DEEP 2.24 ディファ有明:元谷友貴、シュートボクセ仕込みの打撃で判定勝ち。長谷川賢&中井りん、再起戦で快勝。水野竜也、10年目で初の王座獲得
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カー・エイドpresents DEEP 82 IMPACT
2018年2月24日(土) ディファ有明
レポート&写真:井原芳徳
第11試合 メインイベント 第9代DEEPミドル級王座決定戦 5分3R
×奥野泰舗(CAVE/83.35kg)※奥野”轟天”泰舗 改め
○水野竜也(フリー/83.75kg)
3R 4’34” チョークスリーパー
※水野が王者に
RYOが返上した王座を賭けての戦い。奥野はウェルター級、水野はライトヘビー級で戦っていた選手のため、体格差がはっきりしている。水野のセコンドには岡見勇信がつく。
1R、開始と同時に奥野が前に出て押し込んで倒そうとするが、水野は潰してそのままバックマウントを奪い、チョークを狙い続ける。度々奥野の喉元に腕が入るかけるが、間一髪で防ぎ続ける。
2Rも奥野は開始すぐにタックルで押し込むが、水野がアームロックを仕掛けて振り回す。離れると今度は水野が押し込む側になり、右膝を当てるが、奥野も右フックを叩き込み、場内をどよめかせる。だがその後は水野が左膝、左肘を当てて奥野を苦しめてからテイクダウン。バックに回って崩れながら腕十字を狙い続ける。このラウンドも水野が取る。
3R、後の無い奥野はパンチの連打で打開を図ろうとするが、水野は押し込んで片足タックルでテイクダウンし、背後から腕を回してコントロールしバックマウントへ。チョークを度々狙い続け、奥野もしぶとかったが、残り30秒にガッチリと極まりついにタップ。水野が見事一本勝ちを果たすと、マットに大の字で倒れて大喜びした。
水野は「他団体ですけど、パンクラスでデビューして、あっという間にチャンピオンになると思ったんですけど、10年かかりました。挫折した時もあるけど、応援してくれた人がいて、その人たちとつながれて良かったです。ベルトはもちろん守りますけど、色んな所で戦って、自分の強さを見せたいです」とアピールした。
第10試合 セミファイナル バンタム級 5分3R
○元谷友貴(フリー/元DEEPフライ級王者/61.55kg)※CB IMPACTから所属変更
×ビョン・ジェウン(韓国/CMA KOREA/61.2kg)
判定3-0 (小池30-27/田澤30-27/松宮30-26)
元谷は昨年4月のRIZINで、日本復帰初戦の堀口恭司に判定負けして以来の試合。その後、元谷はブラジルのシュートボクセに約2か月出稽古し、CB IMPACTを離れてフリーとなり、心機一転再スタートを切る。その間、RIZINでは堀口がバンタム級トーナメントで石渡伸太郎にTKO勝ちし、ぶっちぎりの強さ見せつけ優勝。単純比較はできないが、堀口相手に判定まで持ち込んだ元谷のタフさを再評価する声も少なくなかった。
対するジェウン16年8月のDEEPで今成正和に判定2-0で勝利している現在20歳。前回はフェザー級で、今回は階級を下げての試合だ。
1R、お互いローも当てるが、時折足を止めてパンチの打ち合いを展開。観客を沸かせる。元谷はいい左フックを当てるが、1階級上だったジェウンはひるまず、左フックをお返し。元谷は少し鼻血を出す。大差は無く、ジャッジの印象は分かれても不思議ではない内容だが、3者とも元谷を支持する。
2R、元谷は序盤から左フック主体でパンチを連打し、ジェウンを後退させる。ジェウンは鼻血を出し苦しむが、右ロー、左フックをお返し。だが下がり気味の状態が続き、元谷のパンチのヒットが目立つ。元谷は倒して寝技に行けば楽な展開だが、打撃にこだわっている様子だ。
3Rも元谷がパンチを当て続け、ジェウンは苦しむが、なかなか倒れない。中盤過ぎ、元谷の蹴り足をすくって、ジェウンが上に。だが30秒程でスタンドに戻ると、顔面へのパンチを随所で連打し終了。最後のラウンドは元谷がポイントを取って差をつけ判定勝ちした。
元谷は「怪我もして10か月ぶりの試合だったんですけど、シュートボクセに行って、ちょっとだけは打撃ができるようになったと思うんですけど、もうちょっと成長します。榊原さん、RIZINお願いします」とアピールした。
第9試合 ミドル級 5分3R
○長谷川賢(フリー/元メガトン級王者/84.3kg)
×林 源平(和術慧舟會IGGY HAND’S GYM/84.15kg)
1R 3’09” 肩固め
長谷川は昨年7月のウェルター級王座決定戦がバッティングで無念の「事故判定」に終わっていた。今回は1階級上のミドル級にまで戻しての試合に。林は昨年9月の大田大会で、ライト級からミドル級にまで階級を上げ、水野竜也に判定負けを喫したが、打撃で苦しめる場面を作った。
1R、長谷川は林の右ミドルをすくって倒し、すぐに立たれてしまうが、そのまま追いかけ両脇を抱えてテイクダウン。その後は背後に回って左腕で林を抱えながら、右のアッパーとフックを隙間から何発も当てて圧倒する。林が立とうとしてもすぐ倒してパンチを当て続けると、最後は肩固めをガッチリと極めてキッチリフィニッシュした。
完勝の長谷川は「一個前に不甲斐ない試合をしたんで、いい所見せないといけないと思いました。ダメな時に支えてくれた人に元気なところ見せたかったんで良かったです」と笑顔で話した。
第8試合 女子フライ級 5分3R
○中井りん(修斗道場四国/元パンクラス女子バンタム級王者/56.95kg)
×キム・ヨンジ [Kim Young-Ji](韓国/TEAM J/CMA KOREA/57.15kg)
1R 4’37” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
中井は16年12月のRIZINで村田夏南子に一本勝ちして以来14か月ぶりの試合。昨年2月にはパンクラスとの専属選手契約解除を表明し、DEEPに初参戦してきた。
対するヨンジは昨年9月のDEEPでKINGレイナと73kg契約で対戦し一本負け、10月の修斗舞浜大会でセラと62kg契約で対戦し判定負け、昨年12月のROAD FCで世志琥と無差別級で対戦し判定勝ちした選手だ。
1R、中井がオーソドックス、ヨンジがサウスポーに構え、中井が圧力をかけ気味で、両者パンチを狙う展開。時折中井は右インロー、ヨンジは左ミドルを当てる。若干中井のヒット数が多い状況が続くと、終盤、ヨンジが左ミドルを蹴った際、中井が足をすくって倒すと、上からパウンドを当て、素早く動いてマウントを奪い、パウンドを連打し動きを止めると、福田レフェリーがストップした。
マイクを持った中井は「佐伯代表、本当にありがとございます。ファンの皆様に支えられた1年でした。ありがとうございます。感謝しています。これからもDEEP盛り上げます」とアピール。最後は恒例の宙返りを披露し、観客を楽しませた。
第7試合 バンタム級 5分3R
○石司晃一 (フリー)
×城田和秀(NEXUSENSE)
1R 3’19” TKO (レフェリーストップ:右アッパーでダウン後)
サウスポーの城田に対し、長身の石司がプレッシャーをかけ続け、右ストレート主体で左右のパンチを随所で当てて攻勢。城田も足を止めての打ち合いでパンチを返すが、石司が圧力をかける状況は変わらず、中盤過ぎ、石司の右フックで城田の腰が一瞬落ちた後、右アッパーでダウンしたところですぐさま梅木レフェリーがストップ。2度のタイトル戦を経験した石司が格の違いを見せつけた。
第6試合 フライ級 5分3R
×石橋幸太(総合格闘技道場DOBUITA)
○高橋 誠(パラエストラ松戸)
判定1-2 (梅田27-30/松宮29-28/田澤27-30)
高橋は12月の尼崎大会での「パンクラス vs DEEP対抗戦」でパンクラスの元ランカーの獅庵に判定勝ちし、デビューから5戦負け無しの17歳の新鋭だ。
1R、石橋がパンチを振りながらタックルで倒すが、高橋は下から腰を動かして横三角を狙いつつ、石橋の左脇を抱えて防御。金網にもたれながらギロチンも狙い、石橋に主導権を握らせない。終盤には金網際を離れてギロチンを狙って終了。ポイントが割れてもおかしくないが、高橋のサブミッションが印象に残るラウンドに。
2R、両者サウスポーでお見合いが続き、高橋が2度目のタックルで上になるが、すぐスタンドに戻る。お互い慎重だが、高橋が圧力をかけ、石橋が回って逃げる時間が続く。終盤、高橋のタックルを石橋は切り、そこからギロチンを仕掛けてポイントを狙うが、高橋は対処して外し、パウンドラッシュで差を印象付ける。
3R、石橋が1分ほどでタックルで倒して上になるが、高橋は金網を背にして動いて立とうとしながら肘をコツコツ当てて対処し、スタンドに戻す。トップキープで力を使った石橋はバテており、高橋が右の三日月蹴りを随所で当てて好印象を残し終了。意外にもジャッジは割れたが、高橋が順当に判定勝ちした。
第5試合 ライト級 5分3R
×大山釼呑助(INFIGHT JAPAN)
○ムン・ギボム(韓国/TEAM MAD DAEJEON)
判定0-3 (福田27-30/梅木27-30/田澤27-30)
1R、パンチの打ち合いでギボムは左フックを当て、テイクダウンを奪取。大山も返すが、ギボムはキープさせず返して、金網際でトップキープする。終盤にはマウントとバックマウントも奪って、はっきり差を印象付ける。
2R、大山が右フックを当て、首を抱えてギロチンを狙うが、ギボムは倒れてから体をひねって脱出する。がぶりの状態で頭に膝を軽く当ててしまい、レフェリーに注意され、スタンドに戻されるが、すぐに組み付いてグラウンドに戻してトップキープ。大山は脱出し、オンブになってチョークを狙うが、乗り過ぎてしまい落ちてまたも下に。最後も大山が上になるが、ギボムが下から腕十字を狙って終わる。
3Rも大山がパンチを当てるも、すぐギボムが組み倒して上に。このラウンドも大山が脱出して攻めに転じようとすれば、ギボムがうまく潰してトップに戻す展開が繰り返され終了。ギボムが大差の判定勝ちを果たした。試合後はセコンドについたDEEP育ちのUFCファイター、キム・ドンヒョンと共に記念撮影した。
第4試合 ウェルター級 5分2R
○渡辺良知(JUNGLE GYM)※AACCから所属変更
×YA$U(禅道会)
1R 4’05” TKO (レフェリーストップ:パンチ連打)
渡辺は4年8か月ぶりの試合。両膝をテーピングしたYA$Uは踏ん張りが効かず、渡辺の右ローを一発もらっただけでぐらつき、もらい続けるうちに自ら倒れ、渡辺がパウンドラッシュ。なんとかスタンドに戻したが、渡辺がパンチの連打で追い詰めたところでストップがかかった。渡辺は「色んな人に助けてもらって復帰できました」と応援団に感謝の言葉を述べた。
第3試合 バンタム級 5分2R
○遠藤大翼(和術慧舟會IGGY HAND’S GYM)
×若菜千明(レンジャージム)
判定3-0 (20-18/20-18/20-18)
第2試合 フライ級 5分2R
○中山ハルキ(K-Clann)
×鮎田直人(CAVE)
判定3-0 (20-18/20-18/20-18)
第1試合 バンタム級 5分2R
×小野隆史(FREEDOM@OZ)※GRABAKAから所属変更
○橋本優大(CAVE)
1R 0’48” フロントチョークスリーパー