Krush 1.23 後楽園ホール:山際和希「運だけじゃなくて強いんだと思わせる」、加藤虎於奈「父親のためにもベルトを獲りたい」|SATORU成合、コロナの影響で欠場
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Krush.121(1月23日(土) 後楽園ホール)のKrushウェルター級(67.5kg)タイトルマッチで対戦する山際和希(谷山ジム/王者、Bigbang王者)と加藤虎於奈(TEAM TOP ZEROS/挑戦者)のインタビューが、K-1 JAPAN GROUPから届いた。なお、今大会で組まれていたスーパー・フェザー級・西元也史(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)vs. SATORU成合(K-1ジム総本部チームペガサス)が中止となった。プレスリリースでは「SATORU成合選手は、感染症拡大防止のため、一定の待機期間を設ける必要のある選手(本人または同居人が陽性者、濃厚接触者、濃厚接触者の疑いがある者、発熱等の体調不良である者等)に該当することが判明したため、本大会への出場を見合わせることといたしました」と説明されている。
王者・山際和希、2021年のテーマは“攻めて勝つ”!「Krushのチャンピオンになってメインイベンターの意味が分かった。山際は運だけじゃなくて強いんだと思われる試合をする」
――チャンピオンとしての初戦となった11月のBigbangではFUMIYA選手にKO負けという結果でした。あの試合を振り返っていただけますか?
「あの時はKrushチャンピオンとして初めての試合、第1部のメインイベント、谷山ジムとBigbang1の記念興行というところで、変な試合はできないなと思っていて。今までみたいな蹴って下がってポイントを取るみたいな試合はやりたくなくて、しっかり自分から攻めて倒しに行く試合をしたいと思い、大会を背負うつもりでリングに立ちました。結果はKO負けでしたが、今までとは違う心境で戦ったことは勉強になりました。お客さんの反応を見て戦うことは必要なんですけど、それで動きが雑になって蹴りを忘れてディフェンスが疎かになったことが敗因だったと思います」
――Krushのベルトを巻いたことで、プロとしての意識が変わりましたか?
「そうですね。僕もKrushのチャンピオンになって、大会やお客さんのことを考えるようになって、今までメインイベントを盛り上げて勝ってきた選手たちがいかにすごいか分かりました。やっとメインイベンターの意味が分かりましたね」
――練習では何を一番意識していますか?
「“攻めて勝つ”ことですね。今までの僕は相手の隙や虚を突く戦い方だったのですが、それではお客さんに受けないんですよね。僕たちがやっていることは勝ち負けを争うだけじゃないエンターテインメントなんで、そこも追及したうえで勝ちに行きたいと思っています」
――Krushチャンピオンになって、周りからはどんな反応がありましたか?
「ああいう勝ち方(王座決定トーナメント決勝は近藤魁成の負傷によるTKO勝ち)だったので、僕自身はあまりうれしさがなかったのですが、周りの方たちは本当に喜んでくれました。僕は回り道をしてきたキャリアで、タイトルまであと一歩で負けることも多かったので、それを知っている人たちからは『よかったね』と声をかけてもらいました。新しく知り合った人たちからは『Krushのチャンピオンなんだ!』と言われて反響の大きさを感じています」
――トーナメント決勝は近藤選手の負傷によるTKO勝ちで、チャンピオンとしての初陣でFUMIYA選手にKO負けと、山際選手に対する周囲の目は厳しい状況です。そのなかで防衛戦に臨む心境はいかがですか?
「僕の周りの評価はおっしゃる通りだと思います。初防衛戦は結果はもちろん内容的にも自分から攻めて、課題だったパンチの技術も伸びているので打ち合っても大丈夫だと思います。自分が持っているものを出せれば内容も伴った勝ちを見せられると思うし、山際は運だけじゃなくて強いんだと思ってもらえる試合をします」
――それでは2021年の目標・抱負を聞かせてください。
「今までとは違うスタイル、自分から倒しに行く・蹴りだけじゃなくてパンチでも攻めるスタイルで見ている人を楽しませたいです。目標としてはKrushチャンピオンとしてK-1に出て強い選手に勝つこと。今はスーパー・ウェルター級に階級を上げていますが木村”フィリップ”ミノル選手と野杁正明選手がウェルター級のトップだと思うので、この2人に挑戦したいです」
挑戦者・加藤虎於奈「山際選手は実力も運も持っている強いチャンピオン。泥臭くてもいいから勝つ」
――昨年11月「Krush.119」での松岡力戦は加藤選手の反則勝ちという結果に終わりました。あの試合を振り返っていただけますか?(※加藤が2度のダウンを奪って試合を有利に進めたものの、松岡がKrushでは反則となる相手の頭部を掴んでからのヒザ蹴りを出してしまい、それを受けた加藤が試合続行不可能へ。加藤の反則勝ちという裁定が下された)
「不完全燃焼な試合内容になっちゃったし、あの場面でヒザ蹴りをもらった自分が悪いと思うので反省してます。でも今まで練習を続けて来て、強くなっている感覚があまり分からなかったんですけど、前回は自分が強くなっている実感があったんですね。そういう部分で、やっと練習していた成果を発揮できた試合だったと思います。それでもまだ40%くらいしか出せてないんで、次は100%に近づけたいです」
――具体的にはどういう場面で成長を感じましたか?
「『ここで行ったらやばい』や『ここは行ったほうがいい』という線引きが出来てきたかなと思います。いつも兄ちゃん(レオナ・ペタス)たちと緊張感あるスパーリングができているので、そこで成長できているんだと思います」
――今回は山際選手とタイトルマッチで対戦することになりました。
「今は山際選手と戦うことが一番で、そこで勝てばベルトがついてくるというイメージですね。タイトルマッチをやらせてもらえることはうれしいですけど、あまりベルトのことは意識してないです」
――山際選手にはどんな印象を持っていますか?
「王座決定トーナメントで優勝してチャンピオンになっている選手なので強いと思います。トーナメントの決勝戦は相手の近藤魁成選手が怪我をしたんでラッキーかもしれないですけど、そういう運も実力のうちだと思っているので、運を持っている=実力がある選手だと思っています」
――以前「Krushウェルター級はすごい選手立ちが巻いてきたベルトなので、自分もそれに負けないチャンピオンになりたい」と話していましたが、今もその気持ちは変わらないですか?
「そうですね。僕がチャンピオンになったら防衛を重ねて、ベルトの価値をあげていきたいです。逆に言うとそうやって高みを目指さなかったら、なんのために格闘技をやっているか分からないんで」
――タイトル獲得も含めて、ウェルター級で戦っていくうえでの目標はありますか?
「ウェルター級は野杁正明選手が頭一つ二つ抜けている状況なんで、いつかは野杁選手と戦いたいです。ただ僕はすぐに野杁選手と戦いたいとは思っていなくて、もし今すぐ野杁選手とやっても話題性もないし、『どっちが勝つんだろう?』という試合にはならないと思うんですよね。だったらこの階級の選手たちを片っ端から倒していって、Krushのベルトも防衛を続けていって、『野杁と虎於奈がやったらどうなるんだろう?』という状況になってから野杁選手に挑みたいです。兄ちゃんもそうやって同じ階級の選手たちをどんどん倒して、Krushのチャンピオンになって、K-1で武尊選手と戦うところまできたじゃないですか。僕も兄ちゃんと武尊選手みたいな図式を作ってから野杁選手とやりたいです」
――大会が延期になってしまいましたが「K’FESTA.4」ではレオナ選手が武尊選手の持つK-1のベルトに挑戦します。加藤兄弟がK-1・Krushのチャンピオンになる可能性もあります。
「兄ちゃんも言っているように亡くなった母親のためにベルトを獲りたいという想いもあります。ただ母親に対しては『チャンピオンになったよ』と報告することはできても、ベルトを見せてあげることはできないじゃないですか。だから父親のためにもベルトを獲りたいですね。父親は僕が空手をやっている頃から試合を応援に来てくれていて、ずっと恩返しできていなかったので、ここが父親に恩返しする時かなと思います。父親のためにも、ずっと応援してくれる人のためにも、そして自分のためにもベルトを獲ります」
対戦カード
Krushウェルター級(67.5kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
山際和希(谷山ジム/王者、Bigbang王者)※初防衛戦
加藤虎於奈(TEAM TOP ZEROS/挑戦者)
バンタム級(53kg) 3分3R(延長1R)
松本日向(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/K-1カレッジ2018 -55kg優勝)
壬生狼一輝(力道場静岡)
ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
大月晴明(NEXT LEVEL渋谷/元Krushスーパー・フェザー級王者、元ISKAムエタイ・インターコンチネンタル・スーパーライト級王者、元WPKC世界ムエタイ&元全日本ライト級王者)※マスクマンズから所属変更
明戸仁志(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
第5代Krush女子フライ級(52kg)王座決定トーナメント・準決勝(2) 3分3R(延長1R)
壽美(NEXT LEVEL渋谷)
芳美(OGUNI GYM)
第5代Krush女子フライ級(52kg)王座決定トーナメント・準決勝(1) 3分3R(延長1R)
真優(月心会チーム侍)
NA☆NA(エスジム)
スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
小倉尚也(スクランブル渋谷)
黒田勇斗(K-1ジム心斎橋チームレパード)
フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
龍斗(K-1 GYM横浜infinity)
國枝悠太(二刃会)
スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
佐野天馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/Bigbangフェザー級王者)
松本涼雅(team ALL-WIN)
女子アトム級(45kg) 2分3R
AIKO(FREEDOM@OZ)
紗依茄[らいか](月心会チーム侍/第9回K-1アマチュア全日本大会 チャレンジBクラス 女子-50kg優勝)※長崎紗依茄 改め
概要
大会名 Krush.121
日時 2021年1月23日(土) 開場・16:45 開始・17:30
会場 後楽園ホール
中継 ABEMA(生中継)、GAORA(1月25日(月) 18:30~22:30)
チケット料金 SRS席 20,000円(前売り完売) RS席 15,000円 S席 10,000円 ※小学生からチケットが必要です
チケット販売 K-1.SHOP グッドルーザー 出場選手・所属ジム
お問い合わせ グッドルーザー 03-6450-5470 https://www.k-1.co.jp/