RISE 9.21 新宿フェイス:ベイノア、ピンチ乗り越えKO勝ちし英語で王座戦熱望。森香津眞・清水将海、1R KO勝ちで新人王に
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
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RISE EVOL.1(ライズ エヴォル ワン)
2018年9月21日(金) 新宿フェイス
レポート&写真:井原芳徳
第8試合 メインイベント フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
○宮崎就斗(TARGET/RISE 3位、Road to RIZIN KICK Tournament準優勝)
×皇貴(チームドラゴン/RISE 8位)
判定2-1 (長瀬29-28/豊永29-30/佐藤29-28)
RISEは新宿フェイス大会に「EVOL(エヴォル:進化を意味するEvolutionの略)」というシリーズ名を付け、今回が初の大会。「RISEで注目、進化が期待されるファイターを中心にマッチメイクしてきたい」とプレスリリースには書かれていた。第1試合の前には、出場選手と新宿の風景を織り交ぜたオープニング映像も流れる。
メインにはRISE常連の宮崎就斗が登場。宮崎は6月の幕張メッセ大会のRoad to RIZIN KICKトーナメントにエントリーし、一回戦で藤田大和を破ったが、決勝では原口健飛に敗れている。皇貴は7月の試合からチームドラゴンに移籍し、津田鉄平に判定勝ちしている。
1R、宮崎がサウスポーに構え、回って距離を取りつつ皇貴に左ミドル、ロー、ストレートをヒット。皇貴も右ロー、ミドル、テンカオを返す。宮崎の蹴り数が少し多いが、まだお互い慎重という印象だ。
2Rになると、皇貴の右ミドル、右ボディストレートが効き目を発揮。すると右ストレートも当たり出し、度々宮崎の頭がのけぞり、宮崎は苦しそうな表情を浮かべるように。
3R、宮崎も左ミドル、左ストレートのヒットを増やし挽回。皇貴も攻撃を返し、一進一退の展開となるが、攻勢の時間が長いのは宮崎のほうだ。記者採点は1Rドロー、2R宮崎、3R皇貴でドロー。ジャッジは割れたが、2者が宮崎を支持した。
第7試合 セミファイナル 69kg契約 3分3R(延長1R)
○“ブラックパンサー”ベイノア(極真会館/RISEウェルター級(67.5kg)2位、J-NETWORKウェルター級王者、極真会館2018全日本ウェイト制軽量級(70kg)優勝)
×鹿嶋昭男(ダイアタイガージム)
1R KO (3ダウン:パンチ連打)
11月17日の両国国技館大会出場を控えるベイノアは、いつもより重い69kg契約にまで上げての試合。キックでプロデビュー後10戦全勝(7KO)で、キック2冠王に向け一歩一歩近づいている。
鹿嶋は宮崎出身。福岡のRISE WESTにレギュラー出場している35歳。正道会館で空手を習い、185cmの長身から繰り出す膝蹴りが得意だといい、13戦7勝6敗の戦績だが7勝は全てKO勝ちによるものだ。
1R、開始すぐからベイノアが右ローを当て、順調な滑り出し。早くも鹿嶋の足が止まると、パンチラッシュで倒しにかかりダウンを奪う。だがその途中に鹿嶋の顔面狙いの右膝をもらい、ベイノアは左まぶたをカットしてしまう。ベイノアは上段後ろ廻し、胴回し蹴りも絡めつつ、パンチラッシュを続け、2ダウンを重ねてKO勝ちしたが、1Rのうちに倒せなければ危ないぐらいの傷だった。
試合後、ベイノアは恒例の長時間のマイクアピールを展開。「鹿嶋選手の膝が強いのわかっていましたけど、顔面が切れてしまって、倒さないと止められると思って行きました」と試合を振り返り「僕はRISE参戦して以来2つのことをアピールしています。映画のブラックパンサーの宣伝です。マーベルの回し者じゃないです。僕には何も入りません。もう一つ、毎回アピールしていること、RISEタイトル挑戦です。アメリカ人として初のチャンピオンになるために今日は英語でアピールします。アイワナチャレンジ、ライズウェルターウェイトチャンピオンシップ、ミスターイトウ。近いうちに右肩にもベルトを持つことになるでしょう。楽しみにしてください」と、たどたどしい英語も織り交ぜ、伊藤隆プロデューサーの方も時折振り向きながらアピールした。
10月27日と28日の極真会館の全日本選手権の宣伝もした後、「11月のRISE両国には僕と清水(賢吾)先輩が出場します。今日みたいにセミファイナルですか?違う?天心君も出ますんで、僕は出しゃばるなって話ですけど、次は両国大会でお会いしましょう」と話し、最後までお客さんを楽しませた。
第6試合 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○TASUKU(リアルディール/RISE 8位)
×洸杜[ひろと](T’s KICKBOXING GYM)
判定3-0 (秋谷29-28/大沢29-28/和田29-28)
1R開始すぐからTASUKUが圧力をかけ、右ローを当て続けると効き目を発揮し、度々コーナーやロープに詰めてパンチとローを当て続け主導権。2Rも同様で手数で圧倒するが、洸杜も少しずつ右ローを返していると、TASUKUは時々バランスを崩す。3RもTASUKUが蹴り続けるが、決定打が出せない。終盤は洸杜も前に出て右ストレートの連打で挽回し会場を沸かせるが、逆転KOとはならなかった。
第5試合 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
×アイオロス純(STURGIS新宿ジム/RISE 10位)
○恭介(インスパイヤードモーション/RISEライト級12位、2017年RISING ROOKIES CUP同級優勝)
1R 1’09” KO (3ダウン:バックスピンキック)
1R、階級を落とした恭介が、開始すぐの右の上段後ろ廻し蹴りでダウンを奪取。アイオロスは負けじとコーナーに詰めてパンチを連打するが、恭介はブロックして距離を取ると、右ハイで2ダウン目を奪う。最後も右の上段後ろ廻し蹴りをアイオロスに叩き込んでKO。マイクを持つと「得意技の回転系を発揮できて良かったです」と笑顔で話した。
第4試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
○津田鉄平(新宿レフティージム/RISE 9位)
×安斎 宙(Kickboxing Academy Sapporo/PETER AERTS SPIRIT 2017全日本大会一般男子 55kg準優勝)
判定3-0 (30-28/30-28/29-28)
安斎はデビュー戦。赤と黒のチェック模様の入ったトランクスは、ピーター・アーツを思い出させる。1R、サウスポーに構え、左ミドル、インローを当て、少し津田をぐらつかせる。津田も接近戦でパンチを返し大差はつけさせない。2R、津田が右インローをコツコツと当て続けていると、安斎は動きが落ち、津田がパンチの連打を度々まとめて攻勢に。3Rも津田がノンストップでパンチを打ち続けて点差を広げ判定勝ちした。
マイクを持った津田は「安斎選手は北海道在住で、地震の影響で調整が大変な中、試合をしてくれてありがとうございました」と話した後、「でも僕は20戦以上しているので、正直、デビュー戦の相手で複雑でした。上位ランカーとやらせてください」とアピールした。
第3試合 RISING ROOKIES CUPライト級(63kg)決勝戦 3分3R(最大延長2R)
×KENTA(HAYATO GYM/JAPAN CUP 2016 65kgトーナメント優勝)
○清水将海[まさうみ](リアルディール/2016年KAMINARIMON全日本大会 65kg級準優勝)
1R 2’52” KO (右ストレート)
RISEの毎年恒例の新人王トーナメント「RISING ROOKIES CUP」では2階級の決勝が行われた。
清水はリアルディールの選手らしくパワフルなパンチが持ち味で、右フック、右アッパーを効かせ、左フックでダウンを奪う。KENTAはダメージが大きく、清水が右アッパーと右ストレートの連打で2度目のダウンを奪ったところでレフェリーがストップした。
清水は「デビューして唯一負けたのがKENTA選手(昨年12月のRISE WEST)で、いつか勝たないといけないと思っていて、決勝というよりもKENTA選手に勝てたのが大きな一歩でした。これからも上を目指して頑張ります」と話した。
第2試合 RISING ROOKIES CUPスーパーライト級(65kg)決勝戦 3分3R(最大延長2R)
×城 大眞(KSS健生館/JAPAN CUP 2016 70kgトーナメント優勝、K-2 GRAND PRIX 2018中量級優勝)
○森香津眞(チームドラゴン/K-1カレッジ2016 65kg級優勝)
1R 1’59” KO (右フック)
※森が優勝
森が序盤から右ローを効かせて下がらせると、左フックと右フックの連打でKO。一回戦に続くKO勝ちでトーナメントを制し、マイクを渡されると「言うことを考えていなかったんですけど」とハニかんだが、「これからチームドラゴン、北井先輩だけじゃなく、皇貴君と僕と後輩もいます。ここから常勝軍団を作っていきたいです」とアピールした。
第1試合 53kg契約 3分3R
○横手太嵐[たいらん](TARGET/2017年KAMINARIMON全日本大会55kg級優勝)
×匠朗(KSS健生館/新空手K-2 GRAND PRIX 2018軽量級3位)※長野匠朗 改め
判定3-0 (30-28/30-28/30-27)
※2R左フックで匠朗に1ダウン。