Krush 7.24 後楽園ホール:サッタリ・ウィラサクレック、RUIと谷川聖哉を1R KOしクルーザー級王者に。里見柚己、KO勝ちでライト級王座決定トーナメント初戦突破
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Krush.127
2021年7月24日(土)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第2代Krushクルーザー級(90kg)王座決定トーナメント
第2試合 準決勝(1) 3分3R(延長1R)
×杉本 仁(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
○谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
判定0-3 (26-30/26-30/25-30)
K-Jeeが返上したKrushクルーザー級王座を懸け。第2代王者を決める1DAYトーナメントが開催された。
1R開始すぐ、谷川が杉本の左ミドルをつかむ反則を犯してから、左フックを当て、そのままロープに詰め、左フックを当てて杉本をひるませ、パンチを当て続ける。杉本は出鼻をくじかれ、早くもダメージを負い、鼻血も出し、右まぶたも腫らして苦しそう。谷川が右カーフキック等も絡め追い詰め、終盤に右ハイでダウンを奪う。その後も谷川が杉本を追い詰めるがゴングが鳴る。レフェリーは最初の谷川の蹴り足キャッチ後の追撃の際、一旦ブレイクし、谷川に注意を出し、杉本に回復の時間を与えていれば、展開は少し違ったかもしれない。
2R、序盤の杉本の右ローがローブローとなり一時中断する。再開後、谷川が左フックで再びダウンを奪う。杉本は鼻血を出し苦しそうだ。その後も谷川がパンチを連打してダウン寸前まで追い詰めるが、倒し切れずにいると、杉本の鼻血がさらに激しくなり、ようやくドクターチェックが入る。このタイミングでのチェックは、杉本にとっては回復時間に。その後も谷川が優勢だが、杉本はダウン前よりも軽快に動けるようになり、谷川は倒しきれず終える。ドクターチェックは2R開始すぐか、最初のダウンの後でも良かったのではないだろうか。
3R、ある程度回復した杉本が前に出るようになると、谷川は攻撃が減ってしまう。杉本は右ハイ、谷川は右ハイ、右ストレート等を当てるが、お互い攻めきれず終了。谷川がポイント大差を守り判定勝ちしたが、倒しどころで倒せず、決勝の前に体力を消耗してしまった。
第3試合 準決勝(2) 3分3R(延長1R)
×RUI(K-1ジム福岡チームbeginning)
○サッタリ・ウィラサクレック(イラン/ウィラサクレック・フェアテックス・イラン/M-1世界ヘビー級王者)
1R 2’14” KO (2ダウン:右フック)
サッタリはこれまで昨年10月に谷川、今年3月に加藤久輝をKOしており、破壊力と今の勢いでは随一。このトーナメントでも圧巻の強さを見せつける。
1R、サウスポーのRUIに対し、オーソドックスのサッタリが左ジャブを振り続けながら圧力をかけ、腰を沈めてから距離を詰めると、右フック、右ボディをヒット。右ボディを強打してから、すぐに右ハイもRUIの胸元に当てると、RUIは早くもダウンする。サッタリはその後も前に出続け、右フックで2ダウン目を奪い、ほぼ無傷で完勝した。
第1試合 リザーブファイト 3分3R(延長1R)
○工藤勇樹(エスジム/KROSS×OVERヘビー級王者、蹴拳ライトヘビー級王者)
×中平卓見(北眞舘)
2R 2’36” KO (右バックスピンキック)
第10試合 メインイベント 決勝 3分3R(延長1R)
×谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
○サッタリ・ウィラサクレック(イラン/ウィラサクレック・フェアテックス・イラン/M-1世界ヘビー級王者)
1R 2’46” KO (右フック)
※サッタリが優勝。Krushクルーザー級王者に
両者は2度目の対戦で、前回はサッタリが2R右フックでKO勝ちしている。今回はサッタリが約9か月間での進化を見せつける。
1R、サッタリは圧力をかけ、腰を沈めてから距離を縮め、序盤から左フックでダウンを奪う。その後もサッタリが圧力をかけ続けるが、谷川が右テンカオ、右ローをコツコツと返すと、サッタリは勢いが落ちる。
谷川はサッタリをコーナーに詰め、パンチと蹴りを連打して追い詰めるが、サッタリはコーナーから出ると、右フックで再びダウンを奪う。うつぶせで倒れた谷川を見て、すぐさま西村レフェリーがストップ。サッタリのKO勝ちとなった。
2試合とも1R KO勝ちの完全優勝でKrush王者となったサッタリは「これからスタートです。K-1のベルトを目指します」とアピール。今後については「誰が王者であれ、その選手と戦います」と話し、K-1王者・シナ・カリミアンへの挑戦を希望した。
第6代Krushライト級王座決定トーナメント・一回戦
K-1同級王者となったゴンナパー・ウィラサクレックが返上したKrushライト級王座をかけ、8選手によるトーナメントが今大会からスタートする。一回戦を今大会で行い、準決勝と決勝は9月24日の後楽園大会で実施される。
第6試合 一回戦(1) 3分3R(延長1R)
×堀井 翼(K-1ジム五反田チームキングス)
○南雲大輝(八光流柔術総本部)
不戦勝 (堀井の体調不良)
堀井と南雲は昨年6月に対戦し、開始すぐの南雲のローブローにより堀井が試合続行不可能になり、堀井の反則勝ちとなっていた。だが今回は堀井が、前日計量をクリアした後、体調不良で病院へ。当日にドクターストップがかかり、今度は南雲の不戦勝、トーナメント準決勝進出となった
試合着とガウン姿でリングインし勝ち名乗りを受けた南雲は「5連敗していて、成長した姿を見せることを楽しみにしていました。堀井選手が体重を作ったことには敬意を持っています。次の試合に向け、心と体をより一層鍛えます」と話した。
第7試合 一回戦(2) 3分3R(延長1R)
○瓦田脩二(K-1ジム総本部チームペガサス)
×昇也(士魂村上塾/Bigbangスーパーライト級王者)
判定3-0 (伊藤30-27/西村30-26/山根30-25)
※翔也が計量1.5kgオーバー。1R目は翔也減点2。ファイトマネー30%減額。グローブハンデは瓦田が拒否。勝敗に関わらず瓦田が準決勝進出
1R、序盤から昇也がサウスポーに構えて圧をかけ、パンチの連打で瓦田を下がらせ先手を取る。だが瓦田は少しずつガードの隙間からパンチを当てるようになると、右ミドル、テンカオ、左ボディも絡め、終盤は手数多く攻めて昇也を追い詰める。記者採点イーブン。
2Rは瓦田が色々なフェイントを絡めつつ、パンチ蹴りとも手数多く攻めるものの、強打自体は少なく、昇也もパンチやインローを時折返し、大差はつけさせない。記者採点イーブン。
3R、瓦田ははっきり差をつけようと、序盤から積極的に攻め、ボディへの左膝を度々ヒット。減量苦の昇也の勢いを削りつつ、左ジャブ、右アッパーも当てる。瓦田が最後まで休まず攻め続けて終了。記者採点は瓦田。昇也の減点2を合わせて合計30-27で瓦田。ジャッジ3者も減点抜きでも瓦田を支持するポイントで、瓦田の判定勝利となった。
第8試合 一回戦(3) 3分3R(延長1R)
○里見柚己(team NOVA)
×川﨑真一朗(月心会ラスカルジム)
2R 2’54” KO (3ダウン:左ストレート)
1R、圧力をかける川崎に対し、サウスポーの里見が回って距離を取り、左フック、左ローを当て、やや優位だったが、中盤以降、川﨑も距離をつかむと、右ストレートでスリップさせ、終盤にはロープに詰めて右ストレートを随所で当てて、やや優位に転じる。記者採点はイーブン。
2R、川﨑は変わらず前に出るが、里見は上手くさばくようになると、左ハイ、ローと攻撃を散らしてから、左の三日月蹴りをヒット。川﨑が一瞬顔をしかめると、そのチャンスを逃さず、里見は左ストレートを効かせ、パンチの打ち合いでカウンターで左フックを当ててダウンを奪う。里見はさらに左ストレートでダウンを重ね、最後も左ストレート一撃でマットに沈めた。ダメージの大きい川﨑は担架で運ばれた。
里見は「SNSとか記者会見とかで目立ったことしてる選手いますけど、俺はこのリングで目立ちます。計量オーバーとかありますけど、Krushのリングは甘くないんで。これから俺が引っ張ります。9月の準決勝、決勝、2回ともKOしてベルト巻きます」とアピールした。
第9試合 一回戦(4) 3分3R(延長1R)
×東本央貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
○弘輝(team ALL-WIN)
判定0-2 (太田29-30/三浦30-30/山根29-30)
1R、両者サウスポーに構え、距離を取って慎重にフェイントをかけ合い、あまり攻撃が出ない。お互い左のカーフキックをヒット。パンチ含め、全般に東本の手数がやや上だが、まだ差は乏しい。
2Rも両者距離を取り続け、中盤に東本が左ストレート、弘輝が左のカーフキックを強打する場面があったものの、すぐ均衡状態に戻る。
3Rもなかなか均衡状態が崩れなかったものの、中盤、東本の左ミドルに弘輝が左フックを合わせてひるませ、続けて左のカーフキックを当ててスリップさせる。その後も弘輝が左フック、右アッパーを当て、やや優位で終了。記者採点は弘輝。ジャッジも2者が弘輝を支持し、弘輝がテクニシャンの東本との接戦を制した。
これで9月24日の後楽園大会の準決勝の組み合わせは南雲大輝×瓦田脩二、里見柚己×弘輝となった。いずれも初対決だ。
ワンマッチ
第5試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
×松本篤人(バンゲリングベイ・スピリット)
○寺島 輝(TANG TANG FIGHT CLUB/team JOKER)
判定0-3 (27-30/27-30/26-30)
※2R右ローキックで松本に1ダウン
第4試合 女子フライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
○真優(月心会チーム侍)
×RAN(MONKEY☆MAGIC KICKBOXING STUDIO)
4R 判定2-1 (山崎9-10/箱崎10-9/伊藤10-9)
3R 判定1-0 (山崎30-29/箱崎30-30/伊藤30-30)