ONE Championship 10.15 シンガポール(レポ):スーパーボン、ペトロシアンを右ハイでKOしフェザー級キック王者に。同級GP準決勝はグレゴリアン×アラゾフ、シッティチャイ×キリアに
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
大阪梅田中津 キックボクシング ジョウジム
キックボクシングで楽しく運動!燃焼!ストレス発散!初心者でも経験者でもしっかり指導。見学・体験大歓迎!
ONE Championship「ONE: FIRST STRIKE」
2021年10月15日(金)シンガポール・インドアスタジアム
レポート:井原芳徳 写真:(C)ONE Championship
スーパーボン、ペトロシアンを右ハイでKOしフェザー級キック王者に
第6試合 ONEフェザー級(70.3kg)キックボクシング王者決定戦 3分5R
×ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア/ONEフェザー級キック1位、ONEフェザー級キックGP 2019優勝、GLORY世界ライト級トーナメント2012優勝、K-1 WORLD MAX 世界トーナメント(70kg)2009・2010優勝)
○スーパーボン(タイ/ONEフェザー級キック2位、クンルンファイト70kg世界トーナメント2016優勝)
2R 0’20” KO (右ハイキック)
※スーパーボンが王者に
フェザー級キックGP開幕戦の行われた大会のメインイベントでは、同級の王者決定戦が行われた。ペトロシアンは18年からONEに上がり、19年のペットモラコットとの初対決こそ無効試合になったが、それ以外の6試合は全て勝利。GP出場者ではサミー・サナ、ダビット・キリアに勝利している。スーパーボンはブアカーオの弟子で、昨年7月のONE初戦ではシッティチャイに判定勝ちしている。
1R、ペトロシアンはサウスポーに構え、圧力をかけ、パンチ主体のファイト。スーパーボンは左に回って距離を取る。ペトロシアンは時折パンチを当てるが、スーパーボンは多くをギリギリでかわし、右のミドルを時折返す。しかしペトロシアンもまだ圧力を切らさない。記者採点はペトロシアン。
すると2R、序盤から驚きの結末を迎える。ペトロシアンが1R同様に圧力をかけて来ると、スーパーボンは下がりつつ、右ミドルを2連打。お互い左フックを放ち空振りとなるが、直後、近距離でスーパーボンが右ハイを出すと、ガードがガラ空きだったペトロシアンのアゴにクリーンヒット。ペトロシアンは真後ろに倒れ、伸びたまま動けず、スーパーボンのKO勝ちとなった。
とんでもないものみた… @ABEMA で視聴中 https://t.co/KwD504D7hL #ONEChampionship pic.twitter.com/XRudHp59uB
— yuji kitano@ABEMA (@long_goodbye) October 15, 2021
フェザー級王座挑戦者決定トーナメントも開幕。グレゴリアンに完敗のサワーは引退表明
第5試合 ONEフェザー級キックボクシングワールドグランプリ準々決勝Aブロック 3分3R
○マラット・グレゴリアン(アルメニア/ONEフェザー級キック3位、元GLORYライト級(70kg)王者、クンルンファイト70kg世界トーナメント2017優勝、元K-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級(70kg)王者)
×アンディ・サワー(オランダ/シュートボクシング世界スーパーウェルター級(70kg)王者、K-1 WORLD MAX 世界トーナメント(70kg)2005・2007優勝)
2R 2’26” TKO (左ストレート)
グレゴリアンは15年にK-1で王者になった後、米国のGLORY、中国のクンルンファイトのトップ戦線で活躍。昨年12月のONE初戦ではイワン・コンドラチェフにKO勝ちしている。
サワーは15~17年はRIZINでMMAに挑戦したが、キックボクシングに戻り、18年からONEに参戦。最初は2連敗したが、昨年12月にはジャン・チュンユーに判定勝ちした。
1R、両者並ぶと、サワーは線が細くなった感が否めない。序盤からグレゴリアンがじわじわ圧力をかけると、右ジャブからの左ストレートでダウンを奪う。その後も詰め、左ボディ、右アッパー等で度々追い詰める。サワーも右のかぶせのフックを狙うが、グレゴリアンは対処し、有効打をもらわない。
2Rもグレゴリアンが圧を掛け、右ローも度々当てるようになり、サワーが少しバランスを崩す。踏ん張りが効かなくなってくると、サワーの左ストレートにグレゴリアンが左ジャブ気味のストレートを合わせてダウンを奪う。サワーは左足を伸ばしたまま立ち上がれず、グレゴリアンのKO勝ちとなった。なお、サワーは大会前から今回のトーナメントで優勝できなかった場合は引退すると表明しており、試合後のインタビューでも「ついにさようならと言う時が来ました」と話し、引退を表明した。
昨夜の #ONEFirstStrike でマラット・グレゴリアンに無念のTKO負けを喫したアンディ・サワーの試合直後のインタビュー
アンディ・サワー24年間、お疲れ様でした!そして感動と興奮をありがとうございました#WeAreONE #ONEChampionship #格闘技 pic.twitter.com/urI4NIvngi— ONECHAMPJP (@ONECHAMPJP) October 16, 2021
シッティチャイ、ONE判定は割れるもムエタイスキルでEnfusion王者を完封
第4試合 ONEフェザー級キックボクシングワールドグランプリ準々決勝Bブロック 3分3R
○シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ/ONEフェザー級キック4位、元GLORYライト級(70kg)王者、元ルンピニー認定ウェルター級王者)
×タイフン・オズカン(トルコ/ONEフェザー級キック5位、元Enfusion 70kg&72.5kg級王者)
判定2-1
シッティチャイは昨年7月のONE初戦でスーパーボンに判定負けしたが、続く8月の試合ではタワンチャイに判定勝ちしている。東洋人としてはただ一人今回のGPにエントリーした。オズカンはONE初参戦。オランダのEnfusion 2階級王者の実績が評価され、ONEのランキングに入っている。
1R、シッティチャイがサウスポーに構え、プレッシャーをかけ、左のロー、ミドル、ハイをヒット。オズカンは出入りはするが下がる状態が続き、大半の攻撃はブロックされる。終盤、シッティチャイは左のミドル、テンカオを効かせ好印象を残す。
2Rも同様に、シッティチャイは自分の左ミドル、左ストレートを的確に当て続け主導権を維持する。オズカンも時折、右のフック、インローを当てるが、シッティチャイは圧力を切らさない。
3R、シッティチャイは明確に差をつけるべく、序盤から手数を上げ、左ミドル、ストレート、膝をヒットする。最後まで攻撃を切らさず終了。それでも判定が割れたのがONEのジャッジのスリリングなところだが、2者がシッティチャイを順当に支持し、シッティチャイが判定勝ちした。
アラゾフ、わずか39秒でGP初戦突破
第3試合 ONEフェザー級キックボクシングワールドグランプリ準々決勝Aブロック 3分3R
×サミー・サナ(フランス/元WBCムエタイ世界スーパーミドル級暫定王者)
○チンギス・アラゾフ(ベラルーシ/元K-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級(70kg)王者)
1R 0’39” KO (左ボディフック)
両者ともONE初戦は黒星を喫しており、トーナメント初戦であり、ONE初勝利を目指す戦いに。
1R、開始すぐからサナが前に出て来たが、アラゾフはサウスポーで下がりつつも、サナのガードの上から左右のフックを当ててから、サナの左フックに合わせての左ハイキックをクリーンヒット。これ一発でサナがフラつくと、アラゾフは右アッパー、左ハイを効かせ、パンチラッシュで金網に詰めてから、左ボディでダウンを奪う。サナは座ったまま立ち上がれず、アラゾフのKO勝ちとなった。準決勝の相手はグレゴリアンに。両者は13年に2度対戦し、初戦はグレゴリアンの反則の肘でアラゾフが切られ無効試合となり、再戦ではグレゴリアンが判定勝ちしている。
アラゾフは「(4月のONE初戦でケールに)前回負けてから、生活態度から変えました。最初から積極的に攻めるつもりでした」とコメントした。
#ONEFirstStrike 速報
元K-1チャンピオンのチンギス・アラゾフが、試合開始わずか39秒で、サミー・サナをノックアウト#ONEフェザー級キックボクシングWGP 準決勝進出ABEMAでライブ配信中https://t.co/NnA3taP0sh#WeAreONE #ONEChampionship #格闘技 pic.twitter.com/QmdsQZbmOE
— ONECHAMPJP (@ONECHAMPJP) October 15, 2021
ケールの猛攻から一気に逆転、元GLORY王者・キリアも1Rで勝利
第2試合 ONEフェザー級キックボクシングワールドグランプリ準々決勝Bブロック 3分3R
×エンリコ・ケール(ドイツ/K-1 WORLD MAX 世界トーナメント(70kg)2013優勝)
○ダビット・キリア(ジョージア/元GLORYライト級(70kg)王者、クンルンファイト70kg世界トーナメント2018優勝)
1R 2’50” TKO (3ダウン:右ストレート)
キリアは2月のONE初戦でペトロシアンに判定負けしたが、今回は圧巻の強さを見せつけることに。
1R、ケールがサウスポー、キリアがオーソドックスに構え、両者ガードを固め、近い距離で打ち合い、ケールが左奥ロー、左ボディ、左アッパーを的確に叩き込む。だがキリアは耐えると、終盤、ケールの攻撃が少し減ったところで、キリアが右フックを効かせてケールの動きを止め、右ストレートでダウンを奪う。ケールのダメージは大きく、さらに左フックでダウンを奪取。最後は右ストレートを軽く当てただけでケールが倒れ、レフェリーがストップした。
これでGP準決勝はグレゴリアン×アラゾフ、シッティチャイ×キリアの組み合わせとなった。
第1試合 キックボクシング ヘビー級(120.2kg) 3分3R
○ラーデ・オパチッチ
×パトリック・シミッド
2R 1’19” TKO (右膝蹴り)