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[パンクラス] 2.4 後楽園:王座目指し、外部選手が胸に抱く気持ちは?

パンクラス "2005 SPIRAL TOUR" 2月4日(金) 後楽園ホール  【→カード&チケット情報】  [→掲示板スレッド]

(2/3 up) 前日計量が3日、P's LAB東京で行われ、全員が一発で契約体重をクリアした。契約体重を大幅に下回ったのはヘビー級(100kg未満)で初参戦の桜木裕司の93.2kgだけ。あとの選手はみな契約体重から約1kg以内に絞り込んでおり、パンクラスでも階級制が完全に根付いたことを感じさせた。
 そんな中、今回のメインを務めるのは写真のチーム・クエストのヒース・シムズと和術慧舟會の井上克也。メインイベンターの両方がパンクラス所属選手以外となるのは、パンクラスの歴史が始まって以来、おそらく初めてではないかと思われる。しかも出場選手のうち最多の派遣先が慧舟會の5人で、パンクラス所属の出場選手の4人を上回っている。初代エース・船木誠勝が2000年に引退した後、パンクラスはいわゆる“団体”からパンクラスという競技を行う“場”に少しずつ変化してきたが、2005年のSPIRAL TOURは、開幕戦から“場”としてのカラーが鮮明に打ち出されている。
 “団体”のカラーの薄くなったパンクラス。しかしパンクラスに所属していない選手も、約12年の歴史のある“場”に対し、誇りと敬意を胸に抱きながらそのリングに上がる。ウェルター級王者決定トーナメントに臨む井上克也は「ウェルター級は最近になって選手層が厚くなり出して、まだファンには認知されていないと思います。だから自分がベルトを取って、その価値を上げていきたいです」と語った。この日は胸に修斗マークの入ったジャージを着ていたが、故意ではなくたまたまの出来事。それぐらいの自然体で井上はパンクラスという場に愛着を持っているということだろう。
 対戦する元五輪レスラーのヒース・シムズも「パンクラスの歴代王者はそうそうたるメンバーで、その中に自分も入れるのならとても光栄だ。同じタイトルを手にするのでも、そういう意味のあるタイトルを保持していた方が誇りになる」と語っていた。目指すものが金メダルからキング・オブ・パンクラスに変わっても、シムズのファイターとしての本気は衰えない。草創期に比べると世間一般でのパンクラスの求心力は惜しくも下がってしまったが、選手レベルでの求心力は下がることなく、岩に苔(こけ)が産(む)すように、ゆっくりながらも着実に高まって来ている。

掣圏会館・桜木、郷野戦を熱望

 佐山聡創始の掣圏会館から初参戦する桜木裕司は、韓国のグラジエーター大会以来半年ぶりとなる総合ルールの試合に向け気合十分。「久々の総合でうれしいですね。半年間、総合のためにキックの試合でやってきたことを明日は試したいです。けど打撃だけじゃない部分も見せられたら見せたいです」。対戦相手の謙吾に関しては「体が大きくて素晴らしい素材を持っていますね。最近結果を出せていないようですけど、逆にそういう時の方が選手というのは強いです。僕は12月の藤原祭りで最後に滝川選手に逆転で一発をもらって負けてしまったんで、ああいうことが無いよう十分気をつけたいと思います」と話した。さらに「日曜の全日本キックの郷野選手と西田選手のヘビー級タイトルマッチの後、郷野選手とキックルールで試合をやりたいです」とコメント。「僕はノンタイトル戦で西田選手に勝っています(昨年9月)。滝川選手に挑戦者決定戦で負けてしまった僕が悪いんですけど、挑戦権を横取りされてしまった感じがあるんで」と話しており、そのためにも金曜の謙吾戦は何としても勝っておきたい試合ということになる。(井原芳徳)

元五輪代表のシムズ、“和製カレリン”を笑う

(2/2 up) ヒース・シムズ(チーム・クエスト:写真)とケステゥシャス・アルボーシャス(ラトビア士道館)が無事来日し、P's LAB東京で2日、練習を公開した。
 シムズはメインイベントで井上克也(和術慧舟會RJW)と対戦。この試合は空位となっている第2代ウェルター級王者決定4人トーナメントの準決勝として行われる。シムズは井上について「11月の北岡との試合を見た。レスリングの選手という先入観が強かったが、打撃でも何でもオールラウンドにできるいい選手だね。けど僕の方が全ての面で上回っている」と評する。実際レスリングに関しては00年のシドニー五輪グレコローマン69kg級に出場したほどの強豪。銀メダルを獲った永田克彦を予選リーグでは下している。打撃も上達し昨年7月には伊藤崇文と真っ向打ち合いパンチでKO勝ちをおさめている。
 公開練習では同門のダン・ヘンダーソン相手に投げ技を何発も披露。井上も豪快な投げを得意とし「和製カレリン」と呼ばれていることを聞くと「大げさすぎるよ」と笑い飛ばし、「井上はまだまだそんなレベルじゃない。僕はダンと一緒にレスリングのロシアチームと年に4〜5回練習していて、カレリンとも練習したことがある。今日見せたリバース式のリフトはカレリンの技をコピーしたんだ」と得意げに話していた。
 トーナメントの勝者にウェルター級ベルトが与えられることについては「パンクラスの歴代王者はそうそうたるメンバーで、その中に入れるのならとても光栄だ。エントリーしている他の3人とも実力者で厳しい試合が続くと思うが、必ず王座を手にしたい。だから金曜の試合は早めに終わらせて、次の決勝に備えるよ」と話した。
 第6試合で佐藤光芳(パンクラスGRABAKA)と対戦するアルボーシャスは、士道館仕込みの強烈なワンツー、ミドル、膝を披露。インタビュー中は鼻を何度もすすり少し風邪気味だったが、打撃のスピードと重さは抜群で、仕上がりの良さを伺わせた。(井原芳徳)

大石&ロバーツ欠場。代替カード発表

(1/27 up) 大石幸史とアレックス・ロバーツが練習中の怪我により欠場する。代わって外山慎平(和術慧舟會東京本部)が石毛大蔵(SKアブソリュート)とウェルター級で、小谷野澄雄(烏合会)が佐藤光留と無差別級で対戦する。これにともない試合順も一部変更。石毛の試合は第4試合から第1試合に移動し、ヤノタク×J太郎は第2試合に繰り上がっている。

シムズ×井上、ウェルター級王者決定T準決勝に

(1/26 up) メインのヒース・シムズ×井上克也が、第2代ウェルター級王者決定4人トーナメントの準決勝として行われることが決まった。もう1試合は3月6日・横浜文化体育館大会の長谷川秀彦(SK/1位)×北岡悟(ism/7位)で、王者決定戦の日時・会場等は未定。

シムズ×井上克也がメイン

(1/13 up) パンクラス2005年第1回興行の全カードが決まった。

 (8) ウェルター:ヒース・シムズ(クエスト/3位)×井上克也(慧舟會/6位)
 (7) ヘビー:謙吾(ism)×桜木裕司(掣圏会館)
 (6) Lヘビー:ケステゥシャス・アルボーシャス(士道館/5位)×佐藤光芳(GRABAKA)
 (5) ミドル:竹内出(SK/1位)×久松勇二(慧舟會)
 (4) ウェルター:大石幸史(ism/2位)×石毛大蔵(SK)
 (3) ウェルター:伊藤崇文(ism/5位)×倉持昌和(フリー)
 (2) 無差別:佐藤光留(ism)×アレックス・ロバーツ(KJK/Justice)
 (1) ライト:矢野卓見(烏合会)×滝田J太郎(慧舟會)

 メインを務めるシムズと井上は、ともに北岡悟と対戦経験がある。シムズは9月大会で引き分けたが、井上は11月NKで判定勝ち。しかしウェルター級ランクではシムズが上位。現在の1位はSKの長谷川秀彦。空位の王座を巡りどちらが勝ち残るか?
 謙吾はアメリカ修行から帰国後の戦績は2敗1分。ますます風当たりが強くなる中、今回はセミファイナルに抜擢され、掣圏会館から初参戦の桜木を迎え撃つという重大な立場を任された。
 アルボーシャスは12月大会のメインで渡辺大介を打撃で圧倒した選手。だが寝技に穴が多く、GRABAKAの光芳ならそこを突けばランキング入りも困難ではない。
 竹内と久松は11月大会でそろって勝利をおさめた選手同士。竹内は03年3月にマーコートの王座に挑戦し敗れて以降、3勝2分の負けなしで1位に付いている。マーコートへのリベンジ&王座奪取の足場を着実に固めているが、業師・久松相手だけに、足下をすくわれても不思議ではない。竹内にとっては気の抜けない試合となるだろう。
 前半4試合は全て2ラウンドの試合。大石はウェルター王座挑戦にリーチをかけながらも、10月大会で長谷川秀彦の足関地獄につかまり、1位の座を明け渡してしまった。今回は長谷川の同門の新星・石毛相手に再起を計れるか?
 伊藤×倉持は中止となった1/9の東京【DON'T】NIGHTで組まれていたカードがそのままシフトしている。同じくこのイベントで光留はスーパーヘビー級のネツラーと対戦予定だったが、今回決まった相手もスーパーヘビー級のロバーツ。強力な突進と打撃をかいくぐり、得意の足関にどう持ち込むか? 光留の“有言実行”がそろそろ見たいところだ。
 第1試合は説明不要のキャラクター対決。“Jボーイズ”率いてのJ太郎の入場パフォーマンスが、パンクラス2005年の幕開けとなるとは、誰が想像しただろう? しかし入場とは裏腹に、試合内容で観客を湧かせられないのがJ太郎の欠点。試合内容にハズれなしのヤノタクが、“東洋の神秘”でJ太郎の新境地を拓くかが見物だ。(井原芳徳)

 

パンクラス "SEGA SAMMY Presents PANCRASE 2005 SPIRAL TOUR"
2005年2月4日(金) 東京・後楽園ホール
開場・17:30 開始・18:30

第8試合 メインイベント 第2代ウェルター級王者決定4人トーナメント第1試合 5分3R
ヒース・シムズ(アメリカ/チーム・クエスト/3位)
井上克也(和術慧舟會RJW/6位)

第7試合 セミファイナル ヘビー級 5分3R
謙吾(パンクラスism)
桜木裕司(掣圏会館)

第6試合 ライトヘビー級 5分3R
ケステゥシャス・アルボーシャス(リトアニア/ラトビア士道館/5位)
佐藤光芳(パンクラスGRABAKA)

第5試合 ミドル級 5分3R
竹内 出(SKアブソリュート/1位)
久松勇二(和術慧舟會TIGER PLACE)

第4試合 ウェルター級 5分2R
伊藤崇文(パンクラスism/5位)
倉持昌和(フリー)

第3試合 無差別級 5分2R 
佐藤光留(パンクラスism)
小谷野澄雄(烏合会)

第2試合 ライト級 5分2R
矢野卓見(烏合会)
滝田J太郎(和術慧舟會東京本部)

第1試合 ウェルター級 5分2R
石毛大蔵(SKアブソリュート)
外山慎平(和術慧舟會東京本部)

パンクラスゲート 第1試合 ミドル級 5分2R
瀬戸哲男(和術慧舟會A-3)
山田護之(チームP.O.D)

◆パンクラスからのお年玉
 なお、今大会では「パンクラスからのお年玉」として、来場時に¥1,000-のグッズ商品券がもれなくプレゼントされます。(※大会当日のみ有効。お釣りは出ません。一部除外グッズもあります)

■ 入場料金:
SS ¥12,000- A ¥9,000- B ¥6,500- C ¥5,000- D ¥4,000- 立見 ¥3,500-
※当日券は一律500円増し。16:00より販売

■チケット発売所:
イープラス http://eee.eplus.co.jp/(パソコンもケータイも同じアドレス)
チケットぴあ 0570-02-9999 (Pコード594-040)
ローソンチケット 0570-00-0403 (Lコード33225)
CNプレイガイド 03-5802-9999
楽天チケット http://ticket.rakuten.co.jp/pancrase/
後楽園ホール 03-5800-9999
書泉ブックマート 03-3294-0011
大山アメリカン 03-3962-6443
レッスル池袋 03-3989-0056
ビデオショップチャンピオン 03-3221-6237
水道橋・マニア館 03-5276-0304
アイドール新宿 03-3371-5211
ファイター 03-3354-1903
フィットネスショップ水道橋 03-3265-4646
チケット&トラベルT-1 03-5275-2778
格闘技・プロレス図書館・闘道館 03-3512-2080
イサミ尚武堂 03-5214-6487
ゴールドジム 03-3645-9434
パンクラス 03-5792-0815
※ぴあ、ローソンチケット、CNプレイガイドは全国各地の窓口でお買い求め頂けます。

■ お問い合せ:パンクラス 03-5792-0815

Last Update : 02/03 23:35

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