KNOCK OUT 9.23 後楽園ホール:龍聖「殺気ですね。破壊してやりたい」×小笠原裕典「ウクライナ人の妻の家族に戦う姿を見せ、いい刺激になったら」|ツイキャス生中継ゲスト解説は谷川貞治氏
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KNOCK OUT 2022 vol.5(9月23日(金/祝) 後楽園ホール)で対戦する龍聖と小笠原裕典のインタビューがKNOCK OUTプロモーションから届いた。なお、大会の模様がツイキャスにて生中継されることが決定した。視聴料は3,300円より。ゲスト解説は谷川貞治氏(元K-1イベントプロデューサー/現「巌流島」プロデューサー)が務める。
第6試合 セミファイナル BLACK フェザー級(57.5kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
龍聖(フリー/KNOCK OUT-BLACKフェザー級王者)※TRY HARD GYMから所属変更
小笠原裕典[ゆきのり](クロスポイント吉祥寺/元WBCムエタイ日本&INNOVATIONスーパーバンタム級王者)
龍聖「相手にはムカついてます。久々に感じている『殺気』で破壊します!」
龍聖は7月末のRIZIN参戦後、初のKNOCK OUT出場となり、さらに所属したジムから独立しフリーとして臨む一戦となる。節目の試合だが、会見では小笠原に敵意むき出しの発言が目立った。その真意と、試合への意気込みを中心に聞いた。
――8月24日の記者会見では、激しい言葉が出ていました。
龍聖 そうですね。普通に試合が決まったという感じで会見にも出てたんですけど、「しつけがなってない」とか言ってて、「何でオマエに言われなきゃいけないの?」という感じで、イラッときました。
――では、試合に向けての気持ちがあの会見で変化した?
龍聖 まあ、火はつきましたね。あの会見で「絶対コイツぶっ飛ばそう」と思いました。
――もしかしたら、それがなければそこまでモチベーションが上がるカードではなかった?
龍聖 そんなこともないですけど、ジムの環境も変わって初の試合だし、いい試合をしなきゃなとは思ってたんですよ。それがまあ、相手への憎しみが加わったって感じです。
――なるほど。そもそも小笠原選手の印象は?
龍聖 背が高くて気持ちが弱いって感じですね。
――攻撃に関しては?
龍聖 ヒジの印象しかないですね(笑)。バックヒジとか。何でBLACKに来たの?って思いますよ。ヒジありやってた方がよかったでしょって。
――では、警戒するべき部分もない?
龍聖 ないっすね、本当に。なので、派手に勝ちたいです。失神させたいですね。
――7月のRIZINでの魁志戦が自身では久々のKO勝利でしたが、勝ち方にはあまり満足できてない?
龍聖 まあ、そうですね。初のRIZIN参戦ということを考えると、インパクトに欠ける倒し方だったなということが一つ。あとは、試合の中であの勝ちに行き着くまでの流れが悪すぎたというのが一つですね。そういう意味では、いろいろ反省点の残る試合でした。
――RIZINに参戦してみての感想は?
龍聖 気持ちよかったのは確かですね。会見とかも規模が大きいし、グローブやバンテージのチェックとかいろんなところが細かくて、ちゃんとしてるなと思いましたね。KNOCK OUTはちゃんとしてるんですけど、キックのイベントはそうじゃないところもけっこうあるので、違うなあと。
――試合後のマイクは物議を醸しましたが……。
龍聖 いや、何とも思ってないです。あの時リング上で言った通り、これからもRIZINでも戦っていって、キックの立場をあげたいと思ってます。
――意識の上で、RIZIN参戦を経て変わったことは何かありますか?
龍聖 KNOCK OUTの代表として出場したわけじゃないですか。だから関係者の人たちも「チーム・KNOCK OUT」という感じで応援してくれて、そこにはすごく一体感を感じましたし、改めて「僕がKNOCK OUTの代表なんだな」と自覚しました。RIZINに出たことで、KNOCK OUTをもっと盛り上げないとな、という気持ちはさらに強まりましたね。
――そうなんですね。そしてその後、ジムからの独立ということになったと。今はどういう状況なんですか?
龍聖 RIZINの試合が終わった後にいろいろなことが動き始めて、今はトレーナーのノップと一緒に、場所を借りて練習してます。今までと違ってちょっと大変ではあるんですけど、今一緒に練習している選手とかアマチュア、ジュニアの選手たちとノップで一丸となってのびのびやれているので、逆に練習内容も濃くなっていて、キツいですけど楽しいですね。
――新ジムのトップ選手になるわけですしね。
龍聖 はい。だから今はモチベーションの塊ですよ。
――というところで、今大会では2大タイトルマッチもある中で、チャンピオンとしてスーパーファイトに出場という形です。その点については?
龍聖 特別なものを見せたいですね。勝ち続けるのって難しいじゃないですか。格闘技って何があるか分からないし。でもその中でも勝ち続けていきたいし、他の選手たちとは違うなというところを見せたいです。そういうものを感じてもらえるような試合をしたいです。この試合は本当に大事だと思うので。
――では最後に、今回特に注目してほしいポイントはどこでしょう?
龍聖 「殺気」ですね。言葉にするのは難しいんですけど、昔あったような気持ちが戻ってきてるような気がするんですよね。それを出して勝ちたいです。ガンガンいくし、相手を壊す気でいきます。相手へのムカつきもあるし、テクニックも見せたいんですけど、最後は本当にぶっ壊したいです。破壊してやりたいと思います。
小笠原裕典「変わった自分を見せて無敗の王者に勝って、活動の輪も広げていきたい!」
小笠原裕典は昨年5月の銀次戦以来、1年4ヵ月ぶりの試合でいきなり無敗の王者との激突となったが、本人はこの間の練習の成果に自信を深めているようだ。さらに家族のこともあって勝利への欲求が強いという。その理由とは?
――龍聖選手との記者会見は、普段の試合とは違う雰囲気になりましたね。ご自分では?
小笠原 そうですか? 自分では特にいつもと違うという気持ちはなかったんですけど、ああやって会見という場を用意していただいたということで、ただ「頑張ります」だけでは意味がないので、本当に思ったことを言ったまでなんですけどね。
――龍聖選手にもともと持っていた感情を出した?
小笠原 別に、感情的なものがあったわけじゃないんですよ。ただ、僕のジム仲間だった選手が対戦した時にも会見でボロクソに言われてたりとかを見てると……選手としては無敗の若いチャンピオンですし、すごくいい選手であることは間違いないと思うし、彼の人間性がどうとかはどうでもいいんですけど、単純にナメられてるなと感じたんですよね。僕はナメられるのは大嫌いなんで。
――そう思って試合に臨むことって、これまでにはなかったのでは?
小笠原 そうかもしれないですね。ただ、試合となったらそういう感情とか、どういう人間かというのは関係ないんで。今までもいろんな選手とやってきてるし、試合ではそこは特に意識しないですね。
――では改めて、龍聖選手に対する印象は?
小笠原 若くて勢いがあって、すごくいい選手だと思います。これからどこまでも行く可能性がある選手だと思いますね。バランスがいいですし、キレもあるし、ちゃんとコンビネーションでつなげるところもよくて、キックボクサーとしての完成度は高いと思います。
――そんな相手に、どういう試合をしてどう勝ちたいですか?
小笠原 どういう試合かは言わないですけど(笑)、お客さんが見てて分かりやすい試合をしたいですね。
――龍聖選手も小笠原選手も、もともと分かりやすい試合をするタイプだとは思いますが。
小笠原 僕はここ最近の試合では、分かりやすい試合ができてたとは思わないんですよ。スランプじゃないですけど、実力の20%も出せない試合が続いてたんですよね。最後の試合が1年以上前になりますけど、それが終わった時、『俺、もう終わりかな』と思ったんですよ、正直。でも、ちょっとまだやり残してることがあるなと。トレーニングに関しても、全力で追い込み切れてないところがあったな、とも思ったんですね。それをしっかりやりきってみて、『自分はまだ変われるな』というのも感じて。
――今はまた変わったと。
小笠原 このままじゃダメだと思って新しく始めたトレーニングもありますし、感覚がすごく戻ってきてるのを感じるので、この久々の復帰戦で、相手も申し分のない相手で、彼は分かりやすい試合をするじゃないですか。そういう選手との一騎打ちで、僕も分かりやすい試合ができたらなと思います。
――不本意に感じている試合というのは、BLACK転向以後ですか?
小笠原 その前からですね。自分の中ではけっこう長く続いてて、3年間ぐらい経ってるんですよ。ずっと悩みながら試合をしてたんですけど、今回はその悩みも吹っ切れたので、今は試合をするのが楽しみです。
――BLACKに転向してからは、ルールへの対応などで戸惑いはないですか?
小笠原 そこはそんなにないですね。とにかくBLACK転向前から不調で、それを打開するために転向したのもあったので。僕はヒジが得意なんですけど、そこに頼りすぎてた部分もあったので、いったんそれを封印して、さらに上に行くためにBLACKに来たっていうのもあったんです。BLACK転向後も、もう一つしっくりこないというのは続いてたんですけど、もがきながら試行錯誤しながらやってきて、今はやっと出口が近づいてきたという感覚を、身をもって感じています。
――今も出ましたが、試合感覚が空きましたが、練習自体はコンスタントに続けていたんですか?
小笠原 はい。練習はずっと続けていたんですが、自分が変わるために、試合を空けた期間でもあって。ただ途中で、ウクライナ人の奥さんの家族が、戦争のために日本に避難してきたというのもあって、ずっとフルにやれてたわけでもないんですけど、コンスタントに続けてはいました。
(※編集部注:小笠原はウクライナ人の妻の家族とともに、吉祥寺に4月から週末限定でウクライナ料理店「Babusya REY」をオープン。マスコミやSNSで多く取り上げられている。(参照:Time Outの6月の記事)
――奥さんの家族の件は、本当に大変ですよね。
小笠原 YouTubeとかでも発信させてもらってるんですけど、応援のコメントもたくさんいただいています。ただ、中には「ウクライナ人だけ特別扱いするな」という厳しい声もあるんですね。でも僕にとってはウクライナ人だから特別というわけじゃなくて、たまたま自分の家族がウクライナ人だったというだけで、家族を助けようと一生懸命になるのは当たり前じゃないですか。だから全力を尽くしているだけなんですけど、僕自身は日本人なのに、日本側からサポートを受けている感覚なんですよ。
――というと?
小笠原 今回、周りの人たちのサポートも本当の意味でありがたく感じていて。今までも、フィリピンとかいろんな国が大変な状況にあったりしてましたけど、申し訳ないけどどこか他人事で、「大変だなあ」という程度にしか思ってなかったんです。でも今、自分が当事者になって温かいサポートを受けたことで、本当にありがたく思ってますし、それで「よかったね。終わり」ではなくて、この支援の輪をつなげていきたいと思っていて。だから今度は他の国の人たちが困った時に、僕たちがサポートできるようにしていきたいという思いは、本当に強くなりました。
――そういうことなんですね。
小笠原 本当にありがたいですよ。吉祥寺でみんなでやってるウクライナ・ランチに来てくれるお客さんとかにもいろいろ声をかけてもらったりして、僕が日本人であることをすごくうれしく感じるようになりました。
――そういった状況の中で、久々に試合をすることを決めたというのは?
小笠原 もともとはもっと早いタイミングで試合したかったんですけど、大会とスケジュールが合わなかったりとかで延びてしまってて。本当は、ウクライナ人の家族が避難してくるというタイミングで試合したかったんですけど。避難してきた中には12歳の男の子もいて、日本語もしゃべれないのに日本の中学校に通って頑張ってるんですよ。そんな子にも、普段一緒に生活している僕が戦っている姿を見せて、ちょっとでもみんなのいい刺激になったらいいなという思いもありますね。あとはファイトマネーで、みんなをどこかに連れていってあげたいです。日本に来てからみんな本当に頑張っていて、旅行なんかもしてないので、ディズニーランドとかに連れていってあげたくて。
――その時は、勝って気持ちよく行きたいですよね。しかしここで龍聖選手に勝ったら、けっこうなニュースですよ。
小笠原 そうですよね。BLACKに転向して、特にフェザー級に上げてから結果が出てないので、今回勝ってそれを全部チャラにしようかなと。その上で、これまで負けた相手、ちゃんと決着がつかなかった相手にリベンジしにいってもいいかなとも思いますし。
――では、相手が無敗のチャンピオンでも気後れはない?
小笠原 もちろん、そこが全く関係ないと言ったらウソになりますけど、逆にそういう選手だからこそすごくやり甲斐があるというか。やっぱり僕は強い選手とやりたくて格闘技をやっているんで。そういう選手とやれなくなったら本当にお終いだなと思うので、今回もモチベーションはすごく高いです。
――ここからはコンスタントに出場するつもりですか?
小笠原 はい。どんどん戦っていきたいですし、ファイトマネーもいただいて活動にも役立てたいです。試合をして結果を出すことで発言力もついてくると思いますし。格闘技ってお互いを痛めつけ合う競技ですけど、格闘技を通じてサポートのありがたさとかも十分に感じてるので、そういったものを広げていきたいなという思いがあります。
――今回の大会では、弟の瑛作選手も大きな試合がありますね。
小笠原 そうですね。KNOCK OUTが新体制になった中で、兄弟で盛り上げていきたい、団体を引っ張っていきたいという気持ちがあります。だから今回、2人が同じ大会で勝てば、また面白いんじゃないですか。
――では最後に、今回の試合で特に注目してほしいポイントは?
小笠原 やっぱり、自分が変わったというところですね。今までとは全く違う小笠原裕典を見せられると思うので、今までの僕ではなく新しい選手を見るつもりで、見に来てくれたらと思います。
た!
対戦カード
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無し
第8試合 ダブルメインイベント2 【G-BALLER Presents】初代KNOCK OUT-BLACKウェルター級(67.5kg)王座決定戦 3分3R(延長1R)
良太郎(池袋BLUE DOG GYM/team AKATSUKI/元REBELS-REDライト級王者)
渡部太基(TEAM TEPPEN/元Krush&WPMF日本ウェルター級王者)
第7試合 ダブルメインイベント1 第2代KNOCK OUT-REDフェザー級(57.5kg)王座決定戦 3分5R(延長1R)
小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺/元KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者、WPMF世界同級王者、ISKA K-1ルール世界バンタム級王者)
TAKERU(GET OVER/DBS&RKAフェザー級王者)
第6試合 セミファイナル BLACK フェザー級(57.5kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
龍聖(フリー/KNOCK OUT-BLACKフェザー級王者)※TRY HARD GYMから所属変更
小笠原裕典[ゆきのり](クロスポイント吉祥寺/元WBCムエタイ日本&INNOVATIONスーパーバンタム級王者)
・松崎公則(STRUGGLE/元REBELS-MUAYTHAIフライ級&スーパーフライ級王者、元WPMF日本&J-NETWORKスーパーフライ級王者)引退記念セレモニー
第5試合 第2代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級(55kg)王座決定トーナメント・準決勝 3分3R(延長1R)
壱[いっせい]・センチャイジム(センチャイムエタイジム/ルンピニー日本バンタム級王者)
大野貴志(士道館新座ジム/元WMC日本&Bigbangスーパーバンタム級王者、元MA日本バンタム級王者)
第4試合 第2代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座決定トーナメント・準決勝 3分3R(延長1R)
森岡悠樹(北流会君津ジム)
炎出丸(クロスポイント吉祥寺/元J-NETWORKスーパーバンタム級王者)
第3試合 BLACK ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
般若HASHIMOTO(クロスポイント吉祥寺)
庄司啓馬(TEAM TEPPEN)
第2試合 BLACK スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
向井貫太(ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪)
久井大夢[たいむ](TEAM TAIMU)
第1試合 BLACK フェザー級(57.5kg) 3分3R
前田翔太(ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪)
古木誠也(G1 TEAM TAKAGI)
概要
大会名 KNOCK OUT 2022 vol.5
日時 2022年9月23日(金/祝) 開場・17:00 開始・18:00
会場 後楽園ホール
中継 ツイキャス(生中継/3,300円~) サムライTV(10月4日(火) 22:00~・再放送あり)
チケット料金 SRS席¥20,000 RS席¥12,000 S席¥8,000 A席¥6,000 ※当日券500円アップ ※小学生から有料、6歳未満でも座席を必要とする場合は有料
チケット販売 KNOCK OUTオフィシャルショップ チケットぴあ 出場選手・所属ジム
お問い合わせ Def Fellow 03-6262-3760 inquiry@knockout.co.jp https://knockoutkb.com/