ONE 5.10 ルンピニー（レポ）：安本晴翔、ONE初戦はロシア人選手に判定勝ち。森岡悠樹、イラン人選手を1R右ストレートでKOし150万円ボーナス獲得
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ONE Friday Fights 62
2024年5月10日(金) タイ・バンコク・ルンピニースタジアム
レポート：井原芳徳 写真：(C)ONE Championship
安本晴翔、ONE初戦はロシア人選手に判定勝ち
第4試合 キックボクシング フライ級（61.2kg） 3分3R
×テミルラン・ベクムルザエフ［Temirlan Bekmurzaev］（ロシア）
○安本晴翔［はると］（橋本道場／RISEフェザー級（57.5kg）2位、WPMF世界・WBCムエタイ日本フェザー級王者、元KNOCK OUT-RED同級王者、元INNOVATIONスーパーバンタム級王者、元REBELS-MUAYTHAIスーパーフライ級王者）
判定0-3
安本は23歳。RISEフェザー級の主力選手でONEに初参戦する。昨年3月のK-1で斗麗に判定勝ち。5月にはNO KICK NO LIFEでの肘有り5Rで2階級上の髙橋聖人に判定勝ち。8月のRISE大阪大会ではSBの魁斗に判定負け。11月大会では澤谷大樹に判定勝ち。2月大会では元RISEフェザー級王者の梅井泰成に判定勝ちし、門口佳佑の王座挑戦を希望していたが、今回ONEの試合オファーが舞い込んできた。しばらくONEとの関係が途絶えていたRISEも承諾しての参戦となり、事前インタビューで安本は「RISE代表としてONEに乗り込むつもりなんで、RISEの強さを見せて、RISEに勝ちを持って帰りたいです」と話していた。
ベクムルザエフはONE Friday Fights 4戦2勝2敗の26歳。デッドゥアンレックに判定負けし、最近では2月に奥山雅仁に判定勝ちしている。
1R、安本はサウスポーを主体にしつつ時折スイッチし、右ローや左ミドルを当てる。ベクムルザエフは時折右フックを強振する。終了間際、ベクムルザエフの左ミドルのタイミングで、安本が左フックを当てて効かせるが、直後にベクムルザエフも右フックをお返しする。記者採点は僅差だが少し強打が目立った安本。割れていても不思議ではない。
ONE初出場の安本晴翔🇯🇵が多彩な攻撃で
テミルラン・ベクムルザエフ🇷🇺を判定3-0で下す！#ONEフライデーファイツ は、U-NEXTでライブ配信中https://t.co/cmJmwI9EDV@hrt_kick #WeAreONE #ONEチャンピオンシップ pic.twitter.com/wqGr4rJG5o— ONECHAMPJP (@ONECHAMPJP) May 10, 2024
2R、安本が右テンカオ、右ボディを当てていると、ベクムルザエフは少し苦しそうな様子を見せるように。それでもベクムルザエフは前に出て、右のバックハンドブローを出し、反則の肘が当たってしまい、安本はダウンし、レフェリーはブレイクし、ベクムルザエフにイエローカード（減点1）を出す。安本は十分回復していない雰囲気だが、すぐに試合は再開する。その後もベクムルザエフが左フックを当てるが、安本は耐える。記者採点は減点含め10-8で安本。
3R、安本は随所で左ハイ、ミドル、三日月蹴りを的確に当てるが、ベクムルザエフは倒れない。終盤、安本が右テンカオを当てると、ベクムルザエフは真っすぐ後退する。安本はさらに右ストレート、膝を当てるが、倒せず終了する。記者採点は安本。合計26-30で安本。ジャッジ3者も安本を支持し、安本が判定勝ちした。
森岡悠樹、イラン人選手を1R右ストレートでKOし150万円ボーナス獲得
第3試合 ムエタイ 124ポンド（56.25kg）契約 3分3R
×ペイマン・ゾルファガリ［Peyman Zolfaghari］（イラン）
○森岡悠樹（北流会君津ジム／スック・ワンキントーン・スーパーバンタム級王者）
1R 1’57” KO (右ストレート)
森岡は30歳。ムエタイ大会のスック・ワンキントーンで昨年スーパーバンタム級王者となり、KNOCK OUTにも並行参戦し、今回はKNOCK OUTの推薦でONEに初参戦した。相手のゾルファガリはONE Friday Fights 2戦1勝1敗の27歳。
1R、森岡は開始すぐに前に出てゾルファガリをロープ際に詰めるが、ゾルファガリは左の前足のミドルとフェイントを駆使して攻撃を封じると、スイッチしながら前進し、右フックを当てる。さらにゾルファガリは距離を取って左ハイもヒットし、ワンツースリーでの左ストレートをクリーンヒットし、1分足らずでダウンを奪う。ゾルファガリは左テンカオを当て、崩しも絡め、主導権を維持するが、中盤過ぎ、森岡が前に出ると、ノーモーションの右ストレートをアゴにクリーンヒット。不意を打たれた様子のゾルファガリは、腰から崩れ落ちると、伸びたまま動けず、森岡の逆転KO勝ちとなった。
CRAZY COMEBACK Yuki Morioka knocks out Peyman Zolfaghari in a wild Round 1! @yuyuyunoyu039 #ONEFridayFights62 | Live Now
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勝利者インタビューで森岡は「緊張しましたけど楽しかったです」と話し、35万バーツ（約150万円）のボーナスを獲得した。
吏亜夢はダウン奪われ判定負け
第5試合 ムエタイ 127ポンド契約（57.61kg）契約 3分3R
○ウェイ・ジーチン［Wei Zi qin］（中国）
×松本吏亜夢［りあむ］（ZERO）
判定3-0
吏亜夢は19歳でONE初参戦。NJKFのバンタム級の元ランカー。NKB、BOM等にも上がり、最近では昨年12月のBigibangで蘭丸に判定勝ちし、2月のRWS後楽園大会で、しょーいに判定勝ちしている。日本でのリングネームは松本の苗字は入らない。対するジーチンは24歳で、昨年9月のONE Friday Fightsでペッチャーチャイに判定勝ちしている。
1R、吏亜夢がサウスポーで構え、長いリーチを生かして右ジャブを当てつつ、左ミドルや組んでの膝を的確に当てて主導権を握る。終盤には吏亜夢が顔面へのパンチのヒットを増やすが、蹴りが減ってしまい、打合いで少し被弾してしまう。記者採点は吏亜夢。
2R、吏亜夢がパンチを立て続けに当てるが、ジーチンは負けじと打合いに応じ、パンチを返し、場内は湧き上がる。ずると中盤過ぎから、吏亜夢の口が開いて後退するようになり、ジーチンが右ストレートでダウンを奪う。ジーチンはパンチを当て続け、吏亜夢は防戦一方で終わる。ジーチンが10-8で逆転する。
3R、ジーチンは右ボディを絡めつつ顔面にもパンチを当てて吏亜夢を追い詰める。吏亜夢も右ボディを返し、ジーチンの勢いは落ちるが、吏亜夢は口が開き苦しそうで、反撃に持ち込めず終了する。記者採点はジーチン。合計29-27でジーチン。ジャッジ3者もジーチンを支持し、吏亜夢のONE初戦は判定負けに終わった。
ファビオ・ハラダは1Rで完敗
第1試合 MMA バンタム級 5分3R
○バットオチル・バットサイハン［Batochir Batsaikhan］（モンゴル）
×ファビオ・ハラダ（ブラジル/日本／INFIGHT JAPAN）
1R 4’58” TKO (レフェリーストップ：グラウンドパンチ)
ハラダは日系ブラジル人で柔術をベースとし、21年からFighting NEXUSでMMAの試合を重ね6戦5勝（3KO/1一本）1敗で、今回ONEに初参戦したが、打撃スキルの差で苦しむことに。
1R、サウスポーのバットオチルが、右の前手のフェイントを多用して距離を取り、左ハイ、膝、肘、ミドルを随所で的確に当てる。ハラダは打撃に反応で来ておらず、中盤過ぎに左ストレートをもらうとひるんでしまう。バットオチルはじわじわパンチを増やし、ハラダにダメージを与える。終盤、バットオチルは左ミドルも効かせ、フラついて倒れたハラダにパウンドを当てる。スタンドに戻り、バットオチルがパンチと膝蹴りでハラダをダウンさせると、うずくまるハラダに鉄槌を連打する。終了のゴングが鳴った後もバットオチルは鉄槌を連打していたが、その後にレフェリーはストップした。公式裁定はバットオチルの4分58秒でのTKO勝ち。中継画面表示のタイマーを見る限り、通常残り10秒で鳴る拍子木が、20秒のタイミングで鳴っていたため、タイムキーパーがミスをしていたようだ。
Starting with a BANG Batochir Batsaikhan ends it in the final seconds of Round 1!#ONEFridayFights62 | Live Now
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