KNOCK OUT 9.25 後楽園ホール:初代BLACKスーパーフライ級王座決定トーナメント出場者インタビュー 花岡竜「ベルトは巻いて当然なのが橋本道場」×空龍「練習量では誰にも負けません」、濱田巧「あと一歩、折れない気持ちを持って闘いたい」×心直「くぐった修羅場の数が違う」
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KNOCK OUT 2021 vol.4(9月25日(土) 後楽園ホール)の初代KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級(52kg)王座決定トーナメントに出場する花岡竜、空龍、濱田巧、心直のインタビューが主催者から届いた。
初代KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級(52kg)王座決定トーナメント 準決勝(2) 3分3R(延長1R)
花岡 竜(橋本道場/INNOVATIONフライ級王者)
空龍[くうりゅう](空修会館)
初代KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級(52kg)王座決定トーナメント 準決勝(1) 3分3R(延長1R)
濱田 巧(team AKATSUKI)
心直[しんた](REON Fighting Sports Gym)
初代KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級(52kg)王座決定トーナメント 決勝 3分3R(延長1R)
準決勝(2)の勝者
準決勝(1)の勝者
花岡竜「ベルトは巻いて当然なのが橋本道場。レベルの違いを見せて優勝します」
9・25『KNOCK OUT 2021 vol.4』の「初代KNOCK OUT-BLACK スーパーフライ級王座決定トーナメント準決勝/3分3R・延長1R」で、空龍と対戦する花岡竜。ジュニア28冠という驚異のタイトル歴を誇り、プロでもイノベーション・フライ級王座を獲得している猛者が、いよいよ『KNOCK OUT』の王座に王手をかけた。優勝への自信しか感じられないその言葉の数々を聞け!
――トーナメント発表会見では、「空龍選手しか眼中にない」という発言で、他の選手たちがザワつくひと幕もありました。あの会見ではどう感じましたか?
花岡 そうですね、ちょっと話題になりました(笑)。「眼中にない」って言おうと用意して言ったわけじゃないんですけど、相手のこととか考えてたら、やっぱ眼中にないなって思って言ったことだったんです。そしたら相手の2人が「本当にその通りだと思います」みたいな感じで認めちゃってたので、「やる気あるのかな?」と思って(笑)。「試合やるんでしょ?」と。いや、そこで認めたらそりゃあ勝てないよって思っちゃいましたね、ちょっと。それだけ印象に残ってます。
――実際トーナメントの話が来た時は、自分のためのトーナメントという感じがしましたか?
花岡 いや最初は、濱田選手がずーっと「BLACKのスーパーフライ級王座を作りたい」みたいなことを言ってて、それに乗っかった感じだったので、前回ポッと出で出てきてKOして、呼ばれましたよみたいな感覚だったんですけど、会見では「優勝の大本命」って宮田プロデューサーに言ってもらって、「あ、そうなんだ!」っていうので、あの場で気づきました(笑)。
――そうなんですね。軽い気持ちで受けたということでもないでしょうけど。「よし、俺のトーナメントが来たぜ!」ということでもなかったと。
花岡 そうですね、どちらかというと「トーナメントか、頑張ろう」ぐらいの気持ちだったんですけど、あの一言でもうプレッシャーというか、「あ、勝たないと!」という気持ちになりましたね。
――タイトルもかかっているわけですし、優勝してタイトルを、という気持ちはやっぱりありますよね?
花岡 はい、それはもちろん。もうでも本当にあれを言ったからにはっていうのもあれですけど自分にも追い込みをかけようと思って「眼中にない」とかちょっと大胆な発言をしたんですけど、もう練習はメチャメチャやってるんで、本当に負けらんないなっていう気持ちは誰よりもあると思います。
――では改めて、準決勝の相手である空龍選手についてですが。
花岡 アマチュアの時からずっと知ってたんですよ。格闘技雑誌でアマチュアの試合結果を見ると、関西の大会では常にMVPとかチャンピオンになったというのが載っていて、全国大会とかでも一緒だったりしてたので、「強い子がいるんだな」と思ってたら、デビューしてたんだっていう感覚でしたね。
――なるほど。それで今回、改めて映像を見たと。
花岡 はい、名前を聞かされて「空龍って誰だ?」と思ったんです。それで本名を見て「あ、この子か!」って言って映像を見たんですけど、その自分がタイトルの認定試合した時の相手と試合してて、その相手に引き分けだったんですね。それで、ああ、そんな感じかっていう印象でした。
――そこで見た動きや技についてはどういう印象を持ちましたか?
花岡 本当に、見て思ったのは「特にないな」ということなんです。
――ほう。
花岡 見てたら、「やりやすい相手なんだろうな」と思いました。突っ込んできてくれるんで。前に前にっていう気持ちはすごく強いなと思うんですけど、あんまりテクニック重視ではないのかなと思いました。
――では、注目はしていたけど、今は自信があると。
花岡 もう自信満々ですね。負けるとこが想像つかないです。
――そうすると、「注目はしていたけど負けるところが想像つかない」相手と準決勝を戦って、「あなたたち大丈夫なの?」という2人のどちらかと決勝で戦うということに……。
花岡 はい、そうなんです(笑)。だからもう本当にプレッシャーですね。ここで落としたらどうしようっていう、そのプレッシャーだけがあります。
花岡 そのプレッシャーをはね返すには練習しかない?
花岡 でも練習しているうちに、だんだん自信も湧いてきて。やっぱりプレッシャーがかかるってことは、周りも「当たり前に獲るだろう」と期待してくれてるのかなって、ポジティブに考えてるんで。そこらへんもだんだん、試合が近づくにつれて平気になってくると思います。
――じゃあもう、死角は何もないじゃないですか。
花岡 ないですね。あとは自分自身だけです。
――しかも、ワンデー・トーナメントという部分にも問題はないという話でしたね。
花岡 はい。実際、プロになってからはやったことないので、「足折れちゃったらどうしよう」とかは考えるんですけど……疲労とかスタミナに関しては、アマチュアの時から1日3試合、4試合ってトーナメントでやってたので全然問題ないとは思うんですけど、やっぱりケガがちょっと怖いですね。
――ただ、「ケガしないような試合」をするというわけにもいかないですよね?
花岡 やっぱり、試合がつまんなくなっちゃうというのが一番イヤなので、極力倒しに行ってのケガだったらちょっとは納得するんですけど、やっぱ逃げ腰というか守り気味の試合でケガして足痛いとかなったら自分にイライラしちゃうので、攻めて攻めてという気持ちでいこうというのはあります。
――2試合あるから、できる限り短時間で決めたという気持ちはあったりしますか?
花岡 もう、準決勝はとにかく1R、2R以内には決めたいとは思います。
――どういう技でというのは?
花岡 毎回、どういう技でというのは決めてないんですけど、試合になると相手のガードが開いてるとことかがフワって見えるんですよ。本当に、そこを狙っていくとやっぱり当たるなっていうのがわかってきて、そういうところを狙っていけば倒せるかなと思います。
――おお~! それはいつ頃から見えるようになったんですか?
花岡 アマチュアで100何戦してからだんだん見えてきて、プロになってからはもっとハッキリ見えるようになって。タイトル取った後ぐらいからはずっと、「ここだ!」「ここだ!」みたいな感じのタイミングで突くと、相手が嫌がるなっていうのはだんだん見えてきてます。
――どこを取っても、負けが考えられないようなコメントにしか聞こえないですね(笑)。
花岡 そうですね。でも映像とかはちゃんと見て、「これがうまいな」とかはちゃんと認識してるんですけど、それを見ても対策すれば勝てるみたいな。何が来ても「これやれば勝てる」っていう感じで、「勝てる」にしかつながらないので、全然平気かなと思います。
――決勝はどちらが上がってきてもという感じですか?
花岡 はい、もうどちらが出てきてもいいかなと思います。対策とか分析は、一応全員分やってます。空龍選手と心直選手がサウスポーなので、今はちょっとサウスポーを重点的にやっていて、濱田選手はゴリゴリで前に出てくるだけっていう印象なので、それをちょっといなしてみたいな練習はしています。
――2試合勝てばチャンピオンということですが、『KNOCK OUT』のベルトについてはどうですか?
花岡 獲れたらうれしいのはうれしいと思うんですけど、獲って満足ではないと思うので。やっぱり勝ち方にこだわろうかなと思ってます。
――もともとイノベーションの王座も持っていて、橋本道場には周りにたくさんチャンピオンがいて、チャンピオンであることがもう当たり前という感覚になってないですか?
花岡 獲ってナンボっていうのは、けっこうありますね。アマチュアの頃からずっとベルトを巻いてきたので、巻くうれしさっていうのはあんまり感じなくて。初めてベルトを巻いた時も、個人的な試合内容が本当に最悪で、獲っても「よっしゃー!」みたいにはならなかったですし。でも逆にあの前回ウィサンレック選手に勝った時とかは、ベルトとかないですけど本当にうれしかったので、やっぱりもう、ベルトは巻いて当然というか、持って帰ってこその橋本道場みたいなところがあるので、やっぱり試合内容を一番気にしてますね。
――勝って『KNOCK OUT』のチャンピオンの中に並ぶということは、責任を持ってイベントを引っ張るべき人間の一人になるっていうことにもなると思います。そういう部分での意識というのは?
花岡 そこはやっぱり、獲ったからにはどんどん引っ張っていける存在になっていけたらなとは思います。『KNOCK OUT」を見に来る人っていうのはやっぱりKOを期待するじゃないですか。本当にどんどんどんどん、アグレッシブに倒して盛り上げられるような選手になって、鈴木千裕選手とかぱんちゃん璃奈選手みたいに盛り上げていけたらなというのはあります。
――特に花岡選手の場合は、前回の松﨑公則戦でもコーナーに詰めてから見せたような技の多彩さが持ち味だと思います。観客を驚かせるような倒し方を何か用意しようというような考えは?
花岡 今まで、失神KOというのがないので、ハイキックとかパンチとかで一瞬を狙って倒していきたいなというのは思ってます。
――今回のトーナメントを通じて、一番注目してほしいポイントは?
花岡 もう他とは違うスピード、スタミナ、テクニックにはもう絶対注目してもらって、その中で、いつ倒すのかなっていうのを楽しみに見ていただけたらと思います。
空龍「練習量では誰にも負けません。年齢も戦績も下ですがひっくり返します!」
9・25『KNOCK OUT 2021 vol.4』の「初代KNOCK OUT-BLACK スーパーフライ級王座決定トーナメント準決勝/3分3R・延長1R」で、花岡竜と対戦する空龍。今回、『KNOCK OUT』初参戦でいきなり王座決定トーナメントに抜擢された空龍。地元・広島を拠点に西日本のジュニアで活躍し、プロでも8戦7勝(3KO)1分と無敗の戦績を誇る17歳は、どんな戦いを見せてくれるのか?
――空龍選手は今回『KNOCK OUT』に初参戦ということで、まずは基本的なところからお聞きしたいと思います。キックボクシングは何歳の時に、どういうきっかけで始められたんですか?
空龍 小学校1年生の時に、姉の友達がやっていて、それに憧れて始めました。
――今は高校生ですよね。小学校1年生からということは……。
空龍 今、高校2年なので、ちょうど10年ぐらいです。最初はグローブ空手から始めて、今キックボクシングをやってます。
――ジュニアでのタイトル歴は?
空龍 NEXT★LEVELでは中四国と日本統一、あとWBCムエタイでタイトルを獲りました。
――それも含めて、プロデビュー以前の戦績は? また、勝ち方はどういうものが多かったですか?
空龍 だいたい50戦ぐらいやっていて、45勝ぐらいだと思います。キックで倒したのが多かったです。
――ではやっぱり、得意なのは蹴りですか。今年3月の試合がYouTubeに上がっていましたが、そこでは首相撲からのヒザを多用されていましたが。
空龍 得意なのは蹴りです。首相撲からのヒザも使いますけど、やっぱり蹴りが一番得意です。
――ジュニアで活躍して、プロデビューしたのが……。
空龍 15歳の時です。一昨年でした。
――ジュニアで試合数を重ねて、タイトルも取った上だったわけですが、プロデビューとなると、気持ち的に違いましたか?
空龍 やっぱりプロになったことによって、プロの自覚というのが芽生えました。周りの、見てくれている人に楽しんでもらえるような、いい試合をしようと思ってやっています。
――それが結果にもつながっていると思うんですが、ここまで負けなしで来れている理由というのは、ご自分では何だと思っていますか?
空龍 やっぱり練習だと思います。やっぱりジムの荒川館長の指導と練習量だと思います。
――練習量ということでは、例えば1週間の練習スケジュールはどんな感じですか?
空龍 日曜日以外は普段から毎日やってます。学校が終わったらジムに行って、毎日だいたい5~6時間はやってます。練習を続けることで、体力もついてきたと思います。
――というところで、今回『KNOCK OUT』の王座決定トーナメントにエントリーが決まったわけですが、その話が来たときというのはどう思いましたか?
空龍 本当に大きな、ありがたいチャンスをいただけたので、そのチャンスを活かせるようにしっかり頑張ろうと思いました。
――ジュニアではすでにベルトを巻いていますが、プロでのベルトは目標でしたか?
空龍 はい。プロでチャンピオンになることを目標にやってきたので、今回そのチャンスを活かせるように頑張りたいです。
――準決勝は花岡選手との試合です。印象は?
空龍 スピードも速く、多彩な技を出してくる選手だと思うんですけど、自分の動きをしっかり出したいと思います。後ろ蹴りなどの大技をたくさん出してくると思うので、そこは警戒しています。
――「自分の動き」と話が出ましたが、どう戦いたいですか?
空龍 試合にならないと分からないんですけど、相手の技にカウンターを合わせて、試合の流れでやっていきたいと思います。2戦ともKOを狙ってます。
――ワンデー・トーナメントという点については?
空龍 プロでは初めてですけど、体力的には問題ないと思っているので、あとは、ケガをしないような戦い方を考えてやっていきたいと思います。
――決勝に進出した場合、反対ブロックの2選手については?
空龍 濱田選手はパンチでガツガツ出てくるタイプだと思っていて、心直選手は同じサウスポーなので、そこに気をつけていければと思います。どちらが勝ち上がってくるかというのは全く予想できないんですけど、どちらでも勝つつもりでいきます。一応、どんな選手がきても戦える練習はしているので。
――今回、後楽園ホールで初めての試合ですが、これまでは大阪や岡山での試合が多いんですよね。
空龍 はい。今まで東京では新宿FACEとGENスポーツパレスでやらせていただいて、あとはタイでやったことがあります。後楽園ホールのリングには以前から上がりたいと思っていたので、うれしいです。
――東京での試合は、気持ちが違う部分はありますか?
空龍 試合は全部一緒の気持ちで臨んでいるので、変わりはないです。
――今回のトーナメントにあたって、空修会館の荒川館長からはどのようなアドバイスをもらっていますか?
空龍 館長からは、「挑戦する気持ちで頑張るように」と言われました。僕はずっと空修会館でやってきているので、ここまで来たのは全て館長のおかげだと思っています。
――今回ベルトを巻けば、恩返しになりますね。優勝への自信は?
空龍 押忍、あります!
――17歳でとなると、かなり早い段階でチャンピオンという目標が達成されることになりますが、そうなったらその先は?
空龍 その先もしっかり一戦一戦勝って、もっと上に行けるように頑張ります。
では最後に、空龍選手の場合は今回『KNOCK OUT』初参戦ということもあり、空龍選手の試合を初めて見るというお客さんもいると思います。どういうところに一番注目してほしいですか?
空龍 年も戦績も一番下だと思うんですけど、それをひっくり返すので、そこを楽しみにしてもらえればと思います。自分も楽しみです。押忍!
濱田巧「ベルトがかかっていても、つまらない試合はしたくない。2試合全力で勝ちにいきます」
9・25『KNOCK OUT 2021 vol.4』の「初代KNOCK OUT-BLACK スーパーフライ級王座決定トーナメント準決勝/3分3R・延長1R」で、心直と対戦する濱田巧。5月大会では酒井柚樹と激闘を繰り広げ、連敗を脱出したところに、かねてから希望していた王座決定トーナメントのチャンスが巡ってきた。「MMA転向」も公言していた濱田は、この機会をどうとらえているのか?
――この王座決定トーナメントに関しては、濱田選手がもともと希望されていたものでもありました。実際に実現してエントリーされたことについて、いかがですか?
濱田 やっぱり前回の試合がかなり評価されての結果だと思うので、まずはそこの舞台に立てたことをうれしく思います。でも、出られるだけで満足してもしょうがなくて、優勝しないと意味がないんで。
――ご自身としても7月の酒井柚樹戦の手応えはすごくありましたか?
濱田 ありますね。有言実行で、一番盛り上げるっていう試合をしたんで。会場ではあの試合が一番盛り上がってたと思いますし。僕の試合はそういう試合なんだぞっていうことを、宮田プロデューサーにもお客さんにも見せられたと思うので。本当は、『KNOCK OUT』なのでやっぱりKOで勝つのが一番なので、判定になったのはちょっと申し訳ないなっていう気持ちがあるんですけど、有言実行で熱い試合ができたことは、やっぱうれしく思います。
――そのメンバーを見た時点ではどう思いましたか?
濱田 花岡選手が来るというのは分かってたんですけど……。空龍選手も、名前は知ってたんですよ。関西の大会で主にやってるということは知っていて、ちょっと試合も見ておこうと思って、と改めて動画を見てみたら、サウスポーでうまいなっていうイメージでしたね。心直君は練習で何回かやったことあるんですけど、やっぱり本番に強いというか、プロのリングに立つと力を発揮する選手ですよね。もらわないで自分が当てるっていう技術のある選手だなと思います。あとは、みんな若いですね(笑)。10代の選手がバッと上に上がってくる、こういう時代が来るかなとは僕も思ってたんで、若い選手がどんどんジュニアから上がってきて、いずれこの軽い階級に並ぶことになるというのはわかったんで、いよいよその時が来たんだなと思いました。
――その中で、準決勝は希望通りに心直選手との試合になりました。
濱田 去年の4月にやる予定だったのがコロナで流れて、その後、心直選手はケガで出られなかったので僕は白幡裕星選手とやったんですよね。一度決まってたから、けっこう中途半端になっていたので、心直選手とは一度やっておきたいなと思っていて。
――その希望が叶ったと同時に、花岡選手が「そこしか眼中にない」と言った空龍選手と反対のブロックで対戦します。改めて、あの発言にはどう思われましたか?
濱田 そっちに行ってくれるんだったら別にいいかなと(笑)。空龍選手も若いし、強いと思うので、どうなるか分からないというか。まあその組み合わせは、普通にワンマッチで見ても面白いなって、僕は普通に思いましたね(笑)。その日は2回戦うつもりでいるので、どちらかとは結局やるので(笑)。
――まずは、その1回戦の心直選手なんですが、改めてどういう相手でどういう自分はどういう戦いをしたいかを教えてください。
濱田 練習で何回かやったことあるんですけど、会見で見たときに、体が大きくなってるなっていうイメージはありましたね。たぶん、当日後楽園ホールで向かい合ってみると、思ったより大きく感じるんじゃないかと思うので、そこは油断せずに、圧力をかけてって感じですね。たぶん、展開的には向こうが下がって僕が追いかけるという展開になると思うし、そこは向こうにも分かってると思うので、そこをどう工夫して攻めていくかというのが鍵かなと思ってますね。素直に行ったらやられるんで、どう工夫していくかっていうのを調整して、作戦を立ててるって感じです。
――追いかける展開になると、勝ったとしてもワンデーなので消耗の心配もあると思うんですが。
濱田 そうなんですよね(笑)。でも、消極的な試合をするわけにもいかないので。ベルトは巻きたいんですけど、正直、つまらない試合をしたくないという気持ちもありますし、難しいとこなんですよね、そこは。良太郎代表からは「ベルトがかかってるから、そこまで無理にリスクを取らなくてもいい」とも言われていて。バランスよく戦えたらなとは思います。ワンデーは初めてなので、正直どうなるか、やっぱりやってみないと分からないので、その心配が一番かもしれないですね。でも結局、気にしてはいられないので、1日2試合どっちも全力で戦って、ベルトを巻くのがやっぱ一番ですね。
――実際、決勝はどちらが来てもいいような対策をしているんでしょうか。
濱田 そうですね。結局、空龍選手はサウスポーなので、心直選手対策でやってるのと同じような感じです。花岡選手が上がってきた場合は、お互い2試合目なので、何があるか分からないと思うんですよ。向こうも僕も動きが鈍ってるかもしれないので。正直、技術は負けてるのは確かなので、何かそこで起こせれば勝てるかなと。ラッキーパンチでもいいんですけど、もしかしたらそのラッキーパンチが当たるかもしれないので。まあ、2試合目に関しては作戦とかはないですね。なるようになるというか。
――だとすると、2試合勝って優勝するために一番必要なもの、大事なものは何でしょう?
濱田 集中力ですね。やっぱり試合に勝って終わっても、そこで集中を切らさないで2試合目の最後まで集中することが大事かなあとは思います。だから、集中して1回やって、もう1回また集中してやるという気持ちでいけばやれるんじゃないかとは思ってるんですけど。
――改めて、この王座への思いというのは?
濱田 キックの集大成というか、ここで獲ると獲らないとでは全然違うんで。やっぱり1回タイトルマッチを経験して、あと一歩のところに、やっぱり届かなかったんですよね。今回も、その「あと一歩」っていう場面は試合中に絶対来ると思うので、そこの「あと一歩」をいけるかどうか、そういう意識をしています。前回の試合が終わった後に、センチャイ会長が「よかったね」って褒めてくださったんです。「あなたもつらいけど、相手もつらいところでもうちょっと行けばもっと強くなれる」という言葉をかけていただいて。それが頭の中にけっこう残ってて、次のトーナメントでもそういう場面が出てくると思うんですけど、そこでしっかりその言葉を思い出してガッと前にいければ、勝利に近づくんじゃないかと。あと一歩、折れない気持ちを持って闘いたいなと思ってます。
――前戦の前に、今後MMAに挑戦していきたいという話をされていたと思います。その後にこのトーナメントの話が出てきたわけですが、気持ちとしては?
濱田 僕は、MMAに行くということは決めています。その練習もかなりしているので。だからこそしっかりとここで獲りたいんですよね。鈴木千裕選手がRIZINに出たりしますけど、MMAの試合をやるにしても、ベルトがあるとないとでは話題性も違うと思うので。ただ、ベルトを獲ってすぐにMMAに……というわけにもいかないので、そこは改めて考えたいと思ってます。まず獲ってからの話ですけど(笑)。
――今もMMAの練習はされてるんですね。
濱田 今は試合前なのでそんなに行ってないですけど、週1でやるぐらいにはしています。筋肉とか体の使い方だったりとか、フィジカルの強さにも直結してくるので、キックにも効果は大きいですね。前回も、やっぱりそういう部分が試合に出たのも大きいので、欠かさずにやってはいます。
――そういうことを考えても、このトーナメントはすごく大事ですね。
濱田 そうですね。本当に、急に大一番が来たなっていう(笑)。代表の丘でもあるんですけど、後は気合い入れて獲るしかないなと思ってるんですけど。
――当日は最大2試合あります。全部通して、一番注目してほしいポイントは?
濱田 毎度同じことを言うんですけど(笑)、僕の試合は面白いので、必ず最後まで見ていってください。熱い試合をしますので、よろしくお願いします。
心直「下馬評は絶対ひっくり返す! 自信しかない!……わけでもない」
9・25『KNOCK OUT 2021 vol.4』の「初代KNOCK OUT-BLACK スーパーフライ級王座決定トーナメント準決勝/3分3R・延長1R」で、濱田巧と対戦する心直。発表会見の席では「強い選手ばかりで自信がない」と言いつつも、「自分が一番弱くね?とも思いますが、全試合KOで優勝したい」と、一見矛盾?する発言をしていたが、実際のところはどうなのか? 本音を聞こうと思ったら、本音も独特の表現も引っくるめて「心直ワールド」が展開されまくったのであった……。
※このインタビューは通常の2倍ほどの長さがあります。要点をまとめると、以下の通り。
①強さでは自信はないが、メンバーを聞いて今までで一番ワクワクした。
②スタミナには不安しかない……が、当日までには特訓しているかもしれないよ?
③一番注目してほしいのは髪型! その理由はインタビューの最後の部分に!
――今回トーナメントにエントリーされましたが、カード発表会見の際の発言が……
心直 あれですよね。「何言ってるかわからない問題」ですよね。「倒す」って言ってみたり、「自信がない」って言ってみたり、コイツの情緒は大丈夫なのかと。
――そうはっきりは言いませんが(笑)。実際、トーナメントにはどういう気持ちで臨んでいますか?
心直 話が来た段階で、厳しい勝負になるだろうっていうのは感じましたけど。でもその時に、今までいろんな14戦してきて、いろんなオファーを受けてきましたけど、今までで一番心がワクワクしたというか、初めて自分から「あ、挑戦しよう」って思った試合でしたね。挑戦者の気持ちになれたというか。
――それは、単にベルトかかってるからとかっていうことじゃなくて、ですよね。
心直 もちろんです。メンバーを聞いて、花岡選手は平成最後の怪物って言われてますし、濱田選手は『KNOCK OUT』でけっこう活躍してて、老沼選手のタイトルに挑戦してますし。結果、3回負けてますけど、それでもやっぱりキャリア的にはすごい素晴らしい選手ですし。広島から来てくれる空龍選手もやっぱりプロで無敗なんで花岡選手に一矢報いてくれるんじゃないか、と。まあ僕としては、誰が来ても強い、誰が来ても不利だなっていうのは感じてます。
――その中で、会見でも希望していた通り、濱田選手との1回戦になりました。
心直 去年の4月、コロナウイルスが拡大する前に決まってたカードでもありましたし、team AKATSUKIにはよく出稽古に行かせてもらうんで。僕は、J-NETWORKの新人王トーナメント決勝戦でteam AKATSUKIの選手に勝ってるんですよ。純希也選手から2ダウン取って判定勝ちしていて(2018年5月)。で、今回『KNOCK OUT』のトーナメントで、決勝戦は絶対花岡選手とやりたいと思ったんです。なので、タイミング的に濱田選手とやれるのは1回戦しかないと思って、アピールしました。濱田選手も僕とやりたいって言ってくれて今回このカードが決まったので、思惑通りじゃないですけど、しっかりあの時の決着をつけられるなっていう感じですかね。
――ただその試合については、「反則しない程度のギリギリの技で勝つ」という言葉がありました。あれは「何が何でも勝つ」という気持ちの表れですか?
心直 それもありますし、今までの僕の試合を見てると分かる通り、勝っても負けても30対29勝っても負けても29対28という内容が多かったんですよね。例えば判定僅差だったり、1、2Rは流しじゃないですけど、五分ぐらいにしといて、3Rにポイント取って逃げる、みたいな。でも今回はそういうとこなしにして、がむしゃらに取りにいこうっていうこともちょっとアピールしたかったんです。
――なるほど。それが「反則しない程度のギリギリの技」?
心直 はい。近い距離で頭をぶつけ合ってでも、殴り合って殴り勝ちたいとか。例えば仮にちょっとヒジがぶつかってしまっても、ちょっと効いてクリンチしてしまっても、そんなぐちゃぐちゃな内容でもいいから勝ちたいっていうことです。
――頭もヒジも、ぶつからないに越したことはないんですけどね(笑)。
心直 でも、当たってしまう場合もあるじゃないすか。この前の他団体のトーナメントを見てもらえばわかる通り、(割愛)会見でもリスペクトを込めてその名前を出したんです。何が何でも取るぞっていう気持ちの表れです。
――では、心構えからして、今までとの試合とは違うぞと。そして決勝戦は花岡選手とやりたい。
心直 そうですね、上がってきてもらえるなら。勝負の世界なので100%はないですけど、下馬評で言ったら花岡選手は絶対勝つと思ってますし、何なら僕が第三者の視点で見たら、決勝戦も「心直と花岡がやったら、心直が負けて花岡がタイトル獲るだろう」って思いますよね。
――下馬評としてはそうかもしれません。
心直 僕は『KNOCK OUT』にこうやって呼ばれてますけど、はい。端から見てヒールだなと。
ヒールで噛ませ犬にされてますけど、それでも勝つ場合ありますから。この前の他団体のトーナメントで、(割愛)ということがあったじゃないですか。
――1回戦で番狂わせが起きて、決勝戦が期待されたカードにならなかったということですね。
心直 はい、そういうことだってあるわけですから。だからやっぱり僕はヒールだなっていう。
――ただこれまでは、ホームリング、主戦場というのがハッキリとはない感じでしたよね。
心直 そうですね。僕の場合はいろんな団体に出てますから。『REBELS』、『KNOCK OUT』シュートボクシング、新日本キックに出てみたりとかしてますね。
――だから、ヒールとまでは言わないまでも、アウェー的なシチュエーションはかなり慣れっこなのでは?
心直 というか、僕は今まで、全部青コーナーですからね。僕は勉強の方がからきしダメで、高校卒業するまで試合を受けれなかったんですよ。それで卒業して初めての試合が、判定勝ちした昨年9月の泰史戦(新日本キック後楽園大会)で。あの時も完全に不利だったし、下馬評も完全に相手で。でもそこを見事にひっくり返して勝って、僕の株は急上昇、一時期「スーパーフライ級台風の目!」みたいな感じだったじゃないですか。でも老沼選手といざぶつかってみたら、老沼選手が一枚上手だったと。
――延長判定で老沼選手の勝利でした。
心直 延長で負けましたけど、そこまでハッキリとした差はなかったと思うんですよね。でもまあ、マストジャッジだったら老沼選手の勝ちでしょうけど、老沼選手も納得できない内容だったなっていう。で、2月にシュートボクシングに参戦して。僕あの試合はかなり美味しかったんですよ。
――というと?
心直 あの日、『REBELS』から3人出たじゃないですか。僕と、スアレック選手と栗秋選手。スアレック選手はチャンピオンだし、勝ちは固いだろうっていう感じで。栗秋選手も、一撃当てれば勝ちだろうと。一方、心直はどうだってなった時に、勝てないだろうと思った人が絶対多いと思うんですよね。『REBELS』チームは1勝2敗だろうと。俺はそう思われたと思うんですよ。現に僕自身もそう思ってましたし。
――自分でも(笑)。
心直 でも、そこを僕は見事にひっくり返したじゃないですか。結果、終わってみれば1勝2敗。しかもスアレック選手はKO負け。僕はダウン取っての判定勝ち。ここで、『KNOCK OUT』は僕を使う路線に切り替えたんじゃないかなと、勝手に感じてます。
――あれが流れを変えた一戦だと。
心直 変えましたよね。前の試合で拳を骨折したんですけど、それも完治してこれが復帰戦で、トーナメントで暴れて、これももう運命なのかなと思いますよね。
――ケガはもう大丈夫なんですね。
心直 打ち始めたのは3ヶ月前ぐらいで、強打を打っていいよという許可が出たのは先月ぐらいです。強打の練習をし始めて1週間が経った頃にオファーが来たので。
――いいタイミングで全てがまた動き出したと。で、今回ワンデー・トーナメントですが、会見ではスタミナへの不安に触れていましたが……。
心直 いや、不安しかないっすね。まあ人間それぞれ弱点っていうものがありますから、弁慶にもスネっていう泣き所もあるわけで。僕で言うと、やっぱり突出して弱点って誰が見ても思うのはスタミナかなと。いろんなタイプの選手がいるじゃないですか。例えばスピード、テクニック、パワー、スタミナ。そう考えた時に僕持ってるものって……スピードはある程度、スーパーフライ級でやっていけるぐらいはあって。テクニックは健太会長譲りの、もらわずに当てるっていうテクニックがしっかりあると。パワーも最近は53kgでも当たり負けしないようなパワーになってきて、そこで1階級下げるっていう意味では、パワー的には少し有利なのかなって思いますよね。で、問題は本当にスタミナ、フィジカル面。主にスタミナですね。周りからも「スタミナどうなの?」って聞かれますけど、僕も「どうなの?」って感じですよね。
――そうですか(笑)。
心直 初めてですからね、プロルールで3分3Rを1日2試合やるというのは。やってみなきゃ分からないですけど、もしかしたら1回戦に出し切って、決勝戦はボコボコにされるだけの試合になるかもしれない。もしかしたら「スタミナ特別特訓メニュー」でもやって、問題なく勝ち上がってしまうかもしれない。そういう部分も含めて、どっかの格闘技サイトでも書いてくれてましたけど、心直はダークホースじゃないかっていうところですよね。何をしてくるか分からないっていうところで。まあ、『KNOCK OUT』側にも格闘技ファンにも、期待してもらいたいですね。
――なるほど。スタミナが課題と分かっているので、何かやっているかもしれないし……
心直 何もやってないかもしれない。
――やっててほしいものですけどね、普通なら(笑)。
心直 そうですね。いや、やってるかもしれないですよ。もしかしたら走り込みをしてるかもしれない。蹴り込みをしてるかもしれない。追い込み練習をしてるかもしれない。フィジカルトレーナーをつけてフィジカルトレーニングしてるかもしれないですよね。
――それをやっているのかどうかは、当日分かるかもしれないと。
心直 当日なのかもしれない。もしかしたら前日計量の記者会見でしゃべるのかもしれないですし、僕のSNSをチェックしてくれてるのであれば、SNSに上がるかもしれない。そのへんも含めて、僕はツイッターで言ったんですよ。「公開練習しますか」って。あれはプレッシャーをかける意味でもあったんですけど。僕のフォロワー数にしては割と議論が展開されて、面白かったですけど(笑)。
――なるほど。主催側にもいろんな駆け引きをしつつ。
心直 僕が一番使いにくいと思うんですよ。
――インタビューで話が面白い人は、主催にとっては使いにくいという場合もけっこうありますけどね(笑)。
心直 そのへん、実力なくてもしゃべりがうまければ上に上がれる時代ですからね、今は。いや、誰とは言いませんよ。誰とは言いませんけど、実力なくてもワンデー・トーナメントに選ばれるわけであって。
――そういうところを全部ひっくるめて、ずばりワンデー・トーナメントを制してベルトを獲る自信は?
心直 自信がなかったら受けないですよね。ありきたりなセリフですけど。心直節で言うなら、「自信しかない、っていうわけでもない」っていう。
――そうですか(笑)。
心直 はい。まあ、下馬評をひっくり返す。絶対にひっくり返してみせるっていうのは、心の中でずっと思ってますけど、なかなかひっくり返せないんじゃないかっていうのも感じてますよね。
――客観的に見たりもしていると。お話を伺うほど、楽しむにはなってきてはいるんですが、例えば全財産を誰か1人に賭けなきゃいけないとして、心直選手に賭けるかというと……という言葉の数々ですね(笑)。
心直 それは全然その通りだと思いますよ。だってそれは第三者目線であって、トーナメント参戦しない人から見たら、全財産僕に賭けるなんてとても言わないですよ。だって、花岡選手も言ってたじゃないですか。「僕らなんて眼中にない」って。トーナメントの中で、僕と濱田選手は眼中にないって言ったんですよ。その日、花岡選手は空龍選手とやる。僕は濱田選手とやるけど、つまり自分が勝つことしか興味ないっていうことなんですよね。僕と濱田選手の試合なんか興味ねえよってことですよね。
――結果的にはそうなります。
心直 そう言われて、その通りだろうと。「眼中にない」は、その通りですよね。ただ僕が言いたいのは、花岡選手、タイトル取ってますけど、そのタイトルってどう取ったのって話ですよ。うん。イノベーションのタイトルマッチ、王座決定戦とかいろいろありましたけど、今まで「王座認定試合」ってありました? ちょっと噛みつきたいのはそこですよね。
――王座決定戦の相手が欠場になったので、「勝てばチャンピオン」という王座認定試合になったんでしたね(2020年8月)。
心直 「王座認定試合」! 何じゃそりゃと! ナメてるのかって感じですよね。まあ花岡選手は前回他団体に緊急参戦して強豪タイ人に勝ちましたけど、それまで君は誰に勝ったかっていう話ですよね。アマチュア24冠って実績だけで王座認定試合して、自分より弱いヤツばっか倒して、もうすでに若手のラスボス気取りかと。
――……。
心直 僕は新日本キックの元チャンピオンを倒しましたし、シュートボクシングでは2階級上でタイトルを獲った選手に勝ちましたし、何なら『REBELS』であの当時絶対王者だった老沼選手と延長まで行きましたし。下馬評でそこまで僕は下かって言われると、そうでもないんじゃないかと思いますよね。
――それだけのものを見せる自信はあると。
心直 ヒール風に言うなら、「くぐった修羅場の数が違うよ」と。
――分かりました。では当日、今回、最大2試合ありますけども、リング上で一番注目してほしいポイントは?
心直 正直どうでもいいことなんですけど、僕にとっては一大事なことが一つあって。髪の毛を黒くしまして、髪型も今までは若者チックというか……ピンクだったり金だったり、ちょっとサラサラした感じにしていたんですけども、今回、さっぱり刈り上げて、浦和レッズの槙野智章選手と同じ、「槙野ヘア」にしたんですよ。はい。ネオ七三ってヤツですね。
――そうでしたね。
心直 心機一転です。僕の3分3Rで2試合、合計3分6R通して見てもらいたいのは、僕の絶対に崩れない髪型です。ここに注目してもらいたいですね。井岡一翔選手も、前にタイトルマッチの時に槙野ヘアにして試合したんですけど、だいたい4Rぐらいに崩れてるんですよ。そこはちょっと、井岡選手はプロ意識が足りないなと思うんですよね。僕は違うぞと。僕はその槙野選手がプロデュースした「ハルテンプロフェッショナルジェル」を使って、計量も当日もバッチリ七三に決めていくので、絶対に崩れない髪型に注目してほしいです。
――なるほど、分かりました。
心直 もしかしたら僕のダメージを見て、セコンドが頭に水をかけるかもしれないですね。もしかしたらですよ。タイ人トレーナーだったり、健太会長が浜田戦のダメージを見て、頭に水をぶっかけて、ワシャワシャワシャッ!とやるかもしれない。でも僕は槙野選手に憧れて、槙野選手が行ってる病院にも通い詰めて、セットしてもらってるんですよ。つまり、もう槙野智章オリジンだと。
――……。
心直 これ、Jリーガーが成績低迷したとき槙野ヘアにすることによって、成績が上がったという実績があるんですよ。データがあるんです。それをじゃあ格闘技界に持ち込むわけです。
――ほう。
心直 YouTubeの世界では、「アメリカで2年前に流行ったものを、日本でやると流行る」って言われてるんです。槙野ヘアが流行ったのはいつですか? 2018年ワールドカップですよ。そこからちょうど2年。
――いや、もう3年……。
心直 まあ3年経ちましたけど、3年目じゃないですか。2年ですよ。格闘技界で槙野ヘアをした心直が、ここからどうなっていくのか、ここにぜひ注目してもらいたいです。
――なるほど、わかりました!
心直 多分インタビューで髪型の話をした選手は初めてだと思うんですよ。
――少なくとも、この『KNOCK OUT』の試合前インタビューでは初めてですね。
心直 ああ……心直選手はたぶん、「スピードと右ミドル、無敗の強さを見てもらいたい」みたいなことを言うんですよ。花岡選手はもちろんテクニックもそうだし、「圧倒して勝つ姿を見てもらいたい」と。濱田選手は「雑草魂を見せて、手数と根性で勝負したい」。みんな格闘技のことばっかり話して、どうするんだと。もう僕は違います。僕はね、髪型ですよ。ぜひ注目してください、髪の毛に。槙野ヘア、来年には「心直ヘア」ということになって、格闘技界で大流行りになってますんで。
対戦カード
RED 53kg契約 3分3R(延長1R)
白幡裕星(橋本道場/KNOCK OUT-REDスーパーフライ級(52kg)王者、ムエタイオープン同級王者)
サンチャイ・TEPPEN GYM(タイ/TEPPEN GYM/元ラジャダムナン認定ミニフライ級王者)
初代KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級(52kg)王座決定トーナメント 決勝 3分3R(延長1R)
準決勝(2)の勝者
準決勝(1)の勝者
初代KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級(52kg)王座決定トーナメント 準決勝(2) 3分3R(延長1R)
花岡 竜(橋本道場/INNOVATIONフライ級王者)
空龍[くうりゅう](空修会館)
初代KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級(52kg)王座決定トーナメント 準決勝(1) 3分3R(延長1R)
濱田 巧(team AKATSUKI)
心直[しんた](REON Fighting Sports Gym)
初代KNOCK OUT-REDバンタム級(53.5kg)王座決定戦 3分5R(延長1R)
安達浩平(team AKATSUKI/元J-NETWORKバンタム級王者)
響波[きょうは](Y’s glow)
RED 54kg契約 3分3R(延長1R)
石川直樹(team Lit/元新日本&ジャパンキック・フライ級王者、元スックワンキントーン・スーパーフライ級王者)※治政館から所属変更
ユット・ZERO(タイ/元S1スーパーフライ級王者)
BLACK ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
大谷翔司(スクランブル渋谷)
麻火佑太郎(PHOENIX)
BLACK 63.5kg契約 3分3R(延長1R)
Apollo中山(GOD SIDE GYM)
般若HASHIMOTO(クロスポイント吉祥寺)
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無しキックルール
概要
大会名 KNOCK OUT 2021 vol.4
日時 2021年9月25日(土) 開場・17:00 開始・18:00
会場 後楽園ホール
チケット料金 SRS席¥20,000 RS席¥15,000 S席¥10,000 A席¥7,000 ※当日500円増し ※小学生から有料、6歳未満でも座席を必要とする場合は有料
チケット販売 KNOCK OUT OFFICIAL SHOP チケットぴあ 出場選手・所属ジム
お問い合わせ Def Fellow 03-6262-3760 promotion@knockout.co.jp https://knockoutkb.com/