ONE Championship 1.22 シンガポール:青木真也と対戦するジェームズ・ナカシマ、川原波輝と対戦するリト・アディワン インタビュー
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
神楽坂 江戸川橋 クラミツムエタイジム
立ち技最強、ムエタイを究める!15周年、選手コース新設。ジュニア、女子クラスも。今ならスタート月会費0円!
ONE Championship「ONE: UNBREAKABLE」(1月22日(金) シンガポール・インドアスタジアム)で青木真也と対戦するジェームズ・ナカシマ(米国)、川原波輝と対戦するリト・アディワン(フィリピン)のインタビューがONEから届いた。試合の模様はABEMA格闘チャンネルで22日21:30より生中継される。(写真 (C) ONE Championship)
ジェームズ・ナカシマ
――前回の試合から時間を開けることなくシンガポールに戻って来ました。今の気持ちは?
ナカシマ とても楽しみです。特にこのコロナ禍の中で、長く戦えなかった期間を乗り越えて、こうして今、前回の試合から時間をあけず、アクティブに試合をできる機会はありがたいです。
――青木真也選手との対戦に向けてどのような準備をして来ましたか?
ナカシマ そうですね。アオキはやっぱりサブミッション・スペシャリスト。この試合はとてもユニークなマッチアップだなと思う。彼がグラップリング・スペシャリストであるからこそ、自分のポジションを意識して、危険な状態になったらきちんと対応できるよう、サブミッションのディフェンス、アームバーのディフェンス、チョークのディフェンス、足関のディフェンスの対策をして来ました。それ以外には、自分の戦略に基づいて、自分のペースで進め、彼にプレッシャーを与えるつもりです。
――階級をライト級に落とした背景について教えてください。
ナカシマ 階級はもともとこっち(ライト級)の方が自分に合っていると思います。前回の試合でも割と軽かったのですが、ONEに入ってからずっとそのままウェルター級に残ると思っていました。なぜなら、契約した当時はONEのハイドレーションと計量についてさほど知らなかったので、ウェルター級で楽に170ポンドまで落としました。ウェルター級でそのまま勝ち続け、タイトルまでたどり着いたのですが、失敗したので階級を落とすことにしました。
――前回のアバゾフ戦で、総合格闘技キャリア初の敗戦を喫しました。その経験は、ご自身にどんな影響がありましたか?
ナカシマ かなり影響を受けました。ですが、それを力に変えて、時間をあけずに練習に取り組みました。あの試合は、自分のパフォーマンスに自信を持っていたし、勝っていたと思っていましたが、最後の一発が効いてそこから転落してしまいましたね。次の日の朝からは気持ちを切り替えてすぐに前を向きました。日常生活とトレーニングを少しずつ変えて3ヶ月が経ちましたが、今のコンディションは最高です。今までで一番強い、そう感じています。
――ライト級に階級を落として、フィジカル面、メンタル面の両方において調子はいかがでしょうか?ライト級での自分の方が強いと感じますか?
ナカシマ 今までより健康的に感じます。食生活も良くなり、心拍数を高めることも出来るし、安静時の心拍数はより低くできています。外見的にはあまり変わらない、とよく言われますが、個人的には体脂肪が落ちた気がしています。丁寧に体重を落とせたので、筋力などはキープできているし、調子も良いです。先ほども言いましたが、この階級の方が合っていると思っています。
――元ONEライト級世界王者である青木真也選手に勝利した場合、ライト級のトップ5に入ると思いますか?
ナカシマ ランキングに関してはあまり気にしていません。クリスチャン・リー、エディ・アルバレス、ナシューヒンなどのタフな相手と試合をしたいです。学んで成長して、そのうちまた、タイトルマッチに挑戦したいです。
――元世界王者でレジェンドの青木真也選手と対戦しますが、ファイターとしての青木選手をどのように考えていますか?
ナカシマ 彼はユニークな選手で、彼の寝技は強くとても危険だと理解しています。だからこそ自分のポジションニング、ディフェンス、グラップリングなどを練習して来ました。自分も優れているグラップラーだとは思いますが、誰かを祭り上げるつもりではなく、素直に彼はユニークな選手であることを意識して、何にでも対処できるよう備えて来ました。
――この試合での勝負はスタンド、グラウンドどちらが鍵になるでしょうか?
ナカシマ もちろんスタンドでの戦いに持っていく方が自分には有利だと思っています。でも、寝技での戦いになることも確率としては高いと思うので、どんな展開になっても対応できるように、またより強いグラップラーであることを見せたいです。一番大事なのは、どんな試合展開になっても(流されずに)安定して対応していくことだと思っています。
――青木真也選手が経験豊富であることはこの試合において、彼のアドバンテージになるでしょうか?
ナカシマ それに関しては別にアドバンテージになるとは思わないです。確かに彼は長年戦って来ていますが、自分も今のジム(MMA Lab)のお陰で十分に練習を重ねて来た。ベンソン・ヘンダーソンがメインのトレーニングパートナーで、今回はロバート・エマーソンがセコンドについてくれます。他の練習相手もベラトールなどのレベルの高い格闘技団体で活躍していて、練習経験には自信があります。
――青木真也選手をフィニッシュできると思いますか?
ナカシマ はい。試合がスタンドで進んでいけば、スタンドでフィニッシュします。
――青木真也選手との試合はどんな展開になると考えていますか?
ナカシマ 自分の得意な技が輝く試合になると思います。プレッシャーを与えて、戦略的にそしてよりテクニカルに動き、一瞬の判断で大きなインパクトを残すと思います。
――青木真也選手はグラップリングのスペシャリストですね。ナカシマ選手は、今回の試合で彼のグラップリングを避けていきますか?
ナカシマ そうですね。無理にグラップリングで勝負することはないと思います。ただ(この試合は総合格闘技なので)キックボクシングのようにクリンチしたらレフェリーが止めるなどはないですよね。だからグラップリングの展開は避けられないとは思います。
――メンタル面での準備について伺います。試合に集中するためにどんな準備をしていますか?緊張や不安があったとすれば、それをどのようにして解消しますか?
ナカシマ メンタルについては、リラックスすることが一番大切だと考えています。生きることにおいて、リラックスすることが(不安や緊張を)癒す鍵であり、幸せを感じるための鍵です。パフォーマンスに向けてもそれが鍵となります。だから僕の準備と言えば、リラックスすることは、僕が毎日を有意義に過ごすためにやっていることでもあります。
――この試合に勝ったら誰と戦ってみたいですか?
ナカシマ ナシューヒン、アルバレス。でも正直なところあまり気にしていないです。なぜなら、今はアオキのことしか考えていないからです。
リト・アディワン
――前回の箕輪ひろば戦から時間を空けずに今回の試合に臨みますね。今の調子はいかがですか?
アディワン 準備は出来ています。すぐに試合を組んでもらえたことに感謝しています。
――昨年の箕輪ひろばとの試合は接戦でしたが惜しくも敗れました。キャリアを歩んでいくために、前回の試合で学んだ最大のことは何でしょうか?
アディワン あの試合での学びは、過剰に自信を持たないことと、急ぎすぎないことです。沢山のことを学びましたね。しっかり見直して前に進みます。
――対戦相手の川原選手についてどんな印象があるかお聞かせください。
アディワン 自分が分かっていることは、彼は良い選手でストライカーということ。リスペクトしています。試合がどうなるか、見てみましょう。良い試合を見せます!
――前回の試合で敗れるまではランキング5位に入っていました。箕輪ひろば選手に注目を持って行かれたなどは思いますか?
アディワン そこまで気にしていません、僕より彼が注目を集めたし。それに、トップ5やランキング5位は、僕にとっては物足りないことです。なぜなら、この階級でより強い選手たちを破っていくことが目的だからです。だから、箕輪選手に注目を取られたことは気にしていません。僕のプランは5位に居座ることを望むのではなく、”ナンバーワン”になることを望んでいるので。今は、もっとハングリーになってトップを狙うことだけを考えています。
――トップ5に再び入るためには何が必要だと思いますか?今回の川原選手に勝つことは、それに相当すると思いますか?
アディワン それはあると思います。なぜなら、ナミキは前の団体のチャンピオンだから。もし彼との試合で良いパフォーマンスができれば、ランクインは相応しいことだと思います。
――箕輪選手とのリマッチがあれば興味はありますか?
アディワン それは楽しみだね。もしONEが箕輪との再戦を組んできたら、すべてプラン通りに試合が進むよう望むね。
――川原選手に戦うことで一番気をつけるべきポイントは何でしょうか?この試合に向けてどう準備していますか?
アディワン 準備の面で言えば、ゲームプランを立て、そして彼の強み、弱みを研究しました。彼の過去の試合を見て、ワイルドで激しく、オーソドックとはかけ離れたスタイルの選手だと思いました。対面した時に“シャープでいること”を意識しようと思います。
――チームラカイには、ケビン・ベリンゴン、ジョシュア・パシオなどの優秀な選手が多数いますね。キャンプはどのように過ごしましたか?
アディワン 同じ階級のメンバーとよく練習をしました。試合に近い形での練習をたくさんして来ました。良い準備ができたと思います。
――特に誰との練習が自身のためになっていますか?
アディワン チャンピオンです。チャンピオンのジョシュア(パシオ)です。僕の練習相手はほとんど、彼です。ドリルもやって来たし、テクニカルトレーニングも一緒にして来ました。
――急な対戦相手の変更となりましたが、どのように準備をしていますか?
アディワン どのスタイルの相手でも戦える準備ができていました。僕は元々ストライカーなので、打撃については問題ないし、グラウンドでの戦いになったとしてもその領域の準備もして来たので、試合がどうなるか見てみましょう。
――前回の試合以降、母親が亡くなったことなど色々なことが起きたと思います。マインドセットにおいてどんな変化がありましたか?
アディワン 何も変わっていないよ。ただ前向きなことをして来ました。母が亡くなったことは、この試合で勝つことへのモチベーションとなっています。
――2021年のマインドセットについてお伺いします。これまでで一番モチベーションが高いと思いますか?
アディワン イエス。とてもモチベーションが高いです。成長していくこと、自分の夢を追うことにもっとハングリーになっています。特にランキングを上りつめていくことにハングリーになっています。
――今回の試合は、ストライカー同士の戦いですね。川原選手より自分の方が優れているとお?
アディワン 自分の方が総合的に優れていると思います。打撃もグラウンドもグラップリングも、彼より上手くできると思います。
――もしも今、目の前に母がいたら何を伝えたいですか?
アディワン 母がここにいたら、母の存在が僕にとってどれだけ意味があるかを伝えたいです。どれだけ愛しているか伝えたいです。
――前回の試合を終えてどんな練習をして来ましたか?
アディワン グラウンドでの戦いに向けた練習をして来ました。06:31 レスリングでのディフェンスやメインの武器である打撃を磨きました。だから、一発ヒットすれば彼をノックアウトできると思います。
――いくつかの人たちは、前回の試合で箕輪選手がタップしたのではと言っていますが、タップされたと思いますか??
アディワン 正直なところ、最初のキムラをかなりキツく仕掛けました。彼の腕がフリーだったらタップできたと思いますが、でも彼の腕は僕の足の間にあって動けなかったと思います。彼がタップするのを待っていましたが、彼はタップできませんでした。少しルーズにして彼がタップできるようにしましたが、彼は逃げ切りました。リプレイを見た時、もしかしたら彼はタップしていたかも、と思いました。でも、彼がタップしていないというのであれば、これをクリアにできるのは再戦することでしょう。
――リマッチ以外で、戦いたい相手はいますか?
アディワン もし箕輪がリマッチをしたくないと言ったら、元世界王者ですね。自分にとっての良いステップアップになると思っています。元世界王者の内藤か猿田と戦いたいです。
――この試合において自分は”アンダードッグ”であると思いますか?
アディワン ノー。そうは思わないです。自信があるし、今回は勝つ、自分を信じています。単純に前回の試合でのパフォーマンスが良くなかっただけです。でも未来はこれからです。自分はまだここにいるし、そして変わらずハングリーです。
――チームラカイとしてこの2021年はどんなことを目標にしていますか?
アディワン もちろんチームとして、より改善されなくてはなりません。過去のミスをきちんと見直し、トップに上りつめること。再び勝ち続けてタイトルショットを獲得し、ランキングのトップに入ることです。
――試合の戦略には触れないとして、この試合はどんな展開になると思いますか?
アディワン テクニカルで、もの凄い試合になると思います。
――最後にファンに伝えたいことはありますか?
アディワン いつも応援ありがとうございます。勝利のために自分のベストを尽くします。僕を信じていてください。
対戦カード
第6試合 メインイベント ONEキックボクシング・バンタム級タイトルマッチ 3分5R
アラヴァディ・ラマザノフ (王者)
カピタン・ペッティンディーアカデミー (2位)
第5試合 コー・メインイベント MMA ライト級 5分3R
青木真也(イヴォルブMMA/4位、元王者)
ジェームズ・ナカシマ
第4試合 キックボクシング ヘビー級 3分3R
ラーデ・オパチチッチ
パトリック・シミッド
第3試合 MMA ウェルター級 5分3R
ゼバスチャン・カデスタム
ザキムラッド・アブデュラエフ
第2試合 MMA アトム級 5分3R
メン・ボー (2位)
サマラ・サントス
第1試合 MMA ストロー級 5分3R
川原波輝(チーム・アルファメール/DEEPストロー級王者)
リト・アディワン