚の腫れ方は尋常じゃなかったですからね。
炎出丸 あの試合も5Rだったからよかったんですよね。だんだんと時代が3R主流になってきて、自分の得意な味が出せなくなってきてましたから。
――あと1つはどうですか?
炎出丸 負けた試合も印象に残ってますけど……一戸総太選手との1戦目(2009年9月)ですね。KO負けして、試合内容は全然覚えてなくて。リングに立って向かい合って、次の瞬間にはディファ有明の控室にいましたからね。ハイキック一発で失神というのは、その1回だけなので。2回目は僕寄りの試合に持っていけたんですけど、勝ちまではいけなくて、ドローでした。
――これだけやって、やり残したことは?
炎出丸 いや、もう思いつかないですね。その意味ではやりきったと思います。
――今後はどうされるんでしょうか? キックボクシングとは関わられるんでしょうか。
炎出丸 キックというか、格闘技とは何らか関わっていくと思います。教えるのもあるかもしれないし、そこだけに特化したくないというのもあるし。現役中もサイドビジネスとかいろいろやってきたので、そこから何かが発展していくかもしれないですし、この先は臨機応変にやっていきたいと思ってます。
――これまでのご自身の経験から、次の世代に一番伝えたいことは?
炎出丸 とにかく続けることですね。結局分かってきたのは、やっぱりコツコツやるコツを覚えるのが一番大事だなと。僕は心理学とか脳の特徴とかも勉強して、続けるコツも見つけてきたんですよ。人間って楽をしたがる生き物なんですけど、僕は続けるコツについては見つけたつもりなので、何をやっても成功できるかなと思ってるんです。キックをやりたい子には、まず続けること、その中で失敗したらフィードバックして何かを見つけていくことが大事だと、一番に伝えたいですね。もちろん技術的なことも大事ですけど、一番はそこかなと。続けられないと勝てないし、どんな才能があっても続けられずに消えていくヤツは山ほどいるので。
――さて、7・8新宿FACEでは小笠原瑛作選手と引退エキシビションを行うことになりました。最後に何を見せたいですか?
炎出丸 瑛作にも言いましたけど、かなりガッツリいこうと思ってます。最初、セレモニーの提案をいただいて、ピンと来なかったんですよね。試合でもないのにお客さんを呼ぶのはどうなのかなと。ただ公式戦をやるまでのモチベーションは湧かなかったので、エキシビションをお願いして。最後に、今ノリにノってる瑛作に倒されないように、熱い戦いを見せたいなと思ってます。ヘラヘラ笑ってペチペチやってもしょうがないじゃないですか。だからエキシビションと言っても一つの「作品」になるように、今頑張って準備してますよ(笑)。
――最後の雄姿を楽しみにしています。現役生活、お疲れ様でした!
般若HASHIMOTO「火付け役の仕事をします。盛り上げるだけ盛り上げて、最後は絶対勝つ!」
昨年9月の庄司啓馬戦(判定負け)以来のリングとなる般若HASHIMOTOが、久々の試合、そして対抗戦でメインというこの一戦に期する思いとは?
――10ヵ月ぶりの試合がKrushとの対抗戦という形になりました。
般若 去年の庄司啓馬戦の後、いろいろあって選手としての練習から少し離れた状況だったんですよ。で、今年の4月頃に戻ってきたら山口元気会長から「般若、そろそろ試合やんないの?」って言われて、それで決まったという感じです。
――なるほど。
般若 自分って、チャンピオン級の相手とバンバン当てられるじゃないですか(笑)。試合するのはいいけど、同じような感じで負けてもしょうがないなと思って、「ちょっと時間をください」と。それで7月になった感じです。
――4月から試合に向けての練習に復帰したと。コンディションは戻りましたか?
般若 はい、もう戻りました。まあ、離れていた時期も練習自体はやってたんですけど、試合をするレベルまではいっていなかったので。今はしっかり練習できているので、問題ないです。
――今回の相手はK-1 GROUPからやってきた山浦迅也選手になりました。印象は?
般若 戦績の数字はそこまでよくないですけど、攻撃力がある選手ですよね。K-1 GROUPはレベルが高いので、全然油断できないなと思ってます。庄司戦の時も、戦績がそんなによくないなと思って……別に、そこまでナメてたわけじゃないんですけど、キッチリ対策してこられて、リングに上がる時点で五分五分の勝負になってたというか。余裕で勝てるほど甘くないなと思ったんですよね。なので今回は、ミッチリ仕上げてます。今回も、相手は自分を食ってやろうという気持ちでくると思うので、油断できないですよね。
――山浦選手について、特に警戒する部分は?
般若 ちょっとトリッキーですよね。空手ベースですけど、バックスピンキックとかバックハンドブローとか使ってて。あと右にスイッチしてのパンチもうまくて、ちょっとやりにくいタイプかなと。だから時間をかけてでも、崩していけたらなと思ってます。俺もう、分かったんですよ。Apollo中山選手、庄司啓馬選手と、戦績はそこまででもなかったけど、強かったじゃないですか。2度あることは3度あるなと思って、もう騙されないぞと(笑)。絶対強いだろ!と思って、気を引き締めて仕上げてます。
――対抗戦という部分についてはいかがですか?
般若 自分は正直、先のことを全然見てなくて、1試合1試合に全部懸ける感じでやってるんですよね。だから試合が面白いと言われるんだと思うんですけど。そんな感じなので、いい火付け役になれればいいかなと思ってますね。僕にとっては対抗戦の初戦になるので、絶対勝ちたいです。
――この対抗戦に関して、宮田充プロデューサーは「戦(いくさ)なんだから、相手の首を獲りにいけ」と選手たちにゲキを飛ばしてますよね。そこに関しては?
般若 確かに戦ですよ。負けたら死ぬぐらいの気持ちでやってます。相手はみんな敵なので、個人的には対抗戦だからって特にどうというのはないですけど、お客さんから見たら『KNOCK OUT』vs『K-1』の対抗戦って図式は燃えると思うし、いきなりチャンピオン同士をぶつけたりしないのもいいと思うんですよね。いきなり頂上決戦をやってしまったら、あとに何も残らないじゃないですか。それこそ栗秋祥梧とかも出たいって言ってたんで、まずは僕が火付け役になって盛り上げてやろうと思ってます。
――今回はどういう試合にしたいですか?
般若 いつも思ってることなんですけど、盛り上げるだけ盛り上げて、最後は勝ちたいです。昇侍戦もそうでしたけど、自分は噛み合わないタイプとは噛み合わないんですよ。首相撲でガンガンくるタイプとか。こっちがどう面白くしようとしてても、面白くない戦い方でこられたら、噛み合わない。でも今回の山浦選手は打ち合ってくるんじゃないかなと思います。また、KNOCK OUT-BLACKルールがワンキャッチ・ワンアタックに変わったのも大きいと思うんです。庄司戦では首相撲がすごく長く感じて、俺の良さも潰されてたんで。名古屋のHEATという大会でもワンキャッチ・ワンアタックで10戦ぐらいやってたので、僕には向いてると思います。
――また、この大会では同じジムの先輩である炎出丸選手が引退エキシビションとセレモニーを行います。
般若 ヒデ先輩、長かったですよね。自分も年を感じます(笑)。自分は23歳の時に、祥梧の前にクロスポイントに入ったんですけど、来年の3月で30歳になりますから。ヒデ先輩もかなり長くやっていたので、時の流れを感じます。
――練習もけっこう一緒にされたんですよね?
般若 そうですね。首相撲では絶対勝てなかったです(笑)。サウスポー対策のスパーリングで使ってもらったりとかもあって、よくやってましたよ。だから寂しいですし、自分も年を感じるなあと(笑)。
――では最後に、今回の試合で自分のここに一番注目してほしいというポイントは?
般若 気持ちですね。自分に才能がないことは、自分が一番自覚してるんですよ。その分気持ちで向かっていくという感じで、泥臭くてもいいから、気持ちを見せて盛り上げるだけ盛り上げて、最後は絶対勝つと。それだけですね。今回は赤コーナーがみんなクロスポイント&スクランブル勢で、吉祥寺からは僕とYUYAさん、松藤麻衣さんが出るので、全勝でいきたいと思います!
――分かりました。ありがとうございました!
山浦迅也「『KNOCK OUT』に負けないという気持ちは強い。蹴り技で倒す!」
山浦迅也はKrushなどK-1 GROUPを主戦場とする25歳で、今回は対抗戦という形で『KNOCK OUT』に初参戦を果たす。自身はKO負けから1年ぶりの試合ということもあり、再起戦としてこの舞台にかける気持ちも大きい。そんな山浦がこの試合で見せたいものとは?
――今回、対抗戦という形で『KNOCK OUT』に初参戦となりました。最初にオファーを聞いた時はどう思いましたか?
山浦 最初はビックリしました。でも対抗戦と聞いて気合いが入ったし、相手の般若HASHIMOTO選手もいろんな団体に出ていて実績のある選手で、すぐにやりたいと思いました。
――『KNOCK OUT』というイベントについてはどういう印象でしたか?
山浦 たまに見たりはしていて、鈴木千裕選手とか龍聖選手とか、強い選手たちの試合映像を見て勉強させてもらったりもしていました。やっぱり『KNOCK OUT』という名前だけあって、KOが多いという印象はありますね。ただ、ヒジありのルールもあったりするので、K-1とは遠いかなと思ってました。
――このところ、両方のイベントで『KNOCK OUT』とK-1 GROUPの選手たちの試合が組まれ始めていますが、そこへの意識はありましたか?
山浦 はい、いつかは自分にもそういう話があるのかなと意識はしていました。ただ、けっこう早かったのでビックリはしましたけど。
――今回乗り込むにあたって、Krush代表という意識は?
山浦 もちろんあります。KrushでデビューしてずっとK-1 GROUPで試合をしてきているので、『KNOCK OUT』には負けないぞという気持ちは強いです。
――今回は1年ぶりの試合、そして2連続KO負けからの再起戦でもあります。そこに対抗戦という要素が加わったわけですが、ご自身の中で今回の試合について、一番大きい要素は何でしょう?
山浦 自分としては、再起戦というところが一番大きいですね。この間にいろいろあって、自分を強くするために動いてきたので、何が何でも勝つという気持ちを見せたいです。
――直近の試合で、課題に感じていたことは?
山浦 最後の最後に気持ちで負ける試合とかもあったので、そういう穴を埋めるような対人練習だったり、いろいろキツい練習もこなしてきました。あの頃とは変わったところが見せられるかなと思います。
――『KNOCK OUT』のお客さんに、自分で「こういうタイプの選手」と説明するとすれば?
山浦 うまいタイプでもなくて、ガツガツいくタイプだとは思います。攻める姿勢と、空手時代からの蹴り技、それから右のパンチは倒せる一発があるので、そういうところは見てほしいですね。
――相手の般若選手についてはどういう印象ですか?
山浦 パンチが主体で、重いパンチを持ってそうだなというイメージがあります。般若選手も好戦的でバンバンくる印象なので、試合自体はすごく噛み合いそうだなと思ってます。
――ということは、打ち合いになりそうだけど、蹴りも出していきたい?
山浦 そうですね。ただ打ち合いになる場面は必ずあると思うので、そこで負けずにしっかり打ち合っていきたいです。
――今回は新宿FACEでの試合ですが、そこは?
山浦 2020年にKHAOSでやって以来、2回目になります。会場によって気持ちが変わるというのはそんなにないですけど、あまり大きくない会場なので、バチバチの打ち合いを近くで見てもらえたらと思います。
――やはり、バチバチの試合の末に勝つというイメージ?
山浦 そうですね。今回、メインも任されているので、メインの仕事もしないといけないですし、つまらない試合は絶対しないという自信はあります。打ち合いやバチバチの場面も見せつつ、最後は倒して勝ちたいと思ってます。
――パンチも蹴りもある中で、どう倒すのが一番好きですか?
山浦 今までは右のパンチで倒したことが多いんですけど、何でも倒せるところを見せたいので、今回は蹴りでも倒してみたいですね。倒せる技は何個か用意しているので、その中から当たればいいなという感じで。
――北斗会館で蹴り技というと、やはり小宮山工介選手のイメージが強いですが。
山浦 小宮山さんとはたまに練習を一緒にすることもあります。僕が小っちゃい頃から活躍していた先輩で、試合も毎回見に行ってましたし、僕にとっては偉大な先輩で、大きい存在ですね。
――山浦選手にも「北斗会館らしさ」がしっかり根付いていると。
山浦 そうですね。同じような練習をやってきましたし、北斗会館の戦い方が体に染みついてると思います。アマチュア大会の時とかは後ろ蹴りとかでも倒したりしていたので、プロでもそういう倒し方をしていけたらと思っています。
――では今回は、いい仕切り直しですね。
山浦 はい。本当にいい舞台でいい相手なので、楽しみです。今回はメインですが、今まで2回メインの経験があって、その2試合はKO勝ちが1つ、ダウンを奪って勝った試合が1つなので、今回も期待してもらえればと思います。
――最後に、今回の試合で一番ここに注目してほしいというポイントは?
山浦 空手仕込みの蹴り技と、倒せる一発を見てほしいです。
対戦カード
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無し・ワンキャッチワンアタックのキックルール
第6試合 メインイベント BLACKライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
般若HASHIMOTO(クロスポイント吉祥寺)
山浦迅也(北斗会館)
第5試合 BLACK -56.25kg契約 3分3R
福田拓海(クロスポイント大泉)
渚(K-1ジム五反田チームキングス)
~休憩~
炎出丸・引退記念エキシビションマッチ 3分1R
炎出丸[ひでまる](クロスポイント吉祥寺/元J-NETWORKバンタム級王者)
小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺/KNOCK OUT-REDフェザー級王者)
※終了後、炎出丸・引退記念セレモニーを実施
第4試合 BLACKスーパーフェザー級(60kg) 3分3R
羽黒慈夢(クロスポイント大泉)
工藤卓也(SHINE沖縄)
第3試合 BLACKスーパーライト級(65kg) 3分3R
木村亮彦(クロスポイント大泉)
小林丈晃(練誠塾)
第2試合 BLACKライト級(62.5kg) 3分3R
柳澤翔太(クロスポイント吉祥寺)
池田航太(拳粋会宮越道場)
第1試合 BLACK女子52kg契約 3分3R
松藤麻衣(クロスポイント吉祥寺)
MIKU(K CRONY)
概要
大会名 MAROOMS presents KNOCK OUT-EX 2023 vol.1
日時 2023年7月8日(土) 開場・17:00 開始・18:00 終了・20:15~20:30予定
会場 新宿フェイス
チケット料金 カウンター席 10,000円 SRS席(最前列) 10,000円 S席 7,000円 A席 5,000円(完売) ※当日券は500円アップ ※ご入場時ドリンク代500円別途必要 ※小学生から有料、6歳未満でも座席を必要とする場合は有料
チケット販売 KNOCK OUTオフィシャルショップ イープラス 出場選手・所属ジム
お問い合わせ Def Fellow 03-6262-3760 inquiry@knockout.co.jp https://knockoutkb.com/