ムエタイ 6.16 ラジャダムナン:和田拓飛と押川大也がTKO勝ち
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スックワンギントン
2019年6月16日(日)タイ・バンコク・ラジャダムナンスタジアム
Photo&Text Hiroshi Soda 記事提供:早田寛
ウォーワンチャイプロモーションより和田拓飛(萬田道場)、押川大也(エクシンディコンジムJAPAN)の2名が6月16日のラジャダムナンスタジアム、スックワンギントンに出場した。
和田拓飛は、前回(2月3日)のラジャダムナン参戦では試合前の対戦相手変更により、本来より2.4㎏も重い相手との対戦となったものの吹っ切れたかのような打撃の数々を見せ、見事判定勝利。
押川大也は、前回(4月7日)は回転の速い打撃の合間に肘打ちというムエタイ技も披露し4RTKO勝利を決めた。
両選手はタイで試合経験を積むことで、近い将来ラジャダムナンスタジアム、及びギントンプロモーション主催興行を盛り上げる存在になるべく期待を集めた選手であり、今回も格上の相手が用意された。
第1試合 108P契約
タクト・ウォーワンチャイ(和田拓飛 萬田道場)
VS
イーロン・ルークジャオポークンパカーン
(結果:和田拓飛 3RTKO勝利)
和田拓飛の対戦相手、イーロン・ルークジャオポークンパカーンはムダハン県出身16歳。過去100戦の戦績がある。
初回、イーロンはミドルキックを繰り出すが、和田はそこにパンチとローキックで挑んでゆく。イーロンの蹴りは単発だったがタイミングが抜群で、そのミドルキックが和田の体に食い込むようにヒットする。和田もひるまず前に出るが、両者とも強打を持っているため、初回からKO勝負の予感がしたほどだ。
2ラウンド、ここで和田も高い蹴りを連射。するとイーロンは組んでくるが、和田が踏ん張り膝を数発決めるとイーロンはそれ以上は組んでこなくなる。和田は再びミドルとパンチで間合いを詰めた。
3ラウンド、和田陣営のセコンドは、和田の強打にイーロンがダメージを負っていることを見抜いたのか、ここから「ボディー攻撃を増せ!」との指示が出た。和田はボディーストレートとボディーフックを折りまぜたコンビネーションに移行。イーロンの豪快なミドルキックに飛び込むようにボディーストレートを打ち込む。両者とも強打者なため、技が相打ちになった瞬間、和田が受けるダメージもあったかもしれないが、それでも和田は身体を小さくつくりイーロンへとボディーブローを放った。和田の執念深いボディー攻撃に、イーロンは一瞬ボディーをかばい、うずくまる姿勢を見せた。和田はこの瞬間を見逃さず、ここから首を取り一気に膝の連射。イーロンが逃げの姿勢に入るところを、更にボディーパンチを決め、ここでイーロンはダウン。レフリーはカウントを数えるも、イーロンは立ち上がってくることができず和田のTKO勝利が決まった。
和田はセコンドの「ボディーを攻めろ」という声を拾い、そこからボディーを軸に攻め込みKO勝ちまで繋いだことは見事だった。今回は16歳にして100戦の戦績を持つ強者との対戦に勝利した和田だが着々とそのレベルを上げ関係者らの期待に応えている。
和田拓飛から勝利の声が届いている
「ラジャダムナンで初めてKO勝利することができとても嬉しいです。今回は勝つことができましたが、反省点や課題も見つかったので、そこを練習で補い、また次戦に向けて頑張ります。試合を組んでくれたプロモーター、セコンドの皆さん、タイ関係者の皆さん、本当にありがとうございました。次戦も頑張りますので応援をよろしくお願いします。」
第9試合 102P契約
ダイヤ・ウォーワンチャイ(押川大也 エクシンディコンジムJAPAN)
VS
ペットクンカオ・ソースニィ
(押川大也 4RTKO勝利)
押川大也の対戦相手ペットクンカオ・ソースニィはスリン県出身の15歳。過去40戦の戦績がある。初回、開始早々ペットクンカオがスピードあるミドルを繰り出すと押川は蹴り足を取って右ストレートを決めた。試合開始直後から荒々しい打撃の交差に場内も湧きかえった。その後も押川はぺットクンカオのミドルにパンチからのローキックを返してゆく。初回から押川のローが多くヒットし、これは試合後半にどう影響してゆくのか。
2ラウンド、ペットクンカオは組んできた。打撃の距離では押川優勢?を悟ったのだろう。
首相撲に持ち込んで、自分のペースを作りたいところだが、逆に押川はペットクンカオを突き放しこかした。再び試合は押川の得意な打撃の間合いへ戻ってゆく。パンチで挑む押川もだが、これにペットクンカオの負けん気が重なり、大打撃戦に場内も湧きかえる。この打ち合いの最中にも押川は着実にローキックを当ててゆく。
3ラウンド、両者の闘志が重なり、ミドル、パンチ、膝、あらゆる打撃が交差するなか、
押川の上から打ち下ろす肘打ちがペットクンカオの頭部にヒットするなど、このラウンドの数々のヒットで、完全な優位をアピールした。
4ラウンド開始早々から押川の圧しの強さと打撃のスピードで、ペットクンカオは防戦一方になってゆく。押川が放ったローキックで、ペットクンカオが避けきれずこかされること多数。押川が初回から積み重ねていったローキックのダメージの蓄積だろう。押川の優勢は確実なものだったが、押川は、ここからパンチ、ロー、肘打ちの猛烈ラッシュみせ、底なしのスタミナをアピール。ペットクンカオは意地で立ってはいるが、コーナーに追い詰められ、押川の打撃を食らうばかりだ。そして押川が大きな縦肘打ちヒットさせたところで、レフリーは一方的な試合展開にペットクンカオの挽回は無いと判断し、押川のTKO勝利を宣言した。
押川は、初回から4ラウンドまで様々な打撃を繰り出し底なしのスタミナを見せつけた。そんな中でも、攻撃の軸となるローキックを終始決め、試合の組み立ても万全だった。この手を休めない攻撃ぶりがタイ関係者らからも好評で、すでに次のラジャダムナン参戦の話もきている。
押川大也から勝利の声が届いている。
「6月12日(スックワンギントン後楽園大会)で一成くん、蓮汰くん、祐希くんと勝利が続き、今日も拓飛くんという同じプロモーションの先輩が連勝しているので、自分が負けるわけにはいかないと、気合が入りました。チャイプロモーター、チャイ会長、石井会長はじめ、先生方々日本から応援してくれた方々本当にありがとうございました。今回の試合で課題も見つかりました。しっかり練習していきます。今後もサポートを、どうかよろしくお願いします。」