試合は典型的なグラウンド系ファイターと打撃系ファイターの攻防となった。

　スタンドで組み付き、そのままテイクダウンを取るタナー。ポジショニングはさすがで、すぐにダイクのガードをパスし、サイドからマウントを取る。だが、ここからの肩固めがなかなか極まらず、ダイクが逃げてはガードに戻す。するとタナーがパスしてサイドからマウント、肩固め。がっちり極まったかと思われたが、何とかダイクが首を抜き、ガードに。それをタナーがまたまたパスして、今度は、マウントから上にずりあがって腕十字狙い。これも逃げてスタンドに戻るダイク。

　タナーはかなり攻め疲れが出てきている。ノーガードでぼうっと数歩歩いたところをダイクのハイが襲う。だが、当たりが浅く、体勢を崩したところでタナーがまた上に乗っていく。ガード・ポジションに入るダイク。掌底を落とすタナー。ここでダイクが目尻から出血し、ドクター・チェックにより一時中断となる。

　再開後、またタナーがテイクダウンを取り、ダイクのハーフ・ガードをパスしてマウント。首をネルソンで固めるがはずれ、今度はサイドから腕狙い。だが、これもダイクは逃げ、立ち上がる。

　スタンドでの打撃戦。ダイクの掌底をくらったタナーが、よろめき、そのまま倒れ込んでいく。立てない。

　攻められ続けても集中力を切らさなかったダイクの逆転勝利となった。

（山名尚志）