RIZIN 3.14 東京ドーム:PRIDE時代以来約17年ぶりに旗揚げの地へ、榊原信行CEO「コロナ禍で自分たちが生きていくために打って出ていくべきと考えた」
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RIZINの榊原信行CEOは2020年大晦日のさいたまスーパーアリーナ大会の途中にリングに上がり、2021年3月14日(日)に東京ドーム大会を開催すると発表した。東京ドームはRIZINの前身・PRIDEの1997年10月11日の旗揚げ大会の行われた会場で、2003年11月9日の「PRIDE GRANDPRIX 2003 決勝戦」が東京ドームでの最後の大会だった。約17年ぶりの聖地凱旋だが、榊原氏は「(コロナ禍で)自分たちが生きていくため」と、大晦日大会終了後の総括で語り、感傷的な理由は乏しい様子だった。
大晦日の大会後の会見(動画)で、3.14東京ドーム大会について聞かれた榊原氏は「3月14日の東京ドームで、今日来場した武尊と那須川天心がやるということではないです。そこは誤解の無いように」と冒頭にコメント(※天心×武尊の話題や関係者の談話は試合レポートの天心戦の項参照)。「今回さいたまスーパーアリーナで(本来の収容人数の)ほぼ50%の9,978人に来ていただきましたが、超満員札止めで、チケットが無かったので、もっとたくさんの人達に適正料金で見てもらいたいと思ったことが、東京ドームでやる大きな理由です。今まで2万人入れていた大会のクオリティを崩さずにやるには、SRS席だと3万円のところを5万円に上げないといけないですし、選手のファイトマネーも半分しか入らないことが心苦しいです。東京ドームの5万人の半分だと2万5千人しか入らないですが、自分たちがコロナ禍でサバイブしていくために、自分たちが生きていくための手段として、打って出ていくべきと考えました。今日のコロナの人数(=東京都で1337人。初の千人越え)を聞きましたが、いずれにせよ今からアクションを起こさなければいけません。11月の大会も12月の大会も先行して準備したことが今のところ吉と出ているんですね。3月14日も(政府の規制が強化し)ひょっとすると5千人しか入れられないかもしれませんが、早くやると決めて、きちっと旗を立てて、2021年をスタートすることにしました。先んじてと言っても2カ月半しかないので、しっかり準備したいです」と、開催の経緯や狙いを語った。
そのため具体的なカード構想についても「あんまり奇をてらったことは考えていないです」と榊原氏。「海外の選手が来られると仮定すると、戦地から戻って来たトフィック・ムサエフ選手と、ホベルト・サトシ・ソウザ選手の、ライト級のベルトを懸けた戦いもできるでしょう。ベラトールのスコット・コーカー代表とも話をして、フアン・アーチュレッタと堀口と(両者の)ベルトを賭けて戦うとかですね。RIZINが5年間続けて来たドラマをさらに一歩進める中で、ドームの半分ですけど今なら埋められる感覚を持っています」と話し、本来の収容人数の約2~3万人規模のさいたまスーパーアリーナ大会のスケールをイメージしている様子だった。さらに「王道として堀口恭司、浜崎朱加といった世界に通用するトップアスリートたちのベルトを懸けた戦いを組む中で、そこからはみ出す新しいチャレンジも、検証しつつ、継続していけたらと思います」「シバターは(東京ドーム大会に)参戦に値するポテンシャルを今日示してくれた」とも話している。
2021年のRIZIN全体の展望については「いい意味で期待を裏切りたいです。5年間このスタイルでやってきたものをガラッと変えるとかですね。コロナ禍で行政の基準を順守しながら、世界標準にもう少し針を戻したいです。日本国内で勝負できるファンと空間を作り出せたと思うので、海外への放映や配信に力を入れたいです」とコメント。
なお、天心と戦ったタイ人のクマンドーイについても「階級を上げたチャンレンジですし、コロナ禍の14日の(隔離)滞在を経て戦ってくれたことに感謝しています。本来の階級の53から、54、55までの間でまた試合を組みたいです」と話していた。
RIZIN 12.31 さいたまスーパーアリーナ:堀口恭司、朝倉海に1Rでリベンジ。那須川天心、武尊が見守るなかタイ強豪に判定勝ち。朝倉未来が再起戦でKO勝ち