KORAKUEN JAMBULL 9.27 後楽園ホール(レポ):立ち技系9団体集結、第1回大会MVPはRISEの門脇碧泉「僕がスターになります」。第2回は来年5月2日開催

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株式会社東京ドーム主催「KORAKUEN JAMBULL(後楽園ジャンブル)」
2026年9月27日(日)東京・後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳 中継:日テレジータス(10月9日(金)20:00~21:00)
「格闘技の聖地」とも呼ばれる後楽園ホールを運営する株式会社東京ドームは、後楽園ホールを使用している立ち技格闘技(キックボクシング、ムエタイ等)の9団体・プロモーションが一堂に会する大会「KORAKUEN JAMBULL(後楽園ジャンブル)」を9月27日に後楽園ホールで初開催した。
参加組織は50音順でNKB日本キックボクシング連盟、ジャパンキックボクシング協会、シュートボクシング協会、新日本キックボクシング協会、スック・ワンキントーン、ニュージャパンキックボクシング連盟(NJKF)、KNOCK OUT、Bigbang、RISE。
各組織から推薦される出場選手はデビュー10戦以内・王座獲得未経験者。試合は男子60kg契約・3分3Rで「肘有り・首相撲有り」または「肘無し・首相撲無し」の2種類のルールが採用される。両ルールともラウンドマスト採点で延長無し。競技運営は日本MMA審判機構(JMOC)が担当する。JMOCはMMA界ではRIZIN・DEEP・修斗等、立ち技界ではKNOCK OUTの競技運営を担っている。
3月の開催発表後、各組織の大会で予選が行われた。予選を突破した選手らが勢ぞろいし、7月、カードを決める抽選会が行われた。前日計量は全12選手が1発でクリア。計量後の会見で、再起戦を除く出場選手の中から、マスコミの投票によりMVP賞を選び、賞金100万円を授与すると発表し、これが選手たちにとっても発奮材料となった。
会場は北側を舞台・花道・オーケストラピット等で潰したが、それ以外の席は満員といっていい集客となった。知名度の低い選手が集まった大会だが、第1試合から全試合、紹介VTRが作られ、各選手の生い立ちやキャリア、選手・推薦各組織のポリシーが丁寧に説明され、観客も選手のキャラクターを把握した上で楽しめる内容となっていた。その甲斐もあってか、最終の第6試合までほとんどの観客が会場に残っていた。6試合中5試合がKO決着となり、判定決着となった試合もスリリングな好勝負となり、勝利選手やMVP選手のインタビューの談話もメッセージ性や個性がはっきり出る内容で、大会全体は16時スタートで18時40分頃終了とコンパクトだったため、観客の満足度は高かったのではないだろうか。
なお、大会中には、来年2027年5月2日(日)に後楽園ホールで第2回KORAKUEN JAMBULLを開催することが発表された。第1回同様、各大会の選考試合で選ばれた選手が集まる形式、2種類のルールで実施することは変わらないが、階級は57kg契約(フェザー級相当)となり、デビュー15戦以内・王座獲得経験者も参加可能と、出場条件が緩和される。
(株)東京ドームの社員でJAMBULLのプロデューサーを務める小林米仁氏は、大会後の総括で「我々東京ドームとしてはこのキックボクシングに本気を出してやっています。ここに留まるんじゃなくて、この大会をもっとスケールアップしていこうと思っています」「この熱をきちんと紡いでいくためには最低でも年に2回はやっていきたいです」と話し、「東京ドームでの開催は何年後?」という質問にも「5年以内にはやります」と目標を語った。今後の参加組織が増える可能性について、小林氏は「あると思います。今回参加いただけなかった団体もお話は続けていて、良好な関係は築けています。引き続き声をかけます」とコメントしている。
RISE門脇碧泉、タフなNJKF山本龍平を3R KOしMVP賞金100万円獲得
第5試合 セミファイナル 肘無し・首相撲無し 60kg契約 3分3R
○門脇碧泉[あおい](RISE TARGET)8戦6勝(1KO)1敗1無効試合
×山本龍平(ニュージャパンキックボクシング連盟(NJKF)|拳粋会宮越道場(主催者推薦))6戦3勝(3KO)3敗
3R 2’32” TKO (レフェリーストップ:ボディへの左膝蹴り)
1R、両者スイッチを繰り返し、ミドル、前蹴りを矢継ぎ早に出す、テクニカルな攻防となる。長身の門脇の攻撃数が多く、左ミドル主体でやや優位だが、小柄な山本も引かずに時折詰めて蹴りとパンチを返し、場内を沸かせる。記者採点は門脇。ジャッジ3者も門脇を支持する。
2R、門脇が左ミドル、前蹴り、フックで山本を追い詰めるが、山本は時折前に出て左ミドル、フックを返し、場内を沸かせる.終盤、バッティングとなり一時中断する。再開後も門脇が攻め続けて優位を維持するが、山本が耐える。記者採点は門脇。
3R、門脇が変わらず攻め続け、左ハイを当てるが、山本は耐える。中盤、門脇が左ミドルをボディに効かせると、山本は下がり、門脇はパンチ、膝、蹴りを何発も当てて追い詰める。山本はダウン寸前になりながらも必死に耐えたが、門脇が山本をコーナーに詰め、左テンカオをボディに当ててダウンを奪う。山本はなんとか立ったものの、フラついたため、長瀬レフェリーがストップした。
勝利者インタビューで門脇は「ハイキックが何回か当たったけど、倒れない、タフです。RISEが一番強いと証明するために来たんですけど、倒れなかったのは、彼だけの力じゃなく、たくさん応援する人がいたからです。リングに上がるみんなにビッグリスペクトを送ります」と、健闘した山本と山本の応援団を称えた。
続けて門脇は「MVPを取るために『1Rで倒すと魅せられないから1Rで倒すな』なと言われていました。全部出し切ってから倒そうと決めていました。相手が強い選手と分かった上での発言と受け取って欲しいんですけど、全部見せたんで、僕がMVPでいいんじゃないかな。僕がスターになります」とアピールした。
最後に門脇は「今日RISE・TARGETの先輩の那須川天心選手がキックボクシングを背負って、ボクシングの世界タイトルを取ります。応援の拍手をお願いします」とアピールし、場内は拍手で包まれた。
マスコミの投票の結果、MVPには門脇が選ばれた。門脇は「KORAKUEN JAMBULL第1回、大成功って言っていいんじゃないですかね。格闘技最高」と上機嫌に話した。
清野茂樹アナウンサーから「RISEの看板を背負って上がりましたが、次はどこの団体とやりたいですか」と聞かれた門脇は「大丈夫ですかね」と客席のRISE関係者の顔色を見つつ「K-1とかやりたいです。RISEが最強と全世界にやるために。K-1(フェザー級)チャンピオンの大久保琉唯、どっちが強くてカッコいいか決めましょう」と強気にアピールした。
バックステージでのインタビューで大久保は「JAMBULLの予選出場が決まってから大学を休学しました。僕がスターになることを決めていたので、業界の目に留まるような試合とファッションで自分を出そうと決めていて、それができて本当に良かったです」と喜び、K-1の大久保への対戦要求についても「僕も恋愛リアリティショー出たいんで」と、狙いを説明し「いい選手ですけど、全然倒せます」と豪語した。
MVPの賞金100万円の使い道について門脇は「本当はマイクで言いたかったんですけど、ファイトマネーの一部を九州の(地震で)被災された方に寄付するのを決めていて、周りや家族にも言っていました」と明かした。今後の目標については「来年の末には(RISEフェザー級の)タイトルに挑戦したいです。それを取ったらONEも行きますし、RIZINだったりとか、キックルール、MMAでも全然いいです。BreakingDownとか色々選手がいるんだったら僕はそれも踏まえて全部倒します」と野望を述べた。
Bigbang髙岩拓、SB佐々木未夢に2R KO勝ちもローブローの反則を謝罪
第6試合 メインイベント 肘無し・首相撲無し 60kg契約 3分3R
○髙岩 拓(Bigbang|TRY HARD GYM)9戦7勝(5KO)1敗1分
×佐々木未夢[みゆ](シュートボクシング|GONG-GYM坂戸)3戦2勝(1KO)1敗
2R 2’16” KO (右ストレート)
髙岩は昨年10月、ONEフライデーファイツでアフガニスタンの選手を58秒KOし、JAMBULL出場決定後の7月26日のBigbang後楽園大会ではムエタイ等国内5冠の竹内将生を圧倒し3R TKO勝ちしている。出場全選手の中でも一番の実績を誇り、メインイベントの赤コーナー側の選手に選ばれ、KO勝ちはしたものの、苦い試合内容となってしまう。
1R、長身の髙岩が距離を取りつつ、左ミドル、右ロー、前蹴り等、蹴り技を度々当てて主導権を握る。バックスピンキックをクリーンヒットする場面も。佐々木はひるまないが、ほとんど攻撃が返せない。記者採点は髙岩。1R目のみジャッジの採点がインターバルにアナウンスされ、ジャッジ3者も髙岩を支持する。
2R、髙岩が序盤から積極的に攻めるが、ガードが甘くなった隙を突き、佐々木が右ストレートを当てて、髙岩の動きを止め、右ストレートでダウンを奪う。まさかの逆転の展開に場内はこの日一番の盛り上がりとなる。その後も佐々木が攻めるが、髙岩の左ローがローブローとなり一時中断してしまう。佐々木はダメージが大きく、規定の3分間じっくり休んで再開する。髙岩には警告が出される。髙岩は中断の間にダウンのダメージから回復した模様で、動きが戻り、佐々木の右ローのタイミングで、右ストレートを合わせダウンを奪う。逆に佐々木はローブローも相まってダメージが大きく、再び髙岩が右ストレートでダウンを奪ったところでレフェリーがストップした。
勝った髙岩だが「佐々木選手の応援の皆様、ずるいような勝ち方になって、納得のいかないことが多いと思います。すみませんでした」と謝り、大会のMVPについて聞かれても「こんな勝ち方で名乗り出るのは良くないですけど、もしこれから自分への投資で選んでいただけるのなら精進します」と謙虚にコメントした。
NKB リョウヤ・ハリケーン、1R KO勝ちしMVPに名乗り「僕、仕事辞めて、一番金ないと思うんで
第4試合 肘有り・首相撲有り 60kg契約 3分3R
○リョウヤ・ハリケーン(NKB日本キックボクシング連盟|テツジム/NKBライト級5位)7戦5勝(2KO)2分
×神谷斗夢[とむ](スック・ワンキントーン|Team神谷ぶらざーず)5戦4勝(2KO)1敗
1R 2’38” KO (右ストレート)
NKBのリョウヤが、団体のモットー「倒すか、倒されるか」通りのファイトで場内を沸かせる。
1R、両者軽い蹴り主体で慎重に見合う状態から始まったが、中盤、リョウヤが圧を強め、右ストレートを効かせ、パンチラッシュで神谷を追い詰める。神谷も必死にパンチを振るって晩激しようとしたが、被弾を続けるうちに力尽き、リョウヤがパンチ連打でダウンを奪う。神谷は立ち、場内は沸いたが、ダメージが大きく、リョウヤがパンチラッシュからの右フックで倒し、すぐさまレフェリーがストップした。
勝利者インタビューで神谷は「大舞台なんで1R KOしか狙ってなかったです。MVPは俺でしょ。ボクシングしててワンツー得意なんで、ボクシングの会長を信じました」と饒舌に語った。清野茂樹アナから MVP獲得に向けてのアピールを改めて求められると「僕、仕事辞めて、一番、金ないと思うんで」とストレートに話し、観客を笑わせた。
KNOCK OUTの富田エレデネがKO勝ち
第3試合 肘有り・首相撲有り 60kg契約 3分3R
○富田エレデネ[Erdene](KNOCK OUT|クロスポイント吉祥寺)5戦4勝(1KO)1敗
×天晴[てんせい](ジャパンキックボクシング協会|治政館ジム)4戦2勝(1KO)2敗
2R 3’00” KO (右飛び膝蹴り)
1R、両者左ミドル、右ロー、ストレート等を当てるが、ほぼ互角の展開。富田がプレッシャーをかけ続けるが、天晴が顔面へのパンチをクリーンヒットし、やや好印象か。記者採点は天晴。ジャッジは割れ、2者が天晴、1者が富田につける。
2R、富田が左三日月蹴りを効かせ、続けてパンチも絡めて好印象を作る。中盤、やや攻めが減るものの、天晴も反撃できずにいると、終了間際、富田が左ハイをクリーンヒット。天晴がひるんで下がると、パンチと飛び膝蹴りのラッシュで倒しダウンを奪う。天晴は立ったもののフラついており、レフェリーがストップした。勝利者インタビューで富田は「MVP第一候補としてKOできました」と喜んだ。
新日本キックの神谷晟丸、カーフの削り合い制す
第2試合 肘無し・首相撲無し 60kg契約 3分3R
×工藤叶雅[きょうま](ニュージャパンキックボクシング連盟(NJKF)|VALLELY)4戦3勝1敗
○神谷晟丸[あきまる](新日本キックボクシング協会|伊原道場本部)3戦1勝2敗
判定1-2 (松宮28-29/石川29-28/豊永27-30)
1R、工藤が右カーフキック、左テンカオを当て、神谷も右カーフを当て、ノーモーションの右ストレートも当てる。大差はないが、神谷の攻撃数がやや上だ。記者採点は神谷。ジャッジ3者も神谷につける。
2R、神谷は執拗に右カーフをヒット。中盤、工藤が左テンカオを効かせ、神谷が後退したが、神谷は左フックを当てて持ち直し、右カーフを連打し、工藤を下がらせて印象を作る。記者採点は神谷。
3R、神谷が右カーフを当てていると、工藤はサウスポーにスイッチするように。神谷は右ミドル、インローを当てて優位をキープするが、中盤、工藤の左テンカオがローブローとなり一時中断する。再開後も神谷が左インロー主体で攻め、工藤は反撃できず終わる。記者採点は神谷。合計27-30で神谷。ジャッジは割れたが、2者が神谷を支持し、神谷が判定勝ちした。
勝利者インタビューで神谷は「練習したことがちょっとは出せました。第4試合の(兄の)神谷斗夢がMVP取ってくれると思います」と話した。試合後は伊原道場越谷で共に練習する龍聖、軍司泰斗、バズーカ巧樹らと記念撮影した。
RISEの岩永勝亮が鮮烈右ハイKO勝ち
第1試合 再起戦 肘無し・首相撲無し 60kg契約 3分3R
×利根川仁(NKB日本キックボクシング連盟|TOKYO KICK WORKS)10戦8勝(2KO)2敗
○岩永勝亮(RISE|OISHI GYM)10戦7勝(4KO)3敗
1R 0’52” KO (右ハイキック)
1R、序盤から積極的に攻めたのは利根川だが、岩永はセコンドから「ラウンドマストだよ。攻めないと」という声を聞くと、右ハイを利根川の首筋にクリーンヒット。ダウンした利根川は立つがフラつき、レフェリーがストップした。
勝利者インタビューで岩永はジムの会長、RISE、主催者に感謝を述べ「RISEという素晴らしい舞台で戦い、他の団体に絶対負けちゃいけないと思っていて、結果が出せました」と喜んだ。
































