ONE 3.22 ルンピニー（レポ）：佐藤執斗、老沼隆斗、井原浩之、勝野雅也の日本勢全4選手がKO負け

ONE Friday Fights 56
2024年3月22日（金）タイ・バンコク・ルンピニースタジアム

レポート：井原芳徳

第6試合　ムエタイ　キャッチウェイト (152ポンド=68.95kg)契約　3分3R
○フルカン・カラバフ［Furkan Karabag］（トルコ）
×井原浩之（ハーデスワークアウトジム／IPCC日本ウェルター級王者、MA日本ミドル級王者）
1R 2’14” TKO (3ダウン：右ローキック)

　井原は広島在住で3月21日に40歳になったばかりのベテラン。BOM、ホーストカップ、大阪でのジャパンカップキック等に参戦している。カラバフはONE Friday Fights戦績4戦2勝（2KO）2敗の25歳。

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　1R、開始すぐから体格で勝るカラバフがプレッシャーをかけ、ロープ際に井原を詰め、右ロー、左ボディを的確に当て主導権を握る。井原は防戦一方で攻撃が返せず、中盤にはカラバフの右カーフキックをもらってダウンする。カラバフはさらに左ジャブ一撃でダウンを奪い、最後は右ローで井原をマットに沈めた。カラバフは35万バーツ（約150万円）のボーナスを獲得している。

第5試合　ムエタイ　キャッチウェイト (116ポンド=52.62kg)契約　3分3R
○ラック・エラワン［Rak Erawan］（タイ）
×佐藤執斗（グラップリングシュートボクサーズ／シュートボクシング日本バンタム級（52.5kg）王者）
2R 1’19” KO (左フック)

佐藤執斗（右）

　佐藤は38戦18勝（11KO）18敗1分1無効試合の26歳。SBで昨年、OFGマッチを3戦経験し、6月大会ではサンチャイを、9月大会では松岡宏宜を、11月大会では翼を、いずれもKOで下しており、通常グローブ含め6連続KO勝ち中だ。2月10日のSB後楽園大会のリング上では、佐藤は「絶対にKOしてここに帰ってきます。オープンフィンガーグローブでもベルトを考えていただけるような試合をします」とアピールしていた。ラックはONE Friday Fights戦績3戦2勝（2KO）1敗の22歳。

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　1R、佐藤は細かく出入りしつつ、左インロー、ミドル、ストレート等を矢継ぎ早に当て続けて主導権を握る。だがラックがコツコツと右ローを当てていると、佐藤はステップが減り、ラックにロープ際に詰められるように。終盤、ラックは左右のパンチのヒットを増やし、優位で終える。記者採点はラック。

　2R、ラックは圧力を強め、佐藤は前蹴り等を当てるが、ロープ際に詰められる時間が長くなる。ラックが左ミドルを当てていると効き目を発揮し、左ボディを当ててからの左フックでダウンを奪う。佐藤はコーナーを背にして座り、セコンドの声も聞きつつ休んでから立つつもりだったようだが、立つアクションをしないでいると、レフェリーが6カウント目でストップした。佐藤は手を広げストップに不満を示したが、倒れた際のダメージが大きい様子だったため、レフェリーが止めるのもやむなしといったところだろう。ラックは35万バーツのボーナスを獲得している。

第2試合　ムエタイ　フライ級（61.2kg）　3分3R
○ソンラック・シットポージョーウォー［Sonrak］（ミャンマー）
×勝野雅也（TRY HARD GYM／元WPMF日本フェザー級6位）※雅也 改め。T-KIXから所属変更。
2R 0’13” KO (左ストレート)

　勝野は29歳。16戦12勝(7KO)2敗2分で、TRY HARD GYMに加入しての初戦がONEでの試合となった。ソンラックはONE Friday Fights戦績5戦1勝4敗の27歳。4連敗中だが、5試合ともタイ人選手との戦いで、対日本人では差をはっきり示すことに。

Sonrak ends it in the opening seconds of Round 2!#ONEFridayFights56 | Live Now
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　1R、ソンラックはサウスポーからの左ミドル、左右のパンチを的確に当てて、序盤から勝野を圧倒する。ソンラックは組んでの膝、パンチ、ローを的確に当て続け、終盤には左ストレートでダウンを奪う。最後もソンラックがパンチと膝のラッシュでダウン寸前まで追い詰める。
　すると2R、開始すぐからソンラックが左ハイを当てると、勝野は腕でブロックしたが、すぐに左ストレートをにつなげて勝野からまたもダウンを奪う。勝野は立とうとしたがダメージが大きく、レフェリーがストップした。ソンラックは35万バーツのボーナスを獲得している。

第1試合　ムエタイ　キャッチウェイト (118ポンド=53.52kg)契約　3分3R
○カンレック・ソーチョーミーチャイ［Kaenlek Sor.chokmeechai］（タイ）
×老沼隆斗（STRUGGLE／元REBELS-REDスーパーフライ級王者）
1R 2’20” KO (左ストレート)

　老沼はKNOCK OUT（REBELS）、スック・ワンキントーンで活躍してきた25歳。昨年はスック・ワンキントーンで連戦し、3月にノーンガティンを右上段後ろ回し蹴りでKOし、6月に阿部晴翔に勝利したが、10月大会では石井寿来に3R肘打ちでKO負けしている。カンレックはONE Friday Fightsに今年1月初参戦し、タイ人選手を1R終盤にKOしている。

Kaenlek kicks off ONE Friday Fights 56 with a first-round KO! #ONEFridayFights56 | Live Now
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　1R、カンレックはサウスポーで構えてプレッシャーをかけ、老沼は距離を取り続け、左フック、右インローを当てる。すると中盤、カンレックは圧力を強め、老沼が右ミドルを放った直後、左ストレートを当てる。カンレックは前に出続けると、ロープに詰めての左右のフックの連打でダウンを奪う。老沼は立ち上がるが、ダメージが溜まっており、右ミドルを放った後、カンレックが左ストレートを当てるとフラつき、最後もカンレックが左ストレートを当て、マットに沈めた。カンレックは35万バーツのボーナスを獲得している。