KNOCK OUT 6.12 新宿フェイス:白幡裕星、ボクシングから復帰の悠斗戦は「スイッチが入れば打ち合っちゃうかも」、悠斗「自分なりの“ボクシングキック”はだいぶ出来上がった」
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
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KNOCK OUT-EX 2021 vol.2(6月12日(土)新宿フェイス)のRED 53kg契約・白幡裕星(橋本道場/KNOCK OUT-RED&ムエタイオープン・スーパーフライ級王者)vs. 悠斗(東京町田金子ジム/元プロボクシング日本ライトフライ級王者)、RED スーパーバンタム級(55kg)・森岡悠樹(北流会君津ジム)vs. 鈴木貫太(ONE’S GOAL)の4選手のインタビューが主催者から届いた。
また、KNOCK OUTの今後の大会スケジュールについて新たな発表があった。8月22日(日)新宿フェイス大会は、昼・アマチュア大会、夜・プロ大会を予定していたが、昼夜ともプロの大会の2部制に変更。新たに8月29日(日)新宿フェイスでのアマチュア大会、11月7日(日)新宿フェイス大会(昼・アマチュア大会、夜・プロ大会)も決定している。
白幡裕星「パンチが強い相手だし、スイッチが入れば打ち合っちゃうかも……」
今年2月に老沼隆斗を下してタイトルを獲得した白幡にとっては、これが王者としての初戦となる。そこで元ボクシング王者を迎え撃つことになった彼の心境とは?
――今回、悠斗選手との対戦となりました。想定にない相手だったと思いますが、話が来た時はどう思いましたか?
白幡 悠斗選手のことが全然分からなかったんですけど、調べたらボクシングのチャンピオンだったので、僕が言うのも何ですけど、いい相手だなと思いました。注目を浴びられるカードだなと。
――相手の映像などはどれぐらい見ましたか?
白幡 ボクシングの試合もキックの時の試合も、何試合かずつ見ました。ボクシングに転向したぐらいだからパンチだけの選手かなと思ったんですけど、キックの時は蹴りも丁寧ですし、普通にキックボクサーだなと思いました。ボクシングの試合は、スピードが速くて攻撃が鋭いなと。バックステップも速かったですね。
――その映像を見る限りでは、相手として噛み合いそうですか?
白幡 うーん……まあでも、道場でいろんなタイプの選手と練習しているので、試合しながら対応できるだろうと思っています。
――特に警戒するところは?
白幡 基本的に全部警戒してるんですけど、一番気をつけたいのは、集中力を切らさないことですかね。
――前戦は2月の後楽園ホール大会で老沼隆斗選手を破ってREBELS王座(後にKNOCK OUT-RED王座に移行)を獲得したわけですが、集中力という意味ではうまくできた試合でしたか?
白幡 そうですね……ただ、あの日もけっこうできなかったところはあって、そこを強化してきたので、今回はもっと進化した姿を見せられると思います。そういう穴をなくす作業と、スタミナ練習、フィジカル面、全てやってきました。
――今回の相手に対抗するのに、一番の武器は何ですか?
白幡 僕は相手どうこうよりも自分次第だと思っていて。橋本道場の練習が日本一だと思っているので、その練習を生かすか殺すかは自分次第ですよね。ただ相手はボクシングの元チャンピオンですけど、僕は『KNOCK OUT』のチャンピオンなんだぞというとろこで、そういう部分でも負けたくないなと思っています。
――チャンピオンとしての初戦にもなります。そこで「こういう試合を」というのはありますか?
白幡 前回の試合は、僕の身内しか楽しめない試合だったと思うんですよ。作戦に徹していたので。でも今回はメインイベントでもありますし、いろんなプレッシャーを自分の力に変えたいなという感じです。
――プレッシャーというのは、チャンピオンとしてだったり、メインイベンターとして?
白幡 そうですね。まあ、あんまり考えないようにはしてるんですけど、やっぱりそういうプレッシャーはあるので。でも、それはチャンピオンにならないと味わえないものだと思うし、僕はずっと味わってこなかったので、「チャンピオンになってからが大変」というのはこういうことなんだなと感じてます。まあでも、今回は僕が勝ちます。
――今回の試合は当初5月22日の大会で行われることが発表されて、同大会のカードはほとんどが7月の後楽園大会にスライドされた中、このカードは新宿FACEになりました。その理由は?
白幡 理由はいくつかあるんですけど、できるだけ早く試合がしたかったのと、自信もあったので、コロナ禍の中で会場を選んでる場合じゃないなと思って。僕が初めてタイトル(MUAY-THAI OPENスーパーフライ級)を獲ったのも新宿FACEなんですよ。だから『KNOCK OUT』のチャンピオンになって一発目が同じ新宿FACEだったら縁起もいいなと思って。
――そうなんですね。『KNOCK OUT』のチャンピオンになって、橋本道場の歴代を含めた多くのチャンピオンに、並んだという実感はありますか?
白幡 いや、まだまだだと思います。(安本)晴翔先輩も『KNOCK OUT』のチャンピオンだし、同じチャンピオンでもこんなに差があるんだというのは改めて思いました。チャンピオンになったからといって練習を甘くしたりはしてないですね。今まで以上にやってきたつもりです。
――橋本道場では、5月22日の後楽園大会で花岡竜選手もいい勝ち方をしました。同じ階級ですし、刺激にもなったのでは?
白幡 そうですね、年も近いですし。年は僕が上ですけど、道場の中では先輩だと思ってますし、僕が倒せなかった松﨑公則選手に切って勝っているので、意地を張らずに、「どうやったのか」とか「どういう作戦で勝ったのか」とか、アドバイスはもらってます。
――そうなんですね。そういう意見交換みたいなことは、橋本道場では日常的に行われているんですか?
白幡 以前は僕も意地を張って、自分のスタイルを貫こうとしていたんですけど、それじゃやっぱり上には行けないなと思って。こんなにプロの選手が揃っているジムって、他にはなかなかないと思うので、いろいろアドバイスをもらったりはしてます。晴翔先輩の場合は、スパーリングをして「ここがよかった」ということを言ってくれますし。
――もちろん今は目の前の試合に勝つことが大前提だと思いますが、チャンピオンとして、その先のビジョンが広がったりはしていますか?
白幡 ありますね。特に今回は53kg契約で、『KNOCK OUT』にはその階級はないんですけど、他団体でこの体重のトーナメントが複数あるじゃないですか。チャンピオンとして他団体に負けたくないなと思うし、対抗心はありますね。刺激になりますし、燃えますね。
――そういう気持ちも込めて、今回はどんな試合をしたいですか?
白幡 魅せる試合をしたいですね。あんまり気負いすぎないように、自分のスタイルは崩さないようにしたいですけど、パンチが強い相手に対して記者会見では「打ち合わない」って言ったんですけど、気持ちでぶつかりたいなと思ってます。
――単純にパンチで対抗するというわけではない?
白幡 まあそれは試合の時のお楽しみで、打ち合っちゃうかもしれないし、やってみないと分からないですけど。でも僕は逃げも隠れもしないので、気持ちでぶつかりにいきたいと思ってます。
――現状で、自分のパンチへの自信はどれぐらいありますか?
白幡 まあ……70%ぐらいですかね。当たれば倒せるかなという感じです。予感というか、何の根拠もないんですけど。
――でも手応えはあるわけですよね? それを試してみたくなったりは?
白幡 しますよ。自信を持ちすぎるのもよくないですけど、自信がある時は打ち合いにもいきますし、練習のスパーリングでもパンチが多めなので。
――試合でもスイッチが入れば?
白幡 そうですね、試合なのでスイッチは確実に入るので。いいか悪いか分からないですけど、そうなったらいきます。
――ちなみに、以前にお話を伺った時に苦労していた運転免許証は、その後どうですか?
白幡 無事取れて、試合後に車が届く予定なんです。
――おめでとうございます! じゃあ試合後はお祝いドライブじゃないですか!
白幡 まあ、今は勝った時のことを考えてたら負けだと思うので、試合に集中します。
――失礼しました(笑)。でも勝って存分に乗り回せることをお祈りしています!
悠斗「ボクシングとキックの融合は完成。倒す気満々です」
悠斗はキックボクシングでプロキャリアをスタートし、NJKFでランキング2位まで上ってからボクシングに転向。ライトフライ級日本王座を獲得した実力者だ。キック復帰戦で『KNOCK OUT』の現役王者と戦う彼の自信のほどは……?
――キックボクシング復帰第1戦で現役王者との対戦ということで、いきなり大一番になりますが……。
悠斗 この1~2ヵ月でいろいろ心境の変化もあって。最初は『KNOCK OUT』という強い団体のチャンピオンなんで、強い相手だなと思ってたんですけど、もともと『REBELS』のチャンピオンなんですよね?
――『REBELS』の最終大会で王座を獲得し、そのまま『KNOCK OUT』王者に認定されています。
悠斗 なるほど。まあキックのチャンピオンと言っても団体がたくさんあるので、レベル高い選手の一人というイメージですね。
――改めてですが、ボクシングを引退されたのはコロナウイルスの影響が一番ですか?
悠斗 いろいろ言われてるんですけど、まず一番はコロナの影響で所属ジム(白井・具志堅スポーツジム。昨年7月に閉館)がなくなっちゃって、移籍したところも潰れちゃったので。あとはいろんな格闘技をやりたかったので、目指してるところが違うというか。総合の試合もやりたかったしキックの試合もしたかったんですけど、そうなるとボクシングはいろいろ厳しいので、決められちゃうのがイヤで。
――ボクシングでは15戦されて、ライトフライ級の日本王者にもなりました。キックボクシングから転向した中で王座までたどり着いた選手は少ないですが、それができた理由は何だと思っていますか?
悠斗 今回、キックに戻ってきても勝てるなと思った理由の一つでもあるんですけど、軽量級の中でも軽い階級なので、全体ではKOは少ない中、僕はけっこう倒してたんですね。ミットを持ってくれた人やスパーリング・パートナーからも言われるぐらいパワーがあったということが一つです。もう一つは、分析する力があったことだと思います。自分に何が足りなくて、次のレベルに行くには何が必要かというのを、一つ一つ改善できていたので。その二つが大きいと思います。
――ボクシング転向の初期は、順応するのに苦労したのでは?
悠斗 そうですね。距離感も全然違いますし、最初は相当戸惑いました。デビュー戦はギリギリ判定で勝ちました。学生キックでは全日本優勝して、プロでもランキング2位まで行っていたので自信はけっこうあったんですけど、「こんなに違うのか」という感じでした。
――一番の違いは距離感?
悠斗 あとスタミナですね。キックにもスタミナは必要ですけど、ボクシングは最大で12Rありますからね。その練習を経験したことで、今も助けられてる感じはあります。どの程度やれば自分が12R動けるかというのが分かるので。今回、延長まで行ってもMAX4Rじゃないですか。4R戦うためにはどれぐらい練習しないといけないかというのが分かってるんで、スタミナ切れはないんじゃないかと思いますね。
――しかし本戦3Rの勝負というのはまた違いますよね。
悠斗 キツいとは思いますね、首相撲も消耗しますし。ただ、今回僕はキックボクシングをやるつもりはないので、そこがけっこうカギになってくるかなとは思います。
――ということは、どういうスタイルで?
悠斗 さっきの質問と逆で、ボクサーがキックに出ても勝てないことが多いじゃないですか。それは、まずキックボクシングを知らないからなんですけど、僕はキックの経験があって、今もトップの選手たちと練習させてもらっているので、自分に足りないものも分かりましたし。最初、うまく戦おうかなと思ったんですけど、自分に合わないなと思って、得意なところで勝負しようと変えたらだいぶやれるようになって、トップの選手たちとも渡り合えるようになったんですね。言っちゃえば「ボクシングキック」ですよね。自分なりのそれは、だいぶ出来上がったかなと思います。
――独自に融合したスタイルができたと。
悠斗 そうですね、本当のそれを楽しみにしててもらえればいいかと思います。そこに、堀口恭司選手とか木村“フィリップ”ミノル選手とかの映像をたくさん見て、いいところはいろいろと取り入れています。
――かつてのキック時代とも全然違う?
悠斗 それは間違いないと思います。当たれば本当に一撃で意識を持っていく自信がありますし、相手の立場に立ったらそれが一番怖いじゃないですか。それから、相手がやってくることも予想がつくので、そこも対処してきた感じですね。
――というところで相手の白幡選手については、どういう印象ですか?
悠斗 「今の若いトップの選手」というイメージですね。今の若い選手って、みんなうまいじゃないですか。まさにそういうイメージですね、うまくて早くて。だからけっこう分かりやすい戦いになると思うんですよ。僕はうまくはないし、グチャグチャにする一方、向こうはキレイに戦いたいんじゃないかと思うので。打ち合いはあまり好きじゃないと言ってましたし。
――最終的にはパンチでKOが理想?
悠斗 そうですね。まあ、KOパンチがあるから蹴りもヒジも当たるし、そこからまたパンチが当たるので。
――一つ気になるのが体重です。ボクシングで王座を獲ったライトフライ級は47~48kg。今回の契約体重である53kgともけっこう差がありますが……。
悠斗 ボクシングはけっこう落とすんですよね。今のキックはそんなに落とさないので、今回も減量幅は4kgぐらいです。だから大丈夫だとは思うんですが、まあ復帰戦でこの体重で、ヒジありで……本当に乗り込む感じですよね。本当に相手の土俵だと思うので、判定じゃ勝てないと思ってるし。ボクシングでも地方に乗り込んで、判定じゃ絶対に勝てないというところを覆してきたりもしましたからね。だから今回も倒す気満々ですよ。
――今回は復帰戦が『KNOCK OUT』のリングになりましたが、所属としてはNJKFなんですよね。この先は?
悠斗 ちょっと入り方が逆になっちゃったんですけど、NJKF王座とWBCムエタイ王座は獲りたいなと思ってます。また『KNOCK OUT』に出してもらうためにも、自分の団体でも強さは証明しないといけないと思ってるんで。
――しかしここで現役王者の白幡選手にもし勝つと、『KNOCK OUT』でのポジションも一気に上がることになると思いますが。
悠斗 そうですよね。まあそこは勝ってから考えます。さっきも言いましたけど、53kgのトップの選手と練習する機会があって、彼らはやっぱりイケイケなんですよね。みんな「俺が一番だ」と思って練習していて、それを肌で感じて。彼らにスパーリングでアドバイスももらって試行錯誤もして、自分のスタイルが出来上がったかなというところなので。
――まずはそのスタイルを出して勝つと。
悠斗 今回の相手はチャンピオンですけど、もうこれからの相手はみんなチャンピオンクラスになると思うんですよ。経験の浅い選手は僕とできないと思うんで。これまでもたくさん試合をしてきているので、リスペクトするところはして、しっかりと倒しにいきたいと思います。
――では最後になりますが、今回の試合で一番見てもらいたいところは?
悠斗 やっぱり僕のパンチですね。当たった時の衝撃だったり、音だったり。そこに注目してほしいです。
――ありがとうございました!
森岡悠樹「この試合のテーマは『新宿FACE卒業』! その理由は……」
前戦に続いて新宿FACEでの『KNOCK OUT-EX』に連続出場となった森岡。後楽園ホール大会に出場するためにも、今回は勝ち方にこだわりたいという。森岡が後楽園出場を熱望する理由とは?
――4月の横野洋戦では、勝ってさらに波に乗りたかった横野選手を止めて勝つことができました。
森岡 いやあ、勝つことはできたんですけど、もうちょっとインパクトのある勝ち方がしたかったので。うまい横野選手に勝てたことは自分の糧になったのでよかったんですけど、もうちょっとできたかなという試合でした。
――試合前にはスタミナ面を課題として強化しているというお話でした。そこは?
森岡 3Rの最後まで「倒そう」という気持ちで攻撃も出せていたので、そこはよかったと思います。パワーでも、テクニックの横野選手にパワーで押せたかなという試合だったんですけど、パワーとスタミナでまっすぐ攻めるだけじゃ倒せないなと分かった試合で、次の課題にしたいなと思える内容でした。
――前戦からは、好きじゃなかった筋トレやフィジカルにも取り組んでいるということでしたが。
森岡 それももちろん継続してます。前回の試合でも出せるところは出せたので、今回もパワーアップしたところが出せればいいなとは思ってます。前回、横野選手が後半失速したというのもあったんですけど、自分自身、最後の最後まで攻めきれるということがなかったんですよね。スタミナが心配になったりしてたので。それがなかったのはよかったと思います。
――もう一つ前回の試合前には、新宿FACE大会という点が引っかかっている様子でした。勝ちましたが、今回も新宿FACE大会での試合ですが……。
森岡 そうなんですよね……。貫太選手とはそろそろやるだろうなとは思ってたんですが、もう一つ勝ったら後楽園ホールの大会に出してもらえるかなと思ってるんで、ここはしっかり勝ちたいと思います。
――そのために、今回はどのような強化を?
森岡 貫太選手はゴツいんですけどテクニックがあるタイプで、ガードがもっとしっかりしているので、それこそパワーとスタミナで正面からいっても削りきれないと思うんですよね。だから今回はテクニックだったりをいろいろ交えて、今までとはちょっと違う感じでやりたいなと思ってます。パワーももちろん見せていきたいんですけど、他にもいろいろ違うところを見せられればと。
――幅を広げる練習をしていると。
森岡 はい。今まではワンツーに自信があったので、特に磨いてたんですけど、他の技もいろいろやっているので、次の試合で出せればなと思ってます。
――横野戦では長身同士でしたが、今回は身長差という部分でアドバンテージがあると思います。
森岡 そうですね。貫太選手がどう来るか分からないですけど、自分の印象ではけっこうどっしりと構えてムエタイスタイルで来る選手なんですよね。今回も同じ感じで来るようなら距離を取って戦った方がいいんですけど、自分としては今回、差を見せつけて勝たなきゃなと思ってるので、なるべく何もさせずに勝つというのが課題ですね。
――距離を取って戦うと、ポイントアウト的な試合になる恐れもあると思います。
森岡 それは一番避けなきゃいけないですね(笑)。ポイントだけで勝つのは一番イヤだし、勝っても結局次につながらないですよね。まあでも結局、自分は打ち合うのが好きなので、出ちゃうと思うので。スーパーバンタム級は強い選手が多いので、今回は差を見せて勝ちたいという思いは強いです。
――この試合に勝てば、挑戦者候補グループに入ってくるかという一戦だと思います。そこの意識は?
森岡 してますね。だからなおさら、勝つだけじゃダメだと思ってるので。挑戦権がもらえるような試合をしなきゃと思ってます。
――鈴木選手もまだKO勝利がないということで、そこを課題にKOを狙いたいと言っています。両選手が最終的にやりたいことは同じなので、それがぶつかれば激しい展開になるのかもという期待もあります。
森岡 そうですね。毎回、相手が打ち合ってくれることを希望してるんですけど、なかなかそういう試合ができてないので、貫太選手には出てきてほしいですね。
――もし打ち合いになったとしたら、身長差はどう影響してくると思いますか?
森岡 本当に近い距離の打ち合いになったとしたら、貫太選手の方が回転数が多いかもしれないんですよね。だからこそ、打ち合いになって自分の距離で戦えれば、もらわずに自分だけ当てられて勝てるかなと思います。
――そうやって勝って、次こそは後楽園ホールで試合をと。
森岡 そうですね、次こそは組んでもらいたいです。新宿FACEの雰囲気は好きなんですけど、自分はまだ後楽園ホールで1回も勝ったことがないんですよ。
――そうでしたか!
森岡 他の団体も含めて、何試合か出させてもらってるんですけど、1回もなくて。だから新宿FACEがイヤというわけではないんですけど、早くそれを払拭したいというのが大きくて。
――では今回の試合のテーマは「新宿FACE卒業」?
森岡 そうですね。それができる勝ち方をしないといけないと思ってます。
――キャリアとして、そろそろ形になる実績がほしいところかとも思いますが……。
森岡 それはありますね。結局は勝つだけじゃなくてKOということになるんですけど、今度こそは出したいなと思ってます。
――ではそれも含めて、今回注目してほしい点は?
森岡 最終的には倒したいんですけど、そこに至るまでに細かい動きが増えていると思うので、そこを見てもらえれば。それで最後は倒したいと思います。
――ありがとうございました!
鈴木貫太「カッコよくて華のあるKO勝利をしたいという欲が、すごくあります!」
プロ5勝でまだKO勝ちがない鈴木は、前戦もそこを課題に掲げていたものの、判定勝ちに終わった。今回は身長で10cm上回る森岡を相手に、どう戦おうとしているのか?
――前戦、2月の大川一貴戦では、KO勝ちを課題に臨んでいましたが、勝ったもののKOはできずという結果でした。
鈴木 そうですね。勝つことはできたんですけど、詰めて倒しにいこうかなと思ったところで、近い距離での打ち合いだと大川選手の方がうまくて、出ていった時にパンチを被弾するというのがあって。そういう課題が見えた試合になりました。今回の試合に向けて、そこを課題に取り組んできました。
――ただ、いい場面を作っていたことが判定勝ちにつながったとは思います。また試合前はパワーを課題にしているというお話でしたが、そこはどうでしたか?
鈴木 蹴りで試合を組み立てられて、それもパワーがないとできないことだと思うので、そこは自信につながった部分ですね。
――その勝ちを経て、今回は森岡選手との対戦です。この試合のテーマは?
鈴木 とにかく勝つことです。『KNOCK OUT』スーパーバンタム級のタイトル戦線に浮上していきたいので、ここは落とせない試合だと思ってます。やっぱり倒して勝ちたいですね。
――改めて、森岡選手の印象は?
鈴木 攻撃力のあるファイターだなと思います。勢いに乗った時のパンチのラッシュは警戒しないといけないと思ってます。あと長身で、そこはやりづらいかなと。
――身長差が10cmですよね。そこの攻略については?
鈴木 ウチのジムで大きい選手というと引藤伸哉選手がいるので、ウェルター級で階級は離れてるんですけど、スパーリングはやってきました。とにかく練習で大きい選手と戦うことに慣れようと思って、スパーリングをお願いして。
――引藤選手だと身長差もですが、パワー差も……。
鈴木 大変でした(笑)。でもその練習で、自分が取った方がいい距離感が掴めたのはよかったと思います。
――今回こそ倒すとなると、どこかで自分の殻を破らなければならないと思います。その突破口はどこだと思っていますか?
鈴木 技術的な部分が大きいのかなと思っていて、今回意識しているのは上下に散らすことですね。腹とかに散らして顔面以外のところを効かせてから、上でフィニッシュできたらと思ってます。ただ殻を破るとなると……必要なのは思い切りのよさですかね。慎重になりすぎてしまうので。
――先ほどの大川戦の話でも、「さっきここでもらったから」というのを考えてしまうタイプ?
鈴木 考えてしまうというより、体が正直なので。「いったら危ないな」と思って、もらわないように蹴りにいってしまったというのがあるんですよね。前回の試合では、3R終了のゴングが鳴ってコーナーに戻ってすぐ、会長に「倒せたな」と言われました。
――周りもそこが課題だと認識しているわけですね。
鈴木 そうですね、積極性とか思い切りのよさは確かに課題ではあります。今回の試合に向けては、そこも含めての意識は一番変わっていると思います。倒し切るという意識、それから相手の特徴を掴むということも全て意識しているので。もし今回、倒すことができなければ、足りないのは「倒す」という意識だということになると思います。
――そういう部分で、練習の際に指摘されることはありますか?
鈴木 気持ちとかの部分では言われることはないんですけど、「いいのを当てて終わらずに、そこから詰めないと」というのはよく言われます。
――さらにガツガツいけと。
鈴木 いいのが入ったなと思ってフッと自分が休んじゃうんじゃなくて、そこで集中していけということですかね。
――こういうのって、一回倒して勝てば一気に掴めるものなのかもしれないですよね。
鈴木 そうだと思ってます。それもそうですし、こういう競技をしてたら倒して勝つというのは華やかでカッコいいので、それをしたいという欲はすごくありますね。ファイターとして。
――それはそうですね。そして今回はレギュラー参戦している同士の激突でもありますし、勝てば挑戦者候補グループ入りが見えてくると思います。
鈴木 それもあって、絶対に負けられない試合だと思ってます。自分の実績的にも、与えられた試合を勝っていけばタイトル戦線に入っていけると思うので。目標はそこですけど、勝っていくことが自分のするべきことだと思いますね。
――では最後に、今回の一戦で見てほしい点は?
鈴木 ホントに、今回は絶対勝つんで。負けられないと思ってるんで、最終的には気持ちが全面に出ると思います。「勝ち切りたい」という自分の気持ちを見てほしいですね。
対戦カード
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無しキックルール
メインイベント RED 53kg契約 3分3R(延長1R)
白幡裕星(橋本道場/KNOCK OUT-RED&ムエタイオープン・スーパーフライ級王者)
悠斗(東京町田金子ジム/元プロボクシング日本ライトフライ級王者)※高橋悠斗 改め
RED スーパーバンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
森岡悠樹(北流会君津ジム)
鈴木貫太(ONE’S GOAL)
BLACK 女子47kg契約 3分3R(延長1R)
erika♡(SHINE沖縄/ミネルヴァ・アトム級王者)
祥子JSK(治政館/ミネルヴァ・アトム級3位)
BLACK 女子50.8kg契約 3分3R(延長1R)
喜多村美紀(テツジム/ミネルヴァ・ライトフライ級1位)
梅尾メイ(B9 GYM/J-GIRLSフライ級王者)※TEAM BARBOSA JAPANからチーム名変更
BLACK ウェルター級(67.5kg) 3分3R
YUYA(クロスポイント吉祥寺)※高橋佑弥 改め
松山 翔(菅原道場)
BLACK バンタム級(53.5kg) 3分3R
宮下友樹(team AKATSUKI)
中島隆徳(GET OVER)
BLACK スーパーライト級(65kg) 3分3R
飯塚剛志(GONG-GYM坂戸)
Apollo中山(GOD SIDE GYM)
概要
大会名 SACRED FORCE presents KNOCK OUT-EX vol.2
日時 2021年6月12日(土) 開場・17:30 開始・18:00
会場 新宿フェイス
チケット料金 カウンター席 12,000円 SRS席(最前列)12,000円 RS席 8,000円 S席 6,000円 ※チケット完売 ※入場時ドリンク代500円必要 ※小学生から有料、6歳未満でも座席を必要とする場合は有料
チケット販売 KNOCK OUT OFFICIAL SHOP チケットぴあ 出場選手・所属ジム
お問い合わせ Def Fellow 03-6262-3760 promotion@knockout.co.jp https://knockout.co.jp/