ホーストカップ 5.26 名古屋国際会議場(レポ):匡志YAMATO、佐藤界聖に判定勝ちし連敗脱出。國本真義、Jyoseiに判定勝ちしバンタム級王者に。成尾拓輝、泰良拓也に続きHIRO YAMATOも1R KO。ジャイロ楠の棄権でマウンテンRYUGOが不戦勝
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2024年5月26日(日)愛知・名古屋国際会議場 イベントホール
レポート:井原芳徳 写真提供:アーネストホーストジムJAPAN
※ホーストカップの通常ルールはワンキャッチワンアタック・肘無しのキックボクシングルール。EXルールは通常の肘有りのキックルール
ジャイロ楠の棄権でマウンテンRYUGOが不戦勝
第13試合 トリプルメインイベント HOOST CUP日本ヘビー級タイトルマッチ 3分5R(延長1R)
×ジャイロ楠(ブラジル/TEAM JAILO/王者、元J-NETWORK同級王者)
○マウンテンRYUGO(TenCloverGym/挑戦者、S-BATTLE同級王者、シュートボクシング日本同級4位)
不戦勝
楠とRYUGOは18年3月の静岡キック、22年12月のホーストカップで対戦し、いずれも楠が1R KO勝ちしている。楠は昨年7月の名古屋大会でミヤギンに2R KO負けし、今回ベルトを懸けて再戦を行う予定だったが、3月の京都大会でミヤギンが滝上正太にTKO負けし、顎を骨折したことから、今回RYUGOとの防衛戦が組まれた。RYUGOは1年半前に楠に敗れた後、S-BATTLEでワグナー・カリオカ、内田ノボルを下し。その間に着々と増量し、楠へのリベンジに備えていた。
だが、楠が当日未明、急性胃腸炎により救急搬送されたといい、棄権扱いとなり、RYUGOの不戦勝となった。本来ならRYUGOが王者となるが、RYUGO陣営は不戦勝での王座獲得を断り、空位となった。この試合の勝者は、ミヤギンを挑戦者として防衛戦を行うことが義務付けられていたが、RYUGOが楠戦を希望しているため、主催者と各陣営で引き続き対応を協議する。
ホーストカップを主催するアーネスト・ホーストジムJAPAN代表の土居龍晴氏がリング上で上記の事情を説明した後、RYUGOはマイクと持つと「2年前にジャイロに負けてから、体重を増やし、ジャイロに勝つことだけを目標に今日まで来ました。そんなジャイロ選手に今日逃げられてしまって、自分、今まで何して来たんだろうという気持ちではありますが、次回の大会でぜひ、僕が赤コーナー、ジャイロが青コーナーとして、リマッチをやらせていただきたいです」と話した。
匡志YAMATO、佐藤界聖に判定勝ちし連敗脱出
第12試合 トリプルメインイベント EXルール 72kg契約 3分3R(延長1R)
○匡志[まさし]YAMATO(大和ジム/WBCムエタイ日本統一スーパーウェルター級王者・元NJKF同級王者、元HOOST CUP日本EXミドル級王者)
×佐藤界聖[かいせい](PCK連闘会/元聖域(サンクチュアリ)統一ウェルター級王者)
判定3-0 (30-28/30-29/30-28)
匡志は21年12月のホーストカップ日本EXミドル級王座決定トーナメント決勝でチューチャイにKO負けして以降、リカルド・ブラボ、憂也に1R KO負けし、昨年7月のホーストカップでも松島勲也延長判定1-2で惜敗し、負けが続いている。
佐藤は所属先の仙台のPCK連闘会の主催するキック大会・聖域(サンクチュアリ)の主力で、ホーストカップには初参戦。最近では3月のNJKF埼玉大会でタイ人のクワンに3R KO勝ちしている。
1R、匡志がプレッシャーをかけ、時折右ローを当てるが、佐藤は回って距離を取って的を絞らせず、左右のローを返し続ける。まだ均衡は崩れない。
2R、匡志は変わらず執拗に右ローを当てる。佐藤が前に出る時間が増え、右ロー、左ミドルを返すが、匡志をひるませるほどにはならず、匡志も攻撃を返し続ける。記者採点はここまでイーブン。
3R、佐藤が前に出て、左ミドル、右ストレートを細かく当てる。匡志は少し攻撃が減ったが、中盤過ぎから前に出返し、右ストレート等のパンチのヒットを増やし、肘も絡め、積極性を印象付けて終える。記者採点はまだ僅差だが匡志。合計30-29で匡志。ジャッジ3者も匡志を支持し、匡志が判定勝ちした。
國本真義、Jyoseiに判定勝ちしバンタム級王者に
第11試合 トリプルメインイベント HOOST CUP日本バンタム級(55kg)王座決定戦 3分5R(延長1R)
×Jyosei(誠至会/WBCムエタイ日本統一スーパーバンタム級王者、元NJKF同級王者)
○國本真義(MEIBUKAI/元WMCインターコンチネンタル・バンタム級王者)
判定0-2 (49-49/48-50/48-49)
※國本が王者に
翔磨が返上したHOOST CUP日本バンタム級王座を懸けた一戦。國本は22年12月の同王座決定戦で翔磨に判定負けしている。Jyoseiは2月、WBCムエタイ日本統一スーパーバンタム級王座決定戦で前田大尊に判定勝ちし、今回さらにベルトを狙う。
1Rはお互い、ローキックやカーフキック主体で慎重に攻め、まだ差はつかない。
2Rもまだ大差はないが、國本の右カーフをもらい続けたせいか、Jyoseiの足取りがやや鈍くなり、攻撃も減ってしまう。インターバル中、Jyoseiは右足につけていたサポーターを外す。
3R、國本が右カーフを執拗に当てていると、Jyoseiは足が流れがちに。終盤、Jyoseiが左ミドルの連打からハイにつなげると、國本はひるんだが、蹴り足をつかんでJyoseiを倒し、悪印象を上手く消す。記者採点はここまでイーブン。
4R、國本の右カーフでJyoseiが倒れたが、宮本レフェリーはダウンとみなさない。終盤にも國本が右ローを当ててて倒すが、これもレフェリーはダウンとみなさない。記者採点は國本。
5R、後の無いJyoseiが、中盤から随所で右ストレートを当てるようになるが、まとめたりひるませたりするほどにはならず終了する。記者採点はイーブン。合計49-50で國本。ジャッジは1者がイーブンとしたが、2者が國本を支持し、國本が判定勝ちで悲願の王座奪取を果たした。
成尾拓輝、泰良拓也に続きHIRO YAMATOも1R KO
第10試合 セミファイナル ライト級(60kg) 3分3R(延長1R)
×HIRO YAMATO(大和ジム/NJKFスーパーフェザー級王者、元WBCムエタイ日本統一同級王者)
○成尾拓輝(究道会館/JAPAN CUPスーパーフェザー級王者)
1R 1’22” TKO (右ローキック)
成尾は3月の京都大会で、HOOST CUP日本ライト級王者・泰良拓也とのノンタイトル戦で1R KO勝ち。HIROが昨年12月の名古屋大会で大輝に判定勝ちすると、泰良拓也への挑戦を希望するアピールを繰り広げていたため、今回、成尾とHIROによる、事実上の王座挑戦者決定戦といえる一戦が組まれた。
成尾は戦前、「相手の地元なので、観客が引くぐらいドツキまわして、早めにKOする」と豪語していたが、試合はその通りの衝撃的な結末に。
1R、開始すぐから成尾がプレッシャーをかけ、左右のローを当てる。成尾は右ストレートも絡め、左三日月蹴りを当てると、HIROはサウスポーにスイッチする。成尾は動じず、前に出続け右ローを当てると、HIROがオーソドックスに戻した直後に、左の三日月蹴りをクリーンヒットする。HIRが顔をしかめ、ロープ際まで下がりながら、うずくまって倒れると、倒れ際に成尾の右ローがHIROの顔面に炸裂し、HIROはマットに頭を突っ伏した状態で動けず、成尾のTKO勝ちとなった。
第9試合 67kg契約 3分3R(延長1R)
×ヴィトー・トファネリ(ブラジル/ブラジリアン・タイ/FIGHT DRAGON 70kg級王者)
○チョ・ギョンジェ(韓国/ジョンウジム/MAX FC -65kg級王者)
判定3-0 (27-29/27-30/27-30)
※3Rパンチでトファネリに1ダウン
ギョンジェは昨年5月のKICK BOXING WORLD CUPで小川翔に判定勝ちし、7月のRISEではチャド・コリンズに1R KO負けしている選手。対トファネリでも高いスキルを発揮し、サウスポーからの左ミドルとローとテンカオ主体で主導権を握る。トファネリも右のインローを返しているが、ギョンジェは手数を落とさず攻め続け、3R中盤、パンチのコンビネーションの中で左ストレートをクリーンヒットしダウンを奪う。その後もギョンジェがパンチを当て続け、判定勝ちした。
第8試合 62kg契約 3分3R(延長1R)
○RISING大輝(RISING己道会/INNOVATION スーパーフェザー級4位)
×RYO(ハーデスワークアウトジム/TOP KINGトーナメント・フェザー級優勝)
判定2-1 (30-29/30-28/29-30)
第7試合 72kg契約 3分3R(延長1R)
×康輝(キング・ムエ)
○ペドロ・ゴメス(ブラジル/サンタフェチーム/FIGHT DROGON 70kg級王者)
1R 2’07” TKO
第6試合 スーパーライト級(63kg) 3分3R(延長1R)
×櫻井祐斗(RICH KICKBOXING GYM)
○宮本雅大(ハーデスワークアウトジム)
3R 1’03” TKO
第5試合 55.5kg契約 3分3R(延長1R)
×大稚YAMATO(大和ジム)
○川口侑氣(TEAM O’URA)
判定0-3 (29-30/28-30/28-29)
※大稚が前日公式計量0.9kgオーバーによりグローブハンデ、減点1スタート
第4試合 53.5kg契約 3分3R
○山本藍斗(GET OVER)
×風間祐哉(ウィラサクレック三ノ輪)
判定2-0 (30-29/30-30/30-28)
第3試合 69kg契約 3分3R
○惺也(OISHI GYM)
×ギャネシュワール・ダマラ(ネパール/志村道場)
2R 1’41” TKO
第2試合 61.5kg契約 3分3R
×あゆむ(LAID BACK)
○外山侑樹(大和ジム)
2R 2’06” TKO
第1試合 58kg契約 3分3R
×サガエ・ルーカス(ブラジル/ブラジリアン・タイ)
○中島大河(GET OVER)
判定0-3
※ルーカスが前日公式計量2.4kgオーバーによりグローブハンデ、減点2スタート