K-1 9.20 横浜アリーナ：第2代ウェルター級王座決定トーナメント開催。安保瑠輝也「一番華があるのは俺。強いだけじゃ一般層に響かない」、野杁正明「瑠輝也と当たることがあれば心を折ります」

　K-1 WORLD GP 2021 JAPAN～よこはまつり～（9月20日(月/祝) 横浜アリーナ）で「K-1 WORLD GP第2代ウェルター級王座決定トーナメント」が行われることになった。優勝有力候補の野杁正明は元Krush同級王者でレオナ・ペタスの弟・加藤虎於奈［こおな］と一回戦。野杁の対抗馬・安保瑠輝也は反対ブロックでの一回戦で、名古屋のブラジリアン・タイに所属するブラジル人・アラン・ソアレスと対戦する。

　　

　K-1ウェルター級は17年の初代王座決定トーナメントで久保優太が優勝。久保は昨年3月にジョーダン・ピケオー相手に3度目の防衛に成功すると、ボクシングでのオリンピック出場を目指すことを理由に、6月に王座を返上した。
　今回のトーナメントは外国籍の選手も出るが、8人とも日本在住の選手。K-1の中村拓己プロデューサーは7月31日の東京での記者会見で「これまでの王座決定トーナメント同様、外国の選手を招へいして行うべく、スポーツ庁とも調整していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大や、緊急事態宣言の発令など色んな状況が重なり、外国から選手を呼ぶことができません。いつ呼べるかわからない状態で待つのは、王座決定トーナメントに向けて準備していた選手にとってもマイナスだと思いますので、今回は日本にいる選手たちで行うことにしました」「呼べるようになれば外国人選手との防衛戦を考えたいです」と経緯を説明した。

　トーナメントの組み合わせは上の画像の通り。なお、マキ・ドゥワンソンポン、松岡力、小嶋瑠久に勝っている近藤魁成が出場しないことについて、中村氏は「これまで実績を考えてオファーしましたが、3月のドゥワンソンポン選手との試合で痛めた拳の回復、が9月には間に合わないとのことでした」と説明した。

一回戦(1)
小嶋瑠久（PURGE TOKYO）
寧仁太・アリ（ガーナ／K-1ジム総本部チームペガサス) Ayinta Ali

一回戦(2)
野杁正明（K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST／元K-1 WORLD GPスーパー・ライト級（65kg）王者、元Krushウェルター級王者、元WBCムエタイ日本スーパーライト級王者）
加藤虎於奈（TEAM TOP ZEROS/LARA TOKYO／元Krushウェルター級王者）

一回戦(3)
安保瑠輝也（CLUB es/team ALL-WIN／元K-1 WORLD GPスーパー・ライト級（65kg）王者）※team ALL-WINから所属表記変更
アラン・ソアレス（ブラジル／ブラジリアンタイ／FIGHT DRAGON＆GOLD RUSH -67kg王者）

一回戦(4)
松岡　力（K-1ジム五反田チームキングス／Krushウェルター級王者）
マキ・ドゥワンソンポン（タイ／真樹ジムAICHI）

準決勝(1)　一回戦(1)勝者 vs. 一回戦(2)勝者
準決勝(2)　一回戦(3)勝者 vs. 一回戦(4)勝者
決勝　準決勝(1)勝者 vs. 準決勝(2)勝者

　小嶋はプロデビュー後、ウェルター級で5連勝した時期もあったが、2年前からスーパー・ライト級で戦っていた。PURGE TOKYOに移籍して初戦の4月のKrushでは斉藤雄太にKO勝ちし、ウェルター級に戻してトーナメントに上がる。対するアリはガーナ人の父と日本人の母を持ち、19年にプロデビューし、今年6月に元Krushウェルター級王者の山際和希に勝利しプロ5戦5勝(4KO)で、トーナメントのダークホースとして期待される。

　野杁は17年にゲーオを破り第2代スーパー・ライト級王者となり、1度防衛すると18年夏からウェルター級に階級アップ。19年3月にジョーダン・ピケオーに負けたが、以降はヴィトー・トファネリ、プライチュンポンら外国人相手に5連勝し、安定した強さを見せつけている。対する虎於奈は今年1月に山際和希に判定勝ちしKrushウェルター級王者となるが、4月の初防衛戦で松岡力に敗れた。

　瑠輝也は19年6月にゲーオ・ウィラサクレックに勝利しスーパー・ライト級王者となり、同年末の再戦でも勝利し初防衛。昨年9月、3度目の防衛戦で山崎秀晃に1R KO負けする。今年からウェルター級に階級を上げて再始動すると、7月17日の福岡大会で幸輝に1R KO勝ちした。対するソアレスはK-1 JAPAN GROUP初参戦の32歳でキック戦績16戦13勝(4KO)3敗。ダニロ・ザノリニ率いるブラジリアンタイに所属し、パンチを得意とする。最近では7月11日のホーストカップで康輝と70kg契約で対戦し3R TKO勝ちしている。

　松岡は19年8月に魁成に敗れた後、昨年11月に復帰し、4月のKrushで虎於奈に勝利しKrushウェルター級王座を奪取。対するドゥワンソンポンは3月の東京ガーデンシアター大会でK-1に初参戦し、近藤魁成に敗れている。

　トーナメントの決勝のカードとして最有力なのは野杁×瑠輝也。瑠輝也は「この前の試合の後、疲れを癒すために宮古島でバカンスをしていました。会見はZoomで参加したかったんですけど、この華の無い連中だけやと葬式になると思って帰って来ました」と冒頭から豪語。ソアレスの印象を聞かれても「海に行っていたので映像は見ていないです」と答え、「一番華があるのは俺。強いだけじゃ一般層に響かない。決勝で野杁選手とやって優勝したいです。高校生の時にボコボコにされた苦い思い出があるんですけど、今やれば勝てます」とも話した。

　野杁も「僕のためのトーナメント」と豪語し、初戦の虎於奈についても「全体的に上手い選手だとは思いますが、レベルが違うんで。トーナメント出ている選手とはレベルが違うところ見せたいです」と話す。決勝で戦いたい相手について聞かれると「隣にいる瑠輝也ですね。第2代と第4代のスーパー・ライト級チャンピオンが決勝でやるのは面白いと思います」と答えた。瑠輝也の挑発的なコメントについては「瑠輝也なりにK-1を盛り上げている」「別に挑発とは感じないですね。それが彼のやり方なんで」と冷静に評しつつも、「試合で当たることがあれば心を折ります」と付け加えた。さらに「このメンバーだと世界トーナメントとは言えないので、僕がベルトを巻いて、改めて世界トーナメントをやることが使命だと思っています」と話し、ビジョンの違いで他の選手との格の違いを強調した。

◆小嶋瑠久「ウェルター級のベルトはPURGE TOKYOの先輩の久保優太さん持っていたベルトなので、オファーを受けた時は運命を感じました。寧仁太選手はやってみたかった相手です。準決勝は絶対に野杁選手が上がってくると思いますが、一回戦に集中します。（野杁と安保が注目されることについて）ファンは盛り上がるでしょうけど、俺からしたら勝手に盛り上がってんじゃねえよって感じですね。僕が地元横浜で食ってやります。足元バンバンすくって、僕が主役になります」

◆寧仁太・アリ「豪華選手が並ぶトーナメントに選ばれてうれしいです。無敗のまま優勝できるよう頑張ります。瑠久選手は前のジムにいた時から強かったですけど、移籍してパンチが伸びた印象です。（準決勝以降で戦いたい相手は？）一回戦に集中します。選べる立場じゃないです」

◆加藤虎於奈「野杁選手と一戦に全てを懸けます。野杁選手を倒したら優勝できると思います。負けている選手にリベンジしたいので、決勝は松岡選手と戦いたいです。格闘技には100％は無いんで。0.1％でも可能性があれば勝利を持って来れる自信があるので勝ちます」

◆アラン・ソアレス「人生最大のチャンスだと思っています。僕の名前を覚えて欲しいです。今まで戦った選手の中で安保選手が一番強い選手になると思います」

◆マキ・ドゥワンソンポン「次は2回目のK-1なので、前回よりもいい試合ができると思います。トーナメントでは安保選手と戦いたいです」

◆松岡力「みんな華も個性もある選手で　自分だけザ・普通ですけど、普通が優勝すると面白いので期待していてください。（2度戦った）虎於奈選手とはもう戦いたくないですね。途中で負けるか怪我で棄権して欲しいです。決勝は野杁選手にリベンジしたいです。（野杁と安保が注目されることについて）日本人やし負ける気がしないです」

K-1 9.20 横浜アリーナ：フェザー級で軍司泰斗×Krush王者・新美貴士、篠塚辰樹のK-1 2戦目は斗麗と。金子晃大×晃貴、谷山俊樹×篠原悠人、龍華×蓮實光ほか決定

対戦カード

K-1 WORLD GP第2代ウェルター級（67.5kg）王座決定トーナメント・一回戦(1)　3分3R（延長1R）
小嶋瑠久（PURGE TOKYO）
寧仁太・アリ（ガーナ／K-1ジム総本部チームペガサス) Ayinta Ali

K-1 WORLD GP第2代ウェルター級（67.5kg）王座決定トーナメント・一回戦(2)　3分3R（延長1R）
野杁正明（K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST／元K-1 WORLD GPスーパー・ライト級（65kg）王者、元Krushウェルター級王者、元WBCムエタイ日本スーパーライト級王者）
加藤虎於奈（TEAM TOP ZEROS/LARA TOKYO／元Krushウェルター級王者）

K-1 WORLD GP第2代ウェルター級（67.5kg）王座決定トーナメント・一回戦(3)　3分3R（延長1R）
安保瑠輝也（CLUB es/team ALL-WIN／元K-1 WORLD GPスーパー・ライト級（65kg）王者）※team ALL-WINから所属表記変更
アラン・ソアレス（ブラジル／ブラジリアンタイ／FIGHT DRAGON＆GOLD RUSH -67kg王者）

K-1 WORLD GP第2代ウェルター級（67.5kg）王座決定トーナメント・一回戦(4)　3分3R（延長1R）
松岡　力（K-1ジム五反田チームキングス／Krushウェルター級王者）
マキ・ドゥワンソンポン（タイ／真樹ジムAICHI）

K-1 WORLD GP第2代ウェルター級（67.5kg）王座決定トーナメント・準決勝(1)　3分3R（延長1R）
一回戦(1)勝者 vs. 一回戦(2)勝者

K-1 WORLD GP第2代ウェルター級（67.5kg）王座決定トーナメント・準決勝(2)　3分3R（延長1R）
一回戦(3)勝者 vs. 一回戦(4)勝者

K-1 WORLD GP第2代ウェルター級（67.5kg）王座決定トーナメント・決勝　3分3R（延長1R）
準決勝(1)勝者 vs. 準決勝(2)勝者

ライト級（62.5kg）　3分3R（延長1R）
谷山俊樹（谷山ジム／WKA＆WBKF世界スーパーライト級王者、元Bigbang同級王者）
篠原悠人（DURGA／元Krushスーパー・ライト級（65kg）王者）

ライト級（62.5kg）　3分3R（延長1R）
龍華（TANG TANG FIGHT CLUB/team JOKER／K-1甲子園2019＆2020 -65kg優勝）
蓮實　光（パラエストラ栃木）

フェザー級（57.5kg）　3分3R（延長1R）
軍司泰斗（K-1ジム総本部チームペガサス／元Krushバンタム級（53kg）王者）
新美貴士（名古屋JKファクトリー／Krushフェザー級王者）

フェザー級（57.5kg）　3分3R（延長1R）
斗麗（WIZARDキックボクシングジム）
篠塚辰樹（MASTER BRIDGE SOUND）

スーパー・バンタム級（55kg）　3分3R（延長1R）
金子晃大（K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ／元Krushバンタム級（53kg）王者）
晃貴（K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST／元Krushバンタム級（53kg）王者）

出場予定選手

京太郎（チーム京太郎／元K-1ヘビー級（100kg）王者、元ボクシングWBOアジア太平洋・OPBF東洋太平洋・日本ヘビー級王者）※フリーから所属表記変更
城戸康裕（谷山ジム／元Krushスーパー・ウェルター級（70kg）王者、K-1第2代同級王座決定トーナメント2017準優勝）
芦澤竜誠（Dragon Fish／元INNOVATIONフェザー級王者）※PURGE TOKYOから所属変更
朝久裕貴（朝久道場／武林風WLF -60kg級王者）
小澤海斗（K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ／元Krushフェザー級（57.5kg）王者）

概要

大会名　K-1 WORLD GP 2021 JAPAN～よこはまつり～
日時　2021年9月20日(月/祝) 開場・12:30　開始・13:00
会場　横浜アリーナ
中継　ABEMA（生放送）、GAORA（9月22日(水)18:00～25:00）
チケット料金　ロイヤルシート 100,000円　センターSRS席 60,000円　センターRS席 35,000円　センターS席 18,000円　アリーナS席 18,000円　アリーナA席 10,000円　2階スタンドA席 10,000円　※当日500円増し
チケット販売　チケットぴあ　ローソンチケット　イープラス　ディスクガレージ　K-1.SHOP　グッドルーザー（03-6450-5470）　K-1ジム各店舗
お問い合わせ　グッドルーザー　03-6450-5470　https://www.k-1.co.jp/contact/