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今大会も前回同様に盛り上がったものだった。確かに華やかな演出もなく豪華でもないが、空手の気持ちがあった。それは闘うことだけではない。誰もが日々の生活の中でどこかに充たされないものや脆さを感じることがある。その脆さやいろいろな思いをすべて含みこんで前向きに進んでいくことは選手が空手に向かう気持ちと通じるのではないか。
一つ一つの試合を盛り上げたのは、選手の気迫と下がらない気持ちであり、周囲の応援であった。選手とともに会場の熱い気持ちを感じられるものにとって、この大会は見る価値のあるものであり続けるだろう。
今大会の各階級の優勝者は、昨年もう一歩のところで勝利を逃した選手であった。一年間をこの大会を目標に、日々の空手の稽古に励んできた選手達。その、前へ前へと挑む気持ちが今日の勝利に繋がった。しかし、今日この大会での結果を喜びながらも、思いはすでに来年にとんでいる。より強くなることに向けての練習がはじまる。来年に向けて、自分の組み手を追い求めることが、勝利へとつながるなら、この大会に追われるものはいない。たとえ、優勝者であっても、常に自分の組み手を追うものなのだから。
<優勝>
軽量級 大渡博之(東京本部)
中量級 村尾健司(南大阪)
軽重量級 沢田秀男(東大阪)
重量級 加藤達哉(東京本部)
審議員特別賞 外岡真徳(総本部)
最優秀選手 ハリス・ライツ(スイス)
レポート:仲村直 写真:井田英登 |