ムエタイ 3.1 ラジャダムナン:和田拓飛、肘で切られるもボディフックで逆転TKO勝ち
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
センチャイムエタイジム
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スック・ワンギントン
2020年3月1日(日)タイ・バンコク・ラジャダムナンスタジアム
Photo&Text Hiroshi Soda 早田寛
○和田拓飛(team未来)
×ヨードセンチャイ・ソーッサクナリン(タイ)
4R TKO
ウォー・ワンチャイプロモーション所属の和田拓飛(team未来)がラジャダムナンスタジアム『スックワンギントン』に参戦した。和田は、これまでいた萬田道場から新設の「Team未来」に移籍しこの試合に挑む。Team未来は和田の実父、享氏を代表にウォー・ワンチャイプロモーションで活動し、今回のラジャダムナンスタジアム参戦がTeam未来の初試合となる。
和田は2019年6月のラジャダムナンスタジアムで3RTKO勝ちから、タイでの試合を遠ざかっているが、この試合の前に、2月6日よりタイ合宿に入りし、11日にはバンコク市内のムエタイ戦で初回KO勝利をおさめたばかりであり、まさに絶好調そのものだ。
今回対戦するヨードセンチャイ・ソーッサクナリンはサラブリ県出身15歳。これまでに45戦の戦績がある。実は、和田とは2年前にサラブリ県アディソンスタジアムで対戦しており、その時は和田が判定負けしている。和田は試合当日の朝の計量の時にそのことを知らされたが、和田自身は対戦した記憶はなかったそうだ。
試合は初回、探り合いの間合いだが、和田はローキックとミドルでペースを握る。
2ラウンド目に入り、和田はパンチを振りはじめる。和田のパンチの強度、速さは充分タイでも通用するパンチであり、ヨードセンチャイはかなり警戒しているようで、一瞬ヨードセンチャイの手数が減る。
3ラウンド開始と同時に、ヨードセンチャイは強引に組んできた。試合は首相撲の間合いに移行。そんな中、ヨードセンチャイの放った肘が和田の鼻頭にヒット、和田の鼻頭が切れ、鼻血と一緒に流れ出る。ヨードセンチャイ陣営からは、さらに「組んで肘打ちを狙え!」と指示が飛ぶ。和田の顔面が血で真っ赤に染まってゆくが、和田はペースを崩さずパンチと蹴りでヨードセンチャイを揺さぶる。
4ラウンド、ヨードセンチャイはしぶとく組んできた。そこに和田は右ストレートや左ボディフックを叩き込んでゆく。そんな流れの中で、和田が放った左ボディフックがヨードセンチャイの脇腹に大きくヒット。ここでヨードセンチャイの動きが一瞬止まったところを和田は見逃さなかった。ここから和田は、パンチを細かくまとめ、再びボディに強烈なパンチを叩き込むと、ヨードセンチャイは顔色を変えてマットに崩れ落ちた。ヨードセンチャイはボディが完全に効いてしまい立ち上がってくることができない。レフりーがカウント8を数えたところで試合終了。和田は4ラウンドTKO勝利を決める。
実は和田は、この3週間前にもボディフックからのパンチラッシュでKO勝ちしており、このボディへの強打を当てることを狙っていたようだ。和田がパンチを叩き込む時、ヨードセンチャイは蹴りを合わせてくるため、和田もパンチに頼った攻撃は危険だったかもしれないが、だが和田のボディブローは相当強烈なもの。和田は、今後もムエタイを主戦場に闘ってゆく事になるが、もう和田の闘い方もタイ陣営に研究されているだろうから、今後和田がどう闘ってゆくのかも楽しみなところ。
4RTKO勝利した和田拓飛から勝利の声が届いている。
「結果は4RTKOで勝つことができました。応援してくれた皆様、本当にありがとうございました。今回長期タイ遠征で2試合をして、どちらもボディでKO勝ちできました。2試合とも勝って次の試合に繋がる良い自信にもつながりましたし、当て勘というか、よい感覚を掴めたと思います。この経験を生かして日本に帰国したら次の試合までに、もっと良い感覚を掴めるよう頑張ります。次の試合も決まっていますので、気持ちを切り替えて集中します。」
和田は引き分けを挟んで6連勝(ラジャ3連勝)と好成績を収めているため、次戦は更なるステップアップとなる試合が決定している。