シュートボクシング 2.7 後楽園ホール:兄弟でダブルメイン、笠原弘希「スアレック選手と戦うことで僕の隠れた本能のスイッチが入りそう」、笠原友希「兄よりもインパクトを残してしっかり勝つ」
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2月7日(日)東京・後楽園ホールにて開催されるシリーズ開幕戦『SHOOT BOXING 2021 act.1』のダブルメインイベントでKNOCK OUT-RED 61.5kg王者スアレック・ルークカムイ(タイ)と対戦するSB日本スーパーフェザー級王者・笠原弘希(シーザージム)。“SBエース”海人不在の後楽園大会のメインに抜擢され、他団体の強豪を相手に真価を発揮するか。同じくダブルメインイベントで栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺)と対戦するSB日本フェザー級王者・笠原友希(シーザージム)。兄・笠原弘希と一勝一敗のREBELSからの刺客を相手にSBチャンピオンとしての強さを見せられるか。(記事提供:シュートボクシング協会)
笠原弘希「スアレック選手と戦うことで僕の隠れた本能のスイッチが入りそう」
――昨年は2戦して2勝でしたが、ご自身にとってどういう1年でした?
弘希「2勝はしていますが、コロナの影響であまり試合ができなかったのでインパクトを充分に残せていない物足りなさはあります。2月の前口太尊選手との一戦は3RKO勝ちで盛り上げることはできても、11月のハルク大城戦では自分の力を出し切れずに判定決着で終わってしまったので満足できていません」
――現在もまだコロナの感染者が増え落ち着かない状況ですが、こういう時期を通して改めて感じたことはありまずか?
弘希「以前まではその試合ごとに目標はあったにしろ、淡々と試合をこなしていたような感覚でしたが、コロナ期間に一試合の重みを凄く感じるようになったのでこれからの試合は今まで以上に最高の状態に仕上げていこうと思っています。そういう考えもあって、だいぶ練習量も上がってきていますし、来週の最終仕上げに向けて順調に調整できていると思います」
――現在はどういうことを強化した練習をしていますか?
弘希「身体全体にパワーが付くようにフィジカルトレーニングで強化しています」
――以前から対戦アピールしていたスアレック選手との対戦が決まりました。そのオファーが来た時はどういう心境でした?
弘希「やっと組んでいただけたなと。僕がなぜスアレック選手とやりたかったかというと、人間的に強そうだなと感じたからなんです。野性的な強さのにおいを凄く感じていて、スアレック選手と戦うことで僕の隠れた本能のスイッチが入りそうだなと。どっちが野性的に強いのか、そういう試合をしたいと思います」
――今までに「人間的に強そう」だと感じた選手はいました?
弘希「前口選手もそうですし、小笠原(裕典)選手との試合(2019年4月27日)もそう感じたので試合中にスイッチが入りました。その2試合では試合中にそういうモードに入ったことで楽しくなってしまって、打ち合いにいっちゃいました」
――そのような時は、今までに知らなかった自分の一面が見られたような感覚だったのでしょうか。
弘希「小笠原戦ではヒジ打ちありは2戦目でした。相手にコーナーに詰められてヒジを3発打たれた時に、『このままだと俺がやられる!』と感じた瞬間にスイッチが入り、自然と右のオーバーハンドが出てダウンを獲ることができました。相手が強いと危険を察知して集中力が増すということにも気付かされましたし、自分の強味も出るのかなと。その2試合ではダウンを取って勝っているので今回も期待して下さい。殺るか、殺られるかの戦いを見せたいと思います」
――スアレック選手に対しては試合の映像を見ていてどのような印象がありますか?
弘希「普通にめちゃくちゃ強い選手ですよね。みんなパンチをぶん回すというようなイメージを持っていると思うのですが、実はスアレック選手は相手のことをよく見て打ち込んでいますよね。そういう豪快なパンチだけでなく当然蹴りも使えて、ムエタイならではの基盤がしっかりしていてあまり穴がないので負けが少ないのかなと思います」
――警戒すべきポイントをあげるとしたら?
弘希「やはりあのパンチは危ないですし、圧力も半端ないですね。でもそういうぶん回してくる相手だと、僕も打ち合いに対応しやすいので全部を使って勝ちたいと思います」
――これまで笠原選手は25戦のキャリアがありますが、意外にもタイ人との対戦は初めてなんですね。
弘希「プロではそうなんですが、僕は中学生のアマチュア時代にタイに行って2回タイ人と試合をしたことがあり1勝1敗なんです。だからタイ人だからといって苦手意識は特になく、スアレック選手に関しても一人の選手として見ています。怖いという気持ちも当然あるのですが、これは毎回のこと。その怖さを打ち消すために練習を積み重ねていますし、試合の時は完全に怖さは消えています」
――ちなみにタイ人トレーナーのダムさんからは今回の試合に関して何かアドバイスはありました?
弘希「作戦は言えませんが、『ここからがスタートになるので、絶対にここで落としちゃいけない。ヒロキがハートで負けなければ結果は付いてくる』とは言われました」
――どういう試合結果をイメージしています?
弘希「今年の目標は全勝全KOなのでイメージ通りにいけば倒せます」
――スアレック選手はKNOCK OUTとREBELSのチャンピオンであり、団体の看板を懸けた戦いという意識もありますか?
弘希「そうですね。スアレック選手はKNOCK OUTトーナメントで勝ち進んでしっかり結果を残していますし、ここで僕が喰ってやればSBの強さもアピールできると思うので看板を背負って戦います。スアレック選手は僕の額を切り裂いた重森(陽太)選手に勝っているので、僕の重森戦での敗戦(2019年12月3日)も払拭されるような試合を見せたいと思っています」
――初のメインイベンターに抜擢され、どういう試合を見せたいですか?
弘希「海人選手が2月のREBELSに出ることで僕が初のメインイベンターになります。メインだからといって特に緊張はしていませんし、メインでもメインじゃなくても僕は僕の試合で一番会場を盛り上げることを意識しています」
――もう一つのメインでは弟の友希選手が、弘希選手が2度対戦(1勝1敗)の栗秋祥梧選手と対戦します。
弘希「SBのチャンピオンが普通に負けちゃいけない相手です。何が危ない攻撃かは本人は全てわかっていると思いますし、僕からは簡単なアドバイスはしますが、本人の好きなようにやらせようと思っています。うまくはまればKO勝ちもあると思いますよ」
――SB歴史上初の兄弟でダブルメインということでますます負けられないですね。
弘希「そうですね。弟の試合も盛り上がらないはずがないので、弟に試合内容で負けてられないぞというライバル心もあります(笑)」
――兄弟でKOタイムを競ったりは?
弘希「そこは意識していません(笑)」
――今年初戦をクリアーして今年はどういう1年にしたいですか?
弘希「ここで勝つことがスタートだと思っています。そこから対戦相手もどんどん絞られてくるので見ている人が一目で分かるように、しっかり勝つことがまず重要だと思います。階級を上げて西岡(蓮太)選手の持っているベルトも狙っていますし、年内にはSB三階級制覇を目指していきます。とにかく西岡選手のタイトル挑戦者にふさわしくなるように勝ち続けるだけです」
笠原友希「兄よりもインパクトを残してしっかり勝つ」
――昨年は3戦2勝1敗の戦績でしたが、ご自身にとってどういう1年でした?
友希「試合数は少なかったのですが、コロナでなかなか試合が組まれない中でも、7月のRISEで那須川天心選手と試合をさせていただいたり、11月にはSB日本フェザー級タイトルマッチを組んでいただいてベルトを獲得することもできました。そういった貴重な経験を積ませていただいて凄く勉強になった1年でした」
――前戦のタイトルマッチでは手塚翔太選手と倒し倒されの攻防でしたが、試合を振り返ってみていかがですか。2Rは笠原選手が先にダウンを奪いましたが、パンチ連打でダウンを奪い返される場面もありました。
友希「練習してきたことを出せた部分もあるのですが、絶対に負けられない試合の中でダウンを取られて焦りが出てしまったことで自分のダメな面も出てしまったのは悔しいですね。もっと綺麗に勝ちたかったのに接戦となってしまって、まだまだ自分は弱いんだなと痛感しました」
――手塚選手とは2019年4月に一度対戦していました。あの時の手塚選手とは違う印象でした?
友希「僕との再戦が決まってからコロナの影響で試合期間がだいぶ空いたこともあり、対策を十分に練ってきた感じでやりづらかったし強かったです」
――念願のチャンピオンになってその後、心境的には変わりました?
友希「やっとスタート地点に立てたなと思います。以前のようなランキング1位のままだと、他団体の強豪選手は試合を受けてくれないこともありましたし、ベルトを持てたおかげでそういう選手ともやらせていただけるようになったと思います。負けられないという気持ちもさらに強くなりました」
――コロナの時期を通して自分と向き合う時間も多くなったと思います。自粛期間で強化されたことはありました?
友希「そうですね。ジムが使えない時は兄と二人で練習する機会も多くなり、なるべくスタミナや技のキレが落ちないようなメニューを組んでこなしてました」
――試合が近づいてますが、調整はいかがでしょうか。
友希「順調に仕上がっていてやりたい練習にもしっかり取り組めているのでいい感じです。今回の栗秋選手はパンチが強いのでディフェンス面を強化していて攻撃をもらわないようにしようと思います」
――今回対戦する栗秋選手に対してはどのような印象があります?
友希「強い選手とばかりやっていて、世界レベルの選手という印象があります。スピードがあり、キレも凄いので十分に警戒しています。でも僕も負けていません。栗秋選手は兄と2度対戦(2016年10月23日の初戦は弘希の2RTKO負け、2017年9月16日の再戦では弘希の3RKO勝ち)しているので、ここは僕が兄よりもインパクトを残してしっかり勝ちたいと思っています。栗秋選手は以前に植山(征紀)選手にSBのリングで2RTKO勝ち(2019年12月3日)しているのでSBの王者二連敗は許されません。SBの強さも見せないといけないとも思っています」
――ちなみに弘希選手からはアドバイスは?
友希「詳しいことは言えませんが、ちょこちょこともらっています。兄も試合なので攻略法は自分でもしっかり考えながらやっている段階です」
――今回兄弟でダブルメインイベントとなりました。そこに関しては?
友希「今まで海人選手が引っ張ってくれましたが、いつまでも海人選手一人に頼ってイベントを任せているわけにもいきません。ようやく自分たちの大会になったので、兄弟でメインにふさわしい試合をして今まで以上に盛り上げたいと思います」
――弘希選手以上の勝ち方をしたいとのライバル心はあります?
友希「それももちろんあります。しっかり盛り上げた上で勝って兄の試合につなげたいと思います。兄の相手スアレック選手はバチバチに打ち合う選手で強いのですが、それ以上に兄も強くなっているのできっちり勝ってくれると信じています」
――今年初戦をクリアーして、今年はどういう1年にしたいですか?
友希「これからどんどん強い選手が当てられると思うので、ここは誰もが納得する内容でしっかり勝って、もっと上のレベルでSBの強さを証明するために大舞台からも声がかかる選手を目指します。まずは目の前の一戦に集中します。“SBにこんな強い兄弟がいる”という試合を見せるのでぜひ会場かローチケLIVE配信で応援よろしくお願いします」
対戦カード
ダブルメインイベント2 62.5kg契約 3分3R(延長無制限R)
笠原弘希(シーザージム/SB日本スーパーフェザー級(60kg)王者、元フェザー級(57.5kg)王者)
スアレック・ルークカムイ(タイ/STURGIS新宿ジム/KNOCK OUT-RED 61.5kg王者、REBELS-REDライト級暫定王者・元同スーパーライト級王者)
ダブルメインイベント1 58kg契約 3分3R(延長無制限R)
笠原友希(シーザージム/SB日本フェザー級(57.5kg)王者)
栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺/元ムエタイ大和フェザー級王者、元PRINCE REVOLUTION58kg級&61kg級王者)
53kg契約 3分3R(延長無制限R)
伏見和之(RIKI GYM/SB日本バンタム級(52.5kg)1位、元SB日本スーパーバンタム級(55kg)王者)
心直(REON Fighting Sports Gym)
女子46kg契約 3分3R(無制限延長R)
MISAKI(TEAM FOREST/SB日本女子ミニマム級(48kg)1位、元J-GIRLSミニフライ級王者)
祥子JSK(治政館ジム/ミネルヴァ・アトム級4位)
58kg契約 3分3R(無制限延長R)
山田彪太朗(シーザージム/SB日本フェザー級(57.5kg)9位)
工藤卓也(SHINE沖縄)
ウェルター級(67.5kg) 3分3R(無制限延長R)
村田義光(シーザージム/SB日本ウェルター級4位)
イモト(グラップリングシュートボクサーズ/SB日本スーパーライト級(65kg)5位)
スーパーバンタム級(55kg) 3分3R(延長無制限R)
山田虎矢太(シーザージム)
翔平(SHINE沖縄/TENKAICHIライト級&フェザー級王者)
出場予定選手
三上ヘンリー大智(ボスジムジャパン/SB日本ヘビー級1位)
概要
大会名 SHOOT BOXING 2021 act.1
日時 2021年2月7日(日)開場・17:00 開始・17:30
会場 後楽園ホール
中継 ローチケ LIVE STREAMING(生中継/3,500円+手数料385円)
チケット料金 SRS席15,000円(完売) RS席10,000円(完売) S席7,000円 A席5,000円(完売) ※当日券は各500円UP ※新型コロナウイルス感染対策により観客動員数に制限があります
チケット販売 チケットぴあ イープラス 後楽園ホール シュートボクシング協会
お問い合わせ シュートボクシング協会 03-3843-1212 http://www.shootboxing.org/