KNOCK OUT 1.22 後楽園ホール:BLACK女子ミニマム級王座決定戦 ぱんちゃん璃奈「今年は女子キック代表になる」×喜多村美紀「ぱんちゃん選手に初黒星をつけて最高の会長孝行を
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KNOCK OUT 2022 vol.1(1月22日(土)後楽園ホール)の「初代KNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級(47.5kg)王座決定戦」で対戦する、ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE/元KNOCK OUT-BLACK女子アトム級(46kg)王者)と喜多村美紀(テツジム)のインタビューが主催者から届いた。
ぱんちゃんは昨年、衝撃のKO勝利、RIZIN初参戦、テレビ番組の密着取材など話題に事欠かなかったが、今年はこの試合を皮切りに、どんなビジョンを描いているのか?
これまでタイトル獲得経験のない喜多村は、無敗のぱんちゃんとの対戦、初のベルト獲得に燃えている。そして彼女にはもう一つ、どうしても勝ちたい理由があるという。それは一体?
ぱんちゃん璃奈「勝ってベルトを獲るのは当たり前。今年は『女子キック代表』になる!」
――2021年は本当にいろんなことがありましたが、ご自身ではどんな1年だと感じていますか?
ぱんちゃん 自分の期待以上の年でした。デビューした時もベルトを獲った時もそうだったんですけど、まさか自分がそこまで行くとは毎年思ってなくて、自分の予想を超えるところまで行っているので、ビックリしています。もちろん試合内容では悔しいところもあるんですけど、毎年、「今年は負けちゃうだろうな」という気持ちはさすがにちょっとあって、強い選手にも挑戦しているので、そこでまだしっかり勝てているということ、ベルトが持てているということは、自分の予想以上ですね。
――RIZIN出場やメディア出演などもあって、知名度も飛躍的に上がりましたよね。
ぱんちゃん そうですね。毎年「今年がピーク」って言ってるんですけど(笑)、それを毎年更新して強くもなれて、勝ち星も挙げられて、いろんなお仕事もさせていただいて……と、すごく幸せです。1年1年、どんどん挑戦して頑張れているということを、客観的に見てビックリしています。
――ちょうど世間的にも年始休みが終わったところですが、1月22日に試合があるぱんちゃん選手は、年末年始は返上ですか?
ぱんちゃん 大晦日と元日は休みました。普段は週1日の休みが2日になったというぐらいで、全然変わらないですね(笑)。そもそも、みんなに言われるんですけど、私は追い込みの時期も通常も練習量は変わらないので、「試合前だな」って感じるのは減量してることぐらいなんですよ。それ以外は特に変わらないです。
――なるほど。ただ2022年一発目の試合ということもあり、気合いは入っているのでは?
ぱんちゃん 最近は、計量の日にならないと試合前という気持ちになれないんですよ。計量の時に相手の顔を見て「よし、明日は頑張ろう!」と思って気合いを入れる感じなので、この時期はいつも通りに練習しているというだけですね。
――そうなんですね。でも相手の対策とかはしているんですよね?
ぱんちゃん はい。対戦相手の映像を鈴木会長とかと一緒に見て、会長に考えてもらった対策をもとに、相手を想定した練習はしています。でもプライベートの時とかは、試合とか相手のことを考えたりはないですね。
――選手によっては、試合前になるとずっと相手のことを考え続けて、夢にまで出てくるという人もいます。そういうわけではない?
ぱんちゃん 昔は考えることもありましたけど、夢に見たことは一回もないです(笑)。ベルトを獲ってからは、自分が楽しんで試合をすること、自信を持ってリングに上がること、どれだけ自分の技が出せるかということが大事で、相手のことがあんまり気にならなくなりました。
――そうなんですね。
ぱんちゃん もちろん相手がいてこその試合なんですけど、自分がよければいい試合をすることができると思ってるし、逆に自分のパフォーマンスが悪かったら全然ダメな試合になると思ってるんです。相手よりは自分次第だと思っているので、相手のことはそんなに考えてないんですよ。
――今回の相手、喜多村美紀選手についてはどういう印象ですか?
ぱんちゃん もちろん以前から知っている選手なんですが、彼女はけっこう上の階級でやっていたので、戦うことは絶対ないと思っていたので、意識をしたことがなかったんです。以前、戦う可能性もあるという話もあったんですが、流れてしまったりして。ファイトスタイルについては、接近戦の距離になったら相手を巻き込む力が強いなと思います。逆に言うと中間距離や遠い距離ではテクニックなど全てで私が勝っていると思っているので、巻き込まれないようにしようという点は注意しています。
――そこを警戒しつつ、自分のパフォーマンスをどれだけ出せるかという練習を積んでいると。
ぱんちゃん 本当に自分がどれだけやれるか、楽しみで仕方ないです。だから喜多村選手には申し訳ないですけど、圧倒的に勝ってベルトを獲るということしか考えてないですね。試合が終わったら「ああ、もっとこうできたのに」って反省点がたくさん出るんですけど、試合前は楽しみが無限大じゃないですか。いまはそういう感じですね。なおかつ、明日でも試合ができるという状態に仕上げています。
――今回はアトム級(-46kg)王座を返上して、一つ上のミニマム級(-47.5kg)王座決定戦に臨みます。階級アップという点では、体作りなどの面でいかがですか?
ぱんちゃん 正直、体重は46kgにも頑張れば落とせるんですけど、その必要はないなと判断しました。前戦、RIZINでの百花戦は46.5kgで、その前のsasori戦は減量せずに48.4kgで出たんですけど、その2試合を比べたら、減量してない時の方がパフォーマンスが出たなと思って。無理に減量しない方が、フィジカルももちろん上がるし、自分的に強くなるなと思って、そこからは体重が重いまま練習していました。そうすると脂肪が多少ついていても、練習の時の方が動きがいいので、落としたら逆に弱くなると思って階級を上げることを決めました。
――では、「上の階級の体を作る」という感覚とは違うんですね。
ぱんちゃん そうですね。ベストなパフォーマンスが出せる階級で試合をすることが一番で、あとは単純に減量したくないというのもあるんですけど(笑)、今は「そこまで減量しなくていいな」という考えに変わってきました。体調もいいですしね。46kgでは自分の持っているものを生かし切れない感じがあったんですが、47.5kgではより元気に動けると思います。
――減量が少なくなった分、負担も少ない?
ぱんちゃん はい。前回の試合とは1kg違いますが、1kg落とすのに1週間はかかりますからね。気持ち的にも全然違います。減量期間も、これまでは3週間半かけていたんですが、今回は2週間半で落とす予定です。
――先ほども出ましたが、ベルトを獲ることはもう決定事項ですか。
ぱんちゃん 当たり前だと思ってます。
――この試合から2022年が始まります。ここで勝って、どういう年にしていきたいですか?
ぱんちゃん ここまで来ると欲が出ますよね。今年も無敗でいきたいです。でも、今年は挑戦しようと思っています。やっぱりみんなが見たいカードというのがあると思うので、今年は「おおっ!」と思われる相手に挑戦していきたいですね。ぱんちゃん璃奈としていろいろお仕事もいただいているので、そっちも頑張って「女子キック」を広めていきたいと思っています。今、「男子MMA」「女子MMA」「男子キック」はそれぞれ世間に広めている選手がいますが、「女子キック」だけはまだそういう存在がいないと思うので、そこに自分が一人いれば、また変わるかなと思っていて。「女子キック」代表として道を切り開いていきたいです。
――今回の試合はその第一歩になるような戦いをということですか。
ぱんちゃん 勝って当たり前だと思っているので、内容を問いたいです。
喜多村美紀「ぱんちゃん選手に初黒星をつけて、最高の会長孝行を!」
――今回、ぱんちゃん璃奈戦のオファーが来た時にはどう思われましたか?
喜多村 一度、去年の2月に試合の話があったんですけど、それが流れてしまったので、今回は「話は来たけど、ぱんちゃん選手は受けてくれるのかなあ?」という気持ちでした。それもあって、実際に決定した時はうれしかったです。しかも王座決定戦ということだったので、チャンスが巡ってきた!と思って、さらにうれしかったです。
――昨年、『KNOCK OUT』で2試合されていて、次で3戦連続『KNOCK OUT』への出場になります。それが王座決定戦になったわけですね。
喜多村 8月のERIKO戦では負けてしまっていたので、今後オファーがどうなるかなと思っていたので、私を選んでくださったことにも『KNOCK OUT』さんには感謝しています。
――6月の梅尾メイ戦は50.8kg契約、8月のERIKO戦は女子ライトフライ級(-49kg)でした。今回は一つ下のミニマム級(-47.5kg)になりますが、そこについては?
喜多村 自分のベスト体重は49kgかなと思っているんですが、今回の47.5kgは高校生の時以来の体重で、そんな減量は初めてだったんです。でもチャンスを掴みたいので、体重どうこう言ってられないし、そこは気合いで落とそうと思って受けました。今のところ、順調に落とせています。
――一方でぱんちゃん選手はこれまでアトム級(-46kg)の王者だったので、もともとは2階級違っていたことになります。あまり対戦相手としては意識していなかったのでは?
喜多村 そうですね。ぱんちゃん選手は「他団体の王者とやっていきたい」と発言していましたが、私はチャンピオンでも何でもないし、やることはないかなと思ってました。だから対戦を想像したりということもなかったですね。
――そこから対戦決定となって、現時点での印象はいかがですか?
喜多村 YouTubeの試合動画などを見て対策させてもらってるんですが、対戦する選手によって戦い方を変えていらっしゃるので、動画通りの動きをされることはないんだろうなとは思っています。でも、試合が決まった時にガルーダ・テツ会長が3つぐらい作戦を出してくれて、「これで行くぞ!」と言ってくれたので、その通りやれば勝てると自信を持って練習しています。
――もちろんその作戦は言えないとは思いますが(笑)、喜多村選手というと前進力のイメージがあります。それを生かした戦い方は変わりませんか?
喜多村 最近は、フットワークで回る戦い方が多くなっていたんですけど、それだと印象が悪くて、相手も突進力がある選手だったら自分が下がらされているように見えるんじゃないかというアドバイスも周りからもらったりしたのもあって、自分から圧をかけられる戦い方にまた変えていけたらとは思っています。
――昨年は喜多村選手、ぱんちゃん選手ともsasori選手と対戦しました。ぱんちゃんvs sasori戦は参考になる部分はありますか?
喜多村 sasoriさんはサウスポーで、戦法も違うんですけど、sasoriさんの左ストレートが入った時に局面がガラッと変わったので、そういう突進力とか戦い方は参考にさせてもらっています。
――ぱんちゃん選手はここまで無敗で、『KNOCK OUT』を代表する選手の一人です。そういう相手ということについてはどうですか?
喜多村 ここで私がぱんちゃん選手に初黒星をつけたらオイシイなと思っています。ぱんちゃん選手がメディア出演したりYouTubeでの活動をしたりして女子キックを盛り上げようとしてくれていることで、今回の対戦にも注目をしてもらえるので、そこはありがたいなと思っています。
――ぱんちゃん選手に初黒星をつけるために、一番必要なことは何でしょう?
喜多村 やっぱり最後は気持ちですね。泥試合になっても前に前に行って、僅差の判定になるような展開でも、私にポイントがつくようにするには、どれだけ気持ちで押せたかが大事だと思うので。
――テツ会長から作戦を授かったというお話でしたが、それ以外で会長から言われていることは?
喜多村 打ち合いの時に後ろ重心になるのと、スピードが遅いというのはよく言われるので、気をつけています。
――すみません、もっと気合い的なことになるのかと勝手に思ってました(笑)。
喜多村 そこは言われないですね。大丈夫と思ってもらっているのかは分からないですけど、自分でも精神面では“テツイズム”でやっているつもりです。練習でしんどい時に手を抜くか一生懸命やるかは自分の問題で、外には見えない部分ですしね。
――“テツイズム”は喜多村選手の試合から十分感じられるように見えるので、そこはきっと合格なんでしょうね。会長の熱い指示は試合中には聞こえていますか?
喜多村 勝った試合の時は聞こえていて会長の指示通りに動いた時なんですけど、負けた試合では会長の声が聞こえていないんですよ。だから、冷静に会長の声が聞こえているというのが勝因の一つなんだなと、改めて思いました。
――そういう部分も含めて、会長は喜多村選手にとってどういう存在ですか?
喜多村 最高の指導者でもあり、父親代わりでもある存在です。来月、テツジムが東京に進出して、会長も東京に行かれるんです。去年8月のERIKO戦以来、試合が決まらなかったので、「もう会長と一緒に練習できる試合はないのかな」と思っていたんですけど、今回、会長が東京に行く前ギリギリにこの試合が決まって、しかもタイトルマッチなので、ここでチャンピオンになったら最高の会長孝行ができるなと思って。その意味でもオファーをいただけたことがありがたいと思っています。
――今回勝てば、初代KNOCK OUTミニマム級王者ということになります。改めて王座、ベルトへの思いはいかがですか?
喜多村 私は今までベルトを獲ったことがなくて、ずっとほしいと思っていたんですね。ぱんちゃん選手に勝つというだけでもすごいことなのに、おまけにベルトまでもらえるなんて、最高の状況になると思うので、ぜひベルトは獲りたいです。
――では最後に、今回の試合で自分のどこに一番注目してほしいですか?
喜多村 たとえ劣勢だとしても、最後まで逆転勝利を信じて粘り強く戦う姿を見てほしいです。
――その前に劣勢になりたくないのでは?(笑)
喜多村 そうですね。1Rからぱんちゃん選手に「あれ? 思い通りにいかないな……」と思わせるような動きをして、飛ばしていきたいです。
対戦カード
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無しキックルール
第11試合 メインイベント BLACK 65.5kg契約 3分3R(延長1R)
鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺/KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級(65kg)王者)
タップロン・ハーデスワークアウト(タイ/ハーデスワークアウトジム/元WMC世界フェザー級王者、RISEスーパーライト級(65kg)3位)
第10試合 セミファイナル 初代KNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級(47.5kg)王座決定戦 3分3R(延長1R)
ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE/元KNOCK OUT-BLACK女子アトム級(46kg)王者)
喜多村美紀(テツジム)
第9試合 RED ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
古村匡平(FURUMURA-GYM/大和ムエタイ・スーパーライト級王者)
髙橋亨汰(伊原道場本部/新日本ライト級王者)
第8試合 BLACK スーパーウェルター級(70kg) 3分3R(延長1R)
中島弘貴(LARA TOKYO/元Krushスーパー・ウェルター級(70kg)王者)
曽根修平(チャクリキ武湧会)
第7試合 BLACK スーパーミドル級(75kg) 3分3R(延長1R)
吉野友規(STURGIS新宿)
斗吾(伊原道場本部/新日本ミドル級王者)
第6試合 RED スーパーバンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム/ルンピニー日本バンタム級王者)
横野 洋(キックボクシングジム3K/元DEEP☆KICK 57.5kg王者)
第5試合 RED 54.5kg契約 3分3R(延長1R)
石川直樹(team Lit/元スックワンキントーン・スーパーフライ級王者、元ジャパンキック&新日本フライ級王者)
森岡悠樹(北流会君津ジム)
第4試合 RED スーパーウェルター級(70kg) 3分3R(延長1R)
津崎善郎(LAILAPS東京北星ジム)
平塚洋二郎(チーム・タイガーホーク/大道塾仙南支部/元J-NETWORKスーパーウェルター級王者)
第3試合 RED スーパーフライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
松﨑公則(STRUGGLE/元REBELS-MUAYTHAI・WPMF日本・J-NETWORKスーパーフライ級王者、元REBELS-MUAYTHAIフライ級王者)
阿部晴翔(チーム・タイガーホーク/WMC日本フライ級3位)
第2試合 BLACK スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
小磯哲史(TESSAI GYM/元J-NETWORKライト級王者、元蹴拳スーパーフェザー級王者)
Apollo中山(GOD SIDE GYM)
第1試合 BLACK 53kg契約 3分3R
ナカムランチャイ・ケンタ(team AKATSUKI)
乙津 陸[おつ りく](クロスポイント大泉)
プレリミナリーファイト第2試合 BLACK スーパーフェザー級(60kg) 3分3R
智巳(LARA TOKYO/スピリットジム仙台)
斧田雅寛(KIBAマーシャルアーツクラブ)
プレリミナリーファイト第1試合 BLACK スーパーフライ級(52kg) 3分3R
井ノ本航希(LAILAPS東京北星ジム)
山岡由忠(クロスポイント大泉)
概要
大会名 KNOCK OUT 2022 vol.1
日時 2022年1月22日(土) 開場・17:00 プレリミナリーファイト開始・17:30 本戦開始・18:00
会場 後楽園ホール
チケット料金 SRS席¥20,000 RS席¥10,000 S席¥8,000 A席¥6,000 ※当日券500円アップ ※小学生から有料、6歳未満でも座席を必要とする場合は有料
チケット販売 KNOCK OUTオフィシャルショップ チケットぴあ 出場選手・所属ジム
お問い合わせ Def Fellow 03-6262-3760 inquiry@knockout.co.jp https://knockoutkb.com/