空道 5.12 愛知県武道館:北斗旗全日本体力別 各クラス波乱連続の中、目黒雄太が史上最多タイV5
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
中野駅徒歩3分。平日7~23時、年中無休営業。入会金&月謝2ヶ月分無料!
全日本空道連盟「2019 北斗旗全日本空道体力別選手権大会」
2019年5月12日(日)愛知県武道館
昨年末の世界選手権を終え、トップ選手の多くが休養している端境期ともいえるこのシーズン。ホープ選手たちと、世界選手権出場を逃し燃え尽ききれなかったベテラン選手たちが、新時代・令和の初代王座を争った。全7カテゴリーのなか、6カテゴリーの優勝者は初戴冠。そんな中、世界選手権からの連続参戦を果たした-230クラスの目黒雄太だけは、盤石の強さをみせ、小川英樹のもつ記録に並ぶ全日本同階級V5を達成。前人未踏のV6が現実味を帯びてきた。
レポート提供:戸塚悟 写真提供:牧野壮樹 全日本空道連盟
260+クラス
優勝候補であった世界選手権代表・目黒毅が、持病の肺炎の治療薬にドーピング検査のうえで抵触する成分が含まれていることを知り、大会直前に出場を辞退。目黒の対抗馬は、日本重量級のエース・岩﨑大河を後ろ回し蹴りで破った(2017アジア選手権)実績をもつ韓国のイ・ウンチョルと目されていたが、このウンチョルを試合続行不可能に追い込んだ奈良朋弥が、ベテラン前田聡からも右ストレートで一本勝ち(写真)。優勝を決めた。
-260クラス
前々回の世界選手権ではUFC契約選手アダム・カリエフをもっとも追いつめた渡部秀一であったが、昨年の世界選手権では日本代表に入れず。失意の中で出場した昨秋の巌流島トーナメントでも優勝できなかったことで今大会で鬱憤が爆発したか、初戦でマウントパンチによる効果を奪うと、続いて膝十字固め、腕ひしぎ裏十字固め、腕ひしぎ三角固め(写真)と、3試合連続一本勝ち。悲願の全日本初優勝を果たすとともに、MVPを獲得した(ポイント換算でもっとも得点数の多かった優勝者に北斗旗が授与される)。
-250クラス
21歳にして空道歴14年、昨年の世界選手権ではベスト4に進出した安富北斗が、今大会、闘った4試合すべてで効果以上のポイントを奪って、下馬評通りの優勝。安富は今春より北海道から上京、大道塾総本部寮生となっているだけに、これから2年間の寮生活でさらに地力をつけるに違いない。次回世界選手権に向け、もっとも期待できる選手のひとりといえよう。準優勝は、ベテランのハードパンチャー・笹沢一有に対し、パンチで打ち勝って決勝へ駒を進めた玉木直哉(写真白)。決勝でも、安富の投げ→キメ突きで効果を奪われながら、左フックで効果を取り返す大健闘。大学日本拳法部出身ならではのパンチのタイミングの良さが光った。
-240クラス
昨年の世界選手権代表、服部晶洸、曽山遼太を連破した寺口法秀が、決勝では伊東駿(写真白)からマウントパンチで効果を奪い、優勝。寺口は24歳、空道歴11年、伊東は28歳、空道歴8年。どちらも、ここ数年は実力を認められながら、上位進出は果たせなかった選手だけに、今大会でファイナリストとなったことを機に、上位常連→世界選手権代表の道を拓けるか? 次回大会以降が正念場といえよう。
-230クラス
昨年の世界選手権では優勝したウラジミル・ミロシニコフに対し優勢に試合を展開しながら、流れでニーインベリーからのキメ突きで効果を奪われ、2回戦で姿を消した目黒雄太。多くの世界選手権日本代表は今シーズンの大会にはエントリーしなかったが、目黒は、気持ちを途切れさせることなく、今大会でも危なげなく優勝。決勝では、2015全日本無差別ベスト8の小芝裕也(写真白)の柔軟な身のこなしにも動じることなく、投げからのキメ突き、ニーインベリーからのキメ突きでそれぞれ効果ポイントを挙げた。過去、空道全日本選手権の連続優勝記録は、小川英樹のV7だが、これは-230でV5→-240でV2というもの。今回、目黒は-230クラスでV5を達成したので、来年も優勝すれば、同一階級での連続優勝としては、新記録を達成することとなる。
女子215+クラス
早稲田大学に留学中のロシア系アメリカ人、チツァレフ・タチアナ(写真白)が、過去全日本優勝経験をもつ吉倉千秋らを下して優勝。
女子-215クラス
熊谷鞠月が全日本優勝経験をもつ渡邊富紀恵らを下し、優勝。熊谷は大学入学に伴い長野から上京するまでは、大道塾から独立した団体である禅道会で、かつて大道塾の女子エース選手だった石原美和子の指導を受けていたという。
大会結果
◆2019 北斗旗 全日本空道体力別選手権大会
230 以下
優勝 目黒雄太 大道塾長岡支部
準優勝 小芝裕也 大道塾関西宗支部
240 以下
優勝 寺口法秀 大道塾横浜北支部
準優勝 伊東 駿 大道塾仙台東支部
250 以下
優勝 安富北斗 大道塾総本部
準優勝 玉木直哉 大道塾横浜北支部
260 以下
優勝 渡部秀一 大道塾岸和田支部
準優勝 加藤智亮 誠真会館東伏見道場
260 超
優勝 奈良朋弥 大道塾青森市支部
女子220以下
優勝 熊谷鞠月 大道塾早稲田準支部
女子220超
優勝 チツァレフ・タチアナ 大道塾早稲田準支部
最優秀勝利者(北斗旗授与) 渡部秀一 大道塾岸和田支部
後列左から安富、玉木、渡部、加藤、奈良。前列左から熊谷、タチアナ、目黒、小芝、寺口、伊藤
◆成績優秀道場
第1位 大道塾横浜北支部
第2位 大道塾行徳支部 大道塾岸和田支部(同率)
◆2019 全日本空道シニア選抜選手権大会
シニア軽量級
優勝 糸永直樹 大道塾草加支部
準優勝 水野栄治 大道塾多賀城支部
シニア軽中量級
優勝 鈴木秀夫 大道塾大阪南支部
準優勝 菅 剛志 大道塾横浜北支部
シニア中量級
優勝 中村公俊 大道塾名張支部
準優勝 吉永直樹 大道塾高尾支部
シニア軽重量級
優勝 加藤隆行 大道塾新潟支部
準優勝 白井克明 大道塾神戸同好会
シニア重量級
優勝 横山智樹 大道塾行徳支部
準優勝 辻 一磨 大道塾御茶ノ水支部
シニア超重量級
優勝 矢上太郎 大道塾仙台東支部
準優勝 諏訪一郎 大道塾広島中央支部
平塚賞 糸永直樹 大道塾草加支部