THE MATCH 6.19 東京ドーム：那須川天心、武尊戦勝利後インタビュー「会心の左でした」「遺書の動画を撮っていた」「笑ったらこのパンチ打つとか対策した」「最高の舞台で戦えてありがとうございました」

　THE MATCH 2022 6月19日 東京ドーム大会のメインイベントでK-1スーパー・フェザー級王者・武尊に判定勝ちし、キックボクシング42戦42勝（28KO）無敗で引退したRISE世界フェザー級王者・那須川天心が、大会終了後にマスコミのインタビューに応じた。（※以下の談話は抜粋）

THE MATCH 6.19 東京ドーム（レポ：メイン）：世紀の一戦は那須川天心の完勝。1R左フックでダウン奪い判定勝ち「武尊選手がいたからこれだけ強くなれた」

第15試合　メインイベント　58kg契約（試合3時間前62kg）　3分3R（延長1R）
○那須川天心（TARGET/Cygames／RISE世界フェザー級（57.15kg）王者、ISKAフリースタイル世界フェザー級（57kg）王者、ISKAオリエンタル世界バンタム級（55kg）王者、元RISE同級王者／57.95kg）
×武尊（K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST／K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級（60kg）王者、元同フェザー級（57.5kg）＆スーパー・バンタム級（55kg）王者、元Krushフェザー級（58kg）王者／58.00kg）
判定3-0 (小川30-28/秋谷30-27/豊島30-28/梅木30-28/箱崎29-28)
※1R左フックで武尊に1ダウン

「会心の左でしたね」

（率直な感想）解放されました。全て終わったなっていう感じです。
（武尊の印象）本当に気持ちの入ったファイターで、出会えて良かったです。感謝しかないです。
（満員の東京ドームの感想）めっちゃ気分が良かったですね。日本のエンタメで一番盛り上げたと思います。格闘技最高だと日本中に伝えられたと思います。
（今後について）ちょっと休みたいです。格闘技のことを考えない日々を一回送りたいです。
（冒頭から当たっていた右のリードジャブは作戦通り？）何パターンか用意していたんですけど、ジャブから組み立てることができて、いつもより落ち着いて戦えました。相手のセコンドの「右のジャブは捨てろ」という声がよく聞こえて、あえて踏み込んでジャブを思いっきり打って止めることができました。
（1Rにダウンを奪った左フックについて）会心の左でしたね。コンパクトに狙って刀のように。刹那というか。最後に確認したパンチでダウンを取れました。
（2Rのバッティングで流れが変わったが）集中力は切れてはいないですけど、ちょっとヤベエってなって。こっち（＝右目の視界）がダブっちゃったから、落ち着かないとってのがあったんですけど、しっかり対応できました。
（最終3Rを振り返って）相手が絶対来るから全部合わすイメージでした。

「マジで負けたら死のうと思ってたんですよ」

（武尊の強さを感じた部分）今までやった選手の中でも一番プレッシャーが強かったです。僕と真逆のスタイルでした。そこで勝てたのが大きいです。
（キックボクシングラストの感慨は出てきた？）まだしばらく無いんじゃないんですかね。でも終わりだもんね。悲しくなりますね。
（武尊と交わした言葉）天心君がいなかったらここまで続けられなかった、ありがとう、という感じでした。まあ、そこは、二人の男話みたいな。
（試合までどんな気持ちで過ごした？）マジで負けたら死のうと思ってたんですよ。動画撮って、これ遺書ですってやってたんですよ。次の日をやっと迎えられて、心の底から良かったでず。ずっと人生最後の日だと思っていました。死んでもいいと思っていたから。良かったです。生きれて。

「笑ったらこのパンチ打つとか、癖とかも全部（対策を）やってきた」

（3R武尊がノーガードで来た時の気持ちは？）ここで乗ったらいけないなって。全部研究して、笑ったらこのパンチ打つとか、こういう動きをするとか、癖とかも全部（対策を）やってきたので、落ち着いてできたと思います。
（リング上で「今まで本当に自分が最強とは思えなかった」と話した理由について）ずっと寂しかったですね。試合があってもワクワク感が無くて、やっとここで出会えたというか、この人に勝てば強いと本当に認められているというか。お互いやりたいのに世間から色々言われ、やっとできて。戦わないので引退するのは心残りがあったから、戦うべくして戦った運命的な出会いだったと思います。

「キックボクシングに出会わせてくれて、最高の舞台で戦えてありがとうございました」

（プレッシャーに打ち勝てた理由）チームを信じ切って戦えたことですかね。今までやってきたことを最後に戻して、カウンター狙って、那須川天心の強さを見せること、最終的に自分を信じ切れたのが勝因かと思います。
（最後にキック界にメッセージを）まずは武尊選手、戦ってくれてありがとうと言いたいです。ここまで成長させてくれたキック界に感謝したいです。RISE、RIZIN、K-1、どの舞台も最高だと思うので、またこうやって交わることができたら僕も選手もうれしいですし。一般の人から見たら野蛮なスポーツかもしれないですけど、人の心を動かすことができるものですから、キックボクシングに出会わせてくれて、最高の舞台で戦えてありがとうございましたと伝えたいです。これで那須川天心のキックボクシングは終わりですけど、今後もキックボクシング、格闘技を引き続きよろしくお願いします。凄え楽しかったです。

THE MATCH 6.19 東京ドーム：那須川天心、武尊戦から一夜明け会見「他の試合を見て、ダウンでも取らないと10-10にされるなって」。RISE勢の勝ち越しには「どっちが強かったとかではない」