AbemaTV 格闘代理戦争 K-1 FINAL WAR 12.21 東京:古宮晴の連勝でSKR連合が決勝進出。ゲーオーズ、TEAM武尊との消耗戦制す
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AbemaTV「格闘代理戦争 K-1 FINAL WAR トーナメント準決勝」
2019年12月21日(土) 東京メディアシティ
レポート&写真:井原芳徳 (試合映像はAbemaビデオで視聴できます)
「格闘代理戦争」は、格闘技界の新旧トップ選手が監督となり若手ファイターを選抜・育成し、選ばれた選手たちがプロ契約や賞金(今回は300万円)を目指して争う、AbemaTV制作の番組シリーズ。17年11月に1stシーズンが行われ、「K-1 FINAL WAR」で5作目となる。
今回は9月から選手の募集、オーディションが始まり、8チームが編成された。チーム対抗戦によるトーナメント一回戦が、11月30日に新宿フェイスで行われ、ゲーオ、武尊、皇治、SKR(佐藤嘉洋、城戸康裕、梶原龍児)の率いる4チームが勝利し、今回の準決勝に進んだ。各チーム5選手から選抜された3選手ずつがそれぞれの対抗戦に出場する。試合ルールはK-1ルールに準じつつ、3分2R、2ノックダウン制で、各試合間は3分の休憩時間が設けられる。
一回戦
○ゲーオーズ(監督:ゲーオ・ウィラサクレック)vs. サラバニアファミリー(監督:久保優太・サラ夫妻)×
○TEAM武尊(監督:武尊)vs. 不可思団(監督:不可思)×
×木村組(監督:木村“フィリップ”ミノル) vs. 皇治軍団(監督:皇治)○
×魔裟斗軍(監督:魔裟斗)vs. SKR連合(監督:佐藤嘉洋、城戸康裕、梶原龍児)○
準決勝
○SKR連合(監督:佐藤嘉洋、城戸康裕、梶原龍児/先鋒:手塚諒太、中堅:植松愛瑠北[えると]、大将:古宮晴)
×皇治軍団(監督:皇治/先鋒:森新太、中堅:井上大斗[ひろと]、大将:永井卓海)
番組最後にチームの決まったSKR連合は未知数の部分が大きかったが、聴覚障害を持つ先鋒・古宮晴が魔裟斗軍を3タテし話題を呼んだ。皇治軍団は一回戦で中堅の井上大斗が2連続KO勝ちし、15歳とは思えない強さを印象付けていた。
(1) ×手塚諒太 判定0-3 (18-19/18-19/18-19) 森新太○ 1R右フックで森が1ダウンを奪う。2Rは中盤以降、手塚がサウスポーからの左ストレートを当て続けるが、ダウンは奪えず、森が判定勝ちした。
(2) ○植松愛瑠北 2R KO 森新太×
植松はキック経験2年の高3ながら高い技術を発揮する。1R、森の圧力を植松がかわし続け、左右の前蹴り、ミドル、ハイ等を当て続け、終盤に左の顔面への前蹴りでスタンディングダウンを奪う。2R、序盤に再び左の顔面狙いの前蹴りでふらつかせたところで、豊永レフェリーがストップした。アマチュアのカテゴリーのため、プロよりも早くダウンを取る。
(3) ×植松愛瑠北 2R KO 井上大斗○
1R、植松は初戦のように蹴りを出せず、井上が圧をかけ続け、ロープに詰めると、打ち合いで左フックを当ててダウンを奪う。2Rも井上がパンチ、テンカオで圧倒を続け、右フックでダウンを奪い、最後は左ハイでひるませたところで豊永レフェリーがストップした。
(4) ○古宮晴 判定3-0 (20-19/20-18/20-19) 井上大斗×
1R、古宮が左右のフック、左のハイ等を当て続けて主導権を握る。中盤、古宮の膝がローブローとなり、井上は2分ほど休んだが、その後も引きずっている様子。2R、お互いローブローもあったが、古宮が大半の時間、パンチと蹴りを当て続けて判定勝ちした。
(5) ○古宮晴 判定2-0 (岡田20-19/梅木19-19/太田20-19) 永井卓海×
1R、前に出続ける永井が随所でパンチを連打するが、古宮も回って距離を取りながら左ジャブ、左テンカオ等を返し続ける。終盤、永井のパンチの手数が増えるが、古宮が耐える。
2Rも永井が前に出るが、古宮が左右のローを当て続けると、永井は勢いが落ちる。終盤は激しいパンチと蹴りの応酬で、古宮がやや攻撃数で勝った状態で終了する。判定は僅差となり、古宮が2票を獲得し、チームに勝利をもたらした。
決勝に向け古宮は「決勝までレベルアップして相手チームを完封したい」と力強く語った。佐藤監督は「この間の一回戦は控室が階段だったんですけど、今回は控室に昇格しました。最後にできたチームで、選手を集めるの大変だったんですけど、底辺から上がってきました。魔裟斗さんにも(一回戦で)勝ったので、優勝してお返ししたい」「このままの勢いで優勝して下克上したい」と宣言した。
準決勝
×TEAM武尊(監督:武尊/先鋒:川村優平、中堅:宮川太陽、大将:寺田匠)
○ゲーオーズ(監督:ゲーオ・ウィラサクレック/先鋒:齋藤紘也、中堅:大関敬真、大将:稲垣澪[れい])
TEAM武尊は「4thシーズン」で活躍した橋本実生の兄・橋本岳登が一回戦の先鋒として活躍し、一人で2勝したが、決勝で疲れが見え、1R TKO負け。K-1の45日間のサスペンドの規定により、準決勝に出場できないため、他の選手たちの奮起に期待がかかる。
一回戦でゲーオーズの大将・稲垣澪は、サラバニアファミリーの中堅・大将を一人で下し、チームに優勝をもたらした。中堅・大関敬真はボクシング・インターハイ出場、シュートボクシング・アマチュア全日本優勝の実績があり、一回戦でKO勝ちしている。
(1) ×川村優平 2R TKO 齋藤紘也○
齋藤はウィラサクレックジムの住み込みの練習生で、ムエタイ式の蹴りを駆使するが、組み付きが多く、1Rだけで2度の減点1をもらってしまう。それでも終盤は右のテンカオを当て続け圧倒する。2R、齋藤はパンチ主体に切り替え、当て続けて川村を追い詰め、右のテンカオを効かせてからのパンチ連打でTKO勝ちした。
(2) ○宮川太陽 判定 (豊永20-19/岡田19-19/山崎20-19) 齋藤紘也×
1R、体力を消耗している齋藤に対し、空手ベースでKREST所属の宮川が圧をかけ続け、右ストレート、バックスピンキックを当てて攻勢をキープする。2Rも宮川は詰めて随所で右ストレートをクリーンヒットして好印象を残し判定勝ちした。
(3) ×宮川太陽 1R TKO 大関敬真○
1R、宮川が序盤からパンチラッシュで倒しにかかるが、大関はブロックを続けると、左ジャブで距離を取り、右ストレートでダウンを奪う。その後もローを織り交ぜつつ、パンチ主体で攻め続けると、宮川はスリップを繰り返し、最後は右の前蹴りで倒したところで梅木レフェリーがストップした。
(4) ○寺田匠 判定3-0 (20-18/20-18/20-19) 大関敬真×
1R、寺田が圧をかけ続け、右ローを着実に当て続けると、カットできない大関はステップが少しぎこちなくなる。大関は初戦のようにパンチが出せない。2R、大関はサウスポーにスイッチするが、寺田が左ローも効かせると、大関はオーソドックスに戻り、寺田が左ミドル、三日月蹴り等を当て続けて攻勢をキープし、判定勝ちした。
(5) ×寺田匠 判定0-2 (豊永19-20/岡田20-20/山崎19-20) 稲垣澪○
反対ブロック同様、こちらも大将同士の最後の試合に。1R、稲垣が圧をかけ続け、パンチと膝の連打をまとめてスリップさせる場面もあるが、中盤以降は回って距離を取る寺田を詰め切れず。2R、お互いボディ狙いのパンチ、膝、ミドルを当てるが、なかなか均衡が崩れず。終盤、お互い手数を上げパンチを当てるが、大差つかず終了する。ジャッジは僅差となり、2者が稲垣を支持し、チームに勝利をもたらした。
チームが勝ったゲーオは「頑張ってくれた選手を称えたいです。自分も来週(12月28日に)名古屋で(安保瑠輝也に勝って)チャンピオンになるので、勇気をもらいました」と笑顔で話した。
決勝は1月18日に実施。決勝前のワンマッチとして、一回戦で敗退した10代選手同士の2試合、加藤瑠偉(魔裟斗軍)vs. 小島良羽将(不可思団)、児玉兼慎(魔裟斗軍)vs. 伊藤渚(不可思団)が行われることも発表されている。