修斗 7.15 後楽園ホール:佐藤将光、1R KO勝ちで初防衛「強いチャンピオンでどこでも戦います」。田丸匠、猿田洋祐に逆転TKO勝ち
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
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サステイン主催 プロフェッショナル修斗公式戦
2018年7月15日(日)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第8試合 メインイベント 修斗世界バンタム級チャンピオンシップ 5分5R
○佐藤将光(坂口道場一族/王者/60.9kg)
×トリスタン・グリムズリー(米国/カンプザーノ・マーシャルアーツ/世界1位/61.4kg→61.2kg)
1R 4’20” KO (レフェリーストップ:スタンドパンチ連打)
※佐藤が初防衛
佐藤は昨年に世界王座を獲得し、修斗年間表彰でMVPとベストバウト(石橋佳大戦)のダブル受賞を果たしたが、1月の後楽園で齊藤曜にグラウンドで攻め込まれ判定負け。今回はそれ以来の試合だ。5月の川崎大会では平川智也が齊藤曜を1R KO。タイトル戦線が混沌とする中、昨年4月の舞浜大会で初来日し岡田遼を2R裸絞めで仕留めたグリムズリーに王座挑戦権が巡って来た。グリムズリーは岡田戦以来の試合だ。
1R、佐藤がローキックをカカト蹴り(ヴァレリーキック)の要領で当てつつ、1分ほどで金網に押し込んで、足を掛けて倒す。グリムズリーはすぐ立つが、佐藤が押し込み、またもカカト蹴りを当てる。膠着し、豊永レフェリーが「アクション」と声をかけると、佐藤は自ら離れる。グリムズリーがサウスポーから左のインローを放ってくると、佐藤は蹴り足をすくって倒し、素早く鉄槌を連打する。グリムズリーは簡単に背中を向け、佐藤はバックマウントを奪う。余力のあるグリムズリーは、すり抜けて立ち上がるが、佐藤がパンチで前に出るとグリムズリーは後退。佐藤が首相撲で捕まえ、右の膝をアゴに叩き込み、ひるんだグリムズリーにパンチを連打し、グリムズリーが前かがみでうずくまったところでレフェリーがストップした。
完勝の佐藤は笑顔を浮かべ「どうでした?強かったでしょ?」とアピール。「前、負けて、弱い所克服して、この場でKOしました。修斗のチャンピオンは強くないとダメなんで。ここから強いチャンピオンでどこでも行きますんで、戦いますんで」と続け、他団体出撃に意欲を示した。
第7試合 セミファイナル フライ級 5分3R
×猿田洋祐(和術慧舟會HEARTS/ストロー級世界王者/56.6kg)
○田丸 匠(NACSER DO SOL/フライ級世界5位/56.9kg→56.7kg)
3R 3’49” TKO (レフェリーストップ:バックスピンキックによる右まぶたの負傷)
猿田は5月の川崎大会で世界ストロー級王座の初防衛に成功。1月の後楽園での清水清隆戦で勝利したのに続き、再びフライ級に上げて、今度は新鋭・田丸を相手に指名した。
田丸は昨年までプロ無敗だったが、1月のライリー・ドゥトロ戦で完敗。その後は米国で3週間の武者修行も行い、再浮上を図る。
1R、田丸が回って距離を取り、左ハイを当てるが、すぐ猿田がタックルを仕掛け、抱え上げテイクダウンを奪う。田丸はすぐスタンドに戻し、回って距離を取り続けるが、3分半に猿田がタックルでまたもテイクダウン。金網際でトップキープし、終盤に立たれた後もタックルで倒し、好印象を残す。記者採点は10-9で猿田。豊永サブレフェリーは9-10で田村につけ、片岡・横山サブレフェリーは10-10とつける。
2Rも田丸は回って距離を取りながら、時折左ハイ、右フックを当て、一瞬猿田はぐらつくが、猿田は倒れず前に出続け、右ローを随所で当て、少し田丸もステップがぎこちなくなる。終盤には猿田がタックルで倒して金網際でトップをキープする。最後はスタンドに戻り終了。記者採点は10-9で猿田。ジャッジ3者も猿田につける。
3Rも猿田が圧力をかけ続け、中盤に左フックを当ててすぐタックルを仕掛けて倒す。数十秒でスタンドに戻るが、田丸のバックスピンキックをもらっても、すぐ捕まえ、またもテイクダウンを奪う。だが田丸はすぐ立って押し返し、両者が膠着状態になっていると、猿田の右まぶたの腫れが激しくなり、ドクターチェックが入る。3Rのバックスピンのダメージによるもので、レフェリーストップがかかると、田丸は大喜びした。
見事逆転勝ちの田丸は「引き分けて、怪我して、この間負けて、みんなの声も届いてたんですけど、今日まで不安でした。猿田選手、強かったですけど、最後までやろうと決めて、セコンドのおかげでできて、うれしく思います。次、また強い相手用意してください、それを突破していきます。まだあきらめてないんで、UFCにチャンスつなげたいんで、強い相手を当てて下さい」と涙目でアピールした。
第6試合 フライ級 5分3R
○清水清隆(TRIBE TOKYO M.M.A/世界6位/56.6kg)
×内藤頌貴(パラエストラ松戸/世界9位/56.7kg)
判定3-0 (横山30-29/福田30-29/大内29-28)
1R、内藤がサウスポー、清水がオーソドックスに構え、スタンドの打撃戦。お互いフェイントを掛け合い、清水は一気に距離を詰めての右フック、内藤は左右のロー、左ミドルを当てるが、どちらも慎重で手数は乏しい。記者採点は10-10。
2Rもしばらくスタンドが続く。清水が序盤にテイクダウンを奪うが、数十秒でスタンドに戻る。内藤は左ミドル、右ロー、清水もローを返し右フックを当てるが、もらう側もある程度ブロックやカットができており、はっきりした差がつかない。記者採点は10-10。
3Rもなかなか差がつかない状態が続くが、お互い積極性が増してくると、清水がテイクダウンを重ね、パウンドを集める場面もあり、やや優勢に。内藤も長時間キープさせず、清水のタックルに膝を合わせて一瞬ぐらつかせたが、清水はそのままタックルを続け、悪印象を残さない。記者採点は10-9で清水。ジャッジ3者も清水を支持し清水が接戦を制した。
第5試合 バンタム級 5分3R
○加藤ケンジ(K.O.SHOOTO GYM/61.1kg)
×笹 晋久(TRIBE TOKYO M.M.A/2017年同級新人王/61.1kg)
判定2-0 (片岡30-28/大内29-29/福田29-28)
ともに5戦目のフレッシュな顔合わせ。1R、笹が押し込んで膠着ブレイクがかかる展開が繰り返される。笹は押し込んで右アッパー、右フックを当てる場面も。加藤も笹が左膝蹴りを狙ったタイミングで崩したり、離れてパンチを当てたりする場面もあり、接戦が続く。記者採点は10-10。
2R、笹が押し込んで膝、肘、アッパーを当てる場面が続き、加藤は劣勢だが、終盤に右フックの2連打で笹をダウンさせる。笹はすぐタックルを仕掛けテイクダウンし上に。終盤にも加藤が立って肘を当てる。記者採点は10-9でダウンを取った加藤としたが、全体的には苦戦と言っていい展開だ。
3R、序盤から笹がタックルで倒し、トップキープしてじっくり攻めようとするが、膠着し、豊永レフェリーはブレイク。加藤も右フックを当てるが、笹は再び押し込み、これも膠着ブレイク。加藤はスタミナが切れており、終盤に笹が押し込んでから倒し、トップキープして終了する。記者採点は9-10で笹。合計29-29でドロー。判定は2者が加藤につけ勝利したが、2R以降守勢の続いた加藤に笑顔は無かった。笹は初黒星。両者とも課題が多く見つかる試合となった。
第4試合 フェザー級 5分2R
△工藤諒司(TRIBE TOKYO M.M.A/65.7kg)
△稲葉 聡(秋本道場JungleJunction/65.7kg)
判定0-0 (片岡19-19/豊永19-19/大内19-19)
工藤は昨年10月のTTFでプロデビューし、その後の修斗とGRANDSLAMの2試合と合わせ3戦全勝のホープ。稲葉はパンクラスの元ランカーで、約6年振りに修斗に復帰した。
1R、序盤から工藤がタックルでテイクダウンを重ね、パウンドを効かせる。スタンドでもパンチ、左ハイ、肘などで稲葉を痛めつける。稲葉は鼻と口と左まぶたから出血する。
2R、開始すぐに稲葉の左まぶたの腫れのドクターチェックが入る。その間に休むことができた稲葉は再開後、スピードのある動きで工藤をかく乱した後、右アッパー、右フック、右の飛び膝のヒットを少しずつ増やし猛反撃する。工藤は1R終盤に左の太ももの筋肉が断裂していたといい、動きが落ち、タックルを切られ、パンチをもらって耐える展開が続く。結局、稲葉が五分に戻しドロー。34戦目・34歳のベテラン・稲葉の底力も光る試合となった。
第3試合 ストロー級 5分2R
×木内崇雅(和術慧舟會GODS/世界6位/51.9kg)
○本田良介(CAVE/2017年フライ級新人王&敢闘賞/52.2kg)
判定0-2 (豊永18-20/片岡19-19/横山18-20)
第2試合 MOBSTYLESpresentsインフィニティリーグ2018ストロー級 5分2R
○小巻洋平(リライアブル/勝ち点7→11/52.0kg)
×新井 丈(キングダム立川コロッセオ/勝ち点0/52.2kg)
1R 1’15” 裸絞め
第1試合 フェザー級 5分2R
△高橋孝徳(和術慧舟會AKZA/65.6kg)
△結城大樹(マスタージャパン福岡/65.7kg)
判定0-0 (豊永19-19/大内19-19/横山19-19)
オープニングファイト フェザー級 5分2R
△國頭 武(総合格闘技道場BURST/65.7kg)
△野瀬翔平(マスタージャパン福岡/65.2kg)
判定0-0 (福田19-19/片岡19-19/大内19-19)
キッズ修斗 41kg契約 3分1R
○高橋瑞希(CROW FOREST)
×加藤友英(SHOOTOGYM K’z FACTORY)
判定3-0