シュートボクシング 2.10 後楽園ホール:ペットモラコット「海人のボディブローと三日月蹴りは効いた」。海人の次戦は4月大会か。判定に対するシーザー武志会長&緒形健一代表の見解も
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2024年2月10日(土)東京・後楽園ホールで開催された『SHOOT BOXING 2024 act.1』の一夜明け会見が11日(日)都内にて行われ、メインイベントで海人に勝利したペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ)ら5選手が出席した。(記事提供:シュートボクシング協会 会見写真 (C)SHOOT BOXING)
第8試合 メインイベント スーパーウェルター級(70kg)(ノンタイトル戦)(肘有り) 3分3R(無制限延長R)
×海人(TEAM F.O.D/SB世界&KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級(70kg)王者、RISEミドル級(70kg)王者、GLORYライト級(70kg)4位、元SB日本スーパーライト級(65kg)王者)
○ペットモラコット・ペッティンディーアカデミー[Petchmorakot Petchyindee Academy](タイ/元ONEムエタイ・フェザー級(70.3kg)王者、元ルンピニー認定スーパーフェザー級&ミニフライ級王者)
4R 判定0-2 (若林9-10/神谷10-10/津山9-10)
3R 判定0-1 (若林29-29/神谷29-30/津山29-29)
試合を振り返ったペットモラコットは「昨日の試合は凄く嬉しくてワクワクしていました。勝利してとても嬉しく思います」と笑顔。戦った海人の印象については「海人はとても強い選手でした。ボディブローと三日月蹴りはけっこう効きました。日本一の選手だと思います」と海人を称える。
有利に試合を進めることになった首相撲の展開については「練習している時から対策していました。海人はスピードが速く、どんどん前に来られたら負けると思っていたから首相撲を仕掛けました」と海人対策を語った。
終盤スタミナ切れに見えたことを聞かれると「結構疲れました(苦笑)。延長戦になると思わなかったので、延長戦は疲れました。日本に来てから1週間くらい減量していたので、寒さは問題なかったです。コンディションも普通で問題はありませんでした」と話す。
今後については「もちろんまたSBの試合に出たいです。もちろん海人でも、誰が相手でも大丈夫です。ペッティンディーの会長次第です。再戦に向けてもっと練習して、もっと上手に戦えると思います」と海人との再戦に意欲を見せた。
なお、同席したシーザー武志会長は「試合は最後にペットモラコットが勝ったけれど、私の評価としては本戦ではややペットモラコットが有利だったかと思います。本戦は引き分けになって延長になりましたが、ジャッジ1人がペットモラコットに付けていたので、自分の思いと合っていたと思います。延長戦では海人の方が良かったかなと思います。でも、判定がああなりましたので、出来るだけ早く再戦させてやりたいと思います。
ペットモラコットはリングに上がるだけで風格があって絵になる選手。海人は組み技に努力がなかったので、もっと勉強しないとダメ。そういうのを反省して、今回は負けたけれど頑張ってほしいと思います。アンディ・サワーが(K-1 WORLD MAXで)負けて使い続けたことでいい選手になりましたし、海人も使い続けて彼を中心にS-cupをやりたいと思っているので期待してください。次は4月13日の後楽園ホール大会で使いたいと思います」と海人の次戦に期待した。
また、緒形健一代表は「昨日の試合は高レベルで見応えがありました。2Rからペットモラコットが組んでヒジを入れる体勢が多かったので、海人はスタミナを削られたと思いました。判定にはいろいろな意見があると思いますが、僕の個人的見解は本戦でペットモラコットだったと思います。競技として行うものなので、そこは(ジャッジと)協議してさらに進化していきたいと思います。ブアカーオもS-cupを獲っていて、今後はペットモラコットも世界のベルトが欲しいと言っていたので、個人的にはあれだけ体幹が強くて基礎が出来ていたら、投げ技を覚えたらかなり面白い存在になると思うので、シュートボクサーとして完成すると思います」とペットモラコットのSB再上陸に期待を寄せる。
海人の次戦については緒形代表は「試合が終わったばかりでまだ分かりませんが、4月13日の後楽園ホール大会で、海人にはまた試練を与えたい。SBの競技を追求する上でムエタイは避けては通れない敵なので、ペットモラコット選手と同じくらい知名度のある、強い選手をぶつけたい。海人が逆境を自分で乗り越えてくれることを期待して試合を考えています」と海人に期待を込めた。
第7試合 セミファイナル 58.5kg契約 3分3R(無制限延長R)
○山田彪太朗[こたろう](シーザージム/SB日本フェザー級(57.5kg)王者)
×ペットシートーン・ソーサクナリン(タイ/True4U 54kgトーナメント優勝)
1R 2’49” KO (左ボディフック)
◆山田彪太朗
「昨日はたくさんの応援ありがとうございました。1RKOで勝つことができて2024年幸先の良いスタートを切ることができました。昨日の試合で倒し方が分かったというか、自分のスタイルが確立できたのかなと思うので、2024年はばんばん倒していけるように頑張ります。
(勝利ポイントは)ペットシートーン選手の蹴りは思ったよりも変則的でちょっと焦りもありましたが、何発かボディブローを当てていくうちに嫌な顔をしていたのでボディを狙えば倒すことができるなと思い、実際に倒せたことが勝利ポイントだと思います。
(前日会見でペットシートーンは「ボディは絶対に効かない」と言っていたことについて)やってやったぞと(笑)。ボディには結構自信がありそうだったので不安でしたが、強がりだったと思います(笑)。
(フェザー級の各団体の王者にも勝てる自信はあるか)門口(佳佑)選手には一昨年の年末に負けていますが、今やれば勝てる自信はありますし、他に名前が挙がっている選手よりも自分の方が強いと思うので今すぐにでもやりたいですね。龍聖選手は川上選手との試合が決まっているのでその結果次第というか、もし川上選手に完封されるようだったら僕は龍聖選手に興味はないですし、もし龍聖選手が圧勝するようならやりたい気持ちはあります。
(次の目標)タイ人に3連勝しているので、国内の選手にも勝てる自信はあります。ゆくゆくは自分の階級の東洋太平洋、世界のタイトルを設立してもらい、それを獲ることを目標にし、そのためには日本で一番にならなきゃいけないので他団体の有名な選手と戦って勝っていくことが一番の目標です」
第6試合 60.5kg契約 3分3R(無制限延長R)
○笠原友希(シーザージム/SB日本スーパーフェザー級(60kg)王者・元フェザー級(57.5kg)王者)
×ソン・ジェミン(韓国/K-COMBATライト級王者)
2R 1’09” KO (左ハイキック)
◆笠原友希
「選手としてはまだまだだなと思ったのですが、Xの反響や応援してくれる皆さんの声で『凄く面白かった』と言ってもらえたおかげで自分としてはお客さんに魅せられる試合ができたのかなと思います。RIZINやTHE MATCHではハイキックを決めたり、飛びヒザでKOしたのですが、自分の主戦場のSBではできなかったのでSBでこういう試合、勝ち方ができて良かったと思います。
(勝利ポイントは)1発フラッシュダウンして冷静に対応できて、その後しっかり気持ちを切り替えてやれました。左のクロスを2度交わした時に(ハイキックが)入るなと思っていたところ、セコンドからの指示で『ハイキック!』との声があり、それがマッチしてやったらドンピシャで入りました。
(試合後のマイクアピールが短かったのはどういう気持ちから?)今回の試合はシンプルに試合だけを見せようという感じで、マイクも喋らないで帰ろうという気持ちでしたが、みんなマイクで喋ったので喋りました。今年1発目の試合ということで、この試合に懸ける想いは大きかったですし、今までは入場時に被っていた帽子をプレゼントしたりしていましたが、今回は試合で魅せられれば、自然に盛り上がるだろうという気持ちでした。
(次の目標)SBは対世界に向かっていて、強い選手はまだいっぱいいるので名前のある世界の選手をぶっ倒して、タイミングあえば国内の強い選手とやっても勝てます。誰とでもやりたいと思いますが、強い選手を倒していきたいです」
第5試合 オープンフィンガーグローブマッチ 65.5kg契約 3分3R(無制限延長R)
×イモト・ボルケーノ(グラップリングシュートボクサーズ/SB日本スーパーライト級(65kg)王者)
○パトリック・ルヘイン(アイルランド/COMBATE GLOBAL推薦)
判定0-3 (神谷28-30/津山28-30/若林27-30)
◆パトリック・ルヘイン
「初めて日本に来ました。SB初めての試合で得意なボクシング、柔道の全てのテクニックを使ったと思います。次の試合も期待してください。
(勝利ポイントは)イモトはとてもいいファイターで気持ちもあり、リスペクトしています。勝ったポイントは下がらないで前に行くスタイルを意識して戦いました。また私を使ってください。
(次の目標)昨年から忙しい日々を送っていて次はタイ、その次はアメリカで試合が決まっています。またここに戻ってきて試合ができたら幸せです」
第4試合 オープンフィンガーグローブマッチ スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(無制限延長R)
○手塚翔太(Sublime guys・GONG-GYM坂戸/SB日本スーパーフェザー級1位、香港Energy Fight同級王者)
×ミハエル・レイズ(米国/COMBATE GLOBAL推薦)
1R 2’57” KO (右ストレート)
◆手塚翔太
「昨日OFGで初めて試合をして多少不安はありましたが、試合が始まったらスイッチが入って集中できて1RKOでしっかり仕留めることができました。まだまだ反省点が多い試合だったので修正してまた頑張っていきたいと思います。
(勝利ポイントは)気持ちです。あとはレスリングの練習をしていたのですが、1R目の途中までしっかり見る作戦で、そこから指示が出たので仕留めにいきました。
(試合から遠ざかっていた理由と復帰を決めた理由)2年前ぐらいに左足の親指の骨折があり、と同時に格闘技に対する集中力が欠けて、一度離れた時期がありました。復帰しようと思ったのは、SBの大会を観に行った時にシーザージムの(笠原)友希、山田ツインズ、海人選手の活躍を見てケツを叩かれて自分も頑張ろうと思えましたし、自分には格闘技しかないのでまた頑張ろうと思って復帰しました。
(笠原友希との4度目の対戦はありそうか)今はまだ意識してないです。3回負けて相性が合わないので、正直負けを認めています(苦笑)。
(次の目標)去年6月に復帰してきっちり段階を踏んで、SBには手塚翔太がいると思わせるインパクトあるいい勝ち方をどんどんしていき、名前のある選手とやりたいと思います」