KNOCK OUT 10.29 後楽園ホール:初代BLACKフェザー級王座決定戦は龍聖「“第1章”のゴール」×銀次「会場を静まりかえらせてやる」
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KNOCK OUT 2021 vol.5(10月29日(金) 後楽園ホール)の初代KNOCK OUT-BLACKフェザー級(57.5kg)王座決定戦で対戦する龍聖(TRY HARD GYM)と銀次(Next零/KPKB&TENKAICHIフェザー級王者、大和KICK 57.5kg王者)のインタビューが主催者から届いた。
龍聖としては待望のタイトルへの機会であり、大会ポスターにも単独で登場するなど、周囲の期待も高い。そんな中で、龍聖は試合を控えて何を考えているのか? そして相手の銀次に思っていることとは?
一本、期せずしてポスター問題の“当事者”となった銀次だが、事務局には何やら見覚えのないポスターを持った銀次の写真が送られてきた。こ、これは……。
銀次「倒すイメージはできている。龍聖に初黒星を味わわせて、歴史に残ります」
――今回のインタビューにあたって、画像をお送りいただきましたが、銀次選手が手に持っているポスターは……。
銀次 ああ、いつも応援してくれてる仲間が作ってくれたんですよ。事務局が作ったポスターを見て、「こんなポスターがあるか! 銀次も頑張ってるのに!」って激怒して、速攻で作ってくれました。九州の人間は気が短いんで、行動も早いんです。
――そうですか。いやしかし、選手が勝手にポスターを作るというのは前代未聞ですね。運営的にはどうなのか……。あのポスターを最初に見た時、銀次選手は率直にどう思ったんですか?
銀次 正直、衝撃を受けたというか予想外でしたね。でも見てるうちに怒りが込み上げてきて……気付いたらポスターをビリビリに破ってしまってました。
――龍聖選手とは同じ立場で王座決定戦に出場するわけで、穏やかではないですよね。
銀次 そうっすね、ただ、結局残るのは結果じゃないですか。倒すことには変わりないんで、全然いいっすよ。上等です。でも僕以上に周りが怒ってて、「なめてるな、何だあのポスターは!」って言われるし、みんな龍聖選手が嫌いなんで、「アイツをぶっ倒してくれ!」って声をたくさんもらってます。ビッグマウスなところが、前から気に入らなかったみたいなので。まあ僕は、相手がいい人だろうがどんな人だろうが、倒すのに変わりはないですから。周りにも「いつも通り倒しますから」って言ってます。
――龍聖選手は厄介な人たちを敵に回したかもしれないですね。
銀次 確かに、自分の地元の福岡県飯塚市は福岡の中でもけっこう気が荒いところなんで、試合当日はその殺気が龍聖選手にも届くと思いますね。
――ビッグマウスと言えば、カード発表会見でもいろいろとやりとりがありました。会見での印象はどうでしたか?
銀次 いや、別にオーラもなかったし、デカいなとも感じなくて、普通の人っていうか……本当に何とも思わなかったですね。身長も、もうちょっとデカいかなと思ったんですけど、あんまり自分と変わらなくて。あと何か落ち着きがないなって感じました。まだ若いからかもしれないですけど。
――会見で闘志は湧かなかったですか?
銀次 いや、やっぱり目の前にベルトもあって、さらにそのベルトが欲しくなりました。
――龍聖選手はそのベルトを自分で肩にかけたり、銀次選手のことを「魚みたいな顔」と評したりと、挑発的な部分もありましたが。
銀次 別に、自分からしたら「あんまり言われなかったなあ」って感じでした。もっとガンガン言ってくるのかと思ってたら意外と何も言わなくて。
――実際、試合がだいぶ近づいてきましたが、実際無敗でほとんどがKOという相手に対して、どう戦うんでしょうか。
銀次 あれだけ倒してるんで、破壊力とか攻撃力はたぶんあるんだろうなと思いますけど、自分はまだ一回もダウンしたこともないし、KO負けもないんで、自分が倒れる気は全くないです。倒せるなら倒してみろって感じですよね。
――自分が倒れるとこは想像つかない?
銀次 そうっすね、自分でもイメージ湧かないですね。逆に倒すイメージはもうできてますよ。もうずっと頭の中でイメージして戦ってるんで、早くそれを現実にしたいです。
――今回のポスターを見ても、龍聖選手はいろいろ期待もされてると思います。だからいろんな意味で、ここで勝ったら大変なことになりますよね。
銀次 ネットとかSNSとかでも、みんな龍聖が勝って年末とか、もっと名のある選手とやってほしいみたいな感じで言われてますけど、そんな全てをひっくり返してやりたいです。全てを変えてやります。主催者側も龍聖選手を推していきたいんだろうとは思いますけど、そうはさせんぞっていう感じですかね。
――この王座決定戦への出場について、事実上、決め手になったのが9月5日、福岡での栗秋祥梧戦(2ラウンドKO勝ち)ですよね。
銀次 はい。あそこでいい勝ち方ができたから、ここに繋がったって感じですかね。やっと、いつもの練習通りの動きがちょっと出てきたかなっていう試合だったんですよ。いつもなかなか練習通りの動きができなかったんですけど、自分もキャリアを重ねてきて、やっと最近は一番動ける状態で試合ができてる印象なんです。
――では、落ち着いて試合ができた?
銀次 そうですね、冷静に戦えて、しっかり倒し切ったのでよかったなと思います。勝ったらタイトルマッチをアピールするつもりだったし、地元開催ということもあって負けられないし、ということでプレッシャーもいろいろあったんですけど、その中でもいい勝ち方ができたので、かなりよかったですね。
――いい流れで今回の試合につながったと。
銀次 絶好調で来てますね。もうこの勢いのまま本当に主役の座を奪おうと思ってます。今までにもタイトルは獲ってますけど、東京の、というか全国区のメジャーのベルトなんで、それを持ってるのと持ってないのでは全然違うんで。いくら九州のベルトを何個も持ってても、やっぱり東京のベルトが1個もなかったら、本当にチャンピオンなのかっていう話なんで。やっぱ何でも東京から発信されるじゃないですか。東京で活躍した選手が一躍有名になるんで、やっぱ東京で活躍しないとというのはありますね。
――現状はそうなっていますが、このベルトを獲ることによってそういう状況を変えたいという気持ちもありますよね。
銀次 もちろん。九州在住の人間が東京で活躍すれば、九州の人たちももっと盛り上がってくると思うんですよね。「東京で試合します」と言ってもあまりピンとこない人もけっこういて、「ああ、頑張って」みたいな感じなんですよ。でも東京の人たちには熱があって、選手に対してメチャクチャ応援とかサポートしてくれたり、熱く接してくれるじゃないですか。そういうサポート面に関しても、九州ではなかなか本気でやってくれる人がいないんです。そのへんも変えたいし、もっと九州の格闘技の熱も上げていきたいし。自分がここで結果を残していけば、もっと下の若い子たちが「九州からでもチャンピオンになれるのか。自分もなれるんじゃないか」っていう期待を持って頑張れると思うんですよね。自分が活躍して、いろんな人たちにパワーを与えていけたらなと思います。
――その意味でも本当に大事な一戦ですね。
銀次 そうですね、これは本当にデカい一戦だと思います。絶対に九州にベルトを持って帰るつもりでいます。
――この一戦のために、特に強化している部分というのはありますか?
銀次 対策はしてますけど、特にここを強化したってのはあんまりないですかね。全体的な底上げはしてますけど。
――で、倒すイメージを持っていると。
銀次 ありますよ。何しろ彼は負けたことがないんで、初黒星を味わわせてやりますよ。歴史に残るでしょ(笑)。
――ではそういったところも全部踏まえて、当日一番注目してほしいポイントは?
銀次 今回は気持ちを見てほしいですね。気持ちと根性で戦って、もう龍聖選手がイヤ倒れするぐらい攻め抜いてやろうと思ってます。会場を爆発させてやりたいと思うんですけど、けっこう自分の試合って、ガッツリ倒しちゃうんでドン引きされるんですよ(笑)。今回も推されてる龍聖選手が初めて倒されて負けて、会場を静まりかえらせてやりますよ。
龍聖「相手とはモノが違う。全てにおいて違うというところを見てほしい」
――銀次選手のインタビューが公開されたばかりなんですが、読みましたか?
龍聖 いや、全然(笑)。
――そう思って、その文面を用意してきました。まず読んでいただけますか?
龍聖 (プリントされた紙を受け取って)長いっすね(笑)。ゴチャゴチャしゃべってんじゃねえよって。(読み始める)
――じっくり読んでいただいてありがとうございます。……感想は?
龍聖 恥ずかしいなと思いますね、ポスターのこととかもいろいろやってるけど。試合後、地元に帰れなくなっちゃうんじゃないですか? 熱くなってるなとも思うし。
――熱いということは、その気合いは伝わってくる?
龍聖 気合いっていうか……熱くなってるなと。その時点で俺の勝ちなのかなと思うから。
――龍聖選手は、熱くなってはいないんですか。
龍聖 昔は本当にすぐ熱くなってて、「●してやる」ぐらいの感じだったんですよ。でも、そんな感じだと絶対どっかに弱さが出るんですよね、やっぱり。一番強いヤツってのはロボットみたいというか。熱くなってた頃は、会長から「怒りをコントロールしろ」って言われたんですよ。ちょっとその意味が分かんなくて。怒りなんてコントロールできるわけがないと思ってたんですよ。でも、その意味が最近ちょっと分かってきたんです。
――ほう。
龍聖 挑発とかされると「コイツ、キメェな」と思ったり、「マジ、コイツぶっ飛ばしてぇな」っていう怒りはあるんですけど、それを最近はコントロールできるようになってきたんです。無心でロボットみたいに、機械的にじゃないけど、淡々とやる、そういうのが強いんだなと思うようになりました。彼はそういうタイプじゃないと思うんで、俺の方が強いかなと思います。
――淡々とやる準備はできてると。実際、対策はしてるんですか?
龍聖 対策というか……相手がこういう感じだから、こうしていこうというプランは作ってますし、相手のことはだいたい頭には入ってます。
――その中での、現時点で持っている相手への印象というのは?
龍聖 テクニックはもちろん、ない。パワーはやってみなきゃ分かんないですけど、実際に体がぶつかった時とかは、全然僕の方が強いと思うし。まあもちろん根性はあって、すごく気持ちが強い選手だなとは思いますけど。
――警戒する部分は?
龍聖 ガチャガチャの打ち合いの場面になった時とか、あとは大技ぐらいですかね。
――でも、ガチャガチャにはさせないつもりなのでは?
龍聖 もちろん、そういう展開にするつもりですけど、絶対どこかで近い距離になることはあるので、そこでガチャガチャしてるように見せて、俺だけ当てるとかっていうのが理想ですね。
――今回の大会ポスターを見ても、大会の主役として期待されているというか、ある意味獲って当たり前と思われている状況の中で試合をする心境はどうですか?
龍聖 プレッシャーとかはあんまり感じないです。自分でも獲って当たり前と思ってるし。だから、特にないです。
――その先に気持ちが行っている?
龍聖 そうですね、それはもちろんあると思います。
――ただ、あまり気持ちが先に行ってると、足元をすくわれて「ほら、目の前の試合を見てないからだ」と言われることもあるじゃないですか。
龍聖 そんなん、勝ったヤツが偉いってだけですからね。僕は「先を見てます」と。相手は俺のことしか見てないじゃないですか。それで僕が勝ちましたってなったら、「目の前じゃなくてもっと先を見てるヤツが強い」っていうことになるし、僕が負けましたってなったら、「そんな先ばっかり見てないで、目の前のことだけやってたヤツが強い」っていうことになるだけで。勝ったヤツが偉いんですよ。だから気にしないです。
――なるほど。同時に、後楽園ホールで初のメインでもあります。
龍聖 あ、そうですね。うれしい!
――今気づいたんですか(笑)。
龍聖 言われたら、「確かに!」と思いました(笑)。
――後楽園大会、いわば“本戦”のメインだから、そこでの役目というのもありますよね?
龍聖 あ、気にしたことないっす!(笑) 「メインイベンターらしく」とか言うけど、そんなの別になくないっすか? じゃあ、メインイベンターらしく、すげえカッコいい試合をしたら何かあるかっていうと、別に何もないじゃないですか。
――いやいや、人の気持ちには残ると思いますよ。
龍聖 ……確かに。
――気付きましたか(笑)。でもこれまでも、8月の新宿FACE大会はメインでしたよね。あの時は何も感じなかったですか?
龍聖 いや、全然(笑)。
――そうですか(笑)。
龍聖 もっとデカい大会になったら変わるかもしれないですけど……あーでも、そういう大会だと逆に長くて待ち時間があるからイヤっすね(笑)。長い大会だったら、逆に先に試合してサクッと終わる方がいいかもしれないです。
――以前から後楽園大会でも満足できないということは発言されてましたよね。
龍聖 そうですね、ここで止まってるわけにはいかないんで。
――王座に関してはどうですか? 今回は初のタイトルマッチで、『KNOCK OUT』の王座が懸かっているわけですが。
龍聖 これまでやってきたことが形になるわけだし、周りも喜んでくれるじゃないですか。だから欲しいですね。『KNOCK OUT』はベルトに重みがあってカッコいいし、早く欲しいなと思ってます。会見で肩にかけてみた時も、けっこう似合うじゃんって思ったし(笑)。
――でも、これもずっと言っているとおり、ゴールではないと。
龍聖 そうですね。“第1章”のゴール、かな。
――そのベルト獲得にあたって、銀次選手もKOで獲ると言ってます。龍聖選手は何ラウンドで決めたいですか?
龍聖 分かんないですけど……2ラウンドか3ラウンドか。効いちゃったら1ラウンドで決まる気もするし、散らしていったら2か3という気もするし……予測不能ですね。ただ、判定にはならないと思います。うん、1ラウンドか2ラウンドで決めたいです。
――で、インパクトのあるKOをすると。
龍聖 お客さんには喜んで帰ってほしいですね。応援してくれてる人たちからは、すごく期待されてるのも感じますし。もちろんその声に応えたいし。
――そういう人たちに一番見せたいものとは?
龍聖 ジムでは、会員さんに教えたりもしていて、僕がチャンピオンになれば、「チャンピオンに教えてもらえる」ことになるわけじゃないですか。そうすると説得力が変わってくると思うし、「いつも教えてくれてる人がチャンピオンになる瞬間」っていうのを見せたいですね。
――ではそういう点も含めて、当日一番注目してほしいところは?
龍聖 スピード、テクニック、タイミング……一番はタイミングかな。
――その中だったらスピードなのかなと思ってました。
龍聖 全然そんなことないです(笑)。タイミングは誉められることも多いですけど。ただ、相手からしたらスピードも全然違うと思うので、その違いを見てほしいですね。モノが違うよと。
――改めて、銀次選手に何か一言あれば。
龍聖 名前が「銀次」だから2番で終わるんじゃないの? って。「金一」だったら一番になれたかもねって伝えてください。いや……伝えなくていいや。試合で分からせるんで(笑)。
対戦カード
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無しキックルール
初代KNOCK OUT-BLACKフェザー級(57.5kg)王座決定戦 3分3R(延長1R)
龍聖(TRY HARD GYM)
銀次(Next零/KPKB&TENKAICHIフェザー級王者、大和KICK 57.5kg王者)
BLACK 76kg契約 3分3R(延長1R)
松倉信太郎(TRY HARD GYM/KNOCK OUT-BLACKスーパーミドル級(75kg)王者、WPMF世界スーパーミドル級王者)
武来安[ブライアン](米国/上州松井ジム/WMCインターコンチネンタル&WPMF日本ライトヘビー級(79.38kg)王者、元J-NETWORK同級王者)
BLACK スーパーウェルター級(70kg) 3分3R(延長1R)
中島弘貴(LARA TOKYO/元Krushスーパー・ウェルター級(70kg)王者)
平塚洋二郎(チーム・タイガーホーク/大道塾仙南支部/元J-NETWORKスーパーウェルター級王者)
RED スーパーウェルター級(70kg) 3分3R(延長1R)
津崎善郎(LAILAPS東京北星ジム)
駒形賢太(レンジャージム)
RED スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
新田宗一朗(クロスポイント吉祥寺)
力也(ウィラサクレック・フェアテックス湖北)
BLACK スーパーフェザー級(60kg) 3分3R
井樋大介(クロスポイント吉祥寺)
向井貫太(ウィラサクレック・フェアテックス)
BLACK スーパーライト級(65kg) 3分3R
YUYA(クロスポイント吉祥寺)
Apollo中山(GOD SIDE GYM)
BLACK 87kg契約 3分3R
竜矢(伊原道場稲城支部)
ナイト(レンジャージム赤坂)
BLACK スーパーフライ級(52kg) 3分3R
乙津 陸(クロスポイント大泉)
ゾンビネーター今吉(GOD SIDE GYM)
概要
大会名 KNOCK OUT 2021 vol.5
日時 2021年10月29日(金) 開場・17:00 開始・18:00
会場 後楽園ホール
中継 ツイキャス(生中継/3,300円~) サムライTV(生中継/11月18日(木)23:00~25:00 編集版/月額1,980円)
チケット料金 SRS席¥20,000 RS席¥15,000 S席¥10,000 A席¥7,000 ※当日500円増し ※小学生から有料、6歳未満でも座席を必要とする場合は有料
チケット販売 KNOCK OUT OFFICIAL SHOP チケットぴあ 出場選手・所属ジム
お問い合わせ Def Fellow 03-6262-3760 promotion@knockout.co.jp https://knockoutkb.com/