シュートボクシング 2.12 後楽園ホール:植山征紀、20歳の山田虎矢太に「甘い世界ではないと教える」。虎矢太「ベルトを獲ったら他団体の55kgをかき回す」
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SHOOT BOXING 2023 act.1(2月12日(日)後楽園ホール)のメインイベント、SB日本スーパーバンタム級(55kg)タイトルマッチ・植山征紀(龍生塾ファントム道場/王者)vs. 山田虎矢太(シーザージム/1位)の両選手のインタビューがSB協会から届いた。
植山征紀「甘い世界ではないというところを教える」
これまでに笠原友希、安本晴翔当時無敗だった二人を倒してきた“無敗キラー”植山は9戦9勝無敗の山田との一戦に絶対の自信を見せている。
――今回2度目のタイトル防衛戦が決まりました。
植山 今は順調に準備ができていてバッチリ仕上がっています。試合で熱くなってしまったらどうしてもパンチの距離で戦ってしまうので、練習では冷静に力まずにパンチと蹴りをバランスよく出すことを意識しています。
――挑戦者の山田虎矢太選手にはどのような印象がありますか?
植山 若くてこの階級では一番勢いのある印象です。ファイトスタイル的にはテクニックもあって、倒せる一発もある何でもできる選手だとも思います。
――一番の警戒ポイントはどういうところでしょう。
植山 何を警戒しているというのはないのですが、僕のペースに持っていくことが勝負の鍵になるのかなと。
――前回の有井渚海戦で凄いカウンターを決めてKOするインパクトを残しています。
植山 詳しいことは言えませんが、そこもしっかり対策しているのでカウンターは特に問題ありません。
――山田選手は20歳でしかも10戦目のキャリアで挑んでくることに関してはどう思いますか?
植山 僕もデビューした頃は若いと言われていました。今年で27歳になりどんどん若い選手が出てきて焦る部分もありますが、20歳でチャンピオンになれる甘い世界ではないというところを教えてあげたいと思います。まだまだベルトを渡す気もないですし、僕は3度の挑戦までして苦労して獲ったベルトなのでそう簡単に渡すわけにはいきません。
――植山選手は当時、10戦無敗だった笠原友希選手を倒してSB日本スーパーバンタム級王者に輝いたんですよね。山田選手も9戦無敗と無敗のまま植山選手に挑むことになります。
植山 僕は以前(2019年2月11日)にSBのリングで13戦無敗だった安本晴翔選手に初土を付けています。今回もしっかりと山田選手に初黒星を付けたろかなと。
――無敗選手キラーだったんですね。
植山 相手が無敗の選手だと燃えますね。“初めて植山征紀に負けた”というのは、その選手の一生の記憶に残るわけじゃないですか。
――勝ち癖が付いて勢いのある選手に怖さはないですか?
植山 そうですね。相手は怖さなくガンガン来ると思いますが、そっちの方が僕のスタイルと噛み合うと思うので僕が最終的に倒す形になりやすいです。
――山田選手にインタビューしたところは「以前の植山選手は打たれたら倒れる印象があったのですが、ここ最近の試合で強い選手とやってパンチをもらってもダウンシーンが見られなくなったので、植山選手自身もディフェンスを強化しているのでは?」と分析していました。ご自身ではどう思いますか?
植山 僕的には身体が強くなったのかなと思います。確かに僕に対して打たれ弱いイメージがあったと思いますが、20歳から始めているフィジカルトレーニングで身体がどんどん大きくなり首が太くなったことで打たれ強くなったのかなと思います。以前はなんであんなパンチで倒れていたんだろうと不思議に思うぐらいです。
――身体が大きくなったことで攻撃面も変わったと思いますか?
植山 全体的にもパワーアップしているのを感じているので攻撃面も強くなったと思います。
――減量面で苦しさはないですか?
植山 前回、12月の大﨑孔稀戦の前には計量オーバーしてしまい、RISEさん、シュートボクシング協会、対戦相手にも凄く迷惑をかけたのでもう二度とミスしないように意識していて今回は問題ありません。
――階級アップは考えてないと。
植山 そうですね。考えてないですし、自己管理をしっかりすれば全然落とせます。今回はバッチリ落とせるので過去最高の状態で挑める自信があります。相手は東京の選手で僕は大阪なので完全アウェーな状況で戦えることも楽しもうと思います。
――ベルトを防衛したらその先にどういうことを見据えていますか。
植山 まずはここをしっかり勝って“やっぱりチャンピオンの植山征紀は強い”というのを見せ付けて、他団体の王者クラスの選手には連敗中なので今年はリベンジをテーマにやっていきます。
――山田選手にメッセージはありますか?
植山 今回メインなので俺らでいい試合をして盛り上げましょう。そして最後に僕がKOで勝ちます!
山田虎矢太「決まったからにはもちろんベルトを獲る気満々」
山田虎矢太は前戦となった昨年12月の『RISE WORLD SERIES / SHOOTBOXING-KINGS 2022』ではRISEのスター選手、有井渚海を相手に2RKO勝ちを収め、9戦9勝無敗の好調を維持している。無敗のままタイトル獲得なるか。
――遂にタイトルマッチが決まりました。
山田 小学3年生からSBを習い始めて、プロの試合をよく会場で観ていました。プロの舞台で輝いている選手たちはカッコいいなと思っていて、その中でもSBのタイトルを持っている選手は当時の僕にとって凄く輝いていた存在で、いつか自分もああなりたいと思って頑張ってきました。ここで20歳という区切りのいい年で念願のタイトルマッチに挑戦できるのは本当に嬉しいです。
――兄の彪太朗選手は弟が先にタイトル挑戦することに関して何か言われてましたか?
山田 兄は昨年11月のフェザー級次期挑戦者決定トーナメントで優勝して川上叶選手のベルトに挑戦する権利はあるので二人で一緒にタイトルに挑戦するのがベストではあったのですが、前回12月の門口佳佑戦で多少のダメージがあったことで今回出場がなくなりました。「先に虎矢太にチャンピオンになられるのは悔しい」と言ってますが、今回もできる限りの最大限のサポートをしてくれてますし、「すぐに僕もそこに行くからチャンピオンになって待っててくれ」とは言っています。
――山田ツインズのYouTubeチャンネルでは兄弟仲の良さがあふれ出てますが、ぶっちゃけ兄よりも先にタイトルを先に獲って見返してやろうという想いはなかったですか?
山田 兄は15戦のキャリアがあって僕よりも試合数をこなしていますし、自分よりも厳しい試練を乗り越えている印象があったので、兄よりも先にチャンピオンになりたいというのは特にありませんでした。兄が先にタイトルマッチをやって次に自分の番かなと思っていたのですが、運よく僕はランキング1位になれてタイトルマッチが決まりました。決まったからにはもちろん獲る気満々ですし、結果的に兄よりも先にベルトを獲ることになります。
――今回10戦目でタイトルマッチというのはご自身にとってはベストタイミングでした?
山田 前回12月の有井渚海戦では2RKOといい勝ち方ができましたし、試合間隔は短いのですが、前回のいい勝ち方の感触が残ったまま次の試合に挑めるのでベストタイミングかなと思います。
――その有井戦での下馬評は相手が有利な状況でしたが、どういう作戦だったのでしょう。
山田 カウンターの右ストレートは練習の段階からトレーナーのダムさん、彪太朗から「これが入るんじゃない?」と言われて練習していた技で何度も練習していた技でスパーリングでも試していた技の1つでした。ああいう形で綺麗にその策にはまったのは自分としても嬉しかったですし、練習通りの動きを試合でもできたことで自信にもつながりました。練習は嘘を付かないなと。練習してきたことは自然に身体が反応してくれるということが分かったので、今回もしっかりと練習で細かく作戦を重ねて挑みたいと思います。
――今回の相手、植山選手に対してはどのような印象がありますか?
山田 僕がプロデビューする前から笠原友希先輩に勝ってチャンピオンになって今もチャンピオンとしてい続けている強い選手ですし、ここ最近は戦っている相手も他団体のチャンピオンクラスとしかやっていないので凄くリスペクトしています。そういった強いチャンピオンに挑戦できることも嬉しいです。
――弱点は見えてますか?
山田 以前の植山選手は打たれたら倒れる印象があったのですが、ここ最近の試合で大崎孔稀選手、志朗選手、鈴木真彦選手とやってパンチをもらってもダウンシーンが見られなくなったので、植山選手自身もディフェンスを強化しているんでしょうし、SB王者としてのプライドがすぐに倒れないような強さにもつながっているのかなと。自分のパンチの破壊力には自信がありますが、植山選手は今までのように簡単に倒れるというイメージでいくと危険かなと思っています。作戦もずっと練っていて、今回初めての5R制になりますが、練習では5R仕様でやっていて勝つイメージはできています。
――5R制に関して、不安要素は特にないと?
山田 実際に戦っていくと3R制との違いを感じると思います。5Rまでいかずに早めの段階で終わらせることも考えてますが、5Rに行ったときにどういう世界になるのか不安な面もあります。そこに関してはこれからの練習でも自信に変えていけたらいいなと思います。
――笠原友希選手はプロデビューから10連勝している中で、植山選手とタイトルマッチで対戦し3RTKO負けと初の土を付けた相手でもあります。笠原選手からは何かアドバイスはありました?
山田 今回のカードが決まってすぐに友希君の方から「こういうところが強かった、うまかった」と気を付けるべきポイントのアドバイスをいただいたのでそこをしっかり頭に入れて練習しています。
――一度対戦している選手からのアドバイスというのは違いますか?
山田 全然違います。映像だけを見てもどういう攻撃が嫌だったのかとか、実際に戦ってみないと分からないことはたくさんあるので、そういうとところを実際に戦っている選手からいただけるアドバイスは凄く貴重だと思います。
――ベルトを獲った後、見据えている目標はありますか?
山田 他団体でも55kgの階級は凄く盛り上がっている階級なので、ベルトを獲ったらSBのチャンピオンとして乗り込んでいき、どんどんかき回してやろうとかなと思います。あと、55kgでチャンピオンになり何戦かして55kg最強を証明したら、上の階級の57.5kgにも階級を上げます。兄のいる階級でもありますが、二階級制覇も狙っていきたいと思います。
――もし彪太朗選手がチャンピオンだったら兄弟対決の可能性もあると?
山田 そうですね。正直なところ、兄弟対決になれば複雑な気持なのでやりづらさしかないのですが、自分が王者になるには兄弟対決は避けられないのであればやるしかないですね。兄には宍戸大樹先生が保持していた東洋太平洋の王座を作ってもらえるような実力を付けてもらって、二人で57.5kgも盛り上げていけたらと思います。
――以前イベントでエキシビションマッチで兄弟対決してどちらかが腕を脱臼したり、公開練習では鼻血を出していましたよね。普段からバチバチやり合っているので試合も問題なさそうですね。
山田 どちらも被害者は彪太朗なんですけどね(笑)。双子だとどうしてもスパーだと熱くなってしまいます。
――会場に来てくれるファンにメッセージをお願いします。
山田 自分はずっと目指してきた念願のタイトルマッチになります。ただ挑戦して終わるのではなく、しっかりと強さを見せ付けて強いチャンピオンを倒して勝つところをぜひ皆さんに楽しみにしれくれたら嬉しいですし、チャンピオンになって山田虎矢太を応援して良かったと後悔させないような選手になれるように頑張りますので、2月12日は山田虎矢太のタイトルマッチを大注目してもらえたら嬉しいです。
――チャンピオンとして山田ツインズチャンネルの登録者数も一気に伸ばしたいところですね。
山田 そうですね……まだ600人も超えてなくて伸びが悪いのでこれからもYouTubeにも力を入れていって山田ツインズをたくさんの人に知ってもらえるように頑張ります。
――今後何か考えている企画はありますか?
山田 自分は食べるのが大好きなのでチャンピオンベルトを持ったまま食べ歩きをしたり、笠原兄弟もYouTubeをやっているので格闘技では勝てないのですが大食いバトルで勝負したいと思っています。
――個人的には笠原弘希選手にドッキリ企画を楽しみにしています(笑)。
山田 いや~普通にやってしまうと自分の寿命が縮まることになると思うので、慎重に企画してやらないといけないですね(笑)。
対戦カード
第8試合 SB日本スーパーバンタム級(55kg)タイトルマッチ 3分5R(無制限延長R)
植山征紀(龍生塾ファントム道場/王者)※2度目の防衛戦
山田虎矢太(シーザージム/1位)
第7試合 スーパーライト級(65kg) 3分3R(無制限延長R)
笠原弘希(シーザージム/SB日本ライト級(62.5kg)王者・元スーパーフェザー級(60kg)&フェザー級(57.5kg)王者)
ラムナムムーンレック・ティーデット99[Lamnammoonlek T-DED 99](タイ/WMC世界ライト級王者、RWS(ラジャダムナンワールドシリーズ)ライト級リーグ’22優勝)
第6試合 61.5kg契約 3分3R(無制限延長R)
笠原友希(シーザージム/SB日本スーパーフェザー級(60kg)王者・元フェザー級(57.5kg)王者)
TAaaaCHAN[ターチャン](PCK連闘会/聖域(サンクチュアリ)統一スーパーライト級王者・元ライト級王者、元INNOVATIONフェザー級王者)
第5試合 58kg契約 3分3R(無制限延長R)
川上 叶(龍生塾/SB日本フェザー級(57.5kg)王者・元バンタム級(55kg)王者)
ガオパヤック・ワイズディー(タイ/YZD GYM)
第4試合 ウェルター級(67.5kg) 3分3R(無制限延長R)
村田義光(シーザージム/SB日本ウェルター級1位)
有馬伶弍(龍生塾)
第3試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(無制限延長R)
基山幹太(BELLWOOD FIGHT TEAM/SB日本ライト級2位)
田中佑樹(HAWK GYM)
第2試合 スーパーウェルター級(70kg) 3分3R(無制限延長R)
竹山和貴(NEXイチムエ)
風間大樹(橋本道場/INNOVATIONスーパーウェルター級8位)
第1試合 62kg契約 3分3R(最大延長2R)
仲田光大(SANDA CLUB Mz)
相内 誠(K26)
概要
大会名 SHOOT BOXING 2023 act.1
日時 2023年2月12日(日)開場・17:00 開始・17:30
会場 後楽園ホール
中継 U-NEXT(月会費1,639円~)
チケット料金 SRS席15,000円 RS席10,000円 S席7,000円 A席5,000円 ※当日券は各500円Up
チケット販売 チケットぴあ イープラス 後楽園ホール シュートボクシング協会 SB公式ネットショップ 出場選手・所属ジム
お問い合わせ シュートボクシング協会 03-3843-1212 http://www.shootboxing.org