NJKF 11.13 後楽園ホール:畠山隼人×真吾YAMATO、山浦俊一×HIRO YAMATO、岩浪悠弥×日下滉大、NA☆NA×ARINA インタビュー
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
中野駅徒歩3分。平日7~23時、年中無休営業。入会金&月謝2ヶ月分無料!
NJKF 2022 4th(11月13日(日) 後楽園ホール)のトリプルメインイベント、トリプルセミファイナルの計6試合のうち、4試合8選手のインタビューが主催のNJKFから届いた。
第9試合 トリプルメインイベントIII WBCムエタイ日本統一スーパーライト級王座決定戦 3分5R
畠山隼人(E.S.G/WBCムエタイ日本2位、NJKF王者)
真吾YAMATO(大和ジム/WBCムエタイ日本4位、NJKF暫定王者、WMC日本王者)
両者は2018年6月と20年2月の2度対戦し、いずれも畠山がKO勝ち。しかし真吾は昨年11月にNJKF暫定王者となり、今年7月には新日本キックのエース重森陽太を撃破、9月にWMC日本王座を獲得と、結果と実力で再び畠山との対戦を手繰り寄せた。“2度あることは3度ある”のか、あるいは“3度目の正直”か。
KO決着の予感漂う一戦が、2022年NJKF後楽園大会を締めくくる。
■畠山隼人「余裕だとかそういう感覚はない。お互いKOで終わりそうな気はする。強くなってるところ、面白い試合を見せて復活する」
――試合が近づき、仕上がり具合いはいかがですか?
畠山 絶好調です。自分を知ってる人でしたら見て頂けば変化に気づけると思います。よく「調子いい」って言ってポカする選手もいますけど、それだけはほんとにしたくないな、必ず見せなきゃダメだと思ってます。
――調子がよくても試合で出せない選手が多く見られますが、それはどうしてだと思いますか?
畠山 実力があるのに本番に持っていけない、本番でダメっていうのは気持ちの弱さだったり吹っ切りが足りない、多分精神力なんじゃないかと思います。
――今回WBCムエタイ日本統一王座を争う真吾選手とは2回対戦し2度ともKO勝ちしています。“負けない”“勝てる”といった絶対的自信があるのでしょうか。
畠山 もちろん自信もありますけど、“やりやすい”とか本当にそういうのは感じたことがないです。自分も切られたり、ヒヤッとするところが試合の中にあったので、全然余裕だとかそういう感覚はなくて、一歩間違えばもう一瞬で勝負が変わっていたなっていう相性は思ってます。全然ラクだとは思ってないです。向こうも一撃がありますし自分も一撃には自信があるので、お互いKOで終わりそうな気はします。
――真吾選手は前回の敗戦以降覚醒し、強さを増してここ最近好調です。活躍はご覧になっていますか?
畠山 もちろん見てますし、他団体のチャンピオンに勝って、他のベルトも獲って強くなってますよね。いろいろ細かい引き出しも増えてますし。ただ向こうからしたら自分の方が未知数なんじゃないですかね、もう1年半試合をしていなかったので。
――試合はそのRISEでの秀樹戦(21年5月、判定負け)以来となります。
畠山 もう年齢も34で来年35になるので、渋さというかそういう面白さを見せれるんじゃないかなって。
――冒頭でご自身の変化について言及されましたが、どういった点が変わっているのでしょうか。
畠山 もちろん基本的にはパンチなので、結果的には振り回します(笑)。でも、それ以外にも気づけるところはあると思います。よりよくなっていますし、やっぱりそれに気づいてもらえるぐらいの動きはしなきゃと思ってます。なんとなく復活じゃなく、強くなってるところを見せないと、やっぱり選手として絶対ダメですよね。
――ご覧になる方たちへのメッセージを最後にお願いします。
畠山 応援して頂いてる方のおかげで選手が成り立つ中で、ただ試合をするだけじゃ絶対ダメだと思います。やっぱり最低限面白い試合と気持ちが伝わる試合をしないといけないと思っているので、それを見せれるよう必ず復活するので、ぜひ応援お願いします。1回だけで終わろうとは思ってないし、絶対に勝って、来年もうひと頑張り行きたいです。またここから新たにスタートです。
■真吾YAMATO「前は過去の試合を見るのが怖くてアップデートもされていなかった。畠山選手には感謝と“見とけよ”みたいな感じでぶっ倒しに行きたい」
――他団体王者を撃破、新たなベルトも獲得と、このところ真吾選手は連勝記録も伸ばしていて好調です。
真吾 いま何連勝なんですかね(笑)。修正点を直していかないと負けていったり相手に研究されたところがそのまま次の試合に出ちゃうので、ダメなところを復習するため過去の試合は意識するんですけど、“前にいる相手をぶっ倒す”という気持ちでいっぱいで、たまたま勝ちが重なってるだけなので、連勝とかは全然意識してないです。
――過去には初回KO負けでしたり酷な敗戦もありましたが、そういった試合もしっかり見直してきたのでしょうか。
真吾 最近連勝してるんですけど、その前はずっと見るのが怖かったんです。でもやっぱり復習して進化を遂げないとダメということに気がついて、それが連勝に繋がってると思います。もう常にアップデートしている感じなので、過去の試合は違う人が戦ってるかのように見れます。
――過去は過去、そこから自分は生まれ変わって、もう違う自分なのですね。
真吾 前は過去の試合を見るのが怖くてアップデートもされていなくて、でも何がっていう原因とか要因はないんですけど、何か急に吹っ切れたというか。だから畠山選手には感謝と、当日は当時の自分とは絶対違うので、“見とけよ”みたいな感じでぶっ倒しに行きたいと思います。
――手痛い敗戦を見直し、修正点に取り組んだことが成長に繋がったのですね。
真吾 やっぱり向き合わないとダメですね、自分自身が弱いというか、自分自身が敵なので。向き合えるということはある種勇気というか、前はその勇気がなくて怖くて動画さえ見れなかったんですけど、今はどんどん相手を倒しに前へ出ていく自分というのが感じられるので、気持ちの強さも出てきているのかなと思います。この前やった試合もまだ1ヵ月経ってないですけど(9月23日、KJヒロシに勝利しWMC日本スーパーライト級王者に)、今は反省して成長しているので、どんどんアップデートされていることを試合で証明できたらという感じです。
――ご覧になる方たちへのメッセージを最後にお願いします。
真吾 意気込みは必ず勝ちます。“3度目の正直”っていう言葉があるので、その通りになるだろうという予想と、あと2回ともぶっ倒されているので、今回2回ぶっ倒すことはできないんですけど、2回分の悔しさや悲しさとか、僕を応援してくれているみなさんの気持ちを全て乗っけて、完全決着つけたいと思ってます。勝てばの話ですけど、“僕を強くしてくれてありがとう”と伝えたいです。あとは見てくださるファンのみなさん、いつも応援してくれてるみなさんに感動と勇気を与えれたらと思います。
第7試合 トリプルメインイベントI WBCムエタイ日本統一スーパーフェザー級タイトルマッチ 兼 S1ジャパン・ジュニアライト級王座決定戦 3分5R
山浦俊一(新興ムエタイジム/WBCムエタイ日本統一王者)
HIRO YAMATO(大和ジム/NJKF王者)
当初S1王座決定戦として組まれた試合は、申し出を受け山浦の持つWBCムエタイ日本統一王座も懸けられた試合に。5月にNJKF王者となったHIROだが、山浦は「まだ発言権がないのに舐められている」「きっちり差を見せて倒します」とKO勝ちに闘志を燃やす。一方HIROは保持する王座を懸けた山浦に敬意を表し、熱い心で試合に臨む。
NJKFスーパーフェザー級頂上決戦、勝つのはどちらだ!?
■山浦俊一「まだ発言権がないのに、ちょっと舐められてるなと思った。きっちり差を見せ倒して勝って、また世界に行きたい」
――2本のベルトが懸かった試合が近づいてきましたが、調子はいかがですか。
山浦 いつも通り絶好調です。前と一緒で仕事優先にはなっちゃっているんですけど、言い訳せず、空いた時間を見つけてしっかり練習はしています。
――前回は9月大会でMA日本フェザー級王者・一仁選手に判定勝ちでした。この試合を振り返っていかがですか。
山浦「ファイトスタイルを変えて倒しに行く」って言ったんですけど、前回はその倒すっていう気持ちが強過ぎて、1Rちょっと硬くなっちゃって。それで1Rにボディを効かされて、2Rにいつも通りミドルキックを多用してベースを取り戻せて勝てた感じです。ただ、今回もやっぱり倒すスタイルで行くつもりです。前回は考え過ぎて硬くなっちゃって、あんまり考えて臨むのは向いてないなって実感しました。
――元はS1王座決定戦だったのが、山浦選手の申し出を受けWBC王座も懸かる試合になったと聞いています。
山浦 相手がツイッターでちょっと僕を挑発するような文章を書いていたので、自分の持ってるWBCも懸けてダブルタイトルマッチに変えてもらいました。S1もJr.ライト級となってますけど体重もスーパーフェザー級と一緒なので、仮に負けたとしたらWBCのチャンピオンっていうのも恥ずかしいので、スーパーフェザー級で試合するんだったらWBCのベルトを持ってる以上負けられないと思ってます。なのでスーパーフェザーで試合をするのであれば勝つか負けるか、全然懸けてもいいなと思いました。今回は過去一で倒そうと思ってます。
――いつになく倒してやろうとKOへの意欲があると。
山浦 僕からすると、相手は5月の川崎大会で勝ってNJKFのチャンピオンになったんですけど、そこから夏にホーストカップで結構ボコボコされて負けて(※ホーストカップの日本ライト級王座決定戦で平塚大士に判定負け)チャンピオンになって1勝もしてないのによくそんなデカい口叩けたなって。まだ発言権がないのにそんなことを言ってくるので、さすがにちょっと舐められてるなと思いました。
――では、試合で分からせると。
山浦 WBCを懸けた後もツイッターに「敬意」みたいに書いてましたけど、その文章の中に“相手が本気なら俺も本気だ”みたいに書いてあって、“本気じゃなかったの?”って思いました。なので今回は分からせてあげようと思ってます。
――今回はスタイルチェンジした山浦選手が見られそうですね。
山浦 先日のエキシビジョンで倒すスタイルを試してみたんですけど(※10月30日のINNOVATION山梨大会で元WBCムエタイ日本統一スーパーフェザー級王者・葵拳士郎の引退エキシビションの相手を務めた)しっくり来て、自分が思ってる戦い方に近づけています。“元チャンピオンにこれだけ通用すれば行けるのかな”っていう自信になりました。
――それでは改めて、試合への意気込みをお願いします。
山浦 今回はきっちり差を見せて倒します。勝てば3本目の日本タイトルになるので、今回しっかり倒して、それをきっかけにまた世界に行きたいです。
■HIRO YAMATO「首相撲は対応できるので全然問題ない。5R最後までどっちが心を燃やし続けられるか。熱い戦いになる」
――試合が迫り、仕上がり具合はいかがですか?
HIRO 調子はいい感じで、結構相手もやりやすいというか、自分の型にハメやすいタイプなので、自分の中ですごくいいイメージができてます。
――そんな山浦選手の印象をお願いします。
HIRO 首相撲でポイントを取って勝つみたいな選手かなって。他の選手はあまり首相撲が得意じゃないからやられちゃうんですけど、僕は対応できるので、全然問題ないかなという感じです。あとは対策をしっかり遂行するだけです。
HIRO 最初WBCのタイトルも懸けるという話があって、それがなくなってS1のタイトルを懸けてやらせてもらうことになって、“逃げたのかな”みたいに思ったので正直にSNSに書いたら、それに山浦選手が心が燃えて、WBCも懸けてもらえるということになって。この試合に対して本気というか“懸けてくれてるんだな”と思って、すごくリスペクトというか、そういう気持ちが芽生えてきました。
――山浦選手がWBC王座を懸けたことに「この戦いに燃える心を感じました!敬意!」とSNSに綴っていましたね。
HIRO カッコいいなと思いました。心が熱いし、“お、いいな”って。今回は首相撲ありのムエタイルールでいろいろな攻防ができるので、そういうところでも技の交換ができたら、すごく熱いなと思いました。今回の試合、向こうは全部懸けてきてくれるので、僕も熱い心で臨むし、そういうところもお客さんには見てもらえたら盛り上がってもらえると思います。
――ベルトを懸け、互いに総力戦で臨む熱い試合になると。
HIRO キック・K-1の方がKOは出ますけど、僕はムエタイはより人間味が出ると思います。今回は首相撲が多くなると思うので、首相撲はキツくなった時に下がる人もいれば前に出る人もいる。そういう人間味が出るので、僕はムエタイの方が好きです。首相撲は結構メンタル戦があると思います。なので、5R最後までどっちが心を燃やし続けられるのか。僕も楽しみです。
――試合を楽しみにするファンの方たちへメッセージをお願いします。
HIRO 今まで山浦選手がNJKFの看板選手というか引っ張る存在だったと思いますけど、バトンタッチというかそういう試合になると思います。いい機会になったと思うので、泥臭い、人間vs人間の漢気戦、熱い戦いを楽しみにしてもらえればと思います。
第6試合 トリプルセミファイナルIII WBCムエタイ日本統一スーパーバンタム級王座決定戦 3分5R
岩浪悠弥(橋本道場/WBCムエタイ日本3位、INNOVATION王者)
日下滉大(OGUNI-GYM/WBCムエタイ日本4位、NJKF王者)
両者はアマチュア時代に対戦しており、日下が勝利。日下はこの試合に負けていればプロデビューはなかったと語り、再びプロでの大勝負で岩浪との対戦を迎える。
「WBCムエタイっていうすごく価値のある試合」(岩浪)、「僕の中でもWBCは特別」(日下)と、両者ともベルトへの熱い思いでぶつかる一戦。
世界に繋がるその後の道を開くのはどちらとなるか。
■岩浪悠弥「WBCムエタイはすごく価値のあるベルト。魂を込めた試合にしてもう1回獲りたい」
――試合が間近に迫り、仕上がり具合と心境はいかがでしょう。
岩浪 橋本道場で練習してればいつも仕上がってるような状態なので、気持ちも落ち着いてます。ここから最後、ミットのラウンド数が多くなったりするので、さらに仕上がっていく感じです。
――前回、7月10日に1年半ぶりとなる復帰戦を行い、INNOVATIONスーパーバンタム級王座を防衛しました。改めてこの試合を振り返っていかがですか?
岩浪 前回は久しぶりということもあって本当に緊張して、それが原因で力んじゃったり、“もっとできるはずなのにな”って思いながらスタミナもなくなっていき(苦笑)、なんとかギリギリで防衛できましたけど、すごく反省点の多い試合でした。
――ですが一度そういった状態を経験して、今回はもう大丈夫でしょうか。
岩浪 そうですね、やっぱり2回目なので、前回は練習中も“大丈夫かな”みたいな不安があったんですけど、その状態が結構減ってきたというか。今はいつも通りの状態で行けているので、試合も今まで通りに行けたらいいなと思ってます。今は悪い部分を削って、いい分を伸ばしてやってます。
――復帰第1戦の前は練習していても“動きが戻ってないな”と感じるところがあったのでしょうか。
岩浪 動き自体はそこまで不安はなかったんですけど、やっぱり自分の心境・精神面で、“久しぶりだから大丈夫かな”って不安が大きかったです。あれだけ試合が空くことがなかったので、かなり緊張しました。でも、今は前のような状態に戻ってきてるので大丈夫だと思います。
――対戦相手の日下選手についてお願いします。
岩浪 アマチュアの時に1度対戦していて、結構体重差があったんですけど僕が判定負けしているので、今回プロで対戦が決まって、リベンジっていう訳じゃないですけど、ちょっと意識しちゃうと思います。
――アマチュア時代に対戦があったので、その後も日下選手の動向は追っていたのでしょうか。
岩浪 NJKFのチャンピオンになってるなとか、そういうチェックはしていました。試合もYouTubeとかで見させてもらっていて、やっぱリーチがすごく長いので、距離の取り方がすごく上手で、それで勝ってきているイメージがあります。
――そういう長身の相手にどう戦いますか?
岩浪 橋本道場で自分より背が高い、リーチの長い選手がいて練習しているので、その辺はだんだん慣れてきました。大体みんなサウスポーでスパーリングをやってくれたりするので、本当にありがたいです。いい環境でできてます。
――では日下選手対策はできていると。
岩浪 そうですね、日下選手を意識した練習を進めてます。
――今回は王座決定戦であり、復帰第2戦、アマチュア時代のリベンジマッチでもありますが、岩浪選手の中ではどの側面が大きいですか?
岩浪 WBCムエタイっていうすごく価値のある試合で、ここを獲ると獲らないでは差が出てくると思うので、今は目の前の試合にすごく集中して、“何が何でも獲るぞ”という気持ちが強いです。
――改めての試合への意気込み、ファンの方たちへのメッセージをお願いします。
岩浪 WBCは僕もジュニアの頃から見ていたベルトで、フライ級の時にも獲ってはいるんですけど、またもう1回獲りたいなっていう気持ちがすごく大きいので、この試合のお話を頂いた時「やりたいです」ってすぐ答えました。この自分の気持ち、魂を込めた試合にして、熱い思いが伝わると思うので、その辺をしっかり見ていてほしいですし応援をお願いしたいです。
――WBCのベルトに懸ける思いはそれだけ大きいと。
岩浪 今までベルトを6本獲ったんですけどそれでもやっぱり欲しいと思うベルトなので、それだけ大きい試合なんだなって自分でも思うし、絶対獲りたいなって思ってます。前回の復帰戦みたいに空回りしないよう意識をしながら、熱い気持ちを持って練習しています。
■日下滉大「WBCは僕の中でも特別なので練習に専念できる環境を整えてもらった。縁のある岩浪選手に勝って世界に繋げたい」
――試合が間近に迫り、仕上がり具合はどうでしょう?
日下 今回WBCということで、家族だったり職場に協力してもらって、練習に専念できる環境を整えてもらって、10月に入ってから仕事をしていないんです。なので、コンディションは本当に過去最高の仕上がりで来ているので楽しみです。
――それだけ必勝の体制を作って試合に臨むと。
日下 やっぱりWBCは世界まで繋がっているベルトで、獲ると獲らないじゃ全然違うので、今回は自分もわがままを言わせてもらって、もう練習とかケアだけ、24時間格闘技のことだけを考えています。僕も初めて周りに「こういう試合だからちょっとこうして欲しい」っていうのをお願いしました。
――周りのことを考えたら、なかなかそういうお願いも言い出せないと思います。
日下 そうですね、だからそこは自分でもよく言ったなと思います(苦笑)。ベルトもですけど相手の岩浪選手も強いですし、本当に今はそのことだけを考えさせてもらって毎日過ごしてます。
――その対戦相手の岩浪選手の印象についてお願いします。
日下 とにかく距離感とディフェンスが上手い感じです。いろんな人に研究してもらって、戦い方を練ってもらっています。でもベルトへの執念みたいのが勝ちに結びつくと思うので、本当に自分からガンガン行こうと思ってます。
――なんでも岩浪選手とはアマチュア時代に対戦経験があるそうですね。
日下 ちょうど10年ぐらい前じゃないですかね。岩浪選手と戦った時は前の試合か何かで負けて、“これで負けたらもうプロデビューはやめよう”と思っていた試合だったと思います。そういう中で勝って、先が繋がったみたいな試合でした。だから“またここで来るんだ”じゃないですけど、そんな風に勝手ながら思いました。
――アマチュア時代の対戦はワンマッチでの試合だったのですか?
日下 ワンマッチでした。岩浪選手は当時からもう輝かしいキャリアで、だから勝ってすごく自信になったし、僕の中で本当にターニングポイントになった試合だったなっていうのは覚えてます。
――もしそこで負けていたら、その後のキックボクサー日下滉大はなかった?
日下 なかったと思います。その時も“これで負けるんだったらしょうがない”と思うぐらい、当時なりにですけどすごく追い込んでやったのを覚えてます。だから巡り合わせというか、何か縁を感じます。
――では、まずここで日本王者となり、そこから世界を目指していくと。
日下 そうですね、岩浪選手に勝てれば、それこそ実力的にも十分行けると思うので。僕がデビューした頃、NJKFでWBCの世界戦を梅野(源治)選手とかがやっていて、それを見て“うわ、欲しい”と思ったのが原動力でもあったので、僕の中でもWBCは特別です。
――それでは周囲の理解と協力を得て臨む大一番に、改めての意気込みやメッセージをお願いします。
日下 こうしてチャンスが巡ってきたので、これを獲って、僕も格闘家で言うとだいぶ年が上の選手になってきましたけど、ここからキャリアハイを迎えて、世界に挑戦する・世界を獲るっていうストーリーもいろんな人に届くものだと思います。まずはそのスタートラインに立てるかどうかじゃないですけど、精一杯やってしっかり勝ちたいです。
第4試合 トリプルセミファイナルI ミネルヴァ・スーパーフライ級タイトルマッチ 3分3R
NA☆NA(エスジム/王者)
ARINA(闘神塾/3位)
今年2月に対戦した両者はARINAが3-0の判定勝ちを収めたが、NA☆NAは6月の王座決定戦で勝利し王者となり、初防衛戦でARINAとの再戦を迎える。防衛よりリベンジに闘志を燃やすNA☆NAに対し、ARINAは初のベルトに強い思いでぶつかる。
フィジカルアップに取り組んできたNA☆NAがパワーで潰すか、あるいはARINAが技術とスピードで返り討ちとするのか。
■NA☆NA「防衛戦というかリベンジなのでそっちに燃えている。何がきてもパワーで潰す。“気持ちを強く持てば何でもできる”ことを体現したい」
――ミネルヴァ スーパーフライ級王座の防衛戦が迫ってきました。仕上がり具合はいかがですか?
NA☆NA 前回ARINA選手とやった時にフィジカルの弱さを感じたので、そこから9ヵ月、フィジカルトレーニングをやってきました。あの時よりパワーもアップしてると思いますし、テクニックもアップしてると思います。手応えがあるので勝ちます。“防衛戦”というかリベンジマッチなので、そっちに燃えてます。気持ちは挑戦者、チャレンジャーとして行きたいと思います。
――前回対戦してARINA選手の印象は?
NA☆NA 上手いな、速いなっていう印象でした。上手いし速いから、いつもだったらパワーでねじ伏せられるのがねじ伏せられなくて。あとヒザを効かされて、ヒザを上手に打ってくる選手と当たったのが初めてだったのでやられちゃいました。でも今回はそれだけじゃなくどんな風に戦ってきてもいいよう、練習のバリエーションをいろいろ増やしてやっていて、何が出てきてもパワーで潰します。“下がった方が負け”じゃないですけど、ほんと気持ちのぶつかり合いみたいな試合になると思うので、スタミナ面も強化してやってます。
――しっかり対策して強い意気込みで臨む一方、SNSでは今回の試合を終えたら「一旦リングから離れます」と宣言がありました。
NA☆NA そのまま引退することも考えたんですけど、家族と話して続けることになりました。早くて半年ぐらいは休養することになると思います。今回はもしかしたらこれで最後になるかもしれないので昂ってます。でも逆に次のことを考えなくていいので、練習も毎日そういう感じでやってます。
――あくまで“休養”ですが、もしかしたら今回が最後になることもあり得ると。
NA☆NA 多分“ちょっと休め”っていうことなんだと思います。エスジムにウェイトの設備があるのでお弁当を持ってずっとジムにいて、タイ人の先生と一緒にトレーニングしてパワーアップしようと思ってます。ヘビー級にならないようにしないと(笑)。
――そういった中で迎える試合ですが、改めて意気込みやご覧になる方たちへのメッセージをお願いします。
NA☆NA 毎日大人も子どももいろいろあると思うんですけど、“気持ちを強く持てば何でもできる”っていうことを体現したいと思ってます。
■ARINA「フィジカルに力を入れてきて自信がある。前回は緊張があったので、落ち着いて戦って絶対ベルトを獲りたい」
――初のタイトル挑戦を目前に調子はいかがですか?
ARINA だんだん調子が上がってきていい感じだと思ってます。いつもの試合と勝ちたい気持ちは変わらないですけど、絶対ベルトを獲りたいって気持ちはあります。
――ベルト奪取へ向け取り組んできた練習はありますか?
ARINA 力を入れてきたのはフィジカルだったり体力面だったりです。体幹トレーニングや筋トレをやって、力の入れ方が変わったりパンチが打ちやすくなったりしています。周りの人や練習してる子に「威力が上がった」と言われたりするので、試合も自信があります。
――NA☆NA選手とは今年の2月に対戦し、ARINA選手が3-0で判定勝ちを収めています。前戦を振り返っていかがでしょう。
ARINA 緊張していて1R目の調子が悪かったので、今回は2回目で緊張とかも前よりはマシだと思うので、しっかり1R目から自分の調子で行けたらと思います。
――1度戦ってNA☆NA選手の印象は?
ARINA ガツガツ来て、あんまり自分の好きじゃないタイプなので、今回は相手の勢いを殺しながら自分のペースで戦いたいです。
――アマチュア時代にもあったかと思いますが、同じ相手と2度戦う、再戦についてはいかがでしょうか。
ARINA 同じ相手とやることが今までなかったので今回初めてです。ただ1回やってるのは大きいし、対策はバッチリです。
――会長や☆SAHO☆選手であったり、周りの方たちからは今回の試合についてどのように言われてますか?
ARINA「落ち着いてやったら普通に勝てる」とは言われているんですけど、ちょっともらったらすぐムキになるところがあるので、相手の動きを見て落ち着いて戦いたいです。
――改めて今回の試合に向けての意気込み、ご覧になる方たちへのメッセージをお願いします。
ARINA アマチュアの時もベルトはなくて、今回初めてなので絶対獲りたいです。今まで応援してくれた方々の期待に応えれるよう、絶対勝ってベルトを巻くので応援よろしくお願いします。
対戦カード
第9試合 トリプルメインイベントIII WBCムエタイ日本統一スーパーライト級王座決定戦 3分5R
畠山隼人(E.S.G/WBCムエタイ日本2位、NJKF王者)
真吾YAMATO(大和ジム/WBCムエタイ日本4位、NJKF暫定王者、WMC日本王者)
第8試合 トリプルメインイベントII S1女子世界バンタム級王座決定戦 2分5R
☆SAHO☆(闘神塾/S1女子日本王者)
ロックナム・コーコムクラム(タイ/コーコムクラム/WPMF女子世界王者)
第7試合 トリプルメインイベントI WBCムエタイ日本統一スーパーフェザー級タイトルマッチ 兼 S1ジャパン・ジュニアライト級王座決定戦 3分5R
山浦俊一(新興ムエタイジム/WBCムエタイ日本統一王者)
HIRO YAMATO(大和ジム/NJKF王者)
第6試合 トリプルセミファイナルIII WBCムエタイ日本統一スーパーバンタム級王座決定戦 3分5R
岩浪悠弥(橋本道場/WBCムエタイ日本3位、INNOVATION王者)
日下滉大(OGUNI-GYM/WBCムエタイ日本4位、NJKF王者)
第5試合 トリプルセミファイナルII NJKFライト級タイトルマッチ兼WBCムエタイ日本統一ライト級王座挑戦者決定戦 3分5R
岩橋伸太郎(エスジム/NJKF王者)
羅向[らむ](ZERO/NJKF 1位、WMC日本王者)
第4試合 トリプルセミファイナルI ミネルヴァ・スーパーフライ級タイトルマッチ 3分3R
NA☆NA(エスジム/王者)
ARINA(闘神塾/3位)
第3試合 60kg契約 3分3R
コンゲンチャイ・エスジム(タイ/エスジム/S1世界スーパーフェザー級王者)
琢磨(東京町田金子ジム/元WBCムエタイ日本統一スーパーフェザー級王者)
第2試合 65kg契約 3分3R
亜維二(新興ムエタイジム)
板谷航平(チームゼロス)
第1試合 スーパーフェザー級 3分3R
颯也(新興ムエタイジム)
池田航太(拳粋会宮越道場)
オープニングファイト スペシャルエキシビションマッチ 2分2R
真美 (Team lmmortaL/ミネルヴァ・ライトフライ級王者)
芳美 (OGUNI-GYM/ミネルヴァ・スーパーフライ級3位)
概要
大会名 NJKF 2022 4th
日時 2022年11月13日(日) 開場・17:00 開始・17:30
会場 後楽園ホール
チケット料金 RS席15,000円 S席8,500円 A席5,500円 B席4,500円 ※当日500円増し
チケット販売 チケットぴあ 後楽園ホール 出場選手・所属ジム NJKF
お問い合わせ NJKF 046-205-9350 njkf2019@gmail.com https://www.njkf.info/