新極真会 10.10-11 東京体育館(レポ):渡辺和志、岡田侑己を決勝で下し男子全日本初優勝。高橋耕介、堀之内陽逞がベスト4入りし来年世界大会代表権獲得。女子は鈴木未紘が藤原桃萌を決勝で退け4度目の優勝

GYM VILLAGE [→おすすめジム一覧]
中野トイカツ道場
中野駅徒歩3分。平日7~23時、土日祝7~18時営業。入会金&月謝“まるまる1ヶ月間”無料プランも!

GYM VILLAGE [→おすすめジム一覧]
パワーオブドリーム札幌
地下鉄「北24条」徒歩10秒。MMA・キック・グラップリング。初級キック&フィットクラスも!主催大会PFC出場者募集中!
全世界空手道連盟 新極真会「骨髄バンクチャリティー 第58回オープントーナメント 全日本空手道選手権大会」
2026年10月10日(土)11日(日)東京体育館
レポート&写真:井原芳徳 中継:KARATE+TV J SPORTS 3(10月25日 14~16時)
フルコンタクト空手界の大手・新極真会の年1回開催している全日本大会で、組手・型の両方でトーナメントが行われた。今大会は来年10月23日と24日(日)に東京体育館で開催される4年に一度の世界大会の「第一次日本代表選抜戦」を兼ね、男子ベスト4、女子ベスト2が日本代表権を獲得する。
組手の男子は昨年大会でカザフスタンのアンジェイ・キンザースキーが、外国人初の全日本大会優勝を果たした。今年は海外の選手は参加しない。昨年は準々決勝で金岡陽大が、準決勝で渡辺優作が、決勝で渡辺和志がキンザースキーに敗れた。今年はその3選手、昨年4位の岡田侑己、5位の遠田竜司、7位の塚本慶次郎らが鎬を削る。8位の多田大祐(白蓮会館)は当初Cブロックにエントリーしていたが出場しない。今年7月の第2回空手チャンピオン・オブ・チャンピオンズ(KCC)でも男子ベスト4を優勝のキンザースキーら海外勢が占めた。来年10月の世界大会に向け、誰が日本勢で躍進の可能性を示すかが注目される。
組手の女子は鈴木未紘が22年・24年・25年の全日本、23年の世界大会、24年のJFKO、25年のWFKO、24年と今年7月のKCCを制覇し、絶対女王に君臨し続けている。昨年の全日本と今年のKCCで準優勝した藤原桃萌をはじめ、昨年3位の目代結菜らが引き続き後を追う。昨年4位の網川来夢は膝の手術のため出場しない。
組手のエントリー数は男子が去年の82名より20名少ない62名で、女子は去年の36名より4名少ない32名。2日に渡って争われ、初日は男子1回戦、女子1回戦・2回戦が行われ、2日目は決勝まで行われた。男子は5~6試合、女子は5試合を勝たなければ優勝できない。試合時間は男子は3回戦以上は本戦3分。それ以外のラウンドは2分。男子は3回戦から、女子は準々決勝から再延長以降あり。
組手男子
準々決勝
×渡辺優作(世田谷・杉並支部/2025全日本3位、2024全日本6位、2024 KCC 3位、2023世界8位、2023 JFKO重量級優勝)
○堀之内陽逞[ようた](福岡支部/2026 JFKO重量級3位)
0-4
序盤に堀之内のローブローが渡辺に当たり中断する。渡辺は左ボディ、ローを当て、中盤まで若干優位だったが、残り30秒、体格で勝る堀之内がギアを上げ、左右の膝を立て続けに当てると、渡辺が後退するように。福岡支部の新鋭・堀之内が番狂わせを起こした。
準々決勝
×塚本慶次郎(世田谷・杉並支部/2025全日本7位、2025 WFKO中量級準優勝、2024全日本5位)
○岡田侑己(和歌山支部/2025全日本4位、2024全日本3位、2024 KCC優勝、2023世界5位)
0-3
岡田が途中まで突き、ローを的確に当て、やや優位に進める。終盤、塚本徳臣支部長の息子・慶次郎が左ロー、顔面蹴りを効かせて追い上げたが、評価は十分されず、岡田の勝利となった。
準々決勝
×遠田竜司(東京江戸川支部/2026 JFKO重量級優勝、2025全日本4位、2024全日本準優勝、2023世界7位)
○高橋耕介(世田谷・杉並支部/2026 JFKO重量級準優勝)
0-5
両者は5月のJFKOの重量級決勝で対戦し、遠田が本戦で勝利している。高橋によると少年部時代から「7・8回戦っていた。負け越していた」というが、今回、大舞台で雪辱を果たす。
開始すぐのバッティングで両選手ともダメージを負い、一時中断する。再開後、接近戦で高橋が右ローを効かせ、ボディへの左前蹴りも当て、ロー主体で追い詰める場面が続く。遠田も持ち直して攻撃を返すが、反撃ならず。堀之内に続き高橋も番狂わせを起こした。
準々決勝
×金岡陽大(川崎東湘南支部/2025全日本6位、2025 WFKO軽重量級3位、2024 JFKO軽重量級優勝)
○渡辺和志(世田谷・杉並支部/2025全日本準優勝、2025 WFKO軽重量級優勝、2024 JFKO軽重量級準優勝)
0-4
両者突きとローを打ち合い、接戦が続く。最後の打ち合いで渡辺兄弟の弟・和志が左右の突きを当て続けて差をつける。昨年準優勝の渡辺が安定した強さを見せ判定勝ちした。
準決勝
×堀之内陽逞[ようた](福岡支部/2026 JFKO重量級3位)
○岡田侑己(和歌山支部/2025全日本4位、2024全日本3位、2024 KCC優勝、2023世界5位)
体重判定(堀之内108.8㎏、岡田88.9kg) 再延長1-0 延長0-0 本戦0-2
岡田が中盤まで、離れた間合いから右ミドルを的確に当て、やや優位に進める。最後、堀之内が前に出て突きと膝を増やして持ち直し、延長へ。途中まで堀之内が左ローを当ててやや優位だったが、次第に岡田も左ローを返す頻度が上がる。とはいえ差をつけきれず、再延長へ。序盤、堀之内の膝がローブローとなり、注意が入る。再開後、堀之内が左ローを当て続け、やや優位に進めるが、審判の評価は厳しく決着がつかない。体重判定で10kg以上差があれば決着がつくシステムで、堀之内108.8㎏、岡田88.9kgのため、軽いほうの岡田が勝利となった。
準決勝
×高橋耕介(世田谷・杉並支部/2026 JFKO重量級準優勝)
○渡辺和志(世田谷・杉並支部/2025全日本準優勝、2025 WFKO軽重量級優勝、2024 JFKO軽重量級準優勝)
再延長0-4 延長0-0 本戦0-2
同門対決となり、後輩の高橋から積極的に攻めるが、次第に渡辺も攻撃を増やす。お互い突きとローを当て、若干渡辺の攻撃が多いが、はっきりした差がつかず延長へ。高橋が意を決したように攻撃を増やす場面もあるが、先輩としての意地のある渡辺はすぐに攻撃を返し、差をつけさせず再延長へ。ここでも差は乏しかったが、審判5名のうち4名はややヒットの多かった渡辺を支持し、渡辺の勝利となった。
3位決定戦
×堀之内陽逞[ようた](福岡支部/2026 JFKO重量級3位)
○高橋耕介(世田谷・杉並支部/2026 JFKO重量級準優勝)
0-5
3位決定戦は新鋭対決に。序盤は体格で勝る堀之内が突きの手数で上回るが、中盤から高橋がローを効かせると、突きを増やしやや優位に。堀之内は大差をつけさせなかったが攻撃が減ってしまい、高橋が本戦で判定勝ちし3位となった。
決勝
×岡田侑己(和歌山支部/2025全日本4位、2024全日本3位、2024 KCC優勝、2023世界5位)
○渡辺和志(世田谷・杉並支部/2025全日本準優勝、2025 WFKO軽重量級優勝、2024 JFKO軽重量級準優勝)
0-5
※渡辺が優勝
中盤までほとんど差がなく、終盤、お互い手数を上げる展開から差がつく。渡辺が突き主体で攻撃数を増やす。岡田は胴廻し回転蹴りを出すが空振りし、相手の攻撃を寸断する、かけ逃げのようにも見えかねない。岡田は左右の膝を出し続けるが、変わらず渡辺は突きを打ち続ける。判定で5者とも渡辺を支持し、渡辺が初優勝を果たした。
勝利者インタビューで渡辺は「うまくいかないことばかりでしたが、周りの皆さんに支えられて優勝できました、(準々決勝で)兄(=優作)が負けて悔しかったですが、兄のおかげで強くなれたので、感謝しかないです」と話した。来年10月の世界大会は、キンザースキーら海外勢の台頭が予想されるが、渡辺は「ここまで来た以上は、皆さん不安になられていると思うので、来年の世界大会は自分がしっかり優勝します。押忍」と宣言した。
バックステージでのインタビューで渡辺は「相手に負けないことより、自分の気持ちに負けないことを大事にやってきて、結果が出たと思います。(練習を)やりすぎて怪我をすることが多かったんですけど、塚本師範が『やりすぎたら練習をしていないのと同じだよ』と言われ、そこを意識して追い込めました」と勝因を語った。準決勝の高橋耕介との同門対決について「正直やりたくない気持ちもありましたけど、負けたくない気持ちもありました。耕介も『全力で行きます』と言ってくれたので、気持ちを切り替えられました」と振り返り、勝因を聞かれると「先輩の意地じゃないですかね。意地で勝ち切った感じです」と笑顔も見せつつ語った。来年の世界大会に向けては「KCCでは海外の選手に表彰台を許したので、借りを返さないといけないです。日本のエースとして、もありますが、渡辺和志として、やらないといけないことだと思います」と心境を語った。
組手女子
準決勝
○藤原桃萌[もも](福岡支部/2026 KCC準優勝、2026 JFKO重量級準優勝、2025全日本準優勝、2025 WFKO重量級3位、2024 KCC準優勝、2024 JFKO重量級準優勝、2023世界4位)
×目代結菜(東京城南川崎支部/2026 KCC 3位、2026 JFKO軽重量級優勝、2025全日本3位、2025 WFKO軽重量級準優勝、2024 JFKO軽重量級準優勝、2023世界3位、2022世界重量級3位)
5-0
中盤までお互いローを蹴り合い、ほぼ互角だったが、残り30秒の突きの打ち合いで、藤原が当て続けて目代を下がらせ圧倒し完勝した。
準決勝
×渡辺はるあ(福岡支部/2026 2026 JFKO軽中量級優勝)
○鈴木未紘[みひろ](厚木・赤羽支部/2026 KCC優勝、2026 JFKO重量級優勝、2025全日本優勝、2025 WFKO重量級優勝、2024全日本優勝、2024 KCC優勝、2024 JFKO重量級優勝、2023世界優勝、2022全日本優勝)
0-4
鈴木が突きを当て続け、ボディに膝を当て、顔面狙いの膝も放つ。小柄な渡辺もひるまず最後まで奮闘したが、挽回の糸口はつかめず、鈴木が盤石の強さを見せつけ決勝に進んだ。
3位決定戦
○目代結菜(東京城南川崎支部/2026 KCC 3位、2026 JFKO軽重量級優勝、2025全日本3位、2025 WFKO軽重量級準優勝、2024 JFKO軽重量級準優勝、2023世界3位、2022世界重量級3位)
×渡辺はるあ(福岡支部/2026 2026 JFKO軽中量級優勝)
本戦5-0
体格で勝る目代が、サウスポーからの左膝を度々当て、突きも絡めて手数多く攻める。渡辺も突きを返すが手数差は埋まらず、目代が本戦で勝利し、昨年に続き3位となった。
決勝
×藤原桃萌[もも](福岡支部/2026 KCC準優勝、2026 JFKO重量級準優勝、2025全日本準優勝、2025 WFKO重量級3位、2024 KCC準優勝、2024 JFKO重量級準優勝、2023世界4位)
○鈴木未紘[みひろ](厚木・赤羽支部/2026 KCC優勝、2026 JFKO重量級優勝、2025全日本優勝、2025 WFKO重量級優勝、2024全日本優勝、2024 KCC優勝、2024 JFKO重量級優勝、2023世界優勝、2022全日本優勝)
0-3
※鈴木が優勝
両者は4大会連続の決勝対決で、3回とも鈴木が勝利している。藤原が開始すぐこそ、インローを立て続けに当て、まずまずの滑り出しだったが、次第に鈴木がロー、突きのヒットを増やす。藤原も大崩れしなかったため、審判のうち2名は引き分けとしたが、3者は攻撃数の差と的確さを評価した模様で、鈴木が本戦で判定勝ちし、4度目の全日本制覇を成し遂げた。
勝利者インタビューで鈴木は「来年の世界大会を連覇するために1年間しっかり作り上げます」と力強く宣言した。23年の世界大会初優勝時は18歳で、来年10月の世界大会の時は22歳になる。バックステージでのインタビューで鈴木は「4年前は自分のためでしたけど、次は恩返しのために戦いたいです」と、前回の世界大会優勝時との心構えの違いを述べた。
今大会の組手の結果により、来年10月の世界大会の「第一次日本代表」は、男子が渡辺和志、岡田侑己、高橋耕介、堀之内陽逞、女子が鈴木未紘、藤原桃萌に決まった。
新極真会の緑健児代表理事は、男子で優勝した渡辺について「日本代表として引っ張って欲しい。体は小さいが心は強い。誰よりも絶対優勝するという気持ちが強く、優勝につながった」と高く評価した。高橋・堀之内といった新世代の台頭については「高橋選手は身長が大きいですし、堀之内選手はまあまあ体がある。海外の選手に勝つには、あれだけの重量級が揃わないといけない」と期待を寄せ、「来年の世界大会、なんとかいけるんじゃないかと手応えをつかめる大会でした。日本の王座を守って欲しいと思います」と述べた。
型部門
初日の型部門優勝者の山﨑一平と田中利奈が、2日目に演武を披露した。
◆男子
優勝 山﨑一平(熊本中央支部) 準優勝 角野将太(和歌山支部) 3位 志村朱々璃(総本部道場)竹島雅之(鹿児島中央支部)
◆女子
優勝 田中利奈(岡山東支部) 準優勝 星 芽里(東京豊島支部) 3位 細谷希花(埼玉大宮西支部)河尻望々花(和歌山支部)
渡邊大士 五段(2023 世界大会 型部門優勝)による特別演武。バット折り、氷柱割りなどが披露された。


































