ONE Championship 1.28 シンガポール:王座挑戦向け大事な一戦 箕輪ひろば「個別の能力で見たらブルックスの方が高い。でもそれを組み合わせ循環させる力は僕の方が強い」|グレゴリアン欠場
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
リバーサルジム久喜WINGS
未経験者でも大丈夫!様々な年代の会員さんがキック・柔術・MMA等を楽しくトレーニング!今なら入会金等無料!
ONE Championship「ONE: ONLY THE BRAVE」(1月28日(金)シンガポール・インドアスタジアム)でジャレッド・ブルックス(ONE MMAストロー級3位)と対戦する箕輪ひろば(総合格闘技道場STF/同4位、修斗同級世界王者)のインタビューがONEから届いた。大会の模様はABEMA 格闘チャンネル2で19時30分より生中継される。(写真 (C) ONE Championship)
なお、当初発表のメインイベント、ONE MMAヘビー級暫定世界王者決定戦・アナトリー・マリキン vs. キリル・グリシェンコは2月11日の大会に延期。ONEフェザー級キックGP準決勝に出場のマラット・グレゴリアンが新型コロナウイルス感染のため欠場し、交替試合(=リザーブファイト)の赤コーナー側に控えていたジョー・ナタウット(ONEムエタイ同級3位)がチンギス・アラゾフと準決勝で対戦する。手塚裕之と対戦予定だったゼバスチャン・カデスタムは体調不良で欠場し、手塚はブラジル人のエドソン・マルケスと対戦する。(対戦カード表は記事末尾掲載)
箕輪は20年のONE参戦以降、リト・アディワン、アレックス・シウバ相手に2試合続けて判定勝ち。今回は約1年ぶりの試合だ。対するブルックスはパンクラス、UFC、RIZINに出場し、19年末のベラトール日本大会で越智晴雄に判定勝ち。10月にONEに初参戦すると、パワーに定評のあるアディワンを寝技で圧倒し、2R肩固めで一本勝ち。箕輪にとってキャリア最強の相手との戦いだが、勝てば王者・ジョシュア・パシオへの挑戦に向けて最高のアピールとなるだろう。
■ONE2戦でのスプリット判定勝利について「勝ちは勝ちなので」
――ONEでの過去2試合は、全てスプリット判定での勝利でした。違う結果になってもおかしくなかったのかなという声もありますが、何か思うことはありますか。
「アディワン戦だけ見たら、ギリギリ僕が勝ったように見える。見る人にとっては僕が負けたと思うかも知れない。それがスプリットだと思うので。それを2、3回も繰り返している選手を、お前勝ってないよっていうのはおかしい。箕輪はスプリットで勝てる選手ということですよね。そういうこと言っている人は勝手に言っていれば良い。勝ちは勝ちなので。」
――そういう声を差し押さえて、タイトルマッチを獲得するには、この試合で大差をつけて勝利する必要があると思いますか。
「まずはきちんと勝つこと。勝つというプランニングのもと、フィニッシュを仕掛けるときは仕掛ける、いつもと同じ気持ちです」
■ブルックス戦について「相手の強みを消す戦いをする」「運とかを入れれば、KO勝ちもある」
――ブルックスについての印象を教えてください。彼の強み、弱みはズバリなんでしょうか。そして自分の方が優れていると思うのは。
「彼の強みは、レスリングと絶対的な極め力ですね。アディワンに一本勝ちしたって言うのはフィニッシュ力って言うのはすごいなと。あとはテイクダウン能力も素晴らしいですね。それが第一印象でした。
弱みというか、僕の強みですが、判定まで行ったら勝てる試合は作れる。ブルックスに対していうのであれば、早期決着を狙ってきた方が良い。僕のスタイルだったら彼を倒す可能性はある。アディワンとブルックスの相性でいうと、アディワンが勝つ可能性は低かったと思う。それに対して、僕のスタイルってブルックスのような相手でもハマればうまくいく。もしブルックスに勝つスタイルがあるなら、箕輪スタイルですね。
僕の方が優れているのは、総合格闘技の能力ですね。レスリング、グラップリング、打撃、フィジカル、個別で見たら彼の方が高いでしょう。でもそれを組み合わせる力、うまく循環させる力は僕の方が強い。過去2戦を見てもらえればわかると思う。寝技の技術プラス打撃とか、エスケープしながらパウンドとか、そういうパーツじゃないところで見たら僕の方が強いと思います。総合格闘技っていう競技のレベルは僕の方が優れていると思います。」
――ブルックスの最も危険な武器というのはなんだと思いますか。それをどう対処しますか。
「テイクダウン能力、フィニッシュ力を含めたフィジカルが強いところですね。相手の強みが出ないように戦う、相手の強みを消していく戦い方をしていきます」
――どちらも、グラップリング、寝技が知られていると思います。どっちの方が優れていると思いますか。
「寝技のフィニッシュの部分は向こうが強い。形に入ったらブルックスが強いでしょう。でも、極める体勢に持って行かせない強さは自分の方が強い」
――試合展開について、作戦はあるか。
「何パターンかありますけど、3ラウンドに一本勝ちかなと思います。苦しい展開、キツい展開を入れても、スプリット判定勝ちかなと。運とかを入れれば、KO勝ちもあるかとは思います。1ラウンド一本勝ちもあり得ると思います。」
――ブルックスは、感情表現が豊かで言葉でも自分の考えを外に発信するタイプです。彼がリト・アディワンを倒した後のインタビューでもかなりアグレッシブな発言をしていました。こういう感情的になるという面でいうと、それは弱みになりかねないと思いますか。
「それは弱みにも強みにもなりますよね。感情をコントロールができるか出来ないかだと思います。僕は、感情的にならないようにもしていますし、なったらコントロールできるようにしています。感情を消して試合をすることはないですけど、比較的冷静に試合をできるタイプだと思います」
――ブルックスは、箕輪選手についてとてもタフで階級でも最高の選手の一人だと評価しつつ、自分のパワーの方が上回るだろうとコメントしています。それについてはどう思うか。
「素晴らしい分析だと思います。全く間違えていないと思います。今聞いた話だと、僕のこと舐めてないですよね。今までの二人の選手は僕のこと舐めていたと思うんで、足元掬いやすかった。今回は僕の2試合を見られていると思うし、そういう上で評価されていると思うけど、ぶっちゃけ舐めるなら舐めてくれた方が良い」
――ブルックスが箕輪選手に対して「逃げてんなよ」って言っていたことについては。
「言ってろよって感じですよね。全然言ってもらって、僕のこと舐めてもらって、当日試合で笑っているのはどっちでしょうね、って感じです」
――箕輪選手もブルックスも、アディワンを倒しています。でもブルックスは、アディワンをフィニッシュ、箕輪選手は判定で勝利です。ブルックスの方が注目を集めるような勝利をしていることは何か煩わしく感じますか。
「ファンの方が言っているなら正当かなと思います。格闘技関係者が言っているならもう少し考えてもらった方が良いかなって。アディワンの試合前に、僕の試合で研究していますよね。あの試合でブルックスが上手かったのは、距離感。僕は試合で探りながらやっていた。アディワンには悪いけど、アディワンってイケイケに見えるけど、自分からパンチ振ってこない。こっちが出たときにカウンターを振ってくる。っていうのを、ブルックスがうまく研究してタックルに合わせてテイクダウンして。ぶっちゃけ僕の試合があって研究できたから、勝てたんでしょって感じです。アディワンと戦った選手全員に言いたいです、僕に感謝しろって」
――ブルックスは日本でも名の知れた選手で、この試合は日本のファンからも注目度が高い試合になると思います。この試合で証明したいことはありますか。
「箕輪ひろばってファイターがいるってことと、日本の格闘技というか、日本で格闘技をやっている人が注目されていると思うんですけど、プロ野球じゃなくてメジャーリーグに行っている日本人もいるんだぞ、海外で活動している選手もいるんだっていうことを日本の方々にも知ってもらいたいですね。」
■タイトル挑戦について「勝者は王者パシオとの対戦に相応しい」
――この試合の勝者は、ONEストロー級世界タイトルマッチ挑戦、パシオとの対戦に相応しいと思いますか。その理由は。
「パシオとの対戦に相応しいと思います。今、ONEのストロー級トップ戦線を走っているのは、パシオ、ブルックス、ボカン(・マスンヤネ)、そして僕だと思うんです。タイトルっていうもので言えば僕らが挑戦者ですけど、ストロー級最強決定戦で言えば、この4人が戦っていって、残ったやつが一番だと思います」
――この試合での勝利はタイトルマッチ挑戦権獲得にもふさわしい試合になると言われています。最年少の日本人ONE世界王者になる可能性もありますね。モチベーションを上げる、キープする方法はなんでしょうか。そして、次戦のブルックス戦はとても重要な試合だと感じますか。
「モチベーションに左右されないようにしている。僕自身が、格闘技を好きじゃない状態でスタートした。小さい頃はやるのが嫌だった。そのマインドの中で格闘技をやってきた。辛いな、練習面倒くさいなって思いながらもやってきましたし、やる気とかに左右されないで練習はできるようになった。朝起きて、歯磨いて、着替えてに近い感覚で練習している。本当に生活の一部としてやっている」
■ジムをオープン「次の代に何か残したい」「若いファイターの第一人者として意識する」
――前回の試合から割と長い時間が空きました。この間、何か新しいことはありましたか。
「地元の埼玉・川越に、昨年11月にジムをオープンしました。これからどんどんMMAを最初に始める子が増えてくると思うんです。サッカーやりたい子が陸上から始めるのではなく、サッカーから始める。野球やりたい子は小さい頃から野球をやる。それがMMAにはなかった。僕が小さい頃に経験した。せっかくプロになったし、次世代のために何かを残したい。盛り上げたいって言うのではく、次の代に何か残したい。僕ができることって、ジュニアの子達に何か残してあげること。それをこのジムの創設と合わせて色々やりたい」
――16歳の時からプロとして戦っています。ベルトも若い頃に獲得しています。年上のファイターやベテランのファイターと戦うことってどんな気持ち、感覚でしたか。何か威圧などは感じましたか。
「17歳でプロデビューしました。威圧とかは特にないですね。リスペクトがあります。彼らが築き上げてきたものを僕らが辿っている。だからリスペクトしている。でも、それについて僕が劣っているとかはない。むしろ世代交代というのをやっていかないといけない。格闘技を一般のスポーツで捉えたときに、選手年齢が高いと思うんです。MMAってレスリングだったりボクシングだったりをやった上で転向してくる、そういう流れだったのが、今は最初からMMAをやるって選手が増えてきている。僕が引っ張っていっているというのは云うのは荷が重いですけど、若いファイターの第一人者というようなのは感じています」
――23歳、若くしてある種成功の道を歩んでいます。 この年齢で、日本の総合格闘家として高く評価され、成功していることについてはどう感じていますか。
「そこに関していうと、なんのスポーツでも良いのですが、オリンピックとかメダルを取り出しているのは10代とか。僕がこの若さでチャンピオンになっていると言っても、僕はもう10年近くMMAをやっている。僕が早いというより、MMAがむしろ他の競技と比べて遅れていると思う。10代でチャンピオンとか今後も出てくると思う。格闘技って特殊な競技であるけど、僕が現時点でここにいるのはすごいことではなく、時代の流れ。修斗だけ見ても僕よりも若い選手がいる。そういう時代になってきている。」
対戦カード
【メインカード】21:30開始
第10試合 ONEフェザー級キックボクシングワールドグランプリ準決勝 3分3R
シッティチャイ・シッソンピーノン(3位)
ダビット・キリア
第9試合 ONEフェザー級キックボクシングワールドグランプリ準決勝 3分3R
ジョー・ナタウット(ムエタイ同級3位)
チンギス・アラゾフ(4位)
第11試合 コーメインイベント MMA フェザー級 5分3R
キム・ジェウォン(1位)
タン・カイ(4位)
第8試合 MMA ライト級 5分3R
ルスラン・エミベック・ウフール
ジャン・リーポン
第7試合 キックボクシング ヘビー級 3分3R
ラーデ・オパチッチ
フランシェスコ・エクシャジャ
第6試合 MMA ストロー級 5分3R
箕輪ひろば(総合格闘技道場STF/4位、修斗世界王者)
ジャレッド・ブルックス(3位)
【リードカード】19:30開始
第5試合 ONEフェザー級キックボクシングワールドグランプリ交替試合(=リザーブファイト) 3分3R
イヴァン・コンドラチェフ
ドビダス・リムクス
第4試合 MMA フライ級 5分3R
和田竜光(フリー/元DEEPフライ級王者)
ワン・シュオ
第3試合 MMA ウェルター級 5分3R
手塚裕之(ハイブリッドレスリング山田道場/TGFC/パンクラス・ウェルター級王者)
エドソン・マルケス
第2試合 MMA 108kg契約 5分3R
ポール・エリオット
アンデウソン・シウバ
第1試合 MMA バンタム級 5分3R
プレブ・オトゴンジャンガル
ミカエル・デ・ジェズウス