RIZIN榊原信行CEO、シバター×久保優太の談合に初見解「彼らを処分する考えは全くない」「これからも色んな形で話題性のあるカードを組みます」
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RIZINの榊原信行CEOは1月11日、RIZIN公式YouTubeチャンネルに【「シバター vs 久保優太」の件に関して】と題した動画を公開した。
昨年2021年の大晦日のRIZINさいたまスーパーアリーナ大会ではシバターと久保優太がMMAルールで対戦したが、試合前に両者が電話とLINEで、試合展開について談合(事前の打ち合わせ)を行っていたことが試合後に発覚した。その内容は、シバターの友人でタレントの「てんちむ」こと橋本甜歌さんがラウンドガールを行うことから、シバターが久保に「1ラウンド目は本気でやらずに軽く流して、2ラウンド目からお互い本気でやりましょ」と提案したというもの。(下写真は試合後にシバターと橋本さんが抱き合っている様子)
久保はシバターから、まだRIZINと試合出場契約書を交わしていないため、台本を呑んでもらえなければ試合を辞退すると言われたことを明かし、久保も既にチケットを自分経由で販売しており、パートナーでタレントのサラさんが久保の入場時に歌う約束をしているため、迷惑をかけたくない思いからシバターの台本を受け入れた。
だが試合では約2階級重いシバターが約束を破り、1Rから右フックでダウンを奪い、久保にダメージを与えてから腕ひしぎ十字固めで一本勝ちした。シバターは当初流出した打ち合わせのLINEをねつ造だと否定していたが、後に事実を認めている。
両選手が連日、新事実をYouTube等で公表したことから、ファンからはもちろん、シバターと久保をRIZIN側に紹介した朝倉未来をはじめとしたRIZINの出場選手からも、RIZIN側の説明を求める声が多数上がっていた。
06年大晦日のDynamite!!での桜庭和志戦における秋山成勲のオイル塗布事件では、07年1月11日に当時の主催者の谷川貞治FEG代表が秋山と審判団と共に記者会見を行い謝罪し、マスコミからの質疑応答にも応じた。秋山事件に匹敵する年始からの騒ぎとなった今回のシバターと久保の事件も、RIZINの榊原CEOが初めて見解を示したのは奇しくも同じ1月11日。榊原氏は会見ではなく、RIZIN公式YouTubeチャンネルでの約30分に渡る一人語りの形式で見解を示した。収録は10日に行われた。
動画の冒頭で榊原氏は「RIZINは天地天命に誓って八百長は無いです。100%リアルファイトです」と強調。試合出場契約書には無気力試合・八百長禁止の規定はあるが、選手間での談合についての規定はないことを明かした。RIZINルールの文面は非公開だ。なお、RIZINの競技運営を担当する日本MMA審判機構(JMOC)のフェイスブックに掲載された試合結果では、シバター×久保は非公式戦扱いとなっているが、榊原氏はこれまでも今回の動画でもこの件について言及しておらず、公式戦という前提で話しているように聞こえる。
その上で榊原氏は「久保は本人も公表しているがアスペルガー症候群で、人に嘘をつかれても受けてとめてしまうピュアな人なんです。シバターの術中にはまって当日のリングに上がった」「シバターの戦術は品性下劣ですが、勝つためにルールのギリギリを突くことは、手法は違いますけど過去にもありました」「ある部分僕らが一本を取られた」と、両者の行動への理解を示した。そして「シバターも久保も永久追放と言う人はいます。シバターはリングの中では100%リアルファイトで戦っているわけです。久保は(約束を信じたため)100%気持ちは作れないけど、そこに台本は無い戦いが繰り広げられた。ここから学び是正する部分はあるけど、彼らを処分する考えは全くないです」との方針を示しつつ「こういうことが起きないよう、契約書を見直し、選手にもSNSでの情報発信について啓蒙するといったことを徹底したい」と話した。
また、今回の騒動に対する選手・関係者・マスコミ・ユーチューバー等の情報発信についても「品性下劣な連中がYouTubeで情報を拡散したことで邪推を生んだ」「久保のことを考えていない勝手な動画配信で複雑化した」「フォロワーや登録者数を増やすためにやっていることは見ていて由々しいと思った」「影響力のある人は一定のモラルを持ってほしい」と苦言を呈した。
動画の最後に榊原氏は「これからも物議を醸すかもしれないけど、小さくまとまる気はないです。シバターのような炎上系ユーチューバーは毒にも薬にもなるとわかって上げました。これからも色んな形で話題性のあるカードを組みます。その代わり100%リアルファイトで皆さんを魅了します。UFCがやれないことをやらないと彼らには届かない。みんなのハラハラドキドキを全力で作ります。この件は忘れて、2022年、前向きに進んでいく道を応援していただけたらと思います」と決意を表明した。
(編集部からのお知らせ:12日昼から、以下のアンケート企画を公式Twitterで行っております。みなさんぜひご参加ください。そして参考になれば幸いです。)
21年大晦日のRIZINのシバター×久保優太の事前打ち合わせ問題について、RIZIN榊原信行CEOが動画で説明し「彼らを処分する考えは全くない」と話しました。両選手の今後のRIZIN参戦についてどう思いますか。#ばうれびアンケート
— BOUTREVIEW/バウトレビュー (@boutreview) January 12, 2022