Krush 4.22 後楽園ホール:ゴンナパー、佐々木大蔵に完勝し-63kg王者に。レオナ・ペタス、西京佑馬に判定勝ち
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Krush.87
2017年4月22日(日) 後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第10試合 メインイベント Krush -63kgタイトルマッチ 3分3R(延長1R)
×佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/王者/63.0kg)※3度目の防衛戦
○ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/挑戦者、WPMF世界スーパーライト級王者/63.0kg)
判定0-3 (水谷26-30/山根26-30/西村26-30)
※ゴンナパーが新王者に
佐々木は昨年8月の谷山俊樹戦で判定勝ちして以来3度目の防衛戦。その試合の前の2月のK-1の初代ライト級王座決定トーナメントではウェイ・ルイにKO負けし、11月のK-1では一度勝っている平本蓮にリベンジを許している。
ゴンナパーは2月大会での次期挑戦者決定戦で、瑠輝也の代役で緊急出場した石田勝希を2R KO。佐々木と同じKRESTの山崎秀晃、卜部功也、林健太がゴンナパーの餌食になっており、佐々木がどう対応するか?
1R、サウスポーのゴンナパーが序盤から左ミドルを度々強打し主導権。佐々木も右ロー、ミドルを返すが少なく、終盤にはゴンナパーの左ミドルと左ストレートの連打で佐々木がのけぞる場面も。記者採点は9-10でゴンナパー。
2Rも同様で、ゴンナパーが左ミドルを主体にしつつ、左ストレートでも苦しめる。左ハイは佐々木はブロックするが体が揺れる。ゴンナパーはいつも多用する左ローはほとんど出さないが、圧倒的な差を示す。佐々木も右ストレートを一発当てたが流れは変わらない。記者採点は9-10でゴンナパー。
3Rもゴンナパーは左ミドルを強打し続け主導権。佐々木は相打ちで右ストレートを当てたが、ゴンナパーは踏みとどまり、右をもらった佐々木はダウン。その後もゴンナパーは左ミドルを当て続け、佐々木は体の右半分が真っ赤になるが、勝負をあきらめない。終盤にはパンチの連打で少しゴンナパーを苦しめたが、ゴンナパーが耐えきり終了。記者採点は8-10でゴンナパー。合計26-30でゴンナパー。ジャッジ3者も同様で、ゴンナパーが完勝で王座を獲得した。
ゴンナパーは「次はK-1王者の卜部功也選手、一度負けているウェイ・ルイ選手と戦いたいです」とアピールした。バックステージではローをほとんど使わなかった理由について「佐々木はパンチが強いので、ローだとカウンターで当てられるから控えめにした」と説明した。
完敗の佐々木だが「思い描いていたよりは、ミドルとかをもらっても、同じ人間なんだなという感じがしました」と強気に語り「結果は負けましたけど、会場は盛り上がっていたと思います」「得た物を今後の糧にして、ゴンナパーとやって佐々木大蔵が変わったと思ってもらえるよう、成長を見せたい」と話した。
第9試合 セミファイナル -60kg Fight 3分3R(延長1R)
○レオナ・ペタス(THE SPIRIT GYM TEAM TOP ZEROS/中国英雄伝説アジア-60kg級トーナメント’16優勝/60.0kg)※バンゲリングベイ・スピリットから所属変更
×西京佑馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1甲子園’16 -60kg優勝/60.0kg)
判定3-0 (水谷29-28/西村30-29/梅木29-28)
レオナは16選手が参加した第5代Krush -60kg王座決定トーナメントで決勝まで残ったが、昨年5月の安保璃紅との決勝で判定負け。王座まであと一歩で届かず、連勝も7で止まった。その後、12月大会で原田ヨシキに2R KO勝ち。今回はバンゲリングベイ・スピリットから独立しての初戦となる。対する佑馬はKrush -58㎏王者・西京春馬の弟。2月大会で優谷に判定勝ちし、プロ3戦3勝(1KO)の高校3年生だ。
1R、開始すぐから佑馬が中央で構えて右ローをコツコツヒット。レオナはなかなかうまくカットできず、攻撃もやや後手な状態が続く。記者採点は10-10だが、マストなら9-10で佑馬といったところか。
2Rも佑馬の攻撃が少し目立つ状態が続いたが、レオナも圧力を強めると、左ボディ、膝が効きだし、右のストレートのヒットも増え、佑馬をロープやコーナーに詰める場面が目立つように。記者採点は10-9でレオナ。
3Rもその流れが続き、レオナが随所でロープ、コーナーに詰め、右ストレート、左ボディ、右膝を当て、佑馬を苦しめる。佑馬はほとんど攻撃が返せなくなる。記者採点は10-9でレオナ。合計28-30でレオナ。終わってみれば完勝のレオナは「先々週の土曜、兄(※兄貴分)のKOICHIさんを事故で亡くしたんですけど、勝てて良かったです」とマイクアピール。セコンドのニコラス・ペタス氏もガッツポーズをしてレオナの勝利を称えた。
第8試合 -67kg Fight 3分3R(延長1R)
×山際和希(谷山ジム/元Bigbangウェルター級王者/67.0kg)
○松岡 力(K-1ジム五反田チームキングス/元新日本キック日本ウェルター級1位/66.7kg)
判定0-3 (水谷29-30/梅木28-30/山根28-29)
松岡は新日本キック時代、敗れはしたが健太や渡辺健司とも戦った経験があり、K-1ジム五反田に移籍して1月大会でKrush初参戦し、渡邊俊樹を2R右ローでKOしている。
1R、松岡は手をハの字に構え、左の前足でフェイントをかけるムエタイ式からの右ローを随所で当てて先手を取るが、次第に山際も右ミドルを返すように。まだ両者慎重で、記者採点は10-10。
2R、バッティングで山際が鼻血を出すが、右ミドルのヒットを増やし、松岡も攻撃の回転を上げ、右ローだけでなくパンチの連打や膝も多用するように。若干松岡が優勢だがバッティングも考慮し記者採点は10-10。
3Rも同じ構図が続き、均衡状態が続いたが、次第に松岡が左右のフックで山際を下がらせる場面が目立つように。やや強引な振り回し方だが、何発か当ててのけぞらせ、右ハイ等の大技も絡め好印象を残す。記者採点は9-10で松岡。合計は29-30で松岡。ジャッジ3者も松岡を支持し、松岡がKrush 2連勝となった。
第7試合 -58kg Fight 3分3R(延長1R)
×神戸翔太(NEOKICK/58.0kg)※POWER OF DREAM/TEAM AKから所属変更
○伊澤波人(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/57.8kg)
判定0-3 (西村29-30/伊藤28-30/梅木27-30)
神戸は11年からKrushに参戦し、大滝裕太、皇治、石川直生、郷州征宜、佐野天馬に勝利。14年3月には当時Krush -58kg王者の武尊に挑戦し判定負けしている。16年11月のK-1初代フェザー級王座決定トーナメント一回戦でユン・チーに3R 飛び膝蹴りでTKO負けして以来の試合だ。伊澤は昨年9月のK-1で武居由樹にKO負けして以来の試合で、今回から階級をアップする。
1R、伊澤はいつものように足の裏で当てる変則の右ローを駆使。神戸も蹴りを返していたが、終盤に差し掛かり、伊澤の左ボディが効き目を発揮し、神戸は後退。伊澤がパンチと膝の連打をまとめ好印象を残す。記者採点は9-10で伊澤。
2R、神戸が左ボディを効かせて少し伊澤が嫌がる場面もあったが、中盤、伊澤が変則のローを当て続けていると、神戸はバランスが悪くなり後退するように。記者採点は9-10で伊澤。
3Rも伊澤はこの流れのまま、右ロー、奥ローを自在にヒット。ミドルや回転系の蹴り技も駆使する。神戸もパンチを返すが、伊澤は最後まで運動量が落ちず試合終了。記者採点は9-10で伊澤。伊澤が1階級上でも通用する、いや、むしろトータルで成長した姿を見せて完勝した。
第6試合 -58kg Fight 3分3R(延長1R)
○伊藤健人(K-1ジム目黒TEAM TIGER/57.9kg)
×和夢(Gwinds/57.8kg)※KAZUMU 改め
判定3-0 (山根30-27/伊藤30-27/梅木30-26)
1R、蹴りの応酬が続き、ほぼ互角だったが、伊藤が軽く放った感じの左ストレートで、和夢が尻餅をつきダウンが宣告される。
2R、伊藤はダウンを奪ったことで余裕ができた様子で、上体を細かく動かしてプレッシャーをかけながら、左右のミドル、ローを着実に当て、主導権を維持する。
3Rも伊藤が左ジャブを突きつつ、左ミドル、右ハイ等でも印象を残し、文句無しの判定勝ちを果たした。
第5試合 -70kg Fight 3分3R(延長1R)
○藤村大輔(A-BLAZE×KICK GYM/70.0kg)
×林 完(FIGHT LAB JAPAN TOP TEAM/70.3kg→70.0kg)
3R 0’57” KO (右ストレート)
第4試合 -65kg Fight 3分3R(延長1R)
×川崎真一朗(月心会ラスカルジム/64.7kg)
○鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス/64.5kg)
1R 2’09” KO (左ストレート)
第3試合 -53kg Fight 3分3R(延長1R)
○隼也ウィラサクレック(ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪/元WPMF日本バンタム級王者/52.8kg)
×晃貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/53.0kg)
判定3-0 (30-29/30-29/30-29)
第2試合 -55kg Fight 3分3R(延長1R)
×大川一貴(青春塾/54.8kg)
○小倉尚也(スクランブル渋谷/54.8kg)
2R 0’50” KO (右飛び膝蹴り)
第1試合 -63kg Fight 3分3R(延長1R)
○瓦田脩二(K-1ジム総本部チームペガサス/62.7kg)
×竹内悠希(K-1 GYM EBISU FREE HAWK/63.0kg)※K-1ジムEBISUからジム表記変更
1R 2’21” KO (膝蹴り)
プレリミナリーファイト第3試合 -67kg Fight 3分3R
○海斗(ポゴナ・クラブジム/66.7kg)
×斉藤雄太(K-1 GYM EBISU FREE HAWK/66.8kg)※K-1ジムEBISUからジム表記変更
1R 0’41” TKO
プレリミナリーファイト第2試合 女子-45kg Fight 2分3R
△テキサス・アユミ(STURGIS新宿ジム/44.9kg)
△福原 優(K-1 GYM EBISU FREE HAWK/44.9kg)※K-1ジムEBISUからジム表記変更
判定1-0 (29-28/29-29/29-29)
プレリミナリーファイト第1試合 -53kg Fight 3分3R
○璃明武 [りあむ](K-1ジム総本部チームペガサス/52.8kg)
×篠原広耀(優弥道場/52.6kg)※ゴールデングローブから所属変更
1R 1’05” KO (3ダウン:右フック)