新日本キック 1.6 後楽園ホール:石原將伍・馬渡亮太・今野顕彰・政斗・ 笹谷淳 直前インタビュー
新日本キック「WINNERS 2019 1st」(1月6日(日) 後楽園ホール)に出場する主要選手のインタビューが新日本キックから届いた。
石原將伍
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
OGUNI-GYM(オグニジム)
池袋の名門ジムでキックボクシングを始めよう!一般/上級/キッズ/シニア/レディースクラス
第14試合 メインイベント 59kg契約 3分5R
石原將伍(ビクトリージム/日本フェザー級王者)
ペッテェー・ムエタイファイタージム(タイ/チェンマイ・ソージンジャルンカンチャン・スタジアム・フェザー級3位)
――タイ人との連戦が続いてますね。
「ビクトリージム本部で昨年5月から指導しているタイ人トレーナーのエッグさん(元ルンピニースタジアム認定バンタム級8位)からタイ人がやる技を動画でよく見せていただいたり、タイ人がこう攻めて来たらこう対処した方がいいといったアドバイスをいただいて、自分なりにアレンジしたりして練習しています。間近でタイ人のミット打ちや指導の仕方を見ていると、首相撲の大切さ、蹴りやパンチの一発の強さを痛感していて、逆にタイ人にはない日本人特有のパンチの回転の早さが通用するんだなと思ったりしています。そういうことを考えながらタイ人との試合で試すようになりました」
――今回の相手、ペッテェー・ムエタイファイタージム選手はタイの北部チェンマイ県にあるチェンマイ・ソージンジャルンカンチャン・スタジアムのフェ
ザー級3位ということですが、他に情報は入手してますか?
「オーソドックスという情報しかありません。向こうには僕の情報はたくさん行ってると思いますが、僕はリングに上がってどういう選手なのかどうかを確かめたいと思います」
――タイ人との対戦が続くと、相手の情報がない試合はもう慣れたものですか?
「そうですね。相手のことがわかって準備しても、いざ試合になると違う展開になることが多いので臨機応変に対応出来るように相手情報を入手しないようにしています。型にはまると自分は空回りしてしまうんです」
――以前から蹴りを強化していますが、成果はいかがでしょう。
「前回、11月のヨードゲン・ルークプラパーツ戦では蹴りが結構当たっていい結果になりました。キックボクシングという競技名であるからにはパンチだけじゃなく、僕はチャンピオンなので蹴りなどの色んなテクニックも見せていき、魅せるキックボクシングを目指したいと思います」
――そのヨードゲン戦では1R54秒、右ボディストレートで見事なKO勝ちでした。(上写真はKO勝ちの直後の様子)
「自分でもビックリしました。感触のあるパンチでしたが、まさか一発で終わるとは思っていませんでした。あの後にやりたい技があってそこまで行けなかったので嬉しい反面、不完全燃焼でもありました(苦笑)」
―― 一発KO出来た要因はありますか?
「自分のジム主催興行の初のメインイベントに選ばれて、前の試合ではジムの先輩、後輩がいい試合をして頑張っていて僕も負けてられないなと。そこでスイッチが入った結果、あれでした。僕はフックよりも元々ストレート系のパンチが得意なので、ミットでもよく練習していてそれが試合に出ましたね」
――ボディストレートは相手にヒジを合わせられる危険な技でもあります。
「それは頭の片隅にありましたが、賭けというかその場の雰囲気でイケるという確信がその時にはありました」
――元々の作戦としてはどのようなものがあったのでしょう。
「自分はデビューした頃から相手にやられてからスイッチが入って攻め返す癖があり序盤から自分がペースを握って勝つ試合が少ないんです。この前の試合でも最初にヒザ蹴り、前蹴りをもらって印象が悪かったので、先に手を出して相手を飲み込む作戦でいました」
――前戦までタイ人と3戦して1勝1敗1分と苦しい戦いが続きました。2018年最後の試合で1RKO決着出来たのはそういう経験が糧になったとは思いますか?
「そうですね。負けた試合の後は悔しい気持ちしかなかったのですが、今思えばあの負けがなかったら今回の勝ちはなかったかなと。負けた試合の方が印象は強いですし、次につながります。5月に負けて8月にはドローと勝てない試合が続いたのはキャリア初のことで、2018年は濃い1年でした。それを乗り越えられたことが良かったですね」
――2019年はどういう1年にしたいですか?
「僕はどの試合でもKOしか狙っていません。決着はジャッジに委ねることなく自分で白黒付けたいと思います。タイ人の強さ、レベルの高さを感じていますが、そういう強いタイ人とやりつつ、他団体の強い日本人選手ともやっていきたいですね。組まれれば誰とでもやって勝つのみです。まずは1月の試合は新日本キックの2019年の始まりでもあるので、キッチリ勝っていいスタートを切りたいと思います」
馬渡亮太
第13試合 セミファイナル 55kg契約 3分5R
馬渡亮太(治政館ジム/日本バンタム級2位、タイ・チェンマイスタジアム王者)
ヌンナコン・ペッタムナック(タイ)
――まずは2018年を振り返っていただけますか。
「1年を通して負けなかった。ただ、11月のダウサヤーム戦だけちょっとイヤな感じで終わってしまった(引き分け)。2Rは自分がとったけど、3Rをとられてしまった。結局、この一戦が一番印象に残っています」
――9月、チェンマイで現地のタイトルを奪取した一戦は?
「チェンマイのタイトルマッチは最後まで気を抜かず頑張ることができた。試合中はずっと心の中で集中、集中と呟いていました」
――そのチェンマイの一戦ですが、5Rになったらヒジで相手を流血させ、勝利をたぐり寄せたと聞きました。
「ハイ。最後は右ヒジで切ることができた。それまでにもヒジで切った試合は5回ほどあります。腕が細いから入るんですかね(苦笑)。チェンマイで奪取したチャンピオンベルトは自宅に置いてあります」
――今回闘うヌンナコンの情報は?
「(治政館のチーフトレーナーである)センデットに聞いてもわからない。強いとは言っていたけど、試合を見たことはないとも言っていました。それでなぜ強いといえるのかと首を傾げたくなる部分もありますけど(微笑)」
――不安もある?
「でも、 タイで試合をやる時も対戦相手については全くわからない。昔、タイでは対戦相手はタイ人だと思っていたら、実際にはインド系の選手と闘ったこともあります」
――今回はどんな勝ち方を臨む?
「今回は日本での初めての5Rマッチ。4Rか5Rに倒したいですね」
今野顕彰
第12試合 73kg契約 3分3R
今野顕彰(市原ジム/日本ミドル級1位)
リー・ジホーン[李 至訓](韓国)
――試合が近づいてますが、調整はいかがですか。
「何とか順調に仕上げています。練習では勝ちに徹したスタイルの構築を意識しています。今は勝ちにこだわった戦いをしようと、記録よりも記憶ではなく、記憶よりも記録に残る試合をしています」
――そういう戦いをすることで周りの知り合いからKOを見たいとか言われることはないですか?
「倒して欲しいとはみんな言われると思いますが、自分のことをずっと応援してくれる人たちは安心して見られるようになったと言われますね。僕が負ける時はほとんどKO負けでしたから」
――前戦となった10月の試合では、NKBのリングに乗り込んでNKBミドル級王者・西村清吾選手に僅差の判定負けでした。今振り返ってどうですか。
「相手はベルトホルダーで、完全にやられたというのは自分では感じず、自分はまだ成長しているなと思いました。負けたことで記録的には良くないですが自信になり、勝ちを拾う戦い方をしないといけないなと思いましたね。惜しかった、いい試合だったと言われても負けは負けなので、どんなにつまらない試合でも勝ちに返る試合をするように意識していきたいと思います」
――今回の相手、韓国の李至訓(リー・ジホーン)選手について、何か情報は掴んでますか?
「韓国の友達に聞いたところ、MAX FCのチャンピオンだそうです。動画見ましたが、身体が頑丈で前に出てくる力が強いなと。素直な攻撃をしてくるので、そういう相手に対して自分のスタイルでどう対応出来るかが重要でやりがいがあるなと思ってます」
――来年はご自身のホームでベルトを狙う戦いになりますか?
「そうですね。3度やって3度負けて日本王座を逃したので、ベルトを獲りたいという執着心だけで今やってますから。4度目の正直を目指していきます。もうことわざよりも回数超えましたからね(苦笑)。僕がベルトストーカーと言われるのはまさにそれだからです」
政斗
第11試合 68kg契約 3分3R
政斗(治政館ジム/日本ウェルター級1位)
笹谷 淳(TEAM COMRADE/元J-NETWORKウェルター級王者)
――試合が近づいてますが、調整はいかがですか。
「バッチリです。練習では、自分は手足が長いのでそれを活かした攻撃や、距離を取っての戦いが得意なので左ストレートを強化しています」
――対戦相手の笹谷選手についてはどのような印象がありますか?
「かなり経験豊富な選手で、そこでは全然勝てない部分なので、スピード、勢いで勝つしかないなと」
――2018年はご自身にとってどういう1年でした?
「負け(1月7日憂也戦、5月13日リカルド・ブラボ戦)とドロー(8月5日西村清吾戦)しかなく、1度も勝てない年となり、このままでは終わってしまうわけにはいかないので、2019年一発目で必ず勝って復活したいと思います」
――不調の要因は何でしょう?
「自分の相手がどんどん強くなっているのもそうですし、フィジカル面など自分のレベルの低さもそういう要因だと思います。そこを強くしていけば、この先勝てると思うので頑張ります」
――2019年はどういう1年にしたいですか?
「まずは、リカルド選手からウェルター級のベルトを取ることを目標にしていて、その後にKNOCK OUTのリングに立ってみたいですね。同門の石川(直樹)さんがKNOCK OUTに出ているのを見て凄く羨ましいと思ってました」
笹谷淳
――2012年4月の緑川創戦以来、約6年ぶりの新日本キック参戦が決まりました。
「自分は3連敗中の身なのに出させてもらえて感謝の気持ちです。僕にとってはその緑川戦が大きなターニングポイントとなった試合になったので、また新日本キックのリングで呼ばれたからには期待に背かないようないい試合をしたいと思います」
――アウェーのリングの方が戦いやすかったりしますか?
「僕は元々MA日本キックでずっとやってきましたけど、J-NETWORK、RISE、REBELS、Krush、ビッグバン……と色んな団体で試合をしているのでどこのリングに上がってもアウェーには感じません(笑)。試合が決まれば、いつもと変わらない応援団が来てくれるのでホーム、アウェーの感覚はないですね」
――対戦相手の政斗選手についてはどのような印象がありますか?
「自分の周りの人に次の相手の名前をいうと、“あの魔裟斗!?”と言われます(苦笑)。政斗選手とは運命的なものを感じるんです。前回10月の平塚洋二郎戦で負けて、スピード、スタミナを落とさないで身体を大きくしてスーパーウェルター級でやっていくことよりも、今なら減量して本来のウェルター級でやっていけるなと。その前に一回ぐらいは契約体重でやりたいと思っていたところ、僕の練習仲間のNKBチャンピオン・西山清吾と8月に政斗選手とやってドローでした。そこで政斗選手に対してひっかかるところがあり、NKBの広報に政斗選手とやりたいと伝えていたところ今回決まりました。政斗選手は三連敗中の僕にとってはもったいないぐらいのいい選手だと思います。キックで上を目指していく 中で、絶対にクリアーしなければいけない大きな壁だと思いますね」
――打ち合い上等の政斗選手ですが、どういう試合をイメージしてますか?
「アグレッシブな選手ですが、怖さはそんなに感じません。今までこだわってきた自分のスタイルがあるのですが、新しい自分を出したいと思いますね。彼より勝っている部分は経験なのでしっかり彼の戦い方を見てやっていくことも出来ますし、正面衝突でも問題ないと思います」
――2002年にプロデビューして50戦近い戦績がある中、現在44歳でいまだにトップ戦線でいられる秘訣は何でしょう。
「まずは身体が丈夫なので親に感謝ですね。あとは頭の中が若いんだと思います。戦っている時の意識がデビューした時と変わらないので老けてないんです。まだまだ反省と発展の繰り返しで、キックボクシングを探り探りの中でやっていて未だに自分に満足していません。辞める理由もありませんし、僕はこの生き方しか出来ないんです。病院に行けばケガも治りますし、今でも強くなれると思いながらやってます。もしきつい練習が出来なくなったら、辞め時なんでしょうね」
――会場に来てくれるファンにメッセージをお願いします。
「僕は25勝24敗の戦績で今3連敗中なんです。絶対に勝ちますという権利はありません。もちろん絶対に勝ちたいという気持ちでリングに上がり全力で一生懸命にやります。もし負けてもチケット代の元が取れたと感じるような試合をしたいと思います。あの年でやっていてみっともないと思ったら悪い見本にしてほしいし、明日からの自分の人生のプラスになるような試合を見せたいと思います」
対戦カード
第14試合 メインイベント 59kg契約 3分5R
石原將伍(ビクトリージム/日本フェザー級王者)
ペッテェー・ムエタイファイタージム(タイ/チェンマイ・ソージンジャルンカンチャン・スタジアム・フェザー級3位)
第13試合 セミファイナル 55kg契約 3分5R
馬渡亮太(治政館ジム/日本バンタム級2位、タイ・チェンマイスタジアム王者)
ヌンナコン・ペッタムナック(タイ)
第12試合 73kg契約 3分3R
今野顕彰(市原ジム/日本ミドル級1位)
リー・ジホーン[李 至訓](韓国)
第11試合 68kg契約 3分3R
政斗(治政館ジム/日本ウェルター級1位)
笹谷 淳(TEAM COMRADE/元J-NETWORKウェルター級王者)
第10試合 53.6kg契約 3分3R
幸太(ビクトリージム/日本バンタム級3位)
ガイルン・サシプラパー(タイ)
第9試合 62kg契約 3分3R
まさきラジャサクレック(ラジャサクレックジム/J-NETWORKライト級王者)
直闘(治政館ジム/日本ライト級3位)
第8試合 58kg契約 3分3R
瀬戸口勝也(横須賀太賀ジム/日本フェザー級2位)
皆川裕哉(藤本ジム/日本フェザー級3位)
第7試合 55kg契約 3分3R
阿部泰彦(JMN/日本バンタム級4位)
田中亮平(市原ジム/日本バンタム級6位)
第6試合 62kg契約 3分3R
興之介(治政館ジム/日本ライト級9位)
増田侑也(マイウェイジム)
第5試合 58.5kg契約 3分3R
渡辺航己(JMN/日本フェザー級6位)
瀬川 琉(伊原道場稲城支部)
第4試合 ウェルター級 3分2R
モトヤスック(治政館ジム)
ヴィラデット・シットジャメックス(タイ)
第3試合 55kg契約 3分2R
翼(ビクトリージム)
加藤和也(ドージョーシャカリキ)
第2試合 60kg契約 3分2R
睦雅(ビクトリージム)
小澤孝文(揚心ジム)
第1試合 フェザー級 3分2R
平塚一郎(トーエルジム)
又吉淳哉(市原ジム)
女子オープニングファイト 52kg契約 3分2R
栞夏(トーエルジム)
RAN(MONKEY☆MAGIC KICKBOXING STUDIO)
概要
日時 2019年1月6日(日)開場・16:45 開始・17:00
チケット料金 SRS¥20,000/RS¥15,000/S¥10,000/A¥7,000/B¥5,000/立見¥4.000(当日)
お問い合わせ 治政館ジム 048-953-1880 http://www.shinnihonkickboxing.com/